異世界漫遊記 〜異世界に来たので仲間と楽しく、美味しく世界を旅します〜

カイ

文字の大きさ
42 / 519
第1章 出会い〜旅の始まり

鍛冶地域に向かおう!

しおりを挟む

お米屋さんで買い物が済むと次はリッキーさんおすすめの金物屋さんに向かった。

金物屋さんは武器とかを売っている地域の中にあるらしく、この辺とはまた違う場所のようだ。


この街はリッキーさんから聞いた話だと大通りが『X』の向きで十文字に走っていて、その大通りで街を4つに区切ってあるそうだ。

冒険者ギルドはこの十文字の真ん中付近に位置していてどの地域にも行きやすいように建っている。

ちなみにど真ん中には屋台のある広場があって、そこから四方に大通りが伸びている。

そしてお米屋さんのあった地域が商業地域となり、十文字の南側に広がっている。

鍛冶地域はギルドのある十文字の西側に広がっていて、いろんな『ものづくり』の工場があるんだそうだ。

大抵の金物類はその工場に併設されている店舗で売られているらしい。

ちなみに十文字の東側には一般市民の住宅が、北側には裕福な商家や貴族の住む貴族街が広がっているそうだ。


- - - - - - - -

俺達は今、鍛冶地域を歩いている。

街の中はあちこちの工場で響いている鍛冶仕事の高い金属音で賑やかだ。

俺はリッキーさんについて歩きながら、通りに面している店を眺めている。

それぞれの店には、何を作って販売しているのかわかるように看板が下がっている。

こうして眺めていると、武器や防具関係が6割、鍋や包丁などの料理関係が3割、それ以外のよくわからない看板がたまにあるようだ。

「リッキーさん、あのよくわからない看板ってなんですか?」

リッキーさんは俺の指差す方向に目線をやると、何を聞かれたのかすぐに理解したようで答えてくれた。

「あの店はな、魔道具を作って販売している店なんだ。」

「魔道具、ですか?」

「ああ、今は昼間だから分からないだろうが、例えば街のあちこちにある街灯や人々の生活をサポートしてくれる便利な道具もすべて魔道具だ。」

「そうなんですね~。ちなみにあの街の中央にある時計も魔道具の一種ですか?」

「ああ、そうだな。魔道具っていうのは道具に魔力を流して使う物を指すからな。」

俺は広場の中央にあるとても高い時計塔を指さして聞くと、やはりあれも魔道具らしい。

なるほどねぇ~、勉強になるなぁ!

そんな話をしている間にリッキーさんのおすすめ金物店に到着。

……すっかり道を覚えるのを忘れてしまっていたよ。


「こんちは~~、リッキーだよ!」

リッキーさんを先頭に3人で店に入る。

すると店の奥の方から、ちょっと身長が低くてずんぐりむっくりの体型のヒゲを生やしたおじさんが出てきた。

「なんだ、リキ坊じゃないか。今日は何の用だ?」

「なんだよぉ、何もなくても遊びに来たっていいじゃん!」

「まぁ……リキ坊なら良いがよぉ。ところで1人知らない顔のやつがいるんだが、友人か?」

「ああ、友人でうちのチームに入ったばかりの新人だ。名前はシエルっていうんだ。」

そう言ってリッキーさんは俺を自分の前に押し出した。

「初めまして、シエルと言います。今日は鍋やおたま、包丁を買いに来たんですが、ありますか?」

「おう、あるぞ!俺はドワーフのゴーダといって、リキ坊の小さい時からの知り合いだ。スノーホワイト達とは同じ故郷なんだよ。よろしくな!」

「リッキーさん達と一緒の故郷なんですか!あれ?じゃあ、もしかして皆と一緒に故郷から出てきたんですか?」

「いや、そうじゃねぇ。俺の妻がここの出身なんだよ。妻の両親のためにリキ坊たちが冒険者になる前にこっちに引っ越したんだ。」

「そうなんだよ。でもな、ゴーダおじさんは普段は武器ではなく金物類を作っているのに、作るのをやめていた武器製作を俺達の為だけにしてくれているんだ。一般には武器を売らないんだよ。」

そうスコットさんが言う。

あ、なるほど、スコットさんの武器の手入れはゴーダさんがしているんだね!

いつもどこで手入れしてもらっているのか気になっていたんだよね。

スコットさんはその流れで、みんなの武器の手入れをお願いしていた。

さすがにオークの上位種との戦闘で大分傷ついているようで、ゴーダさんからはスコットさんとリッキーさんの武器は買い換えたほうが良いと言われていた。

ちなみにエミリーさんの短剣は手入れだけで済みそうなんだってさ。

「おっちゃん、元々はシエルが料理をするからって道具を買いに来たんだけど、実はシエルには俺の短めの剣を貸しているんだけどやっぱり体に合ってない気がするんだ。」

「なるほど、この坊主にリキ坊の剣を貸していたのか。そりゃあ体には合わねぇだろうな。よしっ、俺が見てやらぁ!ちょっとこっち来い、坊主!」

リッキーさんから頼まれたゴーダさんは俺を呼ぶ。

俺は素直にゴーダさんの傍に行った。

すぐ傍に行くとさっそく腕の長さなんかを測られた。

それからゴーダさんは奥の部屋へ行き、すぐに剣を1つ持ってきた。

「これが坊主に合いそうな剣なんだが……とりあえず試し斬りをしてもらいたいからこっちへ来いや。」

ゴーダさんはそう言ってスタスタと入口とは違うドアへと歩いていく。

俺達は慌ててその後をついていくと、そこは周りを建物に囲まれた中庭みたいな場所だった。

そんなにすごく広いわけではないが、試し切りをするためなのか、かかしみたいなのが立っていたり、垂直の棒に藁を巻き付けたものがいくつか立っている。

「そこら辺にある藁巻いてある棒をこの剣で叩いてみてくれや。」

俺はとりあえずその剣の試し切りをすることになったようだ。

受け取った剣はリッキーさんから貰った剣より多少長くて細身の剣だった。

俺は1つの垂直の棒の前に立ち、構える。

そして、どのくらい力入れて良いものか分からず、とりあえず思い切り袈裟斬りしてみた。

するともちろん棒に当たった感触はあったが、思ったより手応えがなかった。

あれ?と思っていると、時間差で棒が袈裟斬りした形で切れて落ちてきた。

「……。おいおいリキ坊、この坊主はどんだけ力が強いんだ!?」

「いや、おっちゃんの作った剣の出来が良かったから切れたんじゃないのか?」

「そんなわけないだろ、あの剣はそこまでの品じゃないんだ。剣を持ってなかったってことは初心者だと思って、それなりの剣を出してきたんだが……見ていると剣筋はそんなに悪くないな。」

「そりゃそうだよ、俺が直々に鍛えたんだからさ。ずぶの素人とはもういえない段階だぜ?」

「なるほどなぁ……分かった、じゃあもう一度剣を探してくる。あ、あとついでにスコットとリキ坊の剣も持ってくるから、2人も試し切りをしてくれや。」

そう言って、また店に戻るゴーダさん。

今度持ってくる剣はどんなのだろう?
しおりを挟む
感想 29

あなたにおすすめの小説

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました! 【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】 皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました! 本当に、本当にありがとうございます! 皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。 市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です! 【作品紹介】 欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。 だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。 彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。 【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc. その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。 欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。 気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる! 【書誌情報】 タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』 著者: よっしぃ イラスト: 市丸きすけ 先生 出版社: アルファポリス ご購入はこちらから: Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/ 楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/ 【作者より、感謝を込めて】 この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。 そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。 本当に、ありがとうございます。 【これまでの主な実績】 アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得 小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得 アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞 第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過 復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞 ファミ通文庫大賞 一次選考通過

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

転生したら領主の息子だったので快適な暮らしのために知識チートを実践しました

SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
不摂生が祟ったのか浴槽で溺死したブラック企業務めの社畜は、ステップド騎士家の長男エルに転生する。 不便な異世界で生活環境を改善するためにエルは知恵を絞る。 14万文字執筆済み。2025年8月25日~9月30日まで毎日7:10、12:10の一日二回更新。

異世界転生旅日記〜生活魔法は無限大!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
 農家の四男に転生したルイ。   そんなルイは、五歳の高熱を出した闘病中に、前世の記憶を思い出し、ステータスを見れることに気付き、自分の能力を自覚した。  農家の四男には未来はないと、家族に隠れて金策を開始する。  十歳の時に行われたスキル鑑定の儀で、スキル【生活魔法 Lv.∞】と【鑑定 Lv.3】を授かったが、親父に「家の役には立たない」と、家を追い出される。   家を追い出されるきっかけとなった【生活魔法】だが、転生あるある?の思わぬ展開を迎えることになる。   ルイの安寧の地を求めた旅が、今始まる! 見切り発車。不定期更新。 カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!

よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です! 僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。 つねやま  じゅんぺいと読む。 何処にでもいる普通のサラリーマン。 仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・ 突然気分が悪くなり、倒れそうになる。 周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。 何が起こったか分からないまま、気を失う。 気が付けば電車ではなく、どこかの建物。 周りにも人が倒れている。 僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。 気が付けば誰かがしゃべってる。 どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。 そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。 想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。 どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。 一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・ ですが、ここで問題が。 スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・ より良いスキルは早い者勝ち。 我も我もと群がる人々。 そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。 僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。 気が付けば2人だけになっていて・・・・ スキルも2つしか残っていない。 一つは鑑定。 もう一つは家事全般。 両方とも微妙だ・・・・ 彼女の名は才村 友郁 さいむら ゆか。 23歳。 今年社会人になりたて。 取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。

底辺から始まった俺の異世界冒険物語!

ちかっぱ雪比呂
ファンタジー
 40歳の真島光流(ましまみつる)は、ある日突然、他数人とともに異世界に召喚された。  しかし、彼自身は勇者召喚に巻き込まれた一般人にすぎず、ステータスも低かったため、利用価値がないと判断され、追放されてしまう。  おまけに、道を歩いているとチンピラに身ぐるみを剥がされる始末。いきなり異世界で路頭に迷う彼だったが、路上生活をしているらしき男、シオンと出会ったことで、少しだけ道が開けた。  漁れる残飯、眠れる舗道、そして裏ギルドで受けられる雑用仕事など――生きていく方法を、教えてくれたのだ。  この世界では『ミーツ』と名乗ることにし、安い賃金ながらも洗濯などの雑用をこなしていくうちに、金が貯まり余裕も生まれてきた。その頃、ミーツは気付く。自分の使っている魔法が、非常識なほどチートなことに――

異世界でゆるゆるスローライフ!~小さな波乱とチートを添えて~

イノナかノかワズ
ファンタジー
 助けて、刺されて、死亡した主人公。神様に会ったりなんやかんやあったけど、社畜だった前世から一転、ゆるいスローライフを送る……筈であるが、そこは知識チートと能力チートを持った主人公。波乱に巻き込まれたりしそうになるが、そこはのんびり暮らしたいと持っている主人公。波乱に逆らい、世界に名が知れ渡ることはなくなり、知る人ぞ知る感じに収まる。まぁ、それは置いといて、主人公の新たな人生は、温かな家族とのんびりした自然、そしてちょっとした研究生活が彩りを与え、幸せに溢れています。  *話はとてもゆっくりに進みます。また、序盤はややこしい設定が多々あるので、流しても構いません。  *他の小説や漫画、ゲームの影響が見え隠れします。作者の願望も見え隠れします。ご了承下さい。  *頑張って週一で投稿しますが、基本不定期です。  *本作の無断転載、無断翻訳、無断利用を禁止します。   小説家になろうにて先行公開中です。主にそっちを優先して投稿します。 カクヨムにても公開しています。 更新は不定期です。

ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。

旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。 前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。 ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。 「この家は、もうすぐ潰れます」 家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。 手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。

処理中です...