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#04
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建物の後ろには、少し小さ目のプレハブ小屋がある。晶が取ってきた鍵はその小屋の物だった。
「さぁ、どうぞ。」
晶に促されて和樹は小屋の中に足を踏み入れる。狭い空間ではあったが、室内は賑やかだった。
壁には写真が所狭しと貼ってあり、室内はオモチャやお菓子で溢れている。虫取り網や釣竿、子ども用の浴衣もあれば、水中メガネや浮き輪まで品揃えは豊富にある。
和樹は壁に貼ってある写真を見て回った。
「……これは。……俺たちが昔作った秘密基地の写真?……その当時の俺たちの写真まで撮ってある。」
おそらくは歴代の子どもたちの制作物と制作者の写真が年代毎にまとめてあった。写真の下には、採った虫の数や釣り上げた魚の数まで記録が残っている。
冬休みに雪で作ったかまくらや雪ダルマまで写真と共に記録されていた。
毎年、この取り組みは賑わいを失わないための一大イベントになっていたらしい。孫が帰省しない家の人間も手伝って、他の家のために地域一丸となって取り組む。
「孫も一緒に帰省させるために、ここまでやってたなんて……。」
「だって、自然の中で自分たちだけで遊びを見つけて楽しむなんて、都会で生活してたら難しいでしょ?」
「まぁ、それはそうだけど。」
「やっぱり、お祖父ちゃんもお祖母ちゃんも会いたいんだって。……私は、弟がいるから一緒に来てて色々な話を聞いてたんだ。」
和樹の視点からは一見するとやり過ぎに感じられてしまうが、子どもたちの気持ちを繋ぎ止めておくために必死だったのかもしれない。そう思いながら室内を見ていると、少しだけ切なかった。
――だから、俺が小泉徳次郎の孫として、スグに分かったんだ。ここの人たちは、こうやって情報共有していたのか……。
この小屋に納められている物を見ていると、なんとなく寂しい気持ちになってしまった。
和樹の夏休みの思い出はかけがえのない物になっているが、その思い出の一つ一つが祖父母たちの『孫に遊びに来てほしい』が集められた物だったことを知る。
「ここは地域の人たちで共有していて、足りない物があったら緊急用で使ってもいいんだって。……でも、お祖父ちゃんやお祖母ちゃんが買い揃えてくれてるから使われないんだけどね。」
「そうか。……そうかも。」
「帰る時に子ども同士で、『また来年な!』って言っているのを聞くのが嬉しかったんだって。」
帰省してくれるのを心待ちにしているので、全て買って準備しておくのだろう。この小屋にある物は本当に緊急用でしかないのだ。
「……こんなにも楽しみにしてくれてたんだ。」
孫は特別に可愛いと聞いたことがあったが、年に数回のためだけに対策をしていたことを知る。
「子どもの頃だけじゃないよ、今もだよ。」
晶が和樹の顔を覗き込みながら話しかけてきた。
「……今も?」
今、こうしている時間も見られているのかと思って、和樹は周囲を警戒した。
見られていたとしても問題はないのだが、晶と一緒にいるところを見られているのは恥ずかしかった。
「ははは、大丈夫。別に、今も見られていることじゃないからね。」
「それじゃぁ、どういう意味なんだ?」
笑われてしまって和樹は少し照れくさそうに問い掛けた。
「高校生になった和樹君が、また来てくれるようになるには、何が一番効果的なのかを考えてたみたいだよ。」
「効果的?……俺が、またここへ来るようにしたかったってこと?」
「そうだよ。」
「……祖父ちゃんたちが考えた結果は何だったんだ?」
和樹が来てから特別変わったことは起こっていない。慌ただしく動き回る人たちを陰から眺めて過ごしていただけだった。
昆虫採集をしたり釣りをしたりもしていないし、もちろん秘密基地を作ることにも参加はしていない。
「私。」
晶が自分を指さして和樹を見ていた。
「……私?」
「そう、私がいるでしょ。」
「えっ!?どういうこと?言ってる意味が分からないんだけど……。」
「健全な男子高校生だったら、可愛い女の子と過ごす楽しい時間があれば、ここへ遊びに来てくれるんだって。」
「……嘘だろ?……祖父ちゃんたちが、そんなこと言ってたのか?」
「言われてはいないけど、嘘じゃないと思うよ。だって、和樹君、来る日を指定されてたんでしょ?……私たち家族が来る日に合わせたんだと思うよ。」
「えっ?10日からにしてくれって言われたのは、そういうことだったのか?」
和樹は絶句した。
晶の考えが当たっているとしたら、和樹に彼女がいないことも祖父母に把握されている可能性がある。両親にも話をしていない情報を知っているとすれば、どうやって知り得ることができたのか聞き出さなければならない。
それでも、和樹が来なくなってから数年間変わらずに、待ちわびてくれていたことは嬉しくもあり、寂しくもあった。
小屋を出て、晶が鍵を返しに行っているのを待っている間、和樹は周囲を見回してみた。どこかで観察されているとしたら落ち着かなくなってしまう。
「フフ、大丈夫だよ。小さい子たちを見守ってるだけで手一杯なんだから、私たちまで見ている余裕はないと思うんだ。」
「……たしかに、随分と忙しそうだったもんな。……ところで、あの防護服みたいなのは何だったのか知ってる?」
「あれは、スズメバチの巣を発見したみたい。……危険なところは全部取り除きたかったんだって。」
和樹が聞いた警告音はスズメバチの巣を発見した報告だったらしい。夜とは言え、真夏に防護服を着てスズメバチの巣を駆除するのは色々な意味で危険を伴うが、優先順位は子どもたちの方が高かった。
「……あんな暗い表情で演技して、俺を脅かしたんだ。」
全てを知っていて和樹の反応を面白がって見ていたのだ。晶は楽しそうな顔をして、歩き出していた。
「明日は盆踊りだよ。」
和樹が滞在する一週間に、盆踊りの予定も組み込みたくて日にちを指定していることも考えられる。
和樹は家に戻ると奥にある祖父の部屋を訪ねた。ノックをすると祖父が慌てて部屋の外に出てきて、室内を見られないように体で壁を作ろうとしている。
「……色々と教えてもらったんだ。……夜中に出掛けてることも知ってるよ。」
和樹の一言を聞いた祖父は、『そうか』とだけ言って室内を見せてくれた。パソコンのモニターが幾つか置いてあったり、地域一帯の大きな地図が貼ってあったりと、こちらの秘密基地のようになっている。充電しているトランシーバーからも音が漏れて、仕事をしている人たちの情報が流れていた。
「今は、ドローンの手入れをしてたんだ。」
祖父が静かに言った。
「そうなんだ。……子どもはUFOって言ってたよ。」
「誤魔化すためにカモフラージュしてあるからな。それなりに苦労したんだぞ。」
「……今度、俺にも教えてよ。都会でやるのは、なかなかに難しいんだ。」
和樹の言葉を聞いて、祖父は嬉しいそうな顔を見せてくれた。
「おぉ、もちろんだ。飛ばしてるのは私有地だし、ちゃんと許可を取ってやっているからな。祖父ちゃんに任せておけ。」
もっと早く祖父とこんな会話が出来ていれば良かったのだが、それだけの事が意外と難しかったりもする。
だが、和樹は気付くことができただけでも幸せかもしれない。もっと大人になってから知っていたとしても、何も返せないまま後悔だけを残してしまっていた。
そんな会話の後、祖父の本棚に並んでいる背表紙を読んでみた。ドローン操縦や魚釣りの本、昆虫の飼育方法の本もある。
――カブトムシの繁殖もしてたんだっけ……。
料理の本は、祖母の物だと思われたが、
――『食材を活かした料理』……か。ちゃんと練習してくれてたんだ。
そして、晶の言葉を裏付けるような本まで発見してしまう。
――あっ!……『街コンについて』の本まである。本気で、帰省してきた孫たちの出会いの場にするつもりだったのか?
幅広く色々な知識を身につけていることが伝わってくる本棚だった。タイトルを見ているだけで複雑な感情になってしまう。
――俺も、昔は祖父ちゃんから色々教えてもらったんだよな。
壁には和樹の写真も何枚か貼ってある。その写真に少しだけ違和感を抱きながらも、小さい頃のことを思い出していた。
「さぁ、どうぞ。」
晶に促されて和樹は小屋の中に足を踏み入れる。狭い空間ではあったが、室内は賑やかだった。
壁には写真が所狭しと貼ってあり、室内はオモチャやお菓子で溢れている。虫取り網や釣竿、子ども用の浴衣もあれば、水中メガネや浮き輪まで品揃えは豊富にある。
和樹は壁に貼ってある写真を見て回った。
「……これは。……俺たちが昔作った秘密基地の写真?……その当時の俺たちの写真まで撮ってある。」
おそらくは歴代の子どもたちの制作物と制作者の写真が年代毎にまとめてあった。写真の下には、採った虫の数や釣り上げた魚の数まで記録が残っている。
冬休みに雪で作ったかまくらや雪ダルマまで写真と共に記録されていた。
毎年、この取り組みは賑わいを失わないための一大イベントになっていたらしい。孫が帰省しない家の人間も手伝って、他の家のために地域一丸となって取り組む。
「孫も一緒に帰省させるために、ここまでやってたなんて……。」
「だって、自然の中で自分たちだけで遊びを見つけて楽しむなんて、都会で生活してたら難しいでしょ?」
「まぁ、それはそうだけど。」
「やっぱり、お祖父ちゃんもお祖母ちゃんも会いたいんだって。……私は、弟がいるから一緒に来てて色々な話を聞いてたんだ。」
和樹の視点からは一見するとやり過ぎに感じられてしまうが、子どもたちの気持ちを繋ぎ止めておくために必死だったのかもしれない。そう思いながら室内を見ていると、少しだけ切なかった。
――だから、俺が小泉徳次郎の孫として、スグに分かったんだ。ここの人たちは、こうやって情報共有していたのか……。
この小屋に納められている物を見ていると、なんとなく寂しい気持ちになってしまった。
和樹の夏休みの思い出はかけがえのない物になっているが、その思い出の一つ一つが祖父母たちの『孫に遊びに来てほしい』が集められた物だったことを知る。
「ここは地域の人たちで共有していて、足りない物があったら緊急用で使ってもいいんだって。……でも、お祖父ちゃんやお祖母ちゃんが買い揃えてくれてるから使われないんだけどね。」
「そうか。……そうかも。」
「帰る時に子ども同士で、『また来年な!』って言っているのを聞くのが嬉しかったんだって。」
帰省してくれるのを心待ちにしているので、全て買って準備しておくのだろう。この小屋にある物は本当に緊急用でしかないのだ。
「……こんなにも楽しみにしてくれてたんだ。」
孫は特別に可愛いと聞いたことがあったが、年に数回のためだけに対策をしていたことを知る。
「子どもの頃だけじゃないよ、今もだよ。」
晶が和樹の顔を覗き込みながら話しかけてきた。
「……今も?」
今、こうしている時間も見られているのかと思って、和樹は周囲を警戒した。
見られていたとしても問題はないのだが、晶と一緒にいるところを見られているのは恥ずかしかった。
「ははは、大丈夫。別に、今も見られていることじゃないからね。」
「それじゃぁ、どういう意味なんだ?」
笑われてしまって和樹は少し照れくさそうに問い掛けた。
「高校生になった和樹君が、また来てくれるようになるには、何が一番効果的なのかを考えてたみたいだよ。」
「効果的?……俺が、またここへ来るようにしたかったってこと?」
「そうだよ。」
「……祖父ちゃんたちが考えた結果は何だったんだ?」
和樹が来てから特別変わったことは起こっていない。慌ただしく動き回る人たちを陰から眺めて過ごしていただけだった。
昆虫採集をしたり釣りをしたりもしていないし、もちろん秘密基地を作ることにも参加はしていない。
「私。」
晶が自分を指さして和樹を見ていた。
「……私?」
「そう、私がいるでしょ。」
「えっ!?どういうこと?言ってる意味が分からないんだけど……。」
「健全な男子高校生だったら、可愛い女の子と過ごす楽しい時間があれば、ここへ遊びに来てくれるんだって。」
「……嘘だろ?……祖父ちゃんたちが、そんなこと言ってたのか?」
「言われてはいないけど、嘘じゃないと思うよ。だって、和樹君、来る日を指定されてたんでしょ?……私たち家族が来る日に合わせたんだと思うよ。」
「えっ?10日からにしてくれって言われたのは、そういうことだったのか?」
和樹は絶句した。
晶の考えが当たっているとしたら、和樹に彼女がいないことも祖父母に把握されている可能性がある。両親にも話をしていない情報を知っているとすれば、どうやって知り得ることができたのか聞き出さなければならない。
それでも、和樹が来なくなってから数年間変わらずに、待ちわびてくれていたことは嬉しくもあり、寂しくもあった。
小屋を出て、晶が鍵を返しに行っているのを待っている間、和樹は周囲を見回してみた。どこかで観察されているとしたら落ち着かなくなってしまう。
「フフ、大丈夫だよ。小さい子たちを見守ってるだけで手一杯なんだから、私たちまで見ている余裕はないと思うんだ。」
「……たしかに、随分と忙しそうだったもんな。……ところで、あの防護服みたいなのは何だったのか知ってる?」
「あれは、スズメバチの巣を発見したみたい。……危険なところは全部取り除きたかったんだって。」
和樹が聞いた警告音はスズメバチの巣を発見した報告だったらしい。夜とは言え、真夏に防護服を着てスズメバチの巣を駆除するのは色々な意味で危険を伴うが、優先順位は子どもたちの方が高かった。
「……あんな暗い表情で演技して、俺を脅かしたんだ。」
全てを知っていて和樹の反応を面白がって見ていたのだ。晶は楽しそうな顔をして、歩き出していた。
「明日は盆踊りだよ。」
和樹が滞在する一週間に、盆踊りの予定も組み込みたくて日にちを指定していることも考えられる。
和樹は家に戻ると奥にある祖父の部屋を訪ねた。ノックをすると祖父が慌てて部屋の外に出てきて、室内を見られないように体で壁を作ろうとしている。
「……色々と教えてもらったんだ。……夜中に出掛けてることも知ってるよ。」
和樹の一言を聞いた祖父は、『そうか』とだけ言って室内を見せてくれた。パソコンのモニターが幾つか置いてあったり、地域一帯の大きな地図が貼ってあったりと、こちらの秘密基地のようになっている。充電しているトランシーバーからも音が漏れて、仕事をしている人たちの情報が流れていた。
「今は、ドローンの手入れをしてたんだ。」
祖父が静かに言った。
「そうなんだ。……子どもはUFOって言ってたよ。」
「誤魔化すためにカモフラージュしてあるからな。それなりに苦労したんだぞ。」
「……今度、俺にも教えてよ。都会でやるのは、なかなかに難しいんだ。」
和樹の言葉を聞いて、祖父は嬉しいそうな顔を見せてくれた。
「おぉ、もちろんだ。飛ばしてるのは私有地だし、ちゃんと許可を取ってやっているからな。祖父ちゃんに任せておけ。」
もっと早く祖父とこんな会話が出来ていれば良かったのだが、それだけの事が意外と難しかったりもする。
だが、和樹は気付くことができただけでも幸せかもしれない。もっと大人になってから知っていたとしても、何も返せないまま後悔だけを残してしまっていた。
そんな会話の後、祖父の本棚に並んでいる背表紙を読んでみた。ドローン操縦や魚釣りの本、昆虫の飼育方法の本もある。
――カブトムシの繁殖もしてたんだっけ……。
料理の本は、祖母の物だと思われたが、
――『食材を活かした料理』……か。ちゃんと練習してくれてたんだ。
そして、晶の言葉を裏付けるような本まで発見してしまう。
――あっ!……『街コンについて』の本まである。本気で、帰省してきた孫たちの出会いの場にするつもりだったのか?
幅広く色々な知識を身につけていることが伝わってくる本棚だった。タイトルを見ているだけで複雑な感情になってしまう。
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