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15(聞きたくない)
しおりを挟むその後親達は昔話に花が咲いた
知らんかったけど銀髪小僧の父は勇者パーティじゃないけど連絡係だった
……数少ない転移魔法が使える魔術師を使いっ走りにしていいのか
雰囲気はほのぼの、話の内容は殺伐
大人達の話は誰がどれだけ殺ったとか、美しく割いたとか、切り刻んだとか、跡形もなく消し炭にしたとか、とても正義の使者とは思えない内容だった
ようは皆殺しってやつだね
「楽しかったわね」
殺戮をですか?貴方聖女ですよね?
「偶に村人や貴族も混じってたな」
人質かな?勇者なのだからは勿論助けたよね
「キャハハハいたいた。泣いて助けてを求めるゴミ虫がな」
「ウフフッ一応助けるのは助けたわよね。恐怖を味合わせてからだけど」
悪役のセリフじゃない
「貴族は偉そうでムカつく奴多いからなぁ」
「村人でも何を勘違いしたのか。俺の女になれとか言って私の尻触って来たのがいたわね」
何て命知らずな阿呆だ
「つい。腕もいじゃったわ」
「ついじゃしょうがないですよ」
安かったから買ったみたいに言うな
銀髪鬼がそうだそうだと頷いている
「殺ったんですか?」
銀髪小僧がキラキラした目で聖女に物騒なことをほざいた
「残念ながらまだ生きてるわ。私に一生怯えて暮らすがいい」
闇がここに
「そういえば、カスパスのチョビ髭子爵まだ生きてるのか?」
「カスパスのチョビ髭なら手足が逆のまましぶとくまだ生きてはいますよ」
手足が逆?おっさんどゆこと?
疑問符頭に聖女を見たらニッコリ微笑まれた
「切り裂かれた手足をEXヒールで治してあげたのよ。ただうっかりミスで反対に(態と)くっつけてしまったのよね。もう一度付け直しをしようと、もごうとしたら従者に担がれてお帰りになったわ」
「クククッそれも今になっては笑い話だ」
勇者よ笑えないから
ならないから
そんな猟奇的な現場可怪しいから、早く帰れ
もう聞きたくない
正義ってなんだろう
5
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