社長室の蜜月

しおしお

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第4章:陰謀と危機

4-5:信頼を確かめ合い、共に歩む決意

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椎名理香の不正が明るみに出た日、相沢結衣は、蓮に対する信頼と感謝の気持ちを改めて実感していた。理香が引き起こした一連の問題により、彼女の降格処分が正式に発表されると、社内の雰囲気も一変した。結衣への疑惑は完全に晴れ、秘書課にも平穏が戻りつつあった。

だが、その出来事が結衣の胸に刻んだ想いは簡単に消えるものではなかった。


---

その夜、蓮が結衣を社長室に呼び出した。
「相沢、少し話がある。来てくれるか?」

結衣は一瞬緊張したが、すぐに「はい」と返事をして社長室へ向かった。

扉をノックして中に入ると、蓮はデスクの向こう側で資料を閉じ、彼女を迎えるように立ち上がった。社長室の照明が柔らかく彼の輪郭を浮かび上がらせていた。

「どうぞ、座ってくれ。」

結衣が椅子に腰を下ろすと、蓮は彼女をじっと見つめ、静かに口を開いた。

「今日の件、お前には苦労をかけたな。」

「いえ……私は、社長が私を信じてくれたことが何よりも心強かったです。」
結衣がそう答えると、蓮はわずかに笑みを浮かべた。

「お前を信じるのは当然だ。それに、今回のことで改めて感じたことがある。」

「感じたこと……ですか?」

蓮は一瞬視線を外した後、結衣の目をまっすぐに見つめた。
「お前がいなければ、俺はここまでやってこれなかっただろう、ということだ。」

その言葉に、結衣は胸が熱くなるのを感じた。蓮がこれほどまでに自分を必要としてくれているとは思っていなかった。


---

蓮は続けた。
「理香の行動も、社内の噂も、お前にとっては苦しいことだったはずだ。それでも、俺のそばにいてくれたことに感謝している。」

「社長……」
結衣はその言葉に応えることができず、ただ視線を落とした。

「だからこそ、これだけは伝えておきたい。お前が俺のそばにいてくれることが、俺にとってどれほど大きな支えになっているか。」

蓮の声は静かだが、その一言一言には確かな感情が込められていた。

結衣は、蓮の言葉を聞きながら、自分の中で募っていた想いを確信へと変えつつあった。彼女は蓮を支えたいと願うだけでなく、蓮と共に歩む未来を望んでいる自分に気づいた。


---

その後、蓮がふと微笑んで言った。
「お前にはもう少し休む時間が必要だな。ここ最近の出来事で、随分と疲れただろう。」

結衣は驚きながらも頷いた。
「ありがとうございます。でも……まだ、社長のそばでやりたいことがたくさんあります。」

その答えに、蓮は目を細め、優しい声で言った。
「その言葉を聞けて嬉しいよ。これからも俺を支えてくれるか?」

「はい。私は、社長と一緒に頑張りたいです。」
結衣の答えは、揺るぎないものだった。


---

翌日、秘書課はいつも通りの活気を取り戻していた。だが、結衣の心にはこれまでとは違う決意が宿っていた。蓮と共に歩む未来を見据え、彼女はさらに強い意志を持って仕事に取り組むことを誓った。

昼休み、長谷川が結衣に話しかけてきた。
「相沢さん、最近すごく顔が晴れやかだね。何かいいことでもあったの?」

結衣は照れくさそうに微笑みながら答えた。
「いいこと……というか、これからもっと頑張ろうと思って。」

その言葉に、長谷川は優しく笑い返した。
「そういう相沢さんを見てると、私も頑張らなきゃって思えるよ。」


---

その日の終業後、蓮が秘書課に立ち寄った。
「相沢、帰りに少し付き合ってくれないか?」

突然の誘いに驚きながらも、結衣は「はい」と答えた。二人はオフィスビルを出て、近くのカフェに入った。静かな空間でコーヒーを飲みながら、蓮が口を開いた。

「これからも色々と大変なことがあるかもしれないが、俺はお前を守る。その覚悟はできている。」

結衣はその言葉に心が温かくなるのを感じた。
「私も、社長を支えたいです。どんなことがあっても。」

蓮は満足そうに頷き、カップを持ち上げた。
「では、その気持ちに応えて俺も頑張らなければな。」


---

この日を境に、結衣と蓮の関係は明確なものとなった。二人はそれぞれの立場でお互いを支え合い、共に歩む未来を築いていくことを決意した。困難を乗り越えた二人の絆は、以前にも増して強いものとなり、これから訪れるどんな試練にも負けないものとなるだろう。

結衣は、自分の選んだ道を信じ、蓮のそばで新たな一歩を踏み出す準備を整えていた。彼女の中には、もう迷いはなかった。

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