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99. メイドさん

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「姫様! 今日のパンティは何になさいますか?」

 姫付きの母性的なメイドが、ベットの上に色んな種類のカボチャパンツを並べて、姫に今日のカボチャパンツをどれにするのか確認を取っている。

 姫付きのメイドは、昨日の夕食の後から、どこかに消えていたのだが、朝の忙しい時間帯に合わせて、どこからともなく現れた。

「マスターがムラムラして、私を襲ってしまいたくなるようなカボチャパンツがいいのです!」

 姫は悩んだ挙句、メイドに意見を求める。

「それなら、これなんかどうです?
 アソコの部分が透ける造りになっているので、これを履いたらグランドマスターもイチコロでございますよ」

「こ……これは凄いのです!
 こんなカボチャパンツは持ってなかった筈なのです!」

 姫が驚愕した顔をして、アソコの部分が透けて見えるカボチャパンツを、ぎゅっと握り締めている。

「私が姫様の好みに合わせて、世界一の防具職人で、服飾デザイナーでもあるガン様に作ってもらった逸品でございます。
 姫様に気に入ってもらえて、何よりですわ」

 姫付きのメイドは姫が喜んでいる様子が嬉しいのか、ニコニコ微笑みながら、姫に回答する。

「ありがとうなのです!
 えぇ……と……」

「姫様、私の名前はまだございません。宜しければ、姫様に名前を付けて貰えれば嬉しいです」

 姫付きのメイドが懇願すると、姫は即答で名前を決めた。

「貴方の名前は、メイドさんです!」

「姫ちゃん! まんまだよ!!」

 少し遠くで、聞き耳を立てて聞いていたアンちゃんが、あまりの衝撃の名前に、遠くからキレのいいツッコミを入れた。

「ありがとうございます!
 姫様に付けて貰った名前を大事に致します」

「エッ! いいの?!
 な……名前がメイドさんだよ!」

 姫が付けた、見た目そのまんまの名前を受け入れるメイドさんに、アンちゃんは衝撃を受けて、ワナワナしながら目を白黒させている。

「アンちゃん、別にいいんじゃないのか。
 本人がいいって言ってるだから」

「でもサイト君、メイドのメイドさんだよ! 私だってメイドの格好をしてるから、メイドさんなのに、姫ちゃんのメイドさんはメイドさんの中のメイドさん。
 キングオブメイドって事なの?」

 もはや姫より、アンちゃんの方が何を言っているのか分からない……

「それより、アンちゃん付きのメイドさんには名前があるのか?
 ついでに、姫に付けてもらえばいいんじゃないのか?」

 俺は、おかしくなったアンちゃんに、面白半分に提案してみた。

「私についているメイドさん?
 メイドさんは姫ちゃんの付きのメイドさんの名前でしょ!
 よく分からなくなってきた。
 でも私のメイドさんは、いやメイドさんは姫ちゃんのメイドの名前か……
 兎に角、私のメイドの名前は、姫ちゃんには絶対に付けさせません!」

 俺もそれが正解だと思う。

「サイト様! そろそろ朝食になりますが、朝食はどこで食べられますか?
 ここでも食べられますし、昨日の大食堂でもバイキング形式で食べられますよ!」

 様子を見ていたロリメイド長のメリルが、タイミングを見計らって、朝食をどこで食べるか聞いてきた。

「そうだな……
 今日は大食堂にするか!
 朝食バイキングのメニューが気になるしな!」

 ーーー

 大食堂に到着すると、真ん中の列の1番先頭、料理が置かれている最前列の長机から1番料理が取りやすい机に、ブリトニーが1人でポツンと座り、朝食を美味しそうに食べていた。

「あそこのブリトニーさんが座っているテーブルが、幹部専用のテーブルです」

 ロリメイド長のメリルが説明してくれた。
 昨日、夕食を食べた席か。
 朝食の時間なのでたくさん人がいるのだが、ブリトニーがいる席だけは、モーゼの十戒のように人が避けるように全く居ない。

 取り敢えず、ブリトニーが座っている机に近づくと、ブリトニーの椅子の後に台車が置いてあり、その上に、胴体が真っ二つになった、ヤナトとイケメン剣士スイセイが無造作に置かれていた。

 ただの修行では無かったのか……
 何故に、胴体が真っ二つになるのだ……

「ご主人様! おはようニャ!」

 ブリトニーが俺達に気が付き、朝の挨拶をしてくる。

「あぁ……お……おはよう……
 ブリトニー、それよりヤナトとスイセイは大丈夫なのか?」

「ああ、コイツらね、私にはこれで限界なのニャ!
 姫様にくっ付けてもらう為に、ここに置いといたのニャ!」

 ブリトニーは悪びれた様子もなく、朝食を食べながら説明する。

 ていうか……
 なんで胴体が真っ二つになっているのかの説明になってないし……

「おい、ヤナト、スイセイ大丈夫か?」

 身体を真っ二つにされ、顔もボコボコに腫れた2人に、生きてるか聞いてみる。

「だ……大丈夫です……グランドマスター……
 何とか……生きてます……」

 ヤナトが死にそうな声で答える。

 何とか生きてますって、死にそうにしか見えないんだけど……

「ブリトニー……
 修行といっても、やり過ぎじゃないのか?」

「大丈夫ニャ! そいつらのオチンチンを見てみるのニャ!
 そいつらは、正真正銘の変態なのニャ!」

 ブリトニーに言われて、ヤナトとスイセイのイチモツを見ると、ビンビンに反り返っていた。
 そうだった……
 コイツらは、ゴキ男爵に調教された変態だった……
 バイセクシャルな真性M奴隷だったのだ。
 ブリトニーにボコられるのは、コイツらにとっては、むしろご褒美だった……

 んッ……

「ブリトニー、ちょっと気になったのだが、こいつらでチンコスライスはしないのか?」

 ブリトニーなら、こんなにビンビンに反り返ったナニを見たら、必ずチンコスライしそうなモノなのだが、何故かチンコスライスをしていない。

「私にも嗜好があるのニャ!
 人が絶望した顔を見ながら、チンコスライスをするのが最高に感じるのニャ!
 でも、こいつらは、チンコスライスされたくて仕方がないのか、喜んでビンビンに立てたチンコを私に差しだしてくるのニャ……
 流石の私も興醒めなのね!」

 ブリトニーを興醒めさせるとは、『カワウソの牙』の連中はどこまで変態なのだ……

 しかし、このままほかって置く訳にもいかない……

「姫、このアホ達の胴体を繋げてやれ!」

「ハイなのです!
 弟達の傷を治すのは、長女の務めなのです!」

 姫はそう言うとスグに、ヤナト達に回復魔法をかけた。

「姫様! 有難うございます!」

 胴体がくっ付いたヤナトとスイセイは土下座して、姫に感謝する。

「いいのです! 男子は、元気があった方がいいのです!
 傷ついたら、すぐに私が治してあげますので、安心してブリトニーと修行するのです!」

 姫は、そう言うと、ヤナトとスイセイの頭をヨシヨシする。

 ヤナトとスイセイは感動のあまり、ドビュと射精してしまい、大食堂のフカフカの絨毯を汚してしまった。

『カワウソの牙』の変態具合はとどまることを知らないようだ。

「メイドさん! ワンちゃんとスイセイのオチンチンを綺麗にしてあげて!」

「ハイ! 姫様!」

 姫付きのメイドのメイドさんが、ヤナトのオチンチンを、丁寧に優しいタッチで拭くと、ヤナトは再び、2度目の射精をしてしまった。

 ドピュ!

 ヤナトはメイドさんの顔に顔射してしまい、ブルブル震え出す。

「ヤナトさんは元気があってよろしいですね!」

 メイドさんはそう言いながら、何事も無かったように、顔にかかったヤナトの精子をペロっと舌で舐めた。

「ワンちゃんは元気なのです!」

 姫が再び、ヤナトの頭をヨシヨシ撫でた。

「……」

 姫……弟達に、そんな事するお姉さんは普通じゃないぞ……

 弟を可愛がるのは分かるが、奴らは変態だ。

 変態の歳上の弟を可愛がる、3歳児幼女……

 サイトは、姫を間違った方向に育ててしまっているのではと、真剣に悩むのであった。
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