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応用問題の解法①

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遥斗はその中層マンションのエントランスに立って、教えられた部屋の番号をインターホンに入力した。
間もなくインターホンから檜山の声がする。

「やあ、待ってたよ。」

エントランスのドアが開き、目の前のエレベーターに乗り込むと遥斗は六階のボタンを押した。
エレベーターを降りて部屋のドアのインターホンを鳴らすと、ドアが開き檜山が笑顔で出迎える。

「よく来てくれたね。さぁ、入って」
「お、お邪魔します」

今日の檜山は白い生成のシャツにジーンズというシンプルな装いだが、オフタイムのモデルを思わせる佇まいを漂わせていた。
部屋は広いリビングと寝室に分かれていて、学生が一人で住むには余裕があるように思える。

「家庭教師を遥斗君のほかにもう一人掛け持ちしてるんだ。それにトレーディングもしてるから、これでもそこそこの収入があるんだよ」

遥斗の考えを見透かしたように檜山が答える。

「ところで、今日ここに遊びに来ることは……」
「はい、誰にも……パパ、いえ、父さんにも言ってません」

それならいいよ、と言って檜山が再び微笑んだ。

###

檜山が遥斗の家庭教師になったのは三カ月前のことだ。
詳しい経緯は知らないが、父親の知り合いの伝手で優秀な大学生がいると紹介されたとのことだった。
実際、檜山は教え方が巧みで遥斗の成績は向上してきている。
それに同性から見ても美しい檜山から学べることに、遥斗は単なる憧憬以上の感情を抱き始めてもいた。
最初に檜山からを受けたのは一カ月前のことだった。
休憩時間の雑談を重ねるうちにすっかり檜山に心を許していた遥斗は、少しきわどい性的な話もするようになっていた。

「遥斗君は、他の人とそういうことしたことあるの?」

ある時、檜山に尋ねられて遥斗は顔を赤らめながら首を横に振った。
十六歳の遥斗の周りには、既にそういった体験をしたという同級生もいたが、遥斗にはまだ経験はない。

「自分で触るより、他人ひとにされる方がもっと気持ちいいんだよ」

檜山が思わせぶりに笑う。
その時の話はそこまでで終わった。
しかし、遥斗は檜山の言った「他人にされる気持ちいいこと」が頭から離れなくなっていた。
悶々とした気分のまま次の家庭教師の日を迎えた遥斗は、思いきって休憩時間にその事を檜山に告白した。

「それじゃ、試してみようか?」

檜山は笑みを浮かべると遥斗を立たせてベルトに手をかける。

「あ、先生が……?」

遥斗は檜山にそれを求めていたわけではなかったが、下着を下ろされ裸の下半身を檜山の前に晒した時には、もう取り消す言葉は出てこなかった。

「かわいらしいね、遥斗君のここ」

檜山の指先が陰嚢に触れ優しく撫で回す。

「あっ、ああ」

遥斗の口から声が漏れ、肉茎はたちまち硬くなった。

「ふふ、もうこんなになって。さわってほしい?」

檜山の扇情的な光を帯びた眼差しが遥斗を見つめる。
遥斗は葛藤していた。
檜山は美しいが男性だ。同性でこういう行為をすることがではないことは遥斗も理解している。
しかしそれよりも、遥斗の身体は未知の快楽への欲求を抑えることができなかった。

「……はい」

遥斗はそう口にしていた。
檜山の指が遥斗の肉茎を包み込み、上下に動き始めた。

「はんっ、あっ、ひっ」

自分でするのとは違う、鮮烈な刺激に思わず遥斗は声を上げた。
気持ちいいの? 夢の中にいるように檜山の声がこだまする。

「は、はいっ、あっ、あっ、すごい!」

檜山は手の動きを早めて肉茎をさらに扱きあげる。

「先生、先生っ、だめ、ああっ」

遥斗はぐっと背を伸ばして叫んだ。
ゾワリと温かいものが背中を駆け上がり、身体の奥底からツンとした感触が肉茎へ押し寄せる。

「あっ、ああ!」

遙斗は立ったまま射精した。
その身を震わせながら肉茎は檜山の手のひらに白濁した精液を吐きだし続ける。

「すごいよ、いっぱい出たね」

檜山が微笑んだ。

「はぁ、はぁ……先生の手、汚して、ごめんなさい」
「いいんだよ。遥斗君、またしてあげようか?」
「は、はい……」

それ以降、家庭教師の日が来る度に、遥斗は檜山の手淫で射精させらることを心待ちにするようになった。
その行為は檜山自身が遥斗に一方的に行い、遥斗から檜山に何かをさせることはなかったが、ある時檜山が遥斗の姿を撮りたいと持ちかけてきた。
遥斗は不安を感じはしたが、拒んだことで檜山がもう行為をしてくれなくなると思うと結局は承諾してしまった。
羞恥を煽るその行為はさらに遥斗を昂らせ、今では行為のたびに行われるようになっていた。
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