3人で異世界転移しました。

りゅり

文字の大きさ
9 / 34

9,異世界にきてはじめての風邪

しおりを挟む
「うーん。酷い熱ですね。」

俺の額に手を当てたリアが言う。

「うう。」

俺は今ベットに寝ている。
リアが掃除のために起こしに来たところ、弱っている俺を発見。
そして今に至る。

「今日は掃除は無理ですね。それから剣の練習も。」

「うう。」

「まったく、ぬれたまま寝るから風邪なんてひくんです。」

「す、まん…」

「あなたはどれだけリアの仕事を増やせば気がすむんですか。心労で倒れて死んでしまいそうです。まぁ、どれだけ疲れても死なないだろうけど。」

最後の言葉に引っ掛かった。"どれだけ疲れても死なない。"
俺はこんなことを知っている。ゲームで得た知識だ。
"エルフに寿命はない。世界が滅ぶまで、生きつづける。"と。

「では、リアは二人に魔法を教えてきます。もし窓ガラスが割れたらごめんなさい。」

ツッコむ元気もなかったので。

「はいよ。」

とだけ言った。

「俺の異世界生活ってこんなんかよー、」

魔法使えねーし。ラブハプニングもねーし。掃除してるし。風邪ひくし。

一人ぐちぐち言っていると。

"コンコン"

ノック音。

「はい。」

"ガチャ"

ドアの、開く音。

「ミリアちゃん…。」

「れおくん大丈夫?りんご食べる?」

リアは白い物を持っていた。

「それ、なに」

「りんごよ。」

「おいしいの?」

「とっても!」

「いただきます。」

リアからりんごを、もらい口に入れた。

「うん。、りんごだ。」

色は違うものの、味は確かにりんごだった。
それに、なにか…元気になった気がする。 

「じゃあ、おやすみ。」

ミリアは俺に布団をかけて部屋を出ていった。
俺はそのまま寝た。


ん?なんか眩しい。
目をうっすら開ける。
夕日、か。
「その目は意図的にやっているのですか」

「リア…ちゃん」

「元気になりましたか?」

体を起こしてみる。
朝よりだいぶ楽だ。

「ミリア様が先ほどまで看病しておられました。お優しいお方です。風邪なんて、寝ていれば治るのに。」

寝顔変じゃなかったかなぁと心配になる。

「まじ?性格もいいんだな。」

「そうですね。たまに掃除も手伝って下さいます。」

「へー。あ、そう言えばリアちゃん大丈夫?」

「なにがです?」

「魔法の練習に付き合ったり、ご飯を作ったり、掃除したり。大変だったろ?」

「いえ。別に。」

「そか。」

「明日からよろしくな!剣の練習。」

「はい。」

リアはほほえんだ。





しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

父が再婚しました

Ruhuna
ファンタジー
母が亡くなって1ヶ月後に 父が再婚しました

私と母のサバイバル

だましだまし
ファンタジー
侯爵家の庶子だが唯一の直系の子として育てられた令嬢シェリー。 しかしある日、母と共に魔物が出る森に捨てられてしまった。 希望を諦めず森を進もう。 そう決意するシェリーに異変が起きた。 「私、別世界の前世があるみたい」 前世の知識を駆使し、二人は無事森を抜けられるのだろうか…?

ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。

☆ほしい
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。 前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。 ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。 「この家は、もうすぐ潰れます」 家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。 手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。

クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる

あっとさん
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。 でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。 でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。 その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。 そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

ナイナイづくしで始まった、傷物令嬢の異世界生活

天三津空らげ
ファンタジー
日本の田舎で平凡な会社員だった松田理奈は、不慮の事故で亡くなり10歳のマグダリーナに異世界転生した。転生先の子爵家は、どん底の貧乏。父は転生前の自分と同じ歳なのに仕事しない。二十五歳の青年におまるのお世話をされる最悪の日々。転生チートもないマグダリーナが、美しい魔法使いの少女に出会った時、失われた女神と幻の種族にふりまわされつつQOLが爆上がりすることになる――

愛された側妃と、愛されなかった正妃

編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。 夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。 連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。 正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。 ※カクヨムさんにも掲載中 ※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります ※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。

転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです

NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた

処理中です...