美少年に転生したらヤンデレ婚約者が出来ました

SEKISUI

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 連行された私は応接室と云われる豪華な部屋にいた
 私は商品でも罪人でもなくましてやここは監獄でもない、デェアビタス公爵家だ
 おかしい…………凄くおかしい!!
 私は王子のお茶会と云う名前のビッフェを満喫したら王子にちょこっと挨拶して帰る予定だったのに
 何故私はここに連れてこられたのだ
 「帰らせてもらう!」と言えればいいのに
 この面子に告げる度胸も家格もない
 私の隣に隙間無くくっつき私の腰を抱き締め座るクルー様、お向かいにはテーブル挟んでデェアビタス公爵夫婦が対象的な顔で座っている
 ニコニコ笑顔の公爵様
 引き攣った笑顔の公爵夫人
 クルー様の両親だけあって飛び抜けて美麗な2人だ
 出来れば第6者位で眺めていたい
 読めぬ空気、1秒でも早くこの圧から逃れて脳筋お母様の顔見てホットしたい
 侍女がお茶を並べ終わるとクルー様が口を開いた
 「父上母上今日は素敵な巡り合わせがありました」
 「こちらの可愛い少年のことかな?」
 どちらの可愛い少年ですか?
 ここにいるのは平均顔しかいませんけど
 あぁそうでした、小学生までのお子様は大体可愛いく見えるものです
 私もその1人、だからお世辞だって知ってるのでちょっとしか喜んでませんよ
 そんな私に公爵が微笑んでくれる
 美丈夫に微笑まれて顔を赤らめるのは世の理
 苦しい………
 腰に回された腕が締まった
 中身が出るかもしれない
 物理的に
 腕をギブギブとタップする
 良かった……口からスライムを生産するとこだった
 絞める力は緩んだが腰を丸く撫で回すのもやめて頂きたい
 親の前で堂々とチカンするのは如何なものかと思う
 小心者なので言えませんけどね!
 「早馬を出して連絡した通り婚約を結びたい令息をご紹介します」
 「はぇっ??!!」
 何ですとっ!何を藪から棒におっしゃられる
 どちらにいらっしゃる!
 予想外の言葉に驚きで顔ごとクルー様を見る私に悪魔の微笑みが返ってくる
 「どうかしましたか?」
 驚きよりも恐怖が勝った瞬間油の切れたカラクリみたいに首を元に戻す
 「………えっいえ………その……えーっと………」
 皆の視線が辛い
 「………すみません」
 圧に屈服した私は口を紡ぐのであった
 「ぁぁ………可哀想」
 公爵夫人が小さく呟いた
 視線を向けたがこちらを見ていない
 「彼はライル・エンジストン。エンジストン家の次男です。父上母上私はライルと婚約したいのです」
 反対して欲しい
 もう敷居をまたぐなって言ってくれないだろうか
 青褪める私に止めを刺す公爵
 「ハッハッハそうか私はデェアビタス家頭首バビロニア・デェアビタス。そして隣にいるのが妻のフレデェリクだ。次男ならうちに嫁いでもなんら問題ないな。うちは恋愛結婚主義だから歓迎する」 
 いい笑顔で言った
 公爵の言葉で私は詰んだことを悟った
 私の知らないところで両思いにさせられている
 パパンタスケテー大剣持って来てぇぇぇぇぇぇぇ!!


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