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第5章 二年二学期
第169話 ここは君が安心する場所だから
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(コーヒーのいい香りがする)
サトシが目を覚ますと、寝室の天井ではなかった。
(俺はどこで寝ていたんだ?)
寝ぼけた頭で、昨夜の記憶を辿った。
昨夜は、町中を探し回って帰宅すると、桜井がいつの間にか寝ていることに安心し、そのままソファーで寝てしまったのだ。
桜井が掛けてくれたのか、サトシの上には毛布が掛けてあった。
(そうだ、桜井)
サトシはソファーから起き上がると、コーヒーの香りがしてくるキッチンへ行き、そこに桜井のエプロン姿を見つけた。
「桜井? 大丈夫?」
「あ、起きた。先生、おはようございます。今コーヒー淹れますね」
「ああ、ありがとう」
昨夜は家を飛び出してどこへ行っていたんだ、とサトシは聞かなかった。
桜井が言いたくなった時に言ってくれれば、それでいいと思ったから。
桜井がマグカップにコーヒーを淹れて持ってきて、サトシに渡した。
「はい、朝ごはんはケーキでもいい? 変だけど、一応クリスマスってことで、神様も許してくれるでしょ」
マグカップを受け取った時に、桜井の細い手首に傷があるのが見えた。
「どうした? 手首の傷。アキラくんにやられた?」
「うううん、何でもない」
「リスカ……?」
「違うって、違うから」
桜井は小さなケーキを皿に取り分けて、サトシに渡した。
「先生、ごめんなさい。勝手に家に転がり込んで寝ちゃった」
「うん、いいよ。ここは桜井が安心する場所だから、いつ来たっていいんだよ」
「……」
「ううーん、ケーキが美味しい。お金使わせて悪いな」
「修学旅行で、電子マネーを送ってもらったから、そのお礼です」
「ああ、そんなこともあったなぁ。ふっ……あのとき夏梅は、絶対スペシャルメニューって言って譲らなかったもんな」
サトシは、修学旅行でステーキ店にいたことを思い出して、笑った。
「美味しい。先生と一緒ならなんでも美味しいわ」
「ん?」
「家だと家政婦さんが何でもやっちゃうし、アキラは長谷川さんとアツシと仲良しで、犬まで飼ったんですよ」
「結構なことじゃないか」
「だから、家はいつもうるさいし、勉強に集中できなくてイライラしちゃって……」
そう言いながら、桜井はフォークを置くと、自分の腕をガリガリと引っ掻き始めた。
腕から血が流れていた。
サトシは、驚いて桜井の腕をつかんでその行為を止めた。
「桜井、どうした」
「え? 何」
「気が付かなかった? 無意識に自分を傷つけているんだね」
「あ、またやってしまった。ごめんなさい」
「何も謝るようなことじゃない」
サトシは部屋の棚から救急箱を持ってきて、桜井の傷を手当てしてやった。
大きめの絆創膏を貼り終えて、サトシは桜井の両手を握った。
「無意識にひっかくほど、大きなストレスがあったんだね。長谷川さんの家にいるのが辛い?」
「ううううん、違う。嫌いじゃない。家が変わって居心地悪いなんてわがままだもん。とても恵まれているのに、素直に感謝出来ない自分がいやだ。いくら頑張っても勉強出来ない自分もいやだ」
「そんな……桜井が悪い訳じゃないのに」
「だって、アキラに言われたもん。『飯も作らなくなって、勉強ばっかしている美柑なんか嫌いだ。前の美柑はこうじゃなかった。さっさとおじさんの家に行けよ』って。だから蹴ってやった」
「そうか。それじゃ、俺はアキラくんからお姉ちゃんを取った悪いやつなんだね」
「そうじゃないです!」
「アキラくんにはそう見えたって話だ。それは、ともかくとして。イライラして自傷するほどストレスが大きいのなら、環境を変えよう」
「どうやって?」
「ちゃんと寝ていますか? ちゃんと食べていますか?」
「……いいえ」
「じゃ、この家でならどうですか? 俺がちゃんとオンオフの管理をしてもいいかな?」
「いいんです……か?」
「言ったでしょう。ここは桜井が安心する場所ですよ」
桜井は涙をポロポロとこぼした。
桜井は、学校では気丈に何でもこなしている生徒だ。
聞き分けが言い分、受験勉強も加わって、自分でも気が付かないうちに自身を追い込んでいた。
桜井の「長谷川さんがお父さんで良かった」という言葉は、優等生的模範解答だ。
そうやって、それ以外の感情に蓋をして頑張って来たのだろう。
サトシはそう理解して、ご両親に相談し、ここに桜井を住まわせようと思った。
「さ、ケーキ食べたら、アキラくんと仲直りしに行くよ」
「う、うん……」
「ご両親を説得して、この家で俺の管理のもと、受験勉強することの許可をもらおう。荷物を取りに行かなくちゃね」
「はい!」
桜井は、涙を拭って元気に返事した。
「やっと笑ってくれたね。桜井は笑った方が可愛いよ」
「……先生のベッド、先生の匂いがして安心しました」
桜井は照れ笑いした。
「そういうこと言うな」
サトシの車で桜井の家に行くと、長谷川さんとお母さんは、仕事に行かずに桜井が帰ってくるのを待っていた。
サトシは、桜井の精神状態が過剰なストレスで不安定になっていることを伝え、ご両親から自分の家で預かる許可をもらった。
アキラは、子供部屋に閉じこもったまま出て来なかった。
「アキラくんは、大丈夫でしょうか」
サトシはアキラくんの心情を考えるといたたまれなかった。
だが、お母さんはアキラについては心配していない様子だ。
「あの子はしっかりしていますから、自分で踏ん切りをつけるでしょう。ワンコもいますし、アツシもいますし」
「でも、しっかりしている子ほど我慢しているんです。桜井もアキラくんも同じですよ。姉弟なんですね」
「サトシ先生、アキラのことまで考えてくださって、すみません」
長谷川さんは、サトシに頭を下げた。
「美柑ちゃんを追い詰めた原因はわたしかもしれません。大いに反省します」
「長谷川さん、考えすぎですよ。思春期の女の子は繊細なだけですから」
「すみません。生活費は美柑の電子マネーをチャージしておきましたから、それでお願いします」
「やめてください。それは桜井のお小遣いに」
サトシは、どうせ結婚したら一緒に生活するんだから、と言い出しそうだったが、その言葉は飲み込んだ。
荷物を車に積んで、桜井が助手席に乗り込もうとすると、突然アキラが家から飛び出してきた。
そして、美柑にしがみついて叫んだ。
「バカヤロー! おじさんの家に行くんだろ」
「アキラ……」
「行けよ。行ったら絶対、玉子焼き作って持って来いよな」
「……バーカ、唐揚げも付けてやるわよ。ありがたいと思いなっ」
「美柑が玉子焼き持ってくるなら、許す。おじさんのことも許してやるっ! だから、さっさと行けよ」
サトシは胸が熱くなった。
「ごめんな、アキラくん。お姉ちゃんをちょっと借りるよ」
サトシは車を発進させた。
アキラくんとワンコがいつまでも車の後を追ってきた。
桜井は、車から後ろを見ながら呆れかえっていた。
「バッカじゃない? 今生の別れじゃあるまいし……可愛いけど」
「可愛いな。手紙を書いてあげなさい。喜ぶと思うよ」
「うん」
桜井の手首の傷が癒えるころ、アキラくんの心の傷も癒えるだろうと、サトシは思った。
サトシが目を覚ますと、寝室の天井ではなかった。
(俺はどこで寝ていたんだ?)
寝ぼけた頭で、昨夜の記憶を辿った。
昨夜は、町中を探し回って帰宅すると、桜井がいつの間にか寝ていることに安心し、そのままソファーで寝てしまったのだ。
桜井が掛けてくれたのか、サトシの上には毛布が掛けてあった。
(そうだ、桜井)
サトシはソファーから起き上がると、コーヒーの香りがしてくるキッチンへ行き、そこに桜井のエプロン姿を見つけた。
「桜井? 大丈夫?」
「あ、起きた。先生、おはようございます。今コーヒー淹れますね」
「ああ、ありがとう」
昨夜は家を飛び出してどこへ行っていたんだ、とサトシは聞かなかった。
桜井が言いたくなった時に言ってくれれば、それでいいと思ったから。
桜井がマグカップにコーヒーを淹れて持ってきて、サトシに渡した。
「はい、朝ごはんはケーキでもいい? 変だけど、一応クリスマスってことで、神様も許してくれるでしょ」
マグカップを受け取った時に、桜井の細い手首に傷があるのが見えた。
「どうした? 手首の傷。アキラくんにやられた?」
「うううん、何でもない」
「リスカ……?」
「違うって、違うから」
桜井は小さなケーキを皿に取り分けて、サトシに渡した。
「先生、ごめんなさい。勝手に家に転がり込んで寝ちゃった」
「うん、いいよ。ここは桜井が安心する場所だから、いつ来たっていいんだよ」
「……」
「ううーん、ケーキが美味しい。お金使わせて悪いな」
「修学旅行で、電子マネーを送ってもらったから、そのお礼です」
「ああ、そんなこともあったなぁ。ふっ……あのとき夏梅は、絶対スペシャルメニューって言って譲らなかったもんな」
サトシは、修学旅行でステーキ店にいたことを思い出して、笑った。
「美味しい。先生と一緒ならなんでも美味しいわ」
「ん?」
「家だと家政婦さんが何でもやっちゃうし、アキラは長谷川さんとアツシと仲良しで、犬まで飼ったんですよ」
「結構なことじゃないか」
「だから、家はいつもうるさいし、勉強に集中できなくてイライラしちゃって……」
そう言いながら、桜井はフォークを置くと、自分の腕をガリガリと引っ掻き始めた。
腕から血が流れていた。
サトシは、驚いて桜井の腕をつかんでその行為を止めた。
「桜井、どうした」
「え? 何」
「気が付かなかった? 無意識に自分を傷つけているんだね」
「あ、またやってしまった。ごめんなさい」
「何も謝るようなことじゃない」
サトシは部屋の棚から救急箱を持ってきて、桜井の傷を手当てしてやった。
大きめの絆創膏を貼り終えて、サトシは桜井の両手を握った。
「無意識にひっかくほど、大きなストレスがあったんだね。長谷川さんの家にいるのが辛い?」
「ううううん、違う。嫌いじゃない。家が変わって居心地悪いなんてわがままだもん。とても恵まれているのに、素直に感謝出来ない自分がいやだ。いくら頑張っても勉強出来ない自分もいやだ」
「そんな……桜井が悪い訳じゃないのに」
「だって、アキラに言われたもん。『飯も作らなくなって、勉強ばっかしている美柑なんか嫌いだ。前の美柑はこうじゃなかった。さっさとおじさんの家に行けよ』って。だから蹴ってやった」
「そうか。それじゃ、俺はアキラくんからお姉ちゃんを取った悪いやつなんだね」
「そうじゃないです!」
「アキラくんにはそう見えたって話だ。それは、ともかくとして。イライラして自傷するほどストレスが大きいのなら、環境を変えよう」
「どうやって?」
「ちゃんと寝ていますか? ちゃんと食べていますか?」
「……いいえ」
「じゃ、この家でならどうですか? 俺がちゃんとオンオフの管理をしてもいいかな?」
「いいんです……か?」
「言ったでしょう。ここは桜井が安心する場所ですよ」
桜井は涙をポロポロとこぼした。
桜井は、学校では気丈に何でもこなしている生徒だ。
聞き分けが言い分、受験勉強も加わって、自分でも気が付かないうちに自身を追い込んでいた。
桜井の「長谷川さんがお父さんで良かった」という言葉は、優等生的模範解答だ。
そうやって、それ以外の感情に蓋をして頑張って来たのだろう。
サトシはそう理解して、ご両親に相談し、ここに桜井を住まわせようと思った。
「さ、ケーキ食べたら、アキラくんと仲直りしに行くよ」
「う、うん……」
「ご両親を説得して、この家で俺の管理のもと、受験勉強することの許可をもらおう。荷物を取りに行かなくちゃね」
「はい!」
桜井は、涙を拭って元気に返事した。
「やっと笑ってくれたね。桜井は笑った方が可愛いよ」
「……先生のベッド、先生の匂いがして安心しました」
桜井は照れ笑いした。
「そういうこと言うな」
サトシの車で桜井の家に行くと、長谷川さんとお母さんは、仕事に行かずに桜井が帰ってくるのを待っていた。
サトシは、桜井の精神状態が過剰なストレスで不安定になっていることを伝え、ご両親から自分の家で預かる許可をもらった。
アキラは、子供部屋に閉じこもったまま出て来なかった。
「アキラくんは、大丈夫でしょうか」
サトシはアキラくんの心情を考えるといたたまれなかった。
だが、お母さんはアキラについては心配していない様子だ。
「あの子はしっかりしていますから、自分で踏ん切りをつけるでしょう。ワンコもいますし、アツシもいますし」
「でも、しっかりしている子ほど我慢しているんです。桜井もアキラくんも同じですよ。姉弟なんですね」
「サトシ先生、アキラのことまで考えてくださって、すみません」
長谷川さんは、サトシに頭を下げた。
「美柑ちゃんを追い詰めた原因はわたしかもしれません。大いに反省します」
「長谷川さん、考えすぎですよ。思春期の女の子は繊細なだけですから」
「すみません。生活費は美柑の電子マネーをチャージしておきましたから、それでお願いします」
「やめてください。それは桜井のお小遣いに」
サトシは、どうせ結婚したら一緒に生活するんだから、と言い出しそうだったが、その言葉は飲み込んだ。
荷物を車に積んで、桜井が助手席に乗り込もうとすると、突然アキラが家から飛び出してきた。
そして、美柑にしがみついて叫んだ。
「バカヤロー! おじさんの家に行くんだろ」
「アキラ……」
「行けよ。行ったら絶対、玉子焼き作って持って来いよな」
「……バーカ、唐揚げも付けてやるわよ。ありがたいと思いなっ」
「美柑が玉子焼き持ってくるなら、許す。おじさんのことも許してやるっ! だから、さっさと行けよ」
サトシは胸が熱くなった。
「ごめんな、アキラくん。お姉ちゃんをちょっと借りるよ」
サトシは車を発進させた。
アキラくんとワンコがいつまでも車の後を追ってきた。
桜井は、車から後ろを見ながら呆れかえっていた。
「バッカじゃない? 今生の別れじゃあるまいし……可愛いけど」
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