人生論を変える幸福論

マリー

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予告

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 これは何処までも純粋であったが為に壊れてし
まった、名高き絵師により生みだされた・・・










        悲劇と純愛の物語











いつもいつも、昔から本を読んでばかりで友人一人居ない
高校三年生の少年がいた。
好きなものと問われればやっぱり本を第一に挙げるだろう。
少年は小学生の頃から読書だけではなく、文章を書くのが得意であった。
そんな彼は今や密かに小説を書くのが趣味となっていた。
少年に愛称をつけるとするとさしづめ、文学少年とでも言ったところだろう。
その少年はつい最近、読書に最適な場所を見つた。
大きな桜の木の下。静かで暖かな場所で、その木にもたれては本を読み耽るのが、日課にでもなり始めた頃、彼は
いつものように読書に励んでいると、睡魔が襲ってきて眠りについてしまった。起きた頃には
すっかり辺りが暗くなっており、帰ろうと思い眼鏡を探す・・・。
すると何処からかひょっこりと現れた同い年程の少女が眼鏡の
落ちている場所を教えてくれた。
その日は礼を言って帰り・・・
次の日ももしかすると会えるのではないかと思い、いつもより
遅くまでそこにいた。
すると、彼女は現れた。それから翌日も、翌々日も、薄暗く
なってきた辺りで彼女がひょっこり現れる。
それが続いてつい先日まで、自分の秘密基地の様だった場所は二人の場所になってしまっていた。
だが、それも悪くないと思えるほど、彼女と過ごす時間は少年にとって、居心地の良いものだった・・・。

彼女が居ると言うのがすっかり定着した頃、幾ら
待っても彼女が来ない日があった。
元々約束しているわけでもなかったが、お互い
何も言わずとも毎日来ていた為、明日は来ないと
言われた訳でもなく、突然来なかった事に不安を覚えたのだ。
1日くらいそんな事もあるだろう。と思い、次の
日も普通にいった。だが、彼女は来なかった...。
・・・そんな日が数日続くと流石に本気で心配にもなる。
だが、お互い連絡を取り合える訳でもないため、安否
確認も出来ず、彼女が心配な日々は続いた。
・・・ある日、用事で何時もより行くのが随分遅くなった。
すると桜の木の下に彼女の姿があった。声をかけて
駆け寄ってみると、彼女は俯いており、硬く
手を握っている・・・。何やら深刻そうな彼女に、何か
あったのかと問いかけてみると、やっと顔をあげた。その表情は酷く辛そうで今にも泣き出しそうだと
いうほどに、悲哀に満ちていた。
しばらくして漸く口を開く彼女・・・
 

 彼女は少年に頼みがあるのだと言う・・・


 


少年は、此処から始まる純粋な想いと、純粋が
故に歪んでしまった行動に、憎悪を知ることになる・・・

 

   一人の男子高校生と謎深き女の子が



      開幕させる物語ストーリー・・・・・・
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