無能烙印押された貧乏準男爵家三男は、『握手スキル』で成り上がる!~外れスキル?握手スキルこそ、最強のスキルなんです!

飼猫タマ

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199. アクアポリスダンジョン

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「ここが、アクアポリスダンジョンか!」

「フフフフフ。ここからこの世界樹の大妖精ミウ様の伝説が始まるのね!」

 ミウは何故か知らんが、やる気満々である。

「ダンジョンに入る前に、1つ質問だが、お前って結局何が出来るんだ?体液飲ましと、鱗粉掛け以外、何も出来ないと聞いた気がしたのだが?」

「トト、アンタ、体液飲ましって、言い方!」

 ミウは、やっぱりツッコミ体質であるようだ。言われるのを待ってたかのように、返しが早い。

「やっぱり、お前が出来る事ってそれだけなのか?」

「フン! それだけよ!文句ある?」

 何か知らんが、ミウは開き直っている。

「全く、戦闘に使え無いって事だな」

「でも、僕は、この大陸で一番信仰されてる世界樹の大妖精様なんだい!」

 俺が聞きたいのはそんな事ではない。

「でも、なんか契約精霊とか、契約妖精の魔法や魔力が契約者にも使えるとかなんか言ってなかったか?」

 俺は、気になってた事をミウに質問する。

「今迄、契約した人が居なかったから知らない!」

「まあ、確かに、契約した事がないボッチ妖精には解らないよな」

「だから、ボッチ妖精言うな!無人島の草花とは友達だったんだよ!」

「ああ、会話できない同じ植物友達な」

「会話出来なくても、なんとなく言いたい事は、通じ合えるんだい!」

「解ったから、ちょっとダンジョン入る前に検証な。こんな時、『握手』スキルが使えれば、どんな能力手に入れたのがすぐ分かったのに……」

 今更ながら、『握手』スキルって、相当なチートスキルだったようである。

「トトも鱗粉出せるようになったんじゃない?」

 ミウは、俺の気も知らないでアッケラカンと答える。

「鱗粉なんか出したくねーよ!」

「羽根ないから、髪の毛から出るんじゃない?」

「髪から鱗粉出たら、それはもうフケだろ?」

「僕の鱗粉を、フケとか言うな!」

 しかも、金色のフケとか、頭皮にどんな老廃物が溜まってたって言うんだよ。
 とか思いながら、なんとなく指から鱗粉出ないかなと考えていたら、

「アッ……指先から鱗粉出た……」

 どうやら、鱗粉は、自分が思い描いた所から出てくるみたい。

「プッ。その鱗粉、若返りの美魔女機能付いてないよ。ただ、怪我した所を普通に治す機能しかないよ。
 やっぱり、契約者は、僕と同じ能力なんか使えないんだよ!
 やっぱり、僕のような偉大な能力は、僕本人だけしか使えないのが価値があるんだよね!」

 なんか知らんが、ミウは、俺の鱗粉の能力が解るようだ。
 しかも、自分の能力の劣化版しか俺が使えない事に、満足してるようである。

 俺的には、ミウの能力より、余程使い勝手の良い能力なのだけど……ミウが勝ち誇って嬉しそうなので、黙っておく事にする。
 そして、俺の検証は続く。

「おい!手を出せ」

「えっ?何かくれるの?」

 ミウが無警戒に手を出してきたので、ミウの手のひらに、唾を飛ばしてやる。

「何するんだよ!ババちいな!」

「お前、唾見れば俺の能力解るんだろ?」

「アッ!そういう事ね!」

 ミウは、俺の唾をクンクン嗅ぎながら、よ~く観察しだす。

「うん。トトの唾液は、僕が好きな芳しい匂いがするよ。それからこれ、死んだ人を生き返らす能力あるよ!
 僕の体液は、いくらでも寿命を延ばす能力あるけど、トトの体液の能力は、死んだばかり人を生き返らせる事が出来る、限られた場面しか使えない能力だね!
 やっぱり、僕の能力の劣化版!
 やはり、僕はとても偉い大妖精様なのです!」

 ミウは、俺が、ミウの使える能力の劣化版しか使えなかった事に御満悦のようである。
 俺的には、とても使い勝手の良い能力なのだが、ミウには黙っておこう。
 折角、気分が良くなってるのに、それを遮るのは無粋というもの。

 俺は、人の空気が読める優しい人間なのである。

 とは言っても、この2つの能力は、元々、俺の『握手』スキルの派生スキル『癒し手』の能力とほぼ同じ能力なので、ミウから得られた能力は、それほどビックリする能力ではないのだけどね。

 まあ、東の大陸では『癒し手』能力が使えなくなってたので、役に立つと言えば役に立つのだけど。
 これで、怪我しても、安心な訳だし。

 兎に角、解った事は、ミウは戦闘の時、邪魔なだけという事だけ。
 戦闘中、若返っても意味ないし……

 逆に、敵を不老不死なんかにされたら、厄介極まりないしね。

 まあ、俺の新たな能力が解ったので、満を持して、マリンポリスダンジョンに挑む事にする。
 目指すは、マリンポリスダンジョン52階層に居るという、ミノタウロスの肉!

 たまに、ミノタウロスを倒すと、ミノタウロスの舌がドロップされるらしく、そのミノタウロスの舌がとても高く売れるらしい。

 ミノタウロスの舌を食べるとかって、どんだけ野蛮だと思ったけど、そりゃあ、ミノタウロスの舌がドロップしたら食べてみるよね。折角、A級のモンスター倒してドロップした物だし、気持ち悪くても、一応、人間の心理としては食べてみるだろう。

 そして、食べてみたら、ミノタウロスの舌がとても美味しかったのだろう。

 まあ、その土地土地で、変わった物を食べる文化がある訳で、それが東の大陸では、ミノタウロスの舌だったと思う事にする。

 だって、舌だよ?汚い唾液の付いた……

 まあ、今の俺の唾液は、値段が付けられない価値があるから、死にそうな人は、俺の唾液飲みたがると思うけど。それ以外の人の唾液なんて、好きな人とキスする時以外には、普通、好き好んで飲まないから!
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