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7・あっという間の初夜
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「──そういうわけで、アルヴィンとは婚約破棄したわ」
「そ、そうか……」
わたしはクライスに、これまでの経緯を包み隠さず打ち明けた。
アルヴィンがわたしを道具として扱ってきたことも、すべてだ。
「あなたとも、もう会うこともないでしょう。さようなら」
クライスは、アルヴィンの幼馴染として紹介されただけ。
特に親しかったわけではない。
街で会ったとしても挨拶くらいはするが、それだけの関係──だったのに。
「セシリア!」
名を呼ばれて、振り返る。
「今度、食事に誘ってもいいだろうか?」
「……はい?」
「今まではアルヴィンがいるから遠慮していたが──もう、その必要はなさそうだからな」
「えええええっ!?」
クライスの熱烈なアプローチに押され、わたしはあれよあれよという間にクライスと恋人同士になり、新年を迎えたと同時に結婚していた。
そしてその夜、初めてクライスと枕を共にした。
「でも、聖女の力を失ってしまうわ」
「俺はそんなものなくても、この世界で成功してみせる。君は、この力に未練があるのか?」
「……ないわ。こんな力、利用されるのはもうこりごりよ」
「安心した」
クライスはそう言って、わたしのおでこにキスを落とす。
そのまま唇を重ねてきて、次第に深い口付けとなっていく。
「ん……クライス……」
甘い声が漏れると、クライスの手がわたしの髪を梳きながら、背中へとすべっていった。
夜着の紐がほどかれ、ひやりとした空気が肌を撫でる。
けれど次の瞬間、抱き寄せられ体温が重なる。
力強いのに、壊れ物を扱うように優しい腕。
息が混じり合うほどの距離で見つめ合った。
「アルヴィンには、どうされてた?」
「……いじわる」
そんなこと、今このタイミングで聞く? 思わずクライスの胸をぺちんと叩く。
確かにアルヴィンとは素股止まりだったけれど、クライスは気になるらしい。
眉を少しひそめて、子どもみたいに真剣な顔をしている。
心配というより……嫉妬かもしれない。
「アルヴィンとどっちがいい?」
「あぁ……ぁっ」
胸を揉みながら、先端を舌で転がされる。
されてないのに、比べないでぇ。
「これはされた?」
「はぁっ……あぁんっ」
濡れに濡れた膣奥を指で攻められて、恥ずかしさに身をよじる。
されてない、されてないってば!
「これは俺が初めて?」
質問がどんどんエスカレートしていく。
手つきは優しいのに、嫉妬でスイッチが入ったのか、執拗にわたしの敏感なところを攻めてくる。ぷくりと膨れた蕾を執拗に攻められ、わたしは初めて果ててしまった。
「あ、あぁァアァッ!」
そしてついに──クライスの男根が、わたしの目の前に現れた。
待ちきれないという風にそそり立っている。
そのサイズを見てわたしは目を見開いた。
(え、ちょっ、聞いてないんだけど)
「セシリアの初めて、もらうね」
「あああっ!」
こうして、わたしはクライスと共に、異世界よりも確かな現実の愛を手に入れた。
一方、あれからアルヴィンは異世界体験ができなくなり、すっかり落ちぶれてしまったと、風の噂で聞いたのだった。
おしまい
「──そういうわけで、アルヴィンとは婚約破棄したわ」
「そ、そうか……」
わたしはクライスに、これまでの経緯を包み隠さず打ち明けた。
アルヴィンがわたしを道具として扱ってきたことも、すべてだ。
「あなたとも、もう会うこともないでしょう。さようなら」
クライスは、アルヴィンの幼馴染として紹介されただけ。
特に親しかったわけではない。
街で会ったとしても挨拶くらいはするが、それだけの関係──だったのに。
「セシリア!」
名を呼ばれて、振り返る。
「今度、食事に誘ってもいいだろうか?」
「……はい?」
「今まではアルヴィンがいるから遠慮していたが──もう、その必要はなさそうだからな」
「えええええっ!?」
クライスの熱烈なアプローチに押され、わたしはあれよあれよという間にクライスと恋人同士になり、新年を迎えたと同時に結婚していた。
そしてその夜、初めてクライスと枕を共にした。
「でも、聖女の力を失ってしまうわ」
「俺はそんなものなくても、この世界で成功してみせる。君は、この力に未練があるのか?」
「……ないわ。こんな力、利用されるのはもうこりごりよ」
「安心した」
クライスはそう言って、わたしのおでこにキスを落とす。
そのまま唇を重ねてきて、次第に深い口付けとなっていく。
「ん……クライス……」
甘い声が漏れると、クライスの手がわたしの髪を梳きながら、背中へとすべっていった。
夜着の紐がほどかれ、ひやりとした空気が肌を撫でる。
けれど次の瞬間、抱き寄せられ体温が重なる。
力強いのに、壊れ物を扱うように優しい腕。
息が混じり合うほどの距離で見つめ合った。
「アルヴィンには、どうされてた?」
「……いじわる」
そんなこと、今このタイミングで聞く? 思わずクライスの胸をぺちんと叩く。
確かにアルヴィンとは素股止まりだったけれど、クライスは気になるらしい。
眉を少しひそめて、子どもみたいに真剣な顔をしている。
心配というより……嫉妬かもしれない。
「アルヴィンとどっちがいい?」
「あぁ……ぁっ」
胸を揉みながら、先端を舌で転がされる。
されてないのに、比べないでぇ。
「これはされた?」
「はぁっ……あぁんっ」
濡れに濡れた膣奥を指で攻められて、恥ずかしさに身をよじる。
されてない、されてないってば!
「これは俺が初めて?」
質問がどんどんエスカレートしていく。
手つきは優しいのに、嫉妬でスイッチが入ったのか、執拗にわたしの敏感なところを攻めてくる。ぷくりと膨れた蕾を執拗に攻められ、わたしは初めて果ててしまった。
「あ、あぁァアァッ!」
そしてついに──クライスの男根が、わたしの目の前に現れた。
待ちきれないという風にそそり立っている。
そのサイズを見てわたしは目を見開いた。
(え、ちょっ、聞いてないんだけど)
「セシリアの初めて、もらうね」
「あああっ!」
こうして、わたしはクライスと共に、異世界よりも確かな現実の愛を手に入れた。
一方、あれからアルヴィンは異世界体験ができなくなり、すっかり落ちぶれてしまったと、風の噂で聞いたのだった。
おしまい
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