夫の親友〜西本匡臣の日記〜

ゆとり理

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2023年11月

11月1日

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ここ何年の間でも1番憂鬱な新しい月だった。
納品予定日までま1ヶ月と少ししかないので、できるだけ早く設計図類を完成させ次に渡さなければと思う。
焦る気持ちで気分が不安定なのが自分でもわかった。
経理の片岡さんから先月の支払いがない取引先が2件あると言われた。
片方は留守電にメッセージを残すと、30分もしないうちに息子だと名乗る方から折返しがあった。
転んで入院しているとのことだった。
支払いに行こうとしていた日の前の日に雨でぬかるんだところに足をとられ側溝に落ちて骨にヒビが入った骨折とのこと。
支払いは父に確認したいので急ぐなら今日確認しに行くが、明日病院に行く予定があるのでそのときにでもと言われたので明日か明後日でも構わないと答えた。
お見舞いは身内しか入れないようなのでよろしく伝えてほしいと頼んだ。
もう一件は最近支払いが遅れることが増えたので片岡さんと相談し、担当者が出張から帰ってきたら話を聞いてどうするか決めることにした。
佐々木君には調べごとを頼み、気まずくならないように少し忙しくさせてみた。
今日も残業だ。

帰宅するとカレーの臭いがした。
食べるかと聞かれ食べると即答してから、シャワーを浴びに行った。
脱衣所で体を拭きながら着替えを忘れたことに気がついたが、子供たちは寝てるし妻しかいないのでタオルを巻いてカレーを食べようと戸を開けると妻が着替えを持ってきてくれていた。
いつも通り甘口のカレーではあったが妻が優しくしてくれたのでいつもより美味い気がした。
脱衣所から俺のスーツを回収した妻の背を見ながらアイツならこんな時、タオルすら巻かず全裸で食べるのだろうかと考えた。
そのときアイツの妻なら困ったように笑いどうするのだろうと考えたが答えは出ないまま食べ終わった。
皿をシンクに置いて、テレビを観ようと思ったが皿を洗わないとだめだろうかとの自分に対する問いの答えが出る前にスポンジを手に取った。
なぜかセーフと思いながら皿を洗い終わると妻が戻ってきた。
「洗ってくれたのー」と妻の声にうんと返事をすると「寒くなってきたから布団から出てないか確認してきた」と軽やかな声が返ってきた。長男は何時も通りはみ出ていたらしい。
少し会話をして寝る前に子供たちの寝顔を見に行き長男に布団をかけ直した。

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