9 / 10
いつか手放す愛
9※
芝生の上に仰向けに転がされ、ふかふかの絨毯みたいな草花のベッドに身をゆだねる。
目を開けば、空にはまん丸い月が浮かんでいて、あぁ綺麗だな。このまま寝たら、気持ちいいだろうなぁ――なんてぼんやり考えていたのだ。
しかし、そんな悠長な考えと余裕は、すぐさま消え失せた。
考え事なんてさせない、とばかりに胸を吸われて、俺は「ん……」と小さく声を上げた。
ユーリが胸の尖りを、最初は唇で柔らかく食み、次は舌を使い、最後はちくりとした疼きを感じる強さで吸う。
甘い感覚が胸から腰に伝って、体の奥がきゅっと締まる。
素直に快感を拾う自分の体が照れくさくて、俺は眉間にしわをよせるとぶっきらぼうに呟いた。
「そんな、とこ。いじっても、たのしくないだろーが」
変な声が出ないように口元を手の甲で抑えながら、俺は自分の胸を弄ぶ恋人を見下ろす。
彼は片方を口で、もう片方を手で触りながら、ちゅっと音を立てて胸にキスをして言った。
「楽しいよ。リオンがどんどん顔を真っ赤にして、ここを反応させるのが、すごくかわいい」
胸にあった手が移動して、足の間に触れる。
服の上から優しく揉みこまれて、手のひらで擦られ、腰が勝手にびくんと動いた。
恥ずかしくて顔を背けながら、足を固く閉じる。
「かわいい言うな。男だ」
「ふふ、そうだね。じゃあ、男らしく足、もうちょっと開いてよ。触りにくい」
触りにくいなんて言いながら、ユーリの手は無遠慮に足の間を強めに撫でる。
そして、服と下着の中に手を潜り込ませると素肌に触れた。
「ふっ……きゅうに、さわんな」
布を隔てず、直に感じるユーリの熱と手の感触に息が乱れる。
ユーリは俺の憎まれ口を楽しむように微笑むと、一瞬の表情の変化も見逃さないとばかりに、こちらをじっと見つめてきた。
瞳の奥には、先ほどよりも熱く、獰猛な色を宿している。
「やめ……見るな」
見られた場所が、まるで火にあぶられたようにチリリと熱を持つ。
恥ずかしくて、口を押えていた手を外して彼の目をふさごうと思った瞬間、先ほどまでやんわりと触れるだけだった中心を、きゅっと握りこまれた。
「ぁ……」という無防備な高い声を上げて、俺は体を揺らす。
そのまま、激しく追い立てるように手を動かされて、体が勝手に芝生の上で跳ねた。
「やだ……や、つよ、まっ、て……なぁっ、ま、って。んん!」
再び口をふさごうとした両手を、ひとまとめにして頭の上で縫い留められる。
普段なら、片手一本のユーリに負けるほど力は弱くないのに、ぐずぐずに蕩けた腕には力が入らなくて。
俺は、両手を拘束されたまま、なすすべもなく、ただ高みへと追い詰められていく。
「はぁ……ぁ……だめ、そこ、だめ」
「だめ?じゃあ、やめる?」
耳元でユーリが「嫌なら仕方ないね」と低く意地悪な声で囁くと、激しく上下していた手をぴたりととめた。
中途半端に高められ、腹まで反り返るほど熱く濡れた場所がヒクつく。
じんわりと目の端に涙を浮かべながら、俺は、彼の手に自分のをこすりつけるように腰を動かした。
「とめるな……。こんな中途半端に、すんなよ」
「嫌だっていったのはリオンだよ?どうしてほしいの?素直に言ったら、楽になれるよ」
笑みとともに意地悪な言葉を返されて、俺はぎゅっと目を閉じた。
「リオンは我慢しちゃう癖があるからね。素直に言って。ほら、何をしてほしい?」
「さわって、くれ」
「ん?どこを?ちゃんと言ってくれないと分からないよ」
「お、まえ。なんで、今日はそんなに言わせたがるんだよ!いじわるか!」
目を開いて噛みつくように言うと、彼は「体に教えるって言ったでしょ」と爽やかに微笑んだ。
そして、俺の反応した昂りに指を絡めると、優しくこすって、離してを繰り返す。
「ん……んっ、ぁ」
もう少しでいけそうなのに、あと少しの所で刺激が足りない。
「ゆーり、もう、わかったから。なぁ、して。お願い」
気持ちいいけど、達せない……甘い責め苦に、頭がおかしくなりそうだ。
耐えきれなくなって、俺の目じりから涙がこぼれた。
ぽろりとこぼれた雫を見た瞬間、ユーリが少し目を見開く。
そして、俺の額にキスをした。
「ごめん、ちょっといじめすぎたかな。泣かないで、リオン」
「泣いてねぇよ。これは、苦しいとかじゃなくて、いや、苦しいんだけど、あんま気にするな」
子供のようにぐずぐずと泣いてしまい、少し恥ずかしい。
俯くように、ちょっと視線を落とすと、張り詰めたユーリのが見えた。
布地を押し上げ、昂っている。
彼は涼しい顔をしているが、同じ男だからわかる。きっと、すごく窮屈で苦しいはずだ。
俺は「手、外して」と彼にお願いすると、少し体を起こして、自由になった右手で彼の昂りに手を伸ばした。
そっと指先で触れると、彼が腰を揺らめかせた。
俺の耳元で、熱い吐息をこぼす音が聞こえる。
顔を覗き込むと、こちらを見ていた彼と至近距離で視線が交わった。
目を開けば、空にはまん丸い月が浮かんでいて、あぁ綺麗だな。このまま寝たら、気持ちいいだろうなぁ――なんてぼんやり考えていたのだ。
しかし、そんな悠長な考えと余裕は、すぐさま消え失せた。
考え事なんてさせない、とばかりに胸を吸われて、俺は「ん……」と小さく声を上げた。
ユーリが胸の尖りを、最初は唇で柔らかく食み、次は舌を使い、最後はちくりとした疼きを感じる強さで吸う。
甘い感覚が胸から腰に伝って、体の奥がきゅっと締まる。
素直に快感を拾う自分の体が照れくさくて、俺は眉間にしわをよせるとぶっきらぼうに呟いた。
「そんな、とこ。いじっても、たのしくないだろーが」
変な声が出ないように口元を手の甲で抑えながら、俺は自分の胸を弄ぶ恋人を見下ろす。
彼は片方を口で、もう片方を手で触りながら、ちゅっと音を立てて胸にキスをして言った。
「楽しいよ。リオンがどんどん顔を真っ赤にして、ここを反応させるのが、すごくかわいい」
胸にあった手が移動して、足の間に触れる。
服の上から優しく揉みこまれて、手のひらで擦られ、腰が勝手にびくんと動いた。
恥ずかしくて顔を背けながら、足を固く閉じる。
「かわいい言うな。男だ」
「ふふ、そうだね。じゃあ、男らしく足、もうちょっと開いてよ。触りにくい」
触りにくいなんて言いながら、ユーリの手は無遠慮に足の間を強めに撫でる。
そして、服と下着の中に手を潜り込ませると素肌に触れた。
「ふっ……きゅうに、さわんな」
布を隔てず、直に感じるユーリの熱と手の感触に息が乱れる。
ユーリは俺の憎まれ口を楽しむように微笑むと、一瞬の表情の変化も見逃さないとばかりに、こちらをじっと見つめてきた。
瞳の奥には、先ほどよりも熱く、獰猛な色を宿している。
「やめ……見るな」
見られた場所が、まるで火にあぶられたようにチリリと熱を持つ。
恥ずかしくて、口を押えていた手を外して彼の目をふさごうと思った瞬間、先ほどまでやんわりと触れるだけだった中心を、きゅっと握りこまれた。
「ぁ……」という無防備な高い声を上げて、俺は体を揺らす。
そのまま、激しく追い立てるように手を動かされて、体が勝手に芝生の上で跳ねた。
「やだ……や、つよ、まっ、て……なぁっ、ま、って。んん!」
再び口をふさごうとした両手を、ひとまとめにして頭の上で縫い留められる。
普段なら、片手一本のユーリに負けるほど力は弱くないのに、ぐずぐずに蕩けた腕には力が入らなくて。
俺は、両手を拘束されたまま、なすすべもなく、ただ高みへと追い詰められていく。
「はぁ……ぁ……だめ、そこ、だめ」
「だめ?じゃあ、やめる?」
耳元でユーリが「嫌なら仕方ないね」と低く意地悪な声で囁くと、激しく上下していた手をぴたりととめた。
中途半端に高められ、腹まで反り返るほど熱く濡れた場所がヒクつく。
じんわりと目の端に涙を浮かべながら、俺は、彼の手に自分のをこすりつけるように腰を動かした。
「とめるな……。こんな中途半端に、すんなよ」
「嫌だっていったのはリオンだよ?どうしてほしいの?素直に言ったら、楽になれるよ」
笑みとともに意地悪な言葉を返されて、俺はぎゅっと目を閉じた。
「リオンは我慢しちゃう癖があるからね。素直に言って。ほら、何をしてほしい?」
「さわって、くれ」
「ん?どこを?ちゃんと言ってくれないと分からないよ」
「お、まえ。なんで、今日はそんなに言わせたがるんだよ!いじわるか!」
目を開いて噛みつくように言うと、彼は「体に教えるって言ったでしょ」と爽やかに微笑んだ。
そして、俺の反応した昂りに指を絡めると、優しくこすって、離してを繰り返す。
「ん……んっ、ぁ」
もう少しでいけそうなのに、あと少しの所で刺激が足りない。
「ゆーり、もう、わかったから。なぁ、して。お願い」
気持ちいいけど、達せない……甘い責め苦に、頭がおかしくなりそうだ。
耐えきれなくなって、俺の目じりから涙がこぼれた。
ぽろりとこぼれた雫を見た瞬間、ユーリが少し目を見開く。
そして、俺の額にキスをした。
「ごめん、ちょっといじめすぎたかな。泣かないで、リオン」
「泣いてねぇよ。これは、苦しいとかじゃなくて、いや、苦しいんだけど、あんま気にするな」
子供のようにぐずぐずと泣いてしまい、少し恥ずかしい。
俯くように、ちょっと視線を落とすと、張り詰めたユーリのが見えた。
布地を押し上げ、昂っている。
彼は涼しい顔をしているが、同じ男だからわかる。きっと、すごく窮屈で苦しいはずだ。
俺は「手、外して」と彼にお願いすると、少し体を起こして、自由になった右手で彼の昂りに手を伸ばした。
そっと指先で触れると、彼が腰を揺らめかせた。
俺の耳元で、熱い吐息をこぼす音が聞こえる。
顔を覗き込むと、こちらを見ていた彼と至近距離で視線が交わった。
あなたにおすすめの小説
【完結】《BL》溺愛しないで下さい!僕はあなたの弟殿下ではありません!
白雨 音
BL
早くに両親を亡くし、孤児院で育ったテオは、勉強が好きだった為、修道院に入った。
現在二十歳、修道士となり、修道院で静かに暮らしていたが、
ある時、強制的に、第三王子クリストフの影武者にされてしまう。
クリストフは、テオに全てを丸投げし、「世界を見て来る!」と旅に出てしまった。
正体がバレたら、処刑されるかもしれない…必死でクリストフを演じるテオ。
そんなテオに、何かと構って来る、兄殿下の王太子ランベール。
どうやら、兄殿下と弟殿下は、密な関係の様で…??
BL異世界恋愛:短編(全24話) ※魔法要素ありません。※一部18禁(☆印です)
《完結しました》
昔「結婚しよう」と言ってくれた幼馴染は今日、僕以外の人と結婚する
子犬一 はぁて
BL
幼馴染の君は、7歳のとき
「大人になったら結婚してね」と僕に言って笑った。
そして──今日、君は僕じゃない別の人と結婚する。
背の低い、寝る時は親指しゃぶりが癖だった君は、いつの間にか皆に好かれて、彼女もできた。
結婚式で花束を渡す時に胸が痛いんだ。
「こいつ、幼馴染なんだ。センスいいだろ?」
誇らしげに笑う君と、その隣で微笑む綺麗な奥さん。
叶わない恋だってわかってる。
それでも、氷砂糖みたいに君との甘い思い出を、僕だけの宝箱にしまって生きていく。
君の幸せを願うことだけが、僕にできる最後の恋だから。
そう思って、失恋の悲しみを猫カフェで埋めていたある日のこと。
僕は“彼“に出逢った。
その人は僕に愛を教えてくれる人でした。
けれど、彼の生き方は僕とはまるで正反対で──。
『国民的彼氏ナンバーワン』カリスマアイドル×失恋したてほやほやの広報部会社員
身分差を超えて愛し尽くされるとろける溺愛BL。
失恋の先にある未来では、僕は幸せになっているのかな。
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
【完結】別れ……ますよね?
325号室の住人
BL
☆全3話、完結済
僕の恋人は、テレビドラマに数多く出演する俳優を生業としている。
ある朝、テレビから流れてきたニュースに、僕は恋人との別れを決意した。
シャルルは死んだ
ふじの
BL
地方都市で理髪店を営むジルには、秘密がある。実はかつてはシャルルという名前で、傲慢な貴族だったのだ。しかし婚約者であった第二王子のファビアン殿下に嫌われていると知り、身を引いて王都を四年前に去っていた。そんなある日、店の買い出しで出かけた先でファビアン殿下と再会し──。
happy dead end
瑞原唯子
BL
「それでも俺に一生を捧げる覚悟はあるか?」
シルヴィオは幼いころに第一王子の遊び相手として抜擢され、初めて会ったときから彼の美しさに心を奪われた。そして彼もシルヴィオだけに心を開いていた。しかし中等部に上がると、彼はとある女子生徒に興味を示すようになり——。
姉の婚約者の心を読んだら俺への愛で溢れてました
天埜鳩愛
BL
魔法学校の卒業を控えたユーディアは、親友で姉の婚約者であるエドゥアルドとの関係がある日を境に疎遠になったことに悩んでいた。
そんな折、我儘な姉から、魔法を使ってそっけないエドゥアルドの心を読み、卒業の舞踏会に自分を誘うように仕向けろと命令される。
はじめは気が進まなかったユーディアだが、エドゥアルドの心を読めばなぜ距離をとられたのか理由がわかると思いなおして……。
優秀だけど不器用な、両片思いの二人と魔法が織りなすモダキュン物語。
「許されざる恋BLアンソロジー 」収録作品。
僕の策略は婚約者に通じるか
藍
BL
侯爵令息✕伯爵令息。大好きな婚約者が「我慢、無駄、仮面」と話しているところを聞いてしまった。ああそれなら僕はいなくならねば。婚約は解消してもらって彼を自由にしてあげないと。すべてを忘れて逃げようと画策する話。
フリードリヒ・リーネント✕ユストゥス・バルテン
※他サイト投稿済です
※攻視点があります