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第5章:新たな未来へ
5-4:正式なプロポーズと涙の承諾
しおりを挟む結衣が秘書課で働き始めてから数年が経とうとしていた。秘書課の中心人物として活躍し、蓮を支え続ける日々は忙しくも充実していた。しかし、それ以上に、結衣の胸の中で確かな形を帯びていたのは、蓮への深い想いだった。そして、蓮もまた結衣を特別な存在として意識していることを、彼女は感じていた。
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その日の夕方、結衣は蓮に呼び出され、いつも通りスケジュール調整のために社長室を訪れた。しかし、いつもとは違う、どこか落ち着かない雰囲気が漂っていた。
「相沢、少し仕事の後に時間を取れるか?」
蓮が静かに問いかけた。
「はい、大丈夫です。」
結衣はいつも通り答えたが、蓮の真剣な表情に胸がざわついた。
---
仕事を終えた後、結衣は蓮に連れられて、都内の高層ビルにあるレストランに向かった。全面ガラス張りの窓からは、美しく輝く夜景が一望でき、雰囲気は特別なものだった。
「今日は少しだけ贅沢な時間を過ごしたいと思った。」
蓮がそう言いながら、席に着くと、スタッフがシャンパンを注いだ。
「ありがとうございます、社長。」
結衣は少し緊張しながらも微笑んだ。
料理が次々と運ばれ、二人の会話はいつも通りの穏やかなものだったが、蓮のどこかそわそわした様子に、結衣は次第に胸の高鳴りを感じるようになった。
---
食事が終わり、デザートが運ばれてくる頃、蓮はふと真剣な表情に変わった。彼は静かに結衣を見つめながら言った。
「相沢、今日は少し特別な話をしたいと思っている。」
結衣は驚きながらも、蓮の目を見つめ返した。彼の視線には、これまでに見たことのない深い感情が宿っていた。
「これまで、お前には本当に多くのことを支えてもらった。仕事のことだけでなく、俺自身が弱さを見せることができたのも、お前の存在があったからだ。」
蓮の言葉に、結衣の胸が熱くなった。彼が普段見せない感情を、自分にだけ向けている――その事実に、心が揺れ動いた。
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蓮は静かに続けた。
「お前は、俺にとってただの秘書ではない。お前がいることで、俺はどれだけ救われているか分からない。」
結衣はその言葉に涙が滲みそうになるのを感じた。そして、蓮が次に取り出したものを見て、心臓が跳ね上がる思いだった。彼の手には、小さな黒いベルベットの箱が握られていた。
「相沢、いや、結衣。」
蓮が初めて彼女の名前を呼び捨てにした瞬間、結衣の目には涙が溢れ始めた。
「俺のそばで、これからも仕事だけでなく、人生を支えてほしい。」
蓮は箱を開き、中から輝くダイヤモンドの指輪を取り出した。
「結衣、俺と結婚してくれ。」
その言葉に、結衣の胸は喜びと感動でいっぱいになった。彼が自分をここまで想ってくれている――それが何よりも嬉しかった。
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涙を流しながら、結衣は震える声で答えた。
「はい……社長……いえ、蓮さん。私でよければ、ずっとそばにいさせてください。」
蓮は微笑みながら指輪を結衣の指にそっとはめた。そして、優しく彼女の手を握りしめた。
「ありがとう。これからは、俺が全力でお前を支える番だ。」
その言葉に、結衣は涙ながらに微笑み返した。
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その後、レストランを出て、夜景を見渡せる展望台に立った二人。冷たい風が吹き抜ける中、蓮は結衣の肩をそっと抱き寄せた。
「これから、どんなことがあっても一緒に乗り越えていこう。」
蓮が静かに言ったその言葉に、結衣は深く頷いた。
「はい。私も蓮さんとなら、どんな未来でも怖くありません。」
その夜、二人の想いは確かなものとなり、新たな未来への扉が開かれた。結衣の胸には、これまでにない幸せと希望が満ちていた――。
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