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24.愛の涙
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「うわああああああ、あああ、おおんおん、あわああわあああ」
「わかったからもう泣き止んでくれって。
こんなのオレが泣かしてるみたいじゃんか。
なあ、全然平気でピンピンしてるんだからさ」
「でもおおおお、ひっく、んあああああああああ、わああああああ。
こわかったんだもんんんん、うわあああんん」
「だからさ、ダイジョブだったんだってばよ。
あんまうるせえとキスして塞いじゃうぞ?」
「ぐすっ、いいよ? 別にさ、高波がしたいなら……
でもアタシとしたいんじゃなくて別の子とか誰でもいいならイヤ」
「また難しいこと言うなぁ、オレは誰だろうとその子とキスしたいんだぜ?
それって自然だと思わねえ? みんなカワイイし大切だもん」
「それは詭弁よ、どっちも正しいって言いたいのかもしれないけどさ。
女からしたら自分一人を愛してほしいなんて当たり前じゃない?
逆に好きな子が大勢の男子に囲まれて魅力的に思えるかって話よ」
「人気者って意味なら悪くねえけどな、女優とかアイドルとかそうじゃん。
演技でキスくらい平気でするし、場合によっちゃ枕営業だってあるぜ?」
「もう! そう言うことじゃないって言ってんの!
アンタはなんでそうイカレてんのよ!
高波のことが好きだから独占したいって思うのは当たり前って――
―― なんでもない……」
「いや、貞子がオレのこと好きなのはわかってるよ。
そんなん恥ずかしがることじゃねえだろ?
それに今言ってんのは心配ねえから泣くなってことだよ。
もう泣き止んだか?」
「ぐずっ、なんか誤魔化されたような気がする……
バカ、ムカツク、ホントに平気だったんだよね?」
「手のひらがちょっと切れただけで後はなんともねえよ。
ここまでついてきたついでに手当もしてくれ。
片手じゃうまくできねえからさ」
高波の左手にはナイフを握ってできた切り傷が有りまだ血が滲み出ていた。久美はべそをかきながらも消毒をしてガーゼを当ててから包帯を巻いた。
「っちー、結構沁みるな。
でも助かったよ、あんがとな久美」
「うん、えっ? 今なんて? 久美って言った?」
「いやそりゃ礼くらい茶化さないで言うに決まってんだろ?
別に珍しくもない、今までだってそう言うことあったと思うけどなぁ」
「やっぱりムカツク、アンタったらズルいよ、そうやってさぁ。
佳代がそうなっちゃうのもわかるよ…… ホントムカツク」
「なに言ってんだよ、佳代は関係ねえだろ。
あー、見舞いのこと言ってんのか。
やっぱりオレのこと好きでしょうがねえんじゃんか、オレも久美のこと好きだよ?」
ここだけ切り取ったら真っ当に告白しあっている健全な高校生って雰囲気なのだが、片方が野獣だのケダモノだの女の敵だなど好き放題言われている男子だからそうはならない。久美の心は余計に締め付けられ胸が痛むのだった。
そしてもう一人、蚊帳の外に置かれいたことすら忘れられている男がいる。
「なあ、二人で青春ドラマやんのはいいんだけどさ、俺がいること忘れてんだろ。
つかナミタカよ? 彼女作ったならもうこれ以上他の女に手を出すなよ。
それかこの世の暗黙のルールってか常識ってやつだろうが」
「えっ!? こんな奴に彼女? それって決まった相手ってこと!?
マジでそんなことありえんの? なのにアタシにあんなこと言ってたわけ?
信じらんない…… この鬼! 悪魔! ヘンタイ! 人類の敵!」
「なんか酷い言われようだなぁ。
そりゃオレだって彼女くらい作ってもいいだろ? 初めてなんだしさ。
でも今までだって決まった相手はいたぞ? 彼女じゃなかったけどな」
「もういい…… 頭おかしくなりそう……
なんでアタシったらこんな…… バカ、バカバカバカ、バアアーカ!」
久美は顔を真っ赤にしながら保健室の扉を勢いよく締めて立ち去って行った。
「わかったからもう泣き止んでくれって。
こんなのオレが泣かしてるみたいじゃんか。
なあ、全然平気でピンピンしてるんだからさ」
「でもおおおお、ひっく、んあああああああああ、わああああああ。
こわかったんだもんんんん、うわあああんん」
「だからさ、ダイジョブだったんだってばよ。
あんまうるせえとキスして塞いじゃうぞ?」
「ぐすっ、いいよ? 別にさ、高波がしたいなら……
でもアタシとしたいんじゃなくて別の子とか誰でもいいならイヤ」
「また難しいこと言うなぁ、オレは誰だろうとその子とキスしたいんだぜ?
それって自然だと思わねえ? みんなカワイイし大切だもん」
「それは詭弁よ、どっちも正しいって言いたいのかもしれないけどさ。
女からしたら自分一人を愛してほしいなんて当たり前じゃない?
逆に好きな子が大勢の男子に囲まれて魅力的に思えるかって話よ」
「人気者って意味なら悪くねえけどな、女優とかアイドルとかそうじゃん。
演技でキスくらい平気でするし、場合によっちゃ枕営業だってあるぜ?」
「もう! そう言うことじゃないって言ってんの!
アンタはなんでそうイカレてんのよ!
高波のことが好きだから独占したいって思うのは当たり前って――
―― なんでもない……」
「いや、貞子がオレのこと好きなのはわかってるよ。
そんなん恥ずかしがることじゃねえだろ?
それに今言ってんのは心配ねえから泣くなってことだよ。
もう泣き止んだか?」
「ぐずっ、なんか誤魔化されたような気がする……
バカ、ムカツク、ホントに平気だったんだよね?」
「手のひらがちょっと切れただけで後はなんともねえよ。
ここまでついてきたついでに手当もしてくれ。
片手じゃうまくできねえからさ」
高波の左手にはナイフを握ってできた切り傷が有りまだ血が滲み出ていた。久美はべそをかきながらも消毒をしてガーゼを当ててから包帯を巻いた。
「っちー、結構沁みるな。
でも助かったよ、あんがとな久美」
「うん、えっ? 今なんて? 久美って言った?」
「いやそりゃ礼くらい茶化さないで言うに決まってんだろ?
別に珍しくもない、今までだってそう言うことあったと思うけどなぁ」
「やっぱりムカツク、アンタったらズルいよ、そうやってさぁ。
佳代がそうなっちゃうのもわかるよ…… ホントムカツク」
「なに言ってんだよ、佳代は関係ねえだろ。
あー、見舞いのこと言ってんのか。
やっぱりオレのこと好きでしょうがねえんじゃんか、オレも久美のこと好きだよ?」
ここだけ切り取ったら真っ当に告白しあっている健全な高校生って雰囲気なのだが、片方が野獣だのケダモノだの女の敵だなど好き放題言われている男子だからそうはならない。久美の心は余計に締め付けられ胸が痛むのだった。
そしてもう一人、蚊帳の外に置かれいたことすら忘れられている男がいる。
「なあ、二人で青春ドラマやんのはいいんだけどさ、俺がいること忘れてんだろ。
つかナミタカよ? 彼女作ったならもうこれ以上他の女に手を出すなよ。
それかこの世の暗黙のルールってか常識ってやつだろうが」
「えっ!? こんな奴に彼女? それって決まった相手ってこと!?
マジでそんなことありえんの? なのにアタシにあんなこと言ってたわけ?
信じらんない…… この鬼! 悪魔! ヘンタイ! 人類の敵!」
「なんか酷い言われようだなぁ。
そりゃオレだって彼女くらい作ってもいいだろ? 初めてなんだしさ。
でも今までだって決まった相手はいたぞ? 彼女じゃなかったけどな」
「もういい…… 頭おかしくなりそう……
なんでアタシったらこんな…… バカ、バカバカバカ、バアアーカ!」
久美は顔を真っ赤にしながら保健室の扉を勢いよく締めて立ち去って行った。
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