83 / 85
誕生日の絵
しおりを挟む
あれから日をおかず、王都に帰ることになった。
今日はバロッキーの屋敷に来ている。
私たちだけではない。父や兄も訪れると聞いて、驚いた。父も兄も公にバロッキーに行くとは言えないから、別々に隠れるようにしてやってくる。
私とミスティは早めに着いて、あれ以来、入ることのなかったミスティの部屋で皆の到着を待っている。
もう何も遠慮することはない。
まだ腕を痛がっているミスティをソファで休ませて、私は一人でミスティのアトリエに歩をすすめる。
売りに出したのか、以前よりも随分絵の数が減っていた。
竜の絵の前に立って、もう一度鑑賞してみる。
初めて見た時、この竜は閉じ込められて怒っているのだと感じたけれど、あの時、私はまだ竜ではなかった。
今なら、これが何を書いた絵なのか、理解できる。
これは番に浮かれている竜だ。
番が現れて、それを歓喜している。
「なんだ、これってヒースの絵だったのね」
絵画展を開くとしたら、この絵は一番明るい、太陽の光が当たるところに飾ってやろう。陽気な竜の性質が伝わるだろうから。
竜の絵が置かれているまたその奥に、暗幕があるのに気がついた。
「ここ、何かしら? 前にもあった?」
隠すように仕切られた暗幕を開けると、こちらから見えないようにして、描きかけの絵が置いてある。
ミスティはまだソファにいて、痛いとか疲れたとか言っているから、少しぐらい自由に見てまわってもかまわないはずだ。
「あら、これ――」
イーゼルの向こう側にまわって、私は絶句した。
赤く染まった夕日を背景に、見覚えのあるフォレー式の部屋が描かれている。
ミスティの視点で描かれているのは、夕陽で目を赤く光らせている私――いいえ、この夕日の光源が、私の顔を照らすはずがないし――。
だとしたら、これは――番いに目を光らせている、竜の絵?
「う、うそ……」
「あ、やば……ちょ、勝手に見るなよ!」
慌てて走り込んできたミスティが、私と絵の間に立つ。
「……ひょっとして」
アトリエを急いで見回す。区切られたアトリエのすみの、更に暗幕で区切られている所があやしい。
「だ、ちょっと、待てって!」
ミスティの打ち身はまだ癒えていない。私が小走りで暗幕の奥へ向かうのを、すぐには止められない。
私には暗くても関係がない。私の目は暗闇でもよく見えるのだから。
カーテンを開けると、何組かの瞳と目が合った。
「やだ……」
カーテンの中の暗がりには、たくさんの肖像画が置かれていた。
ありとあらゆる画風で、様々な角度で、何通りもの表情で、中には裸婦として描かれているものもある。
笑ったり泣いたり怒ったり、一つとして似た絵がないのに、どれも私だ。
「全部、私……」
「あーあ、みつかったか」
ミスティは、ばつがわるそうに頰を搔いた。
絵の中に、とんでもないものを見つけて、ミスティに向き直る。
「ちょっと! あの時の背中のデッサン、色がついてるわ! 抓った跡まで!」
素描は没収したはずなのに、キャンバスに描きおこされて、完成している。
「あの角度、結構好きで……」
「信じられない! 他にどれだけあるのよ」
私は片っ端から裏を向けて重ねてあるキャンパスをひっくり返す。
どれもこれも私だ。古いものもある。
イヴに叱られて泣いている絵もある。デフォルメされて幼子で描かれている。
中には真っ赤な衣装で、意地悪く笑う悪役みたいな絵まであった。
「信じられない……」
茶会の時の絵だろうか、胸元に移ったミスティの口紅が軽薄なタッチで描かれている小ぶりの絵を片手に持って、わなわなと震える。
ミスティは悪事がバレた子どものような顔で、私の様子をうかがっている。
「……捨てる?」
「そうしたいけど、無理よ! どれも傑作じゃないのっ!」
「だよな!」
恥ずかしいから捨てたいけれど、どれもいい絵なのだ。
「あああああ……もう、変態!」
「だって、描きたいものがずっと目の前にあるんだぜ。途中から触ってもよくなったし」
「極端すぎるし、さすがに気持ち悪いわよ。どれだけあるのよ?」
「それは、ほら、クララベルが俺に執着するのと同じくらいには」
ニヤリと嬉しそうに笑って、頬に音を立てて口付ける。
からかわれているのだとわかっているのに、体全部を握られたみたいになって、頬が熱を持つ。
番いだったとわかってから、ミスティと触れ合うのが苦手になった。
何をどう言えばいいかわからなくて固まっていると「そんな顔を赤くして睨まれてもなぁ」と抱き寄せられる。
「そういう話じゃないでしょ。こんな場面まで勝手に絵にされて……」
明らかに寝室内の絵まである。恥ずかしくて見ていられないのに、絵画としては目が離せない。
「そうだ、誕生日に渡せなかった絵、見る?」
ミスティは油紙に包んで封をしてある絵画の中から、一つを取り出し、包みを破り始めた。
中に入っていたのは額に入った風景画だ。裏返すと、キャンバスが二重になっているのが分かる。
私は偽装の額を取り外して、丁寧に風景画をめくる。
そこにはソファで膝を抱えた私が、微笑んでいた。
「私、こんな顔してた? 猿みたいって言ったくせに」
「願望が入っていたにしても、さすがにこの絵だけは手放す気になれなくて」
見つめる視線の先に、愛しい者がいるのだと誰が見てもわかるだろう。伝わらないはずがない。
「よく考えたら、こんな絵を残していったら、俺がどんなふうにクララベルを愛しているかなんて、筒抜けだったよな。そこまで考えてなかった」
「素直にこれを渡せばよかったのよ。これを渡されていたら、私、泣いて行かないでって縋ったかもしれないじゃない」
今までのような喧嘩口調の反撃はなかった。
ミスティは湖面のような目に赤く血を滾らせて、屈託なく私に微笑んだ。
豪奢な美貌に、心からの愛を込めて。
ここの所、私の知らないミスティばかりが現れる。
私の番は美しいだけではない。
軟派な態度の絵描きが、バロッキー家のあり方を変えてしまうような行動力を持っていると、誰が見てわかるだろうか。
ただ私が好きだというだけで、そうまでできてしまう強い想いに、むず痒いものを感じる。
恋と番とは違わないとミスティは言うけど、私にはまだ、これが恋なのか分からない。
ただ、今までの生意気なミスティも、竜丸出しのミスティも、こうやって穏やかに笑うミスティも、どのミスティも愛おしいと思う。
バロッキーは再び歴史の表に出る。私はまだ我儘姫から降りることはできないだろう。
「ねぇ、ミスティ、この国の慣例を滅ぼすのは、私かもしれない。あとは、サリとか」
実際、今の私にはバロッキーの後ろ盾がある。サンドライン家もフォレー家も、見ようによっては私の手駒だと言われるだろう。私が動き出すための権力としては充分な勢力だ。
「絵画展は王都の美術館にする。そこに竜の絵を飾るわ。誰もがあの絵をみるべきだわ。私の竜が描いた、浮かれた竜の絵を」
薄く、薄く、限りなく薄くなっていても、この国の国民は竜の血を引いている。自覚がないばかりで、圧倒的な美には抗えない。
カヤロナの民は、いつか竜を正しく知るだろう。
今日はバロッキーの屋敷に来ている。
私たちだけではない。父や兄も訪れると聞いて、驚いた。父も兄も公にバロッキーに行くとは言えないから、別々に隠れるようにしてやってくる。
私とミスティは早めに着いて、あれ以来、入ることのなかったミスティの部屋で皆の到着を待っている。
もう何も遠慮することはない。
まだ腕を痛がっているミスティをソファで休ませて、私は一人でミスティのアトリエに歩をすすめる。
売りに出したのか、以前よりも随分絵の数が減っていた。
竜の絵の前に立って、もう一度鑑賞してみる。
初めて見た時、この竜は閉じ込められて怒っているのだと感じたけれど、あの時、私はまだ竜ではなかった。
今なら、これが何を書いた絵なのか、理解できる。
これは番に浮かれている竜だ。
番が現れて、それを歓喜している。
「なんだ、これってヒースの絵だったのね」
絵画展を開くとしたら、この絵は一番明るい、太陽の光が当たるところに飾ってやろう。陽気な竜の性質が伝わるだろうから。
竜の絵が置かれているまたその奥に、暗幕があるのに気がついた。
「ここ、何かしら? 前にもあった?」
隠すように仕切られた暗幕を開けると、こちらから見えないようにして、描きかけの絵が置いてある。
ミスティはまだソファにいて、痛いとか疲れたとか言っているから、少しぐらい自由に見てまわってもかまわないはずだ。
「あら、これ――」
イーゼルの向こう側にまわって、私は絶句した。
赤く染まった夕日を背景に、見覚えのあるフォレー式の部屋が描かれている。
ミスティの視点で描かれているのは、夕陽で目を赤く光らせている私――いいえ、この夕日の光源が、私の顔を照らすはずがないし――。
だとしたら、これは――番いに目を光らせている、竜の絵?
「う、うそ……」
「あ、やば……ちょ、勝手に見るなよ!」
慌てて走り込んできたミスティが、私と絵の間に立つ。
「……ひょっとして」
アトリエを急いで見回す。区切られたアトリエのすみの、更に暗幕で区切られている所があやしい。
「だ、ちょっと、待てって!」
ミスティの打ち身はまだ癒えていない。私が小走りで暗幕の奥へ向かうのを、すぐには止められない。
私には暗くても関係がない。私の目は暗闇でもよく見えるのだから。
カーテンを開けると、何組かの瞳と目が合った。
「やだ……」
カーテンの中の暗がりには、たくさんの肖像画が置かれていた。
ありとあらゆる画風で、様々な角度で、何通りもの表情で、中には裸婦として描かれているものもある。
笑ったり泣いたり怒ったり、一つとして似た絵がないのに、どれも私だ。
「全部、私……」
「あーあ、みつかったか」
ミスティは、ばつがわるそうに頰を搔いた。
絵の中に、とんでもないものを見つけて、ミスティに向き直る。
「ちょっと! あの時の背中のデッサン、色がついてるわ! 抓った跡まで!」
素描は没収したはずなのに、キャンバスに描きおこされて、完成している。
「あの角度、結構好きで……」
「信じられない! 他にどれだけあるのよ」
私は片っ端から裏を向けて重ねてあるキャンパスをひっくり返す。
どれもこれも私だ。古いものもある。
イヴに叱られて泣いている絵もある。デフォルメされて幼子で描かれている。
中には真っ赤な衣装で、意地悪く笑う悪役みたいな絵まであった。
「信じられない……」
茶会の時の絵だろうか、胸元に移ったミスティの口紅が軽薄なタッチで描かれている小ぶりの絵を片手に持って、わなわなと震える。
ミスティは悪事がバレた子どものような顔で、私の様子をうかがっている。
「……捨てる?」
「そうしたいけど、無理よ! どれも傑作じゃないのっ!」
「だよな!」
恥ずかしいから捨てたいけれど、どれもいい絵なのだ。
「あああああ……もう、変態!」
「だって、描きたいものがずっと目の前にあるんだぜ。途中から触ってもよくなったし」
「極端すぎるし、さすがに気持ち悪いわよ。どれだけあるのよ?」
「それは、ほら、クララベルが俺に執着するのと同じくらいには」
ニヤリと嬉しそうに笑って、頬に音を立てて口付ける。
からかわれているのだとわかっているのに、体全部を握られたみたいになって、頬が熱を持つ。
番いだったとわかってから、ミスティと触れ合うのが苦手になった。
何をどう言えばいいかわからなくて固まっていると「そんな顔を赤くして睨まれてもなぁ」と抱き寄せられる。
「そういう話じゃないでしょ。こんな場面まで勝手に絵にされて……」
明らかに寝室内の絵まである。恥ずかしくて見ていられないのに、絵画としては目が離せない。
「そうだ、誕生日に渡せなかった絵、見る?」
ミスティは油紙に包んで封をしてある絵画の中から、一つを取り出し、包みを破り始めた。
中に入っていたのは額に入った風景画だ。裏返すと、キャンバスが二重になっているのが分かる。
私は偽装の額を取り外して、丁寧に風景画をめくる。
そこにはソファで膝を抱えた私が、微笑んでいた。
「私、こんな顔してた? 猿みたいって言ったくせに」
「願望が入っていたにしても、さすがにこの絵だけは手放す気になれなくて」
見つめる視線の先に、愛しい者がいるのだと誰が見てもわかるだろう。伝わらないはずがない。
「よく考えたら、こんな絵を残していったら、俺がどんなふうにクララベルを愛しているかなんて、筒抜けだったよな。そこまで考えてなかった」
「素直にこれを渡せばよかったのよ。これを渡されていたら、私、泣いて行かないでって縋ったかもしれないじゃない」
今までのような喧嘩口調の反撃はなかった。
ミスティは湖面のような目に赤く血を滾らせて、屈託なく私に微笑んだ。
豪奢な美貌に、心からの愛を込めて。
ここの所、私の知らないミスティばかりが現れる。
私の番は美しいだけではない。
軟派な態度の絵描きが、バロッキー家のあり方を変えてしまうような行動力を持っていると、誰が見てわかるだろうか。
ただ私が好きだというだけで、そうまでできてしまう強い想いに、むず痒いものを感じる。
恋と番とは違わないとミスティは言うけど、私にはまだ、これが恋なのか分からない。
ただ、今までの生意気なミスティも、竜丸出しのミスティも、こうやって穏やかに笑うミスティも、どのミスティも愛おしいと思う。
バロッキーは再び歴史の表に出る。私はまだ我儘姫から降りることはできないだろう。
「ねぇ、ミスティ、この国の慣例を滅ぼすのは、私かもしれない。あとは、サリとか」
実際、今の私にはバロッキーの後ろ盾がある。サンドライン家もフォレー家も、見ようによっては私の手駒だと言われるだろう。私が動き出すための権力としては充分な勢力だ。
「絵画展は王都の美術館にする。そこに竜の絵を飾るわ。誰もがあの絵をみるべきだわ。私の竜が描いた、浮かれた竜の絵を」
薄く、薄く、限りなく薄くなっていても、この国の国民は竜の血を引いている。自覚がないばかりで、圧倒的な美には抗えない。
カヤロナの民は、いつか竜を正しく知るだろう。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】姉は聖女? ええ、でも私は白魔導士なので支援するぐらいしか取り柄がありません。
猫屋敷 むぎ
ファンタジー
誰もが憧れる勇者と最強の騎士が恋したのは聖女。それは私ではなく、姉でした。
復活した魔王に侯爵領を奪われ没落した私たち姉妹。そして、誰からも愛される姉アリシアは神の祝福を受け聖女となり、私セレナは支援魔法しか取り柄のない白魔導士のまま。
やがてヴァルミエール国王の王命により結成された勇者パーティは、
勇者、騎士、聖女、エルフの弓使い――そして“おまけ”の私。
過去の恋、未来の恋、政略婚に揺れ動く姉を見つめながら、ようやく私の役割を自覚し始めた頃――。
魔王城へと北上する魔王討伐軍と共に歩む勇者パーティは、
四人の魔将との邂逅、秘められた真実、そしてそれぞれの試練を迎え――。
輝く三人の恋と友情を“すぐ隣で見つめるだけ”の「聖女の妹」でしかなかった私。
けれど魔王討伐の旅路の中で、“仲間を支えるとは何か”に気付き、
やがて――“本当の自分”を見つけていく――。
そんな、ちょっぴり切ない恋と友情と姉妹愛、そして私の成長の物語です。
※本作の章構成:
第一章:アカデミー&聖女覚醒編
第二章:勇者パーティ結成&魔王討伐軍北上編
第三章:帰郷&魔将・魔王決戦編
※「小説家になろう」にも掲載(異世界転生・恋愛12位)
※ アルファポリス完結ファンタジー8位。応援ありがとうございます。
辺境のスローライフを満喫したいのに、料理が絶品すぎて冷酷騎士団長に囲い込まれました
腐ったバナナ
恋愛
異世界に転移した元会社員のミサキは、現代の調味料と調理技術というチート能力を駆使し、辺境の森で誰にも邪魔されない静かなスローライフを送ることを目指していた。
しかし、彼女の作る絶品の料理の香りは、辺境を守る冷酷な「鉄血」騎士団長ガイウスを引き寄せてしまった。
そのご寵愛、理由が分かりません
秋月真鳥
恋愛
貧乏子爵家の長女、レイシーは刺繍で家計を支える庶民派令嬢。
幼いころから前世の夢を見ていて、その技術を活かして地道に慎ましく生きていくつもりだったのに——
「君との婚約はなかったことに」
卒業パーティーで、婚約者が突然の裏切り!
え? 政略結婚しなくていいの? ラッキー!
領地に帰ってスローライフしよう!
そう思っていたのに、皇帝陛下が現れて——
「婚約破棄されたのなら、わたしが求婚してもいいよね?」
……は???
お金持ちどころか、国ごと背負ってる人が、なんでわたくしに!?
刺繍を褒められ、皇宮に連れて行かれ、気づけば妃教育まで始まり——
気高く冷静な陛下が、なぜかわたくしにだけ甘い。
でもその瞳、どこか昔、夢で見た“あの少年”に似ていて……?
夢と現実が交差する、とんでもスピード婚約ラブストーリー!
理由は分からないけど——わたくし、寵愛されてます。
※毎朝6時、夕方18時更新!
※他のサイトにも掲載しています。
人質5歳の生存戦略! ―悪役王子はなんとか死ぬ気で生き延びたい!冤罪処刑はほんとムリぃ!―
ほしみ
ファンタジー
「え! ぼく、死ぬの!?」
前世、15歳で人生を終えたぼく。
目が覚めたら異世界の、5歳の王子様!
けど、人質として大国に送られた危ない身分。
そして、夢で思い出してしまった最悪な事実。
「ぼく、このお話知ってる!!」
生まれ変わった先は、小説の中の悪役王子様!?
このままだと、10年後に無実の罪であっさり処刑されちゃう!!
「むりむりむりむり、ぜったいにムリ!!」
生き延びるには、なんとか好感度を稼ぐしかない。
とにかく周りに気を使いまくって!
王子様たちは全力尊重!
侍女さんたちには迷惑かけない!
ひたすら頑張れ、ぼく!
――猶予は後10年。
原作のお話は知ってる――でも、5歳の頭と体じゃうまくいかない!
お菓子に惑わされて、勘違いで空回りして、毎回ドタバタのアタフタのアワアワ。
それでも、ぼくは諦めない。
だって、絶対の絶対に死にたくないからっ!
原作とはちょっと違う王子様たち、なんかびっくりな王様。
健気に奮闘する(ポンコツ)王子と、見守る人たち。
どうにか生き延びたい5才の、ほのぼのコミカル可愛いふわふわ物語。
(全年齢/ほのぼの/男性キャラ中心/嫌なキャラなし/1エピソード完結型/ほぼ毎日更新中)
見た目は子供、頭脳は大人。 公爵令嬢セリカ
しおしお
恋愛
四歳で婚約破棄された“天才幼女”――
今や、彼女を妻にしたいと王子が三人。
そして隣国の国王まで参戦!?
史上最大の婿取り争奪戦が始まる。
リュミエール王国の公爵令嬢セリカ・ディオールは、幼い頃に王家から婚約破棄された。
理由はただひとつ。
> 「幼すぎて才能がない」
――だが、それは歴史に残る大失策となる。
成長したセリカは、領地を空前の繁栄へ導いた“天才”として王国中から称賛される存在に。
灌漑改革、交易路の再建、魔物被害の根絶……
彼女の功績は、王族すら遠く及ばないほど。
その名声を聞きつけ、王家はざわついた。
「セリカに婿を取らせる」
父であるディオール公爵がそう発表した瞬間――
なんと、三人の王子が同時に立候補。
・冷静沈着な第一王子アコード
・誠実温和な第二王子セドリック
・策略家で負けず嫌いの第三王子シビック
王宮は“セリカ争奪戦”の様相を呈し、
王子たちは互いの足を引っ張り合う始末。
しかし、混乱は国内だけでは終わらなかった。
セリカの名声は国境を越え、
ついには隣国の――
国王まで本人と結婚したいと求婚してくる。
「天才で可愛くて領地ごと嫁げる?
そんな逸材、逃す手はない!」
国家の威信を賭けた婿争奪戦は、ついに“国VS国”の大騒動へ。
当の本人であるセリカはというと――
「わたし、お嫁に行くより……お昼寝のほうが好きなんですの」
王家が焦り、隣国がざわめき、世界が動く。
しかしセリカだけはマイペースにスイーツを作り、お昼寝し、領地を救い続ける。
これは――
婚約破棄された天才令嬢が、
王国どころか国家間の争奪戦を巻き起こしながら
自由奔放に世界を変えてしまう物語。
【完結】モブのメイドが腹黒公爵様に捕まりました
ベル
恋愛
皆さまお久しぶりです。メイドAです。
名前をつけられもしなかった私が主人公になるなんて誰が思ったでしょうか。
ええ。私は今非常に困惑しております。
私はザーグ公爵家に仕えるメイド。そして奥様のソフィア様のもと、楽しく時に生温かい微笑みを浮かべながら日々仕事に励んでおり、平和な生活を送らせていただいておりました。
...あの腹黒が現れるまでは。
『無口な旦那様は妻が可愛くて仕方ない』のサイドストーリーです。
個人的に好きだった二人を今回は主役にしてみました。
悪役令嬢、記憶をなくして辺境でカフェを開きます〜お忍びで通ってくる元婚約者の王子様、私はあなたのことなど知りません〜
咲月ねむと
恋愛
王子の婚約者だった公爵令嬢セレスティーナは、断罪イベントの最中、興奮のあまり階段から転げ落ち、頭を打ってしまう。目覚めた彼女は、なんと「悪役令嬢として生きてきた数年間」の記憶をすっぽりと失い、動物を愛する心優しくおっとりした本来の性格に戻っていた。
もはや王宮に居場所はないと、自ら婚約破棄を申し出て辺境の領地へ。そこで動物たちに異常に好かれる体質を活かし、もふもふの聖獣たちが集まるカフェを開店し、穏やかな日々を送り始める。
一方、セレスティーナの豹変ぶりが気になって仕方ない元婚約者の王子・アルフレッドは、身分を隠してお忍びでカフェを訪れる。別人になったかのような彼女に戸惑いながらも、次第に本当の彼女に惹かれていくが、セレスティーナは彼のことを全く覚えておらず…?
※これはかなり人を選ぶ作品です。
感想欄にもある通り、私自身も再度読み返してみて、皆様のおっしゃる通りもう少しプロットをしっかりしてればと。
それでも大丈夫って方は、ぜひ。
腹ペコ令嬢は満腹をご所望です【連載版】
古森きり
恋愛
前世は少食だったクリスティア。
今世も侯爵家の令嬢として、父に「王子の婚約者になり、次期王の子を産むように!」と日々言いつけられ心労から拒食気味の虚弱体質に!
しかし、十歳のお茶会で王子ミリアム、王妃エリザベスと出会い、『ガリガリ令嬢』から『偏食令嬢』にジョブチェンジ!?
仮婚約者のアーク王子にも溺愛された結果……順調に餌付けされ、ついに『腹ペコ令嬢』に進化する!
今日もクリスティアのお腹は、減っております!
※pixiv異世界転生転移コンテスト用に書いた短編の連載版です。
※ノベルアップ+さんに書き溜め読み直しナッシング先行公開しました。
改稿版はアルファポリス先行公開(ぶっちゃけ改稿版も早くどっかに公開したい欲求というものがありまして!)
カクヨム、小説家になろう、ベリーズカフェ、ツギクル(外部URL登録)にも後々掲載予定です(掲載文字数調整のため準備中。落ち着いて調整したいので待ってて欲しい……)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる