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14. サラとミント

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 その夜は、お風呂付きの大きな客間に案内されて、リーナとミミは、ゆっくり寛ぐ事ができた。

 まだ、ゾンビ騒動が終わったばかりなので、本当に静かなものだ。

 マリアお義母様と、シャーロットちゃんも、自分の部屋で安静にしてるようだし。

 次の日の朝、エドモンド様が、リーナの部屋を訪ねてきた。

 そして、何度も何度もありがとうと、頭を下げられた。
 そして、昨日助けた、親子の使用人が、リーナの新たなメイドになる事を告げられた。

 まだ、2人とも安静中のようで、明日からリーナの元に訪れるという話だった。

 そして、また、お金の話をされたのだが、丁重に断った。
 エドモンド様と、リーナは婚約者なのだからと。

 でも、あまりにくどいので、アーモンド家の書庫を明け渡せと言ってみた。

 そして、書庫にお風呂を付けろと言ってみたら、丁重に断られた。

 代わりに、新たに書庫付き、お風呂付きの部屋を作ってくれると提案されたので、OKした。

「リーナお嬢様、楽しそうですね!」

 ミミが、ルンルンしてるリーナに、聞いてくる。

 そう、アーモンド侯爵家の書庫に行ってみたら、本当に凄かったのだ。
 かなり、大きな書庫なのに、その書庫にパンパンの本が所蔵されてたのである。

 確かに、あの部屋には、お風呂を置く事はできないと、納得した。

 話によると、書庫の隣の部屋をぶち抜いて、1つの部屋にしてくれるらしい。

 バスタブも、リーナとミミが2人で入っても溢れない大きさで、排水設備もしっかり整えてくれるとか。

 ベッドも、ミミのリクエストが通ったらしく、天蓋付きのトリプルベッドが置かれるらしい。
 ミミは、リーナと一緒に寝るらしい。
 もう、ミミは、リーナの娘みたいなものだから、リーナもやぶさかじゃないのである。

 美少女と添い寝出来るとか、元女性恐怖症のリーナも成長したものだ。
 これも、ミミを娘として見てるので出来る事で、他の女との添い寝とかは、まだ出来ないと思うし。

 そして、次の日。

 リーナが助けた、親子のメイドが来た。
 2人とも、何度もリーナにペコペコしてくれて、生涯リーナに仕えると、勝手誓ってきた。
 ちょっと、重かったけど。まあ、いいだろう。自分を守ってくれる肉壁は多い方が良いし。

 そして、2人の紹介。
 母親の方は、サラさん。22歳で未亡人。
 赤髪の美人さん。
 住み込みで、アーモンド侯爵家に仕えてたらしい。
 そして、娘の方が、ミントちゃん。7歳。
 こちらも、母親と同じ赤髪。

 でもって、悪いと思ったが鑑定してみると、知ってはいけない事が分かってしまった。

 なんと、ミントちゃんは、アーモンド侯爵がお手付きして生まれた子供であるようだったのだ。
 ショボイ隠蔽魔法で隠してたようだが、そこはリーナの鑑定Lv.100に掛かったら簡単に分かってしまうのである。

 様子を見てると、エドモンド様も他の使用人も誰も知らなそうであるし、これは知らないフリをしとくのが正解だろう。

 本当は、おかしいと思ってたのだ。
 どう考えても、2人がゾンビになってたのが、おかしな事なのである。
 だって、ゾンビになったという事は、誰かが、この2人に回復魔法を掛けたという事になるのだから。

 もしかしたら、リーナに、この2人を保護しろという事なのか?
 多分、ミントちゃんが、アーモンド侯爵の子供だとバレたら、アーモンド侯爵家が荒れそうな気もするし。

 なんか知らんが、2人の部屋も、リーナの部屋の中に併設されるとか、訳のわからん事言ってたし。

 まあ、いいんだけど。
 リーナが、自由気ままに引き籠もりできたらね。

 なんか知らんが、既に、ミミにミントは懐いてるし、ミミも、妹ができたと嬉しそうだし。

 そして、サラさんは、母性本能増し増しで、何故か、凄く甘やかしてくれるし。

 多分、この母性本能増し増しな所に、アーモンド侯爵は惹かれて、思わずお手付きしてしまったと思ってしまう。

 まあ、アーモンド侯爵が、サラさんを抱きに来たとしても、断固拒否するつもりだけどね!

 サラさんは、リーナのお母さんも兼ねてもらうつもりだから。
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