18 / 85
【俺の婚約者が別の男ばかりを持ち上げるのでいらいらする】
しおりを挟む
レトさんは、一度クララベルの様子を見に来たが、無事を確認すると、後始末に戻ると言って、俺をクララベルの側に残して出て行った。
レトさん個人はクララベルの護衛だが、騎士団の一員でもある。機動力が高いレトさんは何かと仕事が多い。
紅玉祭は来客が多く、騎士団からもたくさん人員が配置されている。レトさんは自由に動き回る分、警備の監督も兼ねていて、クララベルばかりをみていられないのだという。
一国の王女の護衛がそれでいいのか、とは思う。
少し落ち着いたクララベルに菓子を勧めると、ぶつぶつ言いながらも食べ始めた。半泣きだったのは、見なかったことにしてやろう。
広間に置かれていた軽食を持ち込んでおいてよかった。
挨拶に来る人々にずっと話しかけられていて、クララベルは果実酒と菓子を一口ずつ口にしただけだったはずだ。ダグラスと一緒に何か食べた様子もないし、空腹だろう。
何か違和感を感じたと言っていたが、ダグラスからはクララベルに対する敵意は感じられなかった。周りにそれらしい奴もいなかった。
まぁ、火の粉を浴びて怖かったのだろう。クララベルもそれなりに竜の血が働いているようで、さっきから俺の隣に座り、離れようとはしない。
竜は群れる生き物だ。本能的に同族といるのを好む。同族の近くにいるのが一番安全だとどこかで感じているのかもしれない。
「それで、ダグラスとはどうだったの? ちゃんと口説き落とせた?」
少し腹が膨れた所で訊いてみると、睨まれる。
「そんな暇なかったわよ。だいたい、余計なお世話なのよ……ミスティがダグラスを呼んだの?」
「そこまで世話を焼くかよ。面倒なことを押し付けられてよかったよ。あいつお人好しだな」
俺はバロッキーを連れて歩くと場が乱れるということを口実に、あらかじめダグラスにクララベルを夜店に連れ出すように頼んでいた。
案の定、遠慮するような事を言うくせに、嬉々として引き受けるダグラスが憎い。
「なによ、ミスティがめんどくさがるから、私が大変な目にあったんじゃない」
クララベルはため息をついて、飾り切りしてある果物を王女にしては荒々しく口に放り込んだ。
「良かったじゃないか。ダグラスと近づくチャンスだろ。善は急げだし」
式までは半年、その先だって時間がないかもしれない。ダグラスの結婚が先に決まったら、クララベルにはあのオリバーか、別の政略結婚しか残らない。
ダグラスがクララベルに夢中になって、しばらく結婚を思いとどまるようにしておく必要がある。
「ダグラスに迷惑をかけないで。ダグラスにだって想い人の一人や二人いるかもしれないじゃない。 これから王家のお荷物になる私なんかを娶ったってしかたがないわ」
「そんなの、分からないだろ?」
「わかるわよ。ダグラスは善良なひとよ。 政略結婚するにしても、もうすこしマシな人に望まれた方が幸せに決まっているわ」
(こいつ、本当に何にもわかってないな……)
心の狭い俺は、クララベルがダグラスのことをよく知っています風に話すことすら癇に障るのだ。
クララベルはダグラスのことを何も知らない。何だったら俺の方がダグラスのことがよくわかるくらいだ。ダグラスが少し哀れに思えた。
「たしかにね! こんな、我儘で頭の軽そうなお姫様より、上品な淑女がたくさんいそうだし! 俺のおさがりも嫌だろうしさ」
「嫌なこと言わないで」
クララベルは、俺の下品な言い方に眉をひそめた。
「結婚式でキスをするだろ? 俺が王女様とキスをして、王女様は後添えのダグラスともする。ほら、おさがりだ。 竜との間接キス、ダグラスは耐えられるかな? オリバーみたいに悲鳴をあげるかもな?」
俺の精神がもたない気がして、あえてそれ以上のことは考えないようにした。
自嘲のこもった笑いを、クララベルは侮辱として受け取ったらしい。
「なんですって! ダグラスはそんな人じゃないわ」
「そんな人ってどんな人だよ、ダグラスに興味もないくせに、お前にダグラスの何が分かるんだよ」
クララベルは本当ダグラスに友愛以上のものを感じていない。
それはそれで俺を満足させることだったが、俺のいなくなった後に慌てて友愛からロマンスを始めるのでは遅いのだ。
「興味がって……」
クララベルは口をあんぐり開けたまま止まった。
「興味ないだろ? 親しい友人以外の何か別の感情があるわけ? じゃあさ、屋台までの道中、ダグラスと何の話したんだよ。 アホみたいに食べ物の話でもしてたんじゃないの?」
クララベルは、なにか思い返した顔をして、焦って頬を染める。
「――違うわよ」
なんだ、それなりの雰囲気には持ち込めたようだ。
(ダグラスめ、無害そうな顔をして、人の婚約者に……)
自分でけしかけておきながら、気分が悪い。
俺はクララベルよりもダグラスについて分かっている。あれは決して狙った獲物をあきらめたりしない男だ。そしてクララベルのことを深く愛している。
「へぇ? 少しはいい雰囲気になったわけ?」
「なるわけないでしょ」
「じゃあ、何の話をしてたのさ?」
暴力的な気分になりながらも、その先を聞かずにはいられない。
クララベルは横を向いて、この話を終わらせたがっている。
「お膳立てしたのは俺だけど?」
「うるさい! うるさいのよ! そんな事までミスティに話す必要ないでしょ! ミスティなんか、どうせ来年には死んだ人になるんだから!」
クララベルは吐き捨てるように言う。
――俺は、こんなの悲しくない。
何を言われたって、クララベルに嫌われたって、俺は物理的にクララベルに一番近い所にいるのだから。
「ああ、そうだったよな。余計なお世話だったよね。面食いのお前が、年の離れたジジイの後妻に入るのが嫌だってごねて悪評を立てるより、ダグラスに嫁ぐ方向で確約をとっておいたほうがいいと思ったもんでね。余計なことだったよな」
「なんですってぇ……」
賭けてもいいが、クララベルは今後、どんな政略結婚でも自分から蹴ることはないだろう。
王が持ち込む縁談を次こそは粛々と受けるのだ。
クララベルは、怒っているのに、泣きそうになって目を吊り上げる。
俺はこんな風に俺に感情をぶつけてくるクララベルさえ愛しているというのに。
この一瞬さえ、覚えていようと思う。
(……手触りも覚えておいた方がいいかな)
俺は更にクララベルを怒らせるために、背を撫でる振りをして、手を滑らせ、臀部の肉を抓んだ。
「ぎゃあっ!」と色気のない声をあげて立ち上がったクララベルを指さして腹を抱えて笑う。
「……っ! ミスティなんか、大嫌いよ!!」
クララベルはドスドスと、およそ淑女らしくない足音を立てて自室に帰っていった。
扉の前に控えていた護衛がざわざわとするのが聞こえて、クララベルと一緒に遠ざかっていく。
「俺は、愛しているけどね」
誰もいなくなった室内に乾いた自分の声が響く。
空虚な呟きは壁に当たり、跳ね返って俺を痛めつけた。
レトさん個人はクララベルの護衛だが、騎士団の一員でもある。機動力が高いレトさんは何かと仕事が多い。
紅玉祭は来客が多く、騎士団からもたくさん人員が配置されている。レトさんは自由に動き回る分、警備の監督も兼ねていて、クララベルばかりをみていられないのだという。
一国の王女の護衛がそれでいいのか、とは思う。
少し落ち着いたクララベルに菓子を勧めると、ぶつぶつ言いながらも食べ始めた。半泣きだったのは、見なかったことにしてやろう。
広間に置かれていた軽食を持ち込んでおいてよかった。
挨拶に来る人々にずっと話しかけられていて、クララベルは果実酒と菓子を一口ずつ口にしただけだったはずだ。ダグラスと一緒に何か食べた様子もないし、空腹だろう。
何か違和感を感じたと言っていたが、ダグラスからはクララベルに対する敵意は感じられなかった。周りにそれらしい奴もいなかった。
まぁ、火の粉を浴びて怖かったのだろう。クララベルもそれなりに竜の血が働いているようで、さっきから俺の隣に座り、離れようとはしない。
竜は群れる生き物だ。本能的に同族といるのを好む。同族の近くにいるのが一番安全だとどこかで感じているのかもしれない。
「それで、ダグラスとはどうだったの? ちゃんと口説き落とせた?」
少し腹が膨れた所で訊いてみると、睨まれる。
「そんな暇なかったわよ。だいたい、余計なお世話なのよ……ミスティがダグラスを呼んだの?」
「そこまで世話を焼くかよ。面倒なことを押し付けられてよかったよ。あいつお人好しだな」
俺はバロッキーを連れて歩くと場が乱れるということを口実に、あらかじめダグラスにクララベルを夜店に連れ出すように頼んでいた。
案の定、遠慮するような事を言うくせに、嬉々として引き受けるダグラスが憎い。
「なによ、ミスティがめんどくさがるから、私が大変な目にあったんじゃない」
クララベルはため息をついて、飾り切りしてある果物を王女にしては荒々しく口に放り込んだ。
「良かったじゃないか。ダグラスと近づくチャンスだろ。善は急げだし」
式までは半年、その先だって時間がないかもしれない。ダグラスの結婚が先に決まったら、クララベルにはあのオリバーか、別の政略結婚しか残らない。
ダグラスがクララベルに夢中になって、しばらく結婚を思いとどまるようにしておく必要がある。
「ダグラスに迷惑をかけないで。ダグラスにだって想い人の一人や二人いるかもしれないじゃない。 これから王家のお荷物になる私なんかを娶ったってしかたがないわ」
「そんなの、分からないだろ?」
「わかるわよ。ダグラスは善良なひとよ。 政略結婚するにしても、もうすこしマシな人に望まれた方が幸せに決まっているわ」
(こいつ、本当に何にもわかってないな……)
心の狭い俺は、クララベルがダグラスのことをよく知っています風に話すことすら癇に障るのだ。
クララベルはダグラスのことを何も知らない。何だったら俺の方がダグラスのことがよくわかるくらいだ。ダグラスが少し哀れに思えた。
「たしかにね! こんな、我儘で頭の軽そうなお姫様より、上品な淑女がたくさんいそうだし! 俺のおさがりも嫌だろうしさ」
「嫌なこと言わないで」
クララベルは、俺の下品な言い方に眉をひそめた。
「結婚式でキスをするだろ? 俺が王女様とキスをして、王女様は後添えのダグラスともする。ほら、おさがりだ。 竜との間接キス、ダグラスは耐えられるかな? オリバーみたいに悲鳴をあげるかもな?」
俺の精神がもたない気がして、あえてそれ以上のことは考えないようにした。
自嘲のこもった笑いを、クララベルは侮辱として受け取ったらしい。
「なんですって! ダグラスはそんな人じゃないわ」
「そんな人ってどんな人だよ、ダグラスに興味もないくせに、お前にダグラスの何が分かるんだよ」
クララベルは本当ダグラスに友愛以上のものを感じていない。
それはそれで俺を満足させることだったが、俺のいなくなった後に慌てて友愛からロマンスを始めるのでは遅いのだ。
「興味がって……」
クララベルは口をあんぐり開けたまま止まった。
「興味ないだろ? 親しい友人以外の何か別の感情があるわけ? じゃあさ、屋台までの道中、ダグラスと何の話したんだよ。 アホみたいに食べ物の話でもしてたんじゃないの?」
クララベルは、なにか思い返した顔をして、焦って頬を染める。
「――違うわよ」
なんだ、それなりの雰囲気には持ち込めたようだ。
(ダグラスめ、無害そうな顔をして、人の婚約者に……)
自分でけしかけておきながら、気分が悪い。
俺はクララベルよりもダグラスについて分かっている。あれは決して狙った獲物をあきらめたりしない男だ。そしてクララベルのことを深く愛している。
「へぇ? 少しはいい雰囲気になったわけ?」
「なるわけないでしょ」
「じゃあ、何の話をしてたのさ?」
暴力的な気分になりながらも、その先を聞かずにはいられない。
クララベルは横を向いて、この話を終わらせたがっている。
「お膳立てしたのは俺だけど?」
「うるさい! うるさいのよ! そんな事までミスティに話す必要ないでしょ! ミスティなんか、どうせ来年には死んだ人になるんだから!」
クララベルは吐き捨てるように言う。
――俺は、こんなの悲しくない。
何を言われたって、クララベルに嫌われたって、俺は物理的にクララベルに一番近い所にいるのだから。
「ああ、そうだったよな。余計なお世話だったよね。面食いのお前が、年の離れたジジイの後妻に入るのが嫌だってごねて悪評を立てるより、ダグラスに嫁ぐ方向で確約をとっておいたほうがいいと思ったもんでね。余計なことだったよな」
「なんですってぇ……」
賭けてもいいが、クララベルは今後、どんな政略結婚でも自分から蹴ることはないだろう。
王が持ち込む縁談を次こそは粛々と受けるのだ。
クララベルは、怒っているのに、泣きそうになって目を吊り上げる。
俺はこんな風に俺に感情をぶつけてくるクララベルさえ愛しているというのに。
この一瞬さえ、覚えていようと思う。
(……手触りも覚えておいた方がいいかな)
俺は更にクララベルを怒らせるために、背を撫でる振りをして、手を滑らせ、臀部の肉を抓んだ。
「ぎゃあっ!」と色気のない声をあげて立ち上がったクララベルを指さして腹を抱えて笑う。
「……っ! ミスティなんか、大嫌いよ!!」
クララベルはドスドスと、およそ淑女らしくない足音を立てて自室に帰っていった。
扉の前に控えていた護衛がざわざわとするのが聞こえて、クララベルと一緒に遠ざかっていく。
「俺は、愛しているけどね」
誰もいなくなった室内に乾いた自分の声が響く。
空虚な呟きは壁に当たり、跳ね返って俺を痛めつけた。
0
あなたにおすすめの小説
夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い
青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。
神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。
もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。
生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。
過去世と同じ轍を踏みたくない……
【完結】魔力ゼロと捨てられた私を、王子がなぜか離してくれません ――無自覚聖女の王宮生活――
ムラサメ
恋愛
伯爵家で使用人同然に扱われてきた少女、エリナ。
魔力も才能もないとされ、義妹アリシアの影で静かに生きていた。
ある日、王国第一王子カイルの視察で運命が動き出す。
誰も気づかなかった“違和感”に、彼だけが目を留めて――。
契約結婚の相手が優しすぎて困ります
みみぢあん
恋愛
ペルサル伯爵の婚外子リアンナは、学園に通い淑女の教育を受けているが、帰宅すれば使用人のような生活をおくっていた。 学園の卒業が近くなったある日、リアンナは父親と変わらない年齢の男爵との婚約が決まる。 そんなリアンナにフラッドリー公爵家の後継者アルベールと契約結婚をしないかと持ちかけられた。
冷遇妃ライフを満喫するはずが、皇帝陛下の溺愛ルートに捕まりました!?
由香
恋愛
冷遇妃として後宮の片隅で静かに暮らすはずだった翠鈴。
皇帝に呼ばれない日々は、むしろ自由で快適——そう思っていたのに。
ある夜、突然現れた皇帝に顎を掴まれ、深く口づけられる。
「誰が、お前を愛していないと言った」
守るための“冷遇”だったと明かされ、逃げ道を塞がれ、甘く囲われ、何度も唇を奪われて——。
これは冷遇妃のはずだった少女が、気づけば皇帝の唯一へと捕獲されてしまう甘く濃密な溺愛物語。
冷徹団長の「ここにいろ」は、騎士団公認の“抱きしめ命令”です
星乃和花
恋愛
⭐︎完結済ー全16話+後日談5話⭐︎
王都最硬派、規律と責任の塊――騎士団長ヴァルド・アークライトは、夜の見回り中に路地で“落とし物”を拾った。
……いや、拾ったのは魔物の卵ではなく、道端で寝ていた少女だった。しかも目覚めた彼女は満面の笑みで「落とし物です!拾ってくださってありがとうございます!」と言い張り、団長の屋敷を“保護施設”だと勘違いして、掃除・料理・当番表作りに騎士の悩み相談まで勝手に開始。
追い出せば泣く、士気は落ちる、そして何より――ヴァルド自身の休息が、彼女の存在に依存し始めていく。
無表情のまま「危ないから、ここにいろ」と命令し続ける団長に、周囲はざわつく。「それ、溺愛ですよ」
騎士団内ではついに“団長語翻訳係”まで誕生し、命令が全部“愛の保護”に変換されていく甘々溺愛コメディ!
中身は80歳のおばあちゃんですが、異世界でイケオジ伯爵に溺愛されています
浅水シマ
ファンタジー
【完結しました】
ーー人生まさかの二週目。しかもお相手は年下イケオジ伯爵!?
激動の時代を生き、八十歳でその生涯を終えた早川百合子。
目を覚ますと、そこは異世界。しかも、彼女は公爵家令嬢“エマ”として新たな人生を歩むことに。
もう恋愛なんて……と思っていた矢先、彼女の前に現れたのは、渋くて穏やかなイケオジ伯爵・セイルだった。
セイルはエマに心から優しく、どこまでも真摯。
戸惑いながらも、エマは少しずつ彼に惹かれていく。
けれど、中身は人生80年分の知識と経験を持つ元おばあちゃん。
「乙女のときめき」にはとっくに卒業したはずなのに――どうしてこの人といると、胸がこんなに苦しいの?
これは、中身おばあちゃん×イケオジ伯爵の、
ちょっと不思議で切ない、恋と家族の物語。
※小説家になろうにも掲載中です。
側妃の条件は「子を産んだら離縁」でしたが、陛下は私を離してくれません!
花瀬ゆらぎ
恋愛
「おまえには、国王陛下の側妃になってもらう」
婚約者と親友に裏切られ、傷心の伯爵令嬢イリア。
追い打ちをかけるように父から命じられたのは、若き国王フェイランの側妃になることだった。
しかし、王宮で待っていたのは、「世継ぎを産んだら離縁」という非情な条件。
夫となったフェイランは冷たく、侍女からは蔑まれ、王妃からは「用が済んだら去れ」と突き放される。
けれど、イリアは知ってしまう。 彼が兄の死と誤解に苦しみ、誰よりも孤独の中にいることを──。
「私は、陛下の幸せを願っております。だから……離縁してください」
フェイランを想い、身を引こうとしたイリア。
しかし、無関心だったはずの陛下が、イリアを強く抱きしめて……!?
「離縁する気か? 許さない。私の心を乱しておいて、逃げられると思うな」
凍てついた王の心を溶かしたのは、売られた側妃の純真な愛。
孤独な陛下に執着され、正妃へと昇り詰める逆転ラブロマンス!
※ 以下のタイトルにて、ベリーズカフェでも公開中。
【側妃の条件は「子を産んだら離縁」でしたが、陛下は私を離してくれません】
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる