逆転!? 大奥喪女びっち

みく

文字の大きさ
133 / 310
【新妻編】

123 夜伽もお役目

しおりを挟む

 ――徳川将軍といえば、側室でしょぉ!?


 家光の声が上擦り、恐る恐る訊ねてみると……、


「……将軍だとか、この際どうでもいい。お前は今日から俺のものになったんだ。俺以外のお手付きになるのは容認できない」


 家光が後退りしているのに気付いた孝は彼女の手首を掴み縫い留める。


「っ……、ちょ、ちょっと……孝。あんたそれ問題発言……」


 ――お手付きって逆でしょうが!


 心ではそう思ったが口にしたところで、孝には通じなさそうだと家光は口を噤んだ。


「……お前が誰かに抱かれるくらいなら、お前が抱かれないような身体にすればいいってことだろ……?」

「何それ どういう意味……って、手を放し(な、なんか、やばくない……!?)」


 孝は俯きぶつぶつと告げる。
 孝から不穏な空気を感じ取り家光は手を引っ込めようとするが、次の瞬間。


「あっ……!」


 どさり。
 家光の身体は布団に組み敷かれていた。


「っ、孝っ! 嫌だって言ったでしょ!」

まつりごとなんだろ……?」

「っ……?」


 孝は家光の手首をいとも容易く片手で捕捉し静かに問う。
 家光が抵抗しても孝の手はビクともしなかった。


「……“この婚礼は政の一環”……だったっけ……? 政だというのなら夜伽の役目を果たせ」

「っ……やめっ……!」


 するするする。
 寝間着の帯を引き、その帯を家光の腕に巻くと孝は家光の肌を暴いていく。


「孝っ! イヤだっ!!」

「……くそっ……! 俺だってこんなことしたくねえんだよっ!!」


 寝間着を捲ると家光の柔肌が直ぐに現れ、今朝から入念に手入れされた肌は薄暗い闇の中で青白く輝いていた。

 柔らかそうな豊満な双丘が家光の抵抗により揺れる。
 その頂には色濃い小さな実が二つ。
 下へ下へと視線を移せば、括れた腰に肌中央には形の良いほぞ
 その下には薄く整えられた枝垂れ柳、そしてむっちりとした白い太腿が続く。足先の小さな指も愛らしく、全てが美しい。


 ――綺麗過ぎんだろ……!


 何でこんなことになってんだよ。
 俺だって本当はもっとゆっくりしたかったのに……!


 家光の裸体を目の当たりにし、孝は憤りながらも息を呑む。


「っ、じゃあしなきゃいいじゃんっ!!」

「嫌だっ!」


 家光は尚も抵抗するが、孝はそれも無視して家光の腕を頭上に持って来させた。


「こっちが嫌だっつーの……! …………っぁ!」


 ぢゅぅぅ……!


 孝が無遠慮に家光の双丘に実る小さな実に吸い付く。
 吸い付かれた小さな実の芯にじくっ、と今まで感じたことの無い感覚が襲った。


「ぅぁっん!(な、なにっ……! おっぱい、吸ってるのっ!?)」

「…………俺だって、こんなことしたくないんだ。許せよ」


 孝に強く吸われ、家光の身体が揺れる。
 のも束の間、


「ぃっ!」


 今度は吸い付かれた実とは違う隣の実が孝の親指と人差し指に挟まれ摘ままれた。
 乱暴に引っ張られ、家光は痛みに顔を歪める。


「いったぃ! 痛いっ! 痛いってば!!」


 ――やだ、セックスって普通もっと気持ちいいものでしょ!? そんなに引っ張ったら千切れちゃうよっ!!


 あまりの痛みに家光の瞳が涙で滲んでいく。


「……お前が俺以外……いや……、もう俺でも駄目か。誰にも抱かれたくならないようにする。そうすれば、お前は側室と寝ないで済むだろ?」


 小さな実に歯を立てられ引っ張られ、外れると双丘が歪に揺れてから制止する。孝は据わった瞳で家光を見下ろしていた。


「ぃっ、ふざけないでよ! っ、まさ……正勝っ! 正勝っ、助けてっ!」


 家光が正勝の居る方へを顔を向け、正勝を呼ぶ。
 ところが衝立の向こう側からは何の反応もなかった。


「正勝……? ……正勝って、アレか……。お前の世話をしているとかいう小姓の……」

「っ、この向こうに御添寝役で居るのよ……! 正勝なら助けてくれるんだから!」


 家光は孝を睨み付けてから、正勝の居る側の衝立の方に視線を移す。

 正勝なら助けてくれる。
 そう信じて待っているのだが、衝立の向こう側からは未だ反応がなかった。


 ――まさか寝てる……!? 正勝……!?


 家光は衝立をじっと見るが、衣擦れの音も聞こえない。
 正勝に限って主君の危機に乱入しないなんてあり得ないと思っていたのだが、まさか本当に眠ってしまったのだろうかと家光は不安になった。

 すると、家光に馬乗りになっている孝が不気味に口角を上げる。


「ふ…………残念だったな。家光」

「……は?」


 ――どういうこと……?


 嫌な予感がする。
 きつく縛り上げられた手首がじくじくと痛んだ。


「御添寝役が将軍と正室の間に乱入することはないぞ?」

「っ! うそっ!?」


 孝が複雑そうな顔で口を歪ませ、家光の首筋に唇を添わせると「ンッ!」と艶のある赤い唇から甘い声が零れ落ちた。
 耳元で、孝が熱い吐息を吐き出しながら囁く。


「はぁ……側室ならまだしも……、俺は正室だぞ? 今回は特例で御伽坊主と御添寝役が入るのを許容したが、ここでそいつが乱入したらどうなると思う?」


 云い終えると孝は家光の耳裏に舌を這わせ始めた。
 ねと、れろぉ……。と孝の舌が耳裏から家光の首筋を這いながら、鎖骨辺りまで来ると、

 ぢゅうっ……カリッ。


「いっっ!!(痛いことばっかりしてっ!! なんだこいつドSか!?)」


 強く吸い付かれた後で鎖骨に噛みつかれてしまった。
 その間も双丘の小さな実は孝の指で摘ままれ、きゅっきゅっと引っ張られていたが、最初よりもその手は優しく感じられる。


「っっ……ぃ……」


 家光も規則的な刺激に痛みだけではない感覚を僅かながら感じ始めていたが、瞳には涙が滲んだままだった。


「…………はぁ……」


 ――痛そうだな……悪いな、家光。


 家光には嫌悪感を与えなければならない。感じてもらっては困る。
 男に対する恐怖心を植え付け、二度と自分以外の男と寝ようなんて思わないようにしなければ。
 もう二度と抱けないなら尚のこと。


 孝は再度家光の首筋に顔を近付け、耳に噛みつく。
 噛んだあとで耳の中に舌を差し入れ、ぺちゃぺちゃ、ぴちゃ、とわざと水音を立ててやった。


「っぅ……! ……どっ、うなるっていうの……?(擽ったいっ!)」


 ――あぁ、もうやだ、お酒効いてないじゃん……! このままじゃ……!


 家光は何とか正気を保ちながら孝に訊ねる。
 孝はちゅっ、ちゅっ、ぴちゃ……と尚も水音を立てながら冷ややかな瞳で薄っすらと口を歪ませ、家光を見下ろした。




「ちゅ…………そいつの出世が断たれる」

しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)

かのん
恋愛
 気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。  わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・  これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。 あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ! 本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。 完結しておりますので、安心してお読みください。

お兄ちゃんはお兄ちゃんだけど、お兄ちゃんなのにお兄ちゃんじゃない!?

すずなり。
恋愛
幼いころ、母に施設に預けられた鈴(すず)。 お母さん「病気を治して迎えにくるから待ってて?」 その母は・・迎えにくることは無かった。 代わりに迎えに来た『父』と『兄』。 私の引き取り先は『本当の家』だった。 お父さん「鈴の家だよ?」 鈴「私・・一緒に暮らしていいんでしょうか・・。」 新しい家で始まる生活。 でも私は・・・お母さんの病気の遺伝子を受け継いでる・・・。 鈴「うぁ・・・・。」 兄「鈴!?」 倒れることが多くなっていく日々・・・。 そんな中でも『恋』は私の都合なんて考えてくれない。 『もう・・妹にみれない・・・。』 『お兄ちゃん・・・。』 「お前のこと、施設にいたころから好きだった・・・!」 「ーーーーっ!」 ※本編には病名や治療法、薬などいろいろ出てきますが、全て想像の世界のお話です。現実世界とは一切関係ありません。 ※コメントや感想などは受け付けることはできません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 ※孤児、脱字などチェックはしてますが漏れもあります。ご容赦ください。 ※表現不足なども重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけたら幸いです。(それはもう『へぇー・・』ぐらいに。)

勇者のハーレムパーティー抜けさせてもらいます!〜やけになってワンナイトしたら溺愛されました〜

犬の下僕
恋愛
勇者に裏切られた主人公がワンナイトしたら溺愛される話です。

【R18】幼馴染がイケメン過ぎる

ケセラセラ
恋愛
双子の兄弟、陽介と宗介は一卵性の双子でイケメンのお隣さん一つ上。真斗もお隣さんの同級生でイケメン。 幼稚園の頃からずっと仲良しで4人で遊んでいたけど、大学生にもなり他にもお友達や彼氏が欲しいと思うようになった主人公の吉本 華。 幼馴染の関係は壊したくないのに、3人はそうは思ってないようで。 関係が変わる時、歯車が大きく動き出す。

黒瀬部長は部下を溺愛したい

桐生桜
恋愛
イケメン上司の黒瀬部長は営業部のエース。 人にも自分にも厳しくちょっぴり怖い……けど! 好きな人にはとことん尽くして甘やかしたい、愛でたい……の溺愛体質。 部下である白石莉央はその溺愛を一心に受け、とことん愛される。 スパダリ鬼上司×新人OLのイチャラブストーリーを一話ショートに。

残念女子高生、実は伝説の白猫族でした。

具なっしー
恋愛
高校2年生!葉山空が一妻多夫制の男女比が20:1の世界に召喚される話。そしてなんやかんやあって自分が伝説の存在だったことが判明して…て!そんなことしるかぁ!残念女子高生がイケメンに甘やかされながらマイペースにだらだら生きてついでに世界を救っちゃう話。シリアス嫌いです。 ※表紙はAI画像です

男女比1:15の貞操逆転世界で高校生活(婚活)

大寒波
恋愛
日本で生活していた前世の記憶を持つ主人公、七瀬達也が日本によく似た貞操逆転世界に転生し、高校生活を楽しみながら婚活を頑張るお話。 この世界の法律では、男性は二十歳までに5人と結婚をしなければならない。(高校卒業時点は3人) そんな法律があるなら、もういっそのこと高校在学中に5人と結婚しよう!となるのが今作の主人公である達也だ! この世界の経済は基本的に女性のみで回っており、男性に求められることといえば子種、遺伝子だ。 前世の影響かはわからないが、日本屈指のHENTAIである達也は運よく遺伝子も最高ランクになった。 顔もイケメン!遺伝子も優秀!貴重な男!…と、驕らずに自分と関わった女性には少しでも幸せな気持ちを分かち合えるように努力しようと決意する。 どうせなら、WIN-WINの関係でありたいよね! そうして、別居婚が主流なこの世界では珍しいみんなと同居することを、いや。ハーレムを目標に個性豊かなヒロイン達と織り成す学園ラブコメディがいま始まる! 主人公の通う学校では、少し貞操逆転の要素薄いかもです。男女比に寄っています。 外はその限りではありません。 カクヨムでも投稿しております。

人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている

井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。 それはもう深く愛していた。 変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。 これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。 全3章、1日1章更新、完結済 ※特に物語と言う物語はありません ※オチもありません ※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。 ※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。

処理中です...