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第3章最愛
オナニー大好き少女が、異世界転生して王女になりました。
しおりを挟む彼、エルネストと出会ったのは王族と王族が同行を許可した者のみ立ち入ることの出来る禁書庫前の図書室。
エルネストは今にもとれそうな包帯を腕に巻いて動かしにくそうに本を数冊かかえていた。
「そこのあなた。見ない顔ね?」
単純な興味だった。
ただ、それだけだった。
雨音が大きくなる
リリアンは空気がかたまる感覚に違和感を抱く。
鮮やかな赤髪。灰色の空のコントラストはどこか不穏だ。
炭を落として広げたような瞳はリリアンを気だるげに写す。
ぞくっ♡
肌が粟立つ。
「帝国の百合、第5皇女へ第2騎士団団長エルネストがご挨拶致します。」
低く、大人の男性の声がリリアンの身体へ響く。
わがままな子供を見るような蔑むような瞳。
ほしい...彼が、エルネストが...ほしい。
「エルネスト、本を探したいの。手伝って」
わずかにグレーの瞳が見開き、また侮蔑の色を纏う。
「...かしこまりました」
鍵を差し込み、禁書庫の室内へ入ると、むせぶような本の香りと雨音が響く。
「皇女様、どのような...」
エルネストは気だるげな瞳を少し見開き、興味深そうに辺りを見渡した。
タッ。ギュッ。
リリアンはエルネストを抱きしめ瞳を見つめる。
「...?...やっぱり、あなた...私のスキルをけしている?」
「俺には幼い子供に触れる趣味はない」
エルネストの目許は途端に細められ嫌悪の色が浮かぶ。
能力が目覚めリリアンはうかれていた。
執事、メイド、馬小屋の少年あらゆる場所で思う存分欲求を満たしていた。
リリアンは腐っても皇女、幼くとも将来政の道具となり得る事は理解していた。
他人に触れる事も自らを差し出すことも出来ない。
その代わり欲求を満たす術をリリアンなりに模索していた。
模索しまくっていた。
今より幼い頃は覚えたてのスキルを制御出来ていなかった。
結果リリアンは悲、怒を欠如させ、悦と楽を増幅させたリリアンに従う傀儡を大量に造り出してしまっていた。
リリアンは紛れもなく悪女であり悪魔のようだったーーー
本来離宮に住む忘れられた第5皇女の事など城の中核を担う第2騎士団が認識しているはずはない。
そこまでリリアンの悪名は広がっていた。
「第5皇女殿下に1つ忠告してさしあげます。」
エルネストは口の端をつり上げ冷酷な表情で笑う。
「そのままだと、いつか死にますよ」
リリアンはびくっと肩を震わせた。
「..................」
「なっ......なんでぇ...えっ...リリアン何にも、悪いこと...ふぇ...してなっ...グスッ」
「え?...あっ...皇女殿下...貴女は離宮に住まう悪魔ではないのか...?」
「だっ...だって...みんな...うれしいって...皆笑ってて...きもちよさそうで...リリアンもうれしかったからぁ~...グスッ」
エルネストは頭をかかえ、顔を歪めた。
「なるほど...」
リリアンのスキルは強力すぎる。
気を抜くとスキル耐性をもつエルネストさえもっていかれそうになるほどに。
はぁ......
「皇女殿下...泣き止んでください。...貴女はこのままだと、とんでもない兵器になりうる。...貴女は...」
「貴女の能力はこの国の脅威です...」
瞳からは涙がとまらない。
そんなつもりはなかった...一切なかった。
大好きなきもちいい事をして遊びたかっただけ、誰1人嫌な顔はしなかったから。
いつかは皇女として政の道具として利用される覚悟もあった。
わからない...
エルネストは息をつき、天を仰ぎ包帯の巻かれた腕を見下ろす。
「...これが、残された俺の使命かもしれないですね...」
エルネストは膝をつき、未だ大粒の涙をこぼす複雑な色合いの眼を合わせた。
「皇女様。俺が...わたしが、これから貴女にスキルの使い方をお教えしましょう...」
リリアンは、はじめて触れる優しさに心が震えるのを感じた_____
予告
「まっ、♡まってください...リリアン様、違いますっ!あー!くそっ!めっ!眼を閉じてーーー!」
エルネストは最強えろ皇女に翻弄される。
_______________
前回予告はまだ先にします~泣
ごめんなさい。
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