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第3章 一年三学期
第100話 ガチめのチョコレート①
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桜井美柑はいつもより早く家を出て、校門の前で門が開錠されるのを待っていた。
寒さに震えながら待っていると、朝7時に五十嵐先生が門を開けにやって来た。
「おはようございます。五十嵐先生」
「おはよう。桜井、どうした。今日はずいぶん早いな」
「あの、朝勉強しようと思って、早く来ちゃいました。えへへ」
「それはいい心がけだ。早く教室に行きなさい。こんなところにいたら風邪ひくぞ」
「ありがとうございまーす」
桜井は走って、校舎の中へ入って行った。
校舎に入ると、まっすぐ教室には向かわずに用務員室を訪ねた。
ノックをすると、用務員のおじさんがのんびりと返事して出て来た。
「はい、はーい。おや、早いねぇ。どうかしたんですかぁ?」
桜井は、ちょこんとお辞儀をしてから、手提げバッグから綺麗にラッピングされた物を差し出した。
「おはようございます。あの、これ……」
「え? わたしにですか? ああ、今日はバレンタインデーか。え、本当にわたしでいいんですか? いやぁ、困ったな。ってか、長年女子校で用務員やって来てよかった。初めてだよ、生徒さんからチョコレートをもらうなんて」
「いいえ、違うんです。これ、サトシ先生の机の上に置いて欲しいんです」
「あ、サトシ先生。そうか、そうだよな。おじさん勘違いしちゃったよ。ハハハ」
「すみません。学校ではバレンタイン禁止みたいで、直接渡せないから、用務員のおじさんに頼みたくて……、お願いしますっ!」
「ああ、わかった、わかったよ。サトシ先生の机に置いておけばいいんだね」
「すみません。よろしくお願いします!」
桜井は、用務員のおじさんに頼むと教室に向かった。
そして、職員室。
「おはようございまーす」
「おはよう」
サトシがいつものように教室に入ってくると、職員室は異様なムードに覆われていた。
そこへ、古松川先生も出勤してきた。
「おはよう。あれ? どうかしたんですか? みなさん」
女性教師の赤川先生と緑川先生が、サトシの方を振り向いた。
「サトシ先生、おはようございます。机に……」
「古松川先生、おはようございます。机の上に……」
赤川先生が指さす先をサトシが見てみると、自分の席の隣に、ガチめに気合の入ったチョコが置いてあった。
赤川先生が、古松川先生に声をかけた。
「あの、古松川先生。これ、どなたからでしょうか?」
「あ」
サトシは、古松川先生に言った。
「古松川先生、やりましたね。これ、チョコレートじゃないですか!」
「さあ……、誰からだろう。家族以外から初めてだな。ハハハハハ」
緑川先生は、内心驚きながらも赤川先生に小声で言った。
「この中に、中年の古松川先生を狙っている、変わった肉食の女がいる」
「まあ! まさか、教頭?」
「教頭ですって? ありえないわ。なんなら、保健室の先生の方が怪しいかも」
「待って。犯人が女とは限らないわ」
「ええ、そうよね。朝早く職員室に入るなんて、生徒は無理でしょ。朝早く来る先生といったら……、五十嵐先生?!」
「きゃっ! 新たなBL。いいえ、おっさんずラブだわ」
「それも刺激的」
「新たな楽しみが出来たわね」
腐女子先生たちの妄想は膨らんだ。
その噂の古松川先生は、真っ赤になって照れながらチョコレートをカバンの中にしまった。
「いやぁ、わたしにもモテ期がやってきたか」
サトシは古松川先生の喜んでいる横で、自分まで嬉しくなった。
「古松川先生、ちゃんと中を確認したほうがいいですよ。おそらくメッセージカードが入っていて、誰からのチョコかわかるかもしれません。このこの! 古松川先生も隅に置けないですねぇ」
「お、そうだな。楽しみだなぁ」
ウキウキ気分の古松川先生は、朝礼中も喜びを隠しきれなくて、ずっとニコニコしていた。
朝礼後、サトシが教室に向かって歩いていると、用務員のおじさんと廊下で会った。
「おはようございます。サトシ先生」
「おはようございます」
「今日はいい日ですね」
「え、そうですか? 曇りですけど」
(やたら愛想のいい用務員さんだな。前からこうだっけ?)
「じゃ、サトシ先生。がんばってくださいね」
「はい、どうも。用務員さんもお仕事いつもありがとうございます」
「そんな、お礼を言われるようなことは何も……」
用務員のおじさんは、ニヤニヤしながら中庭へと歩いて行った。
(愛想がいい人だな)
サトシは首をかしげながら、1Aの教室へと向かった。
以前から、サトシがバレンタイン禁止とその抜け道を教えた教え子たちは、友チョコで盛り上がる事もなく、教室での桜井もいつもと変わらなかった。
バレンタインデーなのに、ちょっと寂しい気がしたが、おかげで反省文を書かされる生徒も無く、サトシは早く帰ることが出来た。
サトシが校門を出ると、数名の女生徒が待っていましたとばかりに群がった。
「サトシ先生。受け取ってくださーい」
「先生、奥さんと一緒に召し上がってくださーい」
サトシが結婚したという噂を信じている生徒は、遠慮がちに「奥さんと」と言って来た。
「奥さん?」
(ここであえて否定しないほうがいいか。面倒だからそのままにしておこう)
女生徒たちが去ると、サトシはふと思った。
(あれ? 桜井が来なかったな。来ると思ったのにな。あっそうか、あれだけ他の女子がいたら出て来られないか。どこかで遠慮して待っているんだな。フフフ可愛い奴)
サトシは帰り道じゅう、どこかで桜井が現れるかと思ってずっと期待しながら歩いた。
だが、何事もなく家までたどり着いてしまった。
(帰り道で待ち伏せじゃなくて、郵便受けに入れてあるかも)
そう思って、郵便受けを確認したが入っているのは、ダイレクトメールのチラシだけだった。
サトシはひどくがっかりして、玄関を開けて家に入るなり、ベッドまで行ってうつぶせになった。
(ああ、怒ってる? もしかして、あの酔っ払いLINE。まだ怒っているのかぁ?)
―女生徒SIDE:
「ただいまー」
桜井が家に帰ってくると、アキラが学校の友達をたくさん連れ込んでいた。
「おかえりー、美柑」
「お。アキラのお姉ちゃん? こんにちは、お邪魔しています」
「こんにちはー。アキラのお姉ちゃん」
「こんにちは、お姉ちゃん」
「あら、アツシくんも来てたのね」
桜井は、うるさい小学生男子を適当にあしらいながら、リビングに入った。
「はい、はい、こんにちは」
ふと見ると、部屋の床はお菓子で散乱していた。
「何これ。こんなに散らかして!」
「すみません。アキラくんがもらったチョコレートをみんなで食べようって……」
「うん、僕チョコをたくさんもらっちゃってさ。一人じゃ食べきれないから」
テーブルの上には山積みのチョコレートがあった。
「アキラ、これ全部……あんたがもらったの?」
「そうだよ。美柑も食うか?」
「いつの間にか色気づきやがって、このガキ」
「なんだよ。機嫌悪いな美柑」
「うるさいっ! さっさと片付けなさーーい!!」
「ひぇ! アキラの姉ちゃん、こわっ!」
桜井は虫の居所が悪かった。
せっかく、朝早くチョコレートを持って行ったのに、サトシからは何も言ってこなかったからだ。
(学校でバレンタイン禁止だから、言ってこないのはわかるけど、それでもありがとうのひとつくらい言ってもばちは当たらないでしょ)
つい掃除機のかけ方が荒くなる。
ガーガーガー……
桜井は部屋を掃除しながら、だんだん悲しくなってきた。
(メールひとつ、送ってこないなんて、釣った魚にはエサはやらない主義なの? 酷い。きっと他の女の子からもたくさんチョコレートをもらっているんだわ! 許せなーい)
「ちぇっ、美柑の機嫌が悪いからアツシの家にいこうぜ」
「そうだね。アキラのお姉ちゃん、失礼しましたー!」
アキラとアツシたちは、桜井の殺気に恐れをなして逃げ出した。
「ちょっと! 長谷川さんちで迷惑かけるんじゃないわよ、あんたたち!」
「うわー! 恐えー! 早くアツシんち行こうぜ。うわーーーー!」
すると、LINEの通知音が鳴った。
サトシからだ。
桜井は、急いで開いて読んでみた。
:古松川先生が、君に謝りたいと言って家に来ているんだが、来れますか?
「はぁ?! なんで古松川先生? 意味不明」
寒さに震えながら待っていると、朝7時に五十嵐先生が門を開けにやって来た。
「おはようございます。五十嵐先生」
「おはよう。桜井、どうした。今日はずいぶん早いな」
「あの、朝勉強しようと思って、早く来ちゃいました。えへへ」
「それはいい心がけだ。早く教室に行きなさい。こんなところにいたら風邪ひくぞ」
「ありがとうございまーす」
桜井は走って、校舎の中へ入って行った。
校舎に入ると、まっすぐ教室には向かわずに用務員室を訪ねた。
ノックをすると、用務員のおじさんがのんびりと返事して出て来た。
「はい、はーい。おや、早いねぇ。どうかしたんですかぁ?」
桜井は、ちょこんとお辞儀をしてから、手提げバッグから綺麗にラッピングされた物を差し出した。
「おはようございます。あの、これ……」
「え? わたしにですか? ああ、今日はバレンタインデーか。え、本当にわたしでいいんですか? いやぁ、困ったな。ってか、長年女子校で用務員やって来てよかった。初めてだよ、生徒さんからチョコレートをもらうなんて」
「いいえ、違うんです。これ、サトシ先生の机の上に置いて欲しいんです」
「あ、サトシ先生。そうか、そうだよな。おじさん勘違いしちゃったよ。ハハハ」
「すみません。学校ではバレンタイン禁止みたいで、直接渡せないから、用務員のおじさんに頼みたくて……、お願いしますっ!」
「ああ、わかった、わかったよ。サトシ先生の机に置いておけばいいんだね」
「すみません。よろしくお願いします!」
桜井は、用務員のおじさんに頼むと教室に向かった。
そして、職員室。
「おはようございまーす」
「おはよう」
サトシがいつものように教室に入ってくると、職員室は異様なムードに覆われていた。
そこへ、古松川先生も出勤してきた。
「おはよう。あれ? どうかしたんですか? みなさん」
女性教師の赤川先生と緑川先生が、サトシの方を振り向いた。
「サトシ先生、おはようございます。机に……」
「古松川先生、おはようございます。机の上に……」
赤川先生が指さす先をサトシが見てみると、自分の席の隣に、ガチめに気合の入ったチョコが置いてあった。
赤川先生が、古松川先生に声をかけた。
「あの、古松川先生。これ、どなたからでしょうか?」
「あ」
サトシは、古松川先生に言った。
「古松川先生、やりましたね。これ、チョコレートじゃないですか!」
「さあ……、誰からだろう。家族以外から初めてだな。ハハハハハ」
緑川先生は、内心驚きながらも赤川先生に小声で言った。
「この中に、中年の古松川先生を狙っている、変わった肉食の女がいる」
「まあ! まさか、教頭?」
「教頭ですって? ありえないわ。なんなら、保健室の先生の方が怪しいかも」
「待って。犯人が女とは限らないわ」
「ええ、そうよね。朝早く職員室に入るなんて、生徒は無理でしょ。朝早く来る先生といったら……、五十嵐先生?!」
「きゃっ! 新たなBL。いいえ、おっさんずラブだわ」
「それも刺激的」
「新たな楽しみが出来たわね」
腐女子先生たちの妄想は膨らんだ。
その噂の古松川先生は、真っ赤になって照れながらチョコレートをカバンの中にしまった。
「いやぁ、わたしにもモテ期がやってきたか」
サトシは古松川先生の喜んでいる横で、自分まで嬉しくなった。
「古松川先生、ちゃんと中を確認したほうがいいですよ。おそらくメッセージカードが入っていて、誰からのチョコかわかるかもしれません。このこの! 古松川先生も隅に置けないですねぇ」
「お、そうだな。楽しみだなぁ」
ウキウキ気分の古松川先生は、朝礼中も喜びを隠しきれなくて、ずっとニコニコしていた。
朝礼後、サトシが教室に向かって歩いていると、用務員のおじさんと廊下で会った。
「おはようございます。サトシ先生」
「おはようございます」
「今日はいい日ですね」
「え、そうですか? 曇りですけど」
(やたら愛想のいい用務員さんだな。前からこうだっけ?)
「じゃ、サトシ先生。がんばってくださいね」
「はい、どうも。用務員さんもお仕事いつもありがとうございます」
「そんな、お礼を言われるようなことは何も……」
用務員のおじさんは、ニヤニヤしながら中庭へと歩いて行った。
(愛想がいい人だな)
サトシは首をかしげながら、1Aの教室へと向かった。
以前から、サトシがバレンタイン禁止とその抜け道を教えた教え子たちは、友チョコで盛り上がる事もなく、教室での桜井もいつもと変わらなかった。
バレンタインデーなのに、ちょっと寂しい気がしたが、おかげで反省文を書かされる生徒も無く、サトシは早く帰ることが出来た。
サトシが校門を出ると、数名の女生徒が待っていましたとばかりに群がった。
「サトシ先生。受け取ってくださーい」
「先生、奥さんと一緒に召し上がってくださーい」
サトシが結婚したという噂を信じている生徒は、遠慮がちに「奥さんと」と言って来た。
「奥さん?」
(ここであえて否定しないほうがいいか。面倒だからそのままにしておこう)
女生徒たちが去ると、サトシはふと思った。
(あれ? 桜井が来なかったな。来ると思ったのにな。あっそうか、あれだけ他の女子がいたら出て来られないか。どこかで遠慮して待っているんだな。フフフ可愛い奴)
サトシは帰り道じゅう、どこかで桜井が現れるかと思ってずっと期待しながら歩いた。
だが、何事もなく家までたどり着いてしまった。
(帰り道で待ち伏せじゃなくて、郵便受けに入れてあるかも)
そう思って、郵便受けを確認したが入っているのは、ダイレクトメールのチラシだけだった。
サトシはひどくがっかりして、玄関を開けて家に入るなり、ベッドまで行ってうつぶせになった。
(ああ、怒ってる? もしかして、あの酔っ払いLINE。まだ怒っているのかぁ?)
―女生徒SIDE:
「ただいまー」
桜井が家に帰ってくると、アキラが学校の友達をたくさん連れ込んでいた。
「おかえりー、美柑」
「お。アキラのお姉ちゃん? こんにちは、お邪魔しています」
「こんにちはー。アキラのお姉ちゃん」
「こんにちは、お姉ちゃん」
「あら、アツシくんも来てたのね」
桜井は、うるさい小学生男子を適当にあしらいながら、リビングに入った。
「はい、はい、こんにちは」
ふと見ると、部屋の床はお菓子で散乱していた。
「何これ。こんなに散らかして!」
「すみません。アキラくんがもらったチョコレートをみんなで食べようって……」
「うん、僕チョコをたくさんもらっちゃってさ。一人じゃ食べきれないから」
テーブルの上には山積みのチョコレートがあった。
「アキラ、これ全部……あんたがもらったの?」
「そうだよ。美柑も食うか?」
「いつの間にか色気づきやがって、このガキ」
「なんだよ。機嫌悪いな美柑」
「うるさいっ! さっさと片付けなさーーい!!」
「ひぇ! アキラの姉ちゃん、こわっ!」
桜井は虫の居所が悪かった。
せっかく、朝早くチョコレートを持って行ったのに、サトシからは何も言ってこなかったからだ。
(学校でバレンタイン禁止だから、言ってこないのはわかるけど、それでもありがとうのひとつくらい言ってもばちは当たらないでしょ)
つい掃除機のかけ方が荒くなる。
ガーガーガー……
桜井は部屋を掃除しながら、だんだん悲しくなってきた。
(メールひとつ、送ってこないなんて、釣った魚にはエサはやらない主義なの? 酷い。きっと他の女の子からもたくさんチョコレートをもらっているんだわ! 許せなーい)
「ちぇっ、美柑の機嫌が悪いからアツシの家にいこうぜ」
「そうだね。アキラのお姉ちゃん、失礼しましたー!」
アキラとアツシたちは、桜井の殺気に恐れをなして逃げ出した。
「ちょっと! 長谷川さんちで迷惑かけるんじゃないわよ、あんたたち!」
「うわー! 恐えー! 早くアツシんち行こうぜ。うわーーーー!」
すると、LINEの通知音が鳴った。
サトシからだ。
桜井は、急いで開いて読んでみた。
:古松川先生が、君に謝りたいと言って家に来ているんだが、来れますか?
「はぁ?! なんで古松川先生? 意味不明」
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