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第8章 国立学校編
急展開
しおりを挟むそんな話をしている最中に、急に周りが光で溢れた。
なんだ!?一体、何があった!?
俺は慌てて周りを伺うと、光が止んだ時にライトニングの配下の3人の精霊がその場に浮かんでいた。
どうやら先ほどの光はこの3人の精霊のものだったようだ。
「3人共、一体どうしたんだ?」
俺は彼らに話を聞いてみた。
「そんな落ち着いている場合じゃないかもしれません。この王都には結界を張っているのですが、なぜかその結界の内側に魔物の気配がしたのです。」
「ええ、それ以外にも、この王都の中で何らかの術が使われている様なのです。」
「王都が広いので出所がよくわからなくて。ただ、何か良くないことが起こりそうな気配がするのです。」
3人は口々に「危険が迫っている」と訴えているが、それがどこで行われているのかは定かではないという。
ただ、先ほど俺たちが話していたことを考えると、向かう先は何となくわかる。
「みんな、王城の隣の教会へとまずは行ってみないか?」
俺はその場にいるみんなにそう伝えると、みんなは即座に頷いた。
どうやらみんなも『神父が例の魔物と繋がっている』のと『何らかの術が使われている』事で、神父が何かを起こそうとしていることが想像できた。
「……なぁ、1つ聞いていいか?」
俺は精霊3人組に声をかけた。
3人は頷き、「なんでしょう?」と聞いてくる。
「お前たちの結界は、どんな能力を持っているんだ?」
「我々の結界は『魔物は通さず、悪意を持った者は通さない』のてす。なので、何故王都の中に魔物が現れたのかはよく分かりません。」
俺の質問にレイが答えてくれた。
なるほど、ひとまずは考えられる対策はしてあるんだな。
「……じゃあ、すでに『結界内にいる者から呼び込まれた魔物』はどうなんだ?」
「っ!それは盲点でした!それに対しては何の対策も取っていません!そうか、そんな事が……!」
「そうなんだよ、俺たちも話していなかったせいでもあるが、まだ疑わしいというだけで確定してなかったんだ。まさかこんなに早く行動に出るとは思ってなかった。」
そう、神父のことはまだ何も確定してなかったのだ。
だからこうやって後手に回ってしまった。
まさか神父自身が魔物を呼び込める術を使えるとは思ってなかった。
「じゃあもう1つ聞く。この結界は例えばだが、創造神の力は通すことはできるのか?」
そう、これは大事だと思う。
万が一、スノービークのように王都がなったら、俺達だけでは守りきれない。
ユーリを通して頼めた場合に、それを通すことができなかったら困るのだ。
3人の精霊は顔を見合わせた後、「それは可能です!」と声をそろえて答えてくれた。よし!それは良かった!
「じゃあ話がついたなら、すぐさま教会に向かおうぜ!シエルかリーシェさんのどちらかは教会に飛べるか?」
精霊との話がついたのを見計らって、リッキーがそう言った。
俺はまだそこまで教会のことはよく分からなかったが、リーシェさんは王城の入り口にはすぐに飛べるらしいので、そこから向かうことになった。
俺はすぐにユーリとライトニングを腕輪から出し、今の現状を2人に伝える。
ユーリはもうすでに話は知っていたが、ライトニングは初耳なのでまだ戸惑っていた。
「じゃあすぐに王城へと飛ぼう!みんな、私につかまってくれないか?」
リーシェさんのその言葉に、その場のみんなはリーシェさんにつかまる。
するとすぐさまリーシェさんは転移を開始した。
王城の入り口に来ると、何故か門番がいなかった。
……なんかおかしくないか?
「……なんで門番がいないんでしょうか?この場は何があろうとも1人は立っていなければならないはずなんですが……?シエル君、ちょっと私は王城の中に転移して、あちこち重要なところを確認しに行ってきますね。一番最初に私の職場へと向かい、今の時代を説明しておきますので、魔法師団もこの事態に対処します。……騎士団はどうしますか?」
リーシェさんは俺にそう聞いてきたので、俺はとりあえず頷いて「応援を頼めますか?」と頼んだ。
リーシェさんはすぐに「了解しました」というとどこかへと転移した。
「さて、俺達も教会へととりあえず行ってみよう!」
スコットさんが大きな声でみんなへと声を掛ける。
みんなはそれに応じて、すぐに走り出した。
教会へと走っている間、街のあちこちから人が教会前へと集まっているのが見えた。
……これはどういう事だろう?
そんな彼らを横目に見ながら教会の中へと入ろうとすると、急にそれまで虚ろな目をしていた市民がこちらを見て寄ってきた。
「こいつら、俺たちを中へと入れさせないようにしてくるようだ!奴らに捕まるなよ?取り押さえられて身動き取れなくなるぞ!」
どうやら彼らの心の中を読んだリッキーが、俺達にそう叫んだ。
身に危険がありそうなら……と、俺はすぐさまその場のみんなに、それぞれの身体から少し空間をあけて結界を張った。
これなら例え捕まっても圧迫されなくて済むからね!
「この場は私に任せて中へと入りなさい!」
エミリーさんはそう叫ぶと、俺たちが通った後、教会の入り口を囲むように氷の壁を作った。
なるほど、これなら近寄れないね!
俺たちはエミリーさんを残して中へと入る。
中は真っ暗で、全く明かりがない。
するとライトニングがすぐさま明かりをいくつも作り出し、あちこちに漂わせて空間を明るくさせた。
それを先に進む度に作ってくれるライトニング。
……そんなに魔力使って大丈夫かな?
俺たちは静かな教会の中を奥へと進む。
いくつかの部屋を確かめたが、どこにも人の気配はない。
索敵魔法がダンジョンみたいに詳しく使えれば良いのだが、街中ではそうもいかないのだ。
とうとう中央の聖堂らしき空間へ続く扉の前まで来た。
……中では一体何が行われているのだろうか?
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