【R18 】必ずイカせる! 異世界性活

飼猫タマ

文字の大きさ
167 / 286

167. 天使さん

しおりを挟む
 
「所で、アンちゃん達は、なんで冒険者ギルド本部にいるの?」

 エリスさんが、不思議そうな顔をして聞いてきた。

「ええとですね。僕達のギルド『犬の尻尾』がギルトランキング10位入りしたんです!」

「えぇー! アンちゃん、冒険者になっていたのぉ?
 そしたら、『犬の肉球』に入ってくれれば良かったのにぃー!
 今、『犬の肉球』はメンバーが足りないんだよ!
 来年には、ギルドの更新があるのに!
 団長は行方不明だし、副団長のアンちゃんのお父さんは、最近忙しすぎて、ダンジョン攻略する時間が無いとか言ってるし!
 来年までに、新メンバーを1人加入させないと、『犬の肉球』が無くなっちゃう危機なのに……」

 エリスさんが涙目で、というか、泣き出しながら話している。

「すみません、エリスさん。
 僕は、お父さんの力を頼らずに、エリスさんみたいに1人で南の大陸に出て、仲間を見つけ、冒険してみたかったんです!」

 何故か、アンちゃんも泣きそうな顔をしながらも、自分の思いの丈をエリスにぶつける。

「そうだったよね! アンちゃんは昔から、そう言ってたか!
『僕は大きくなったら、1人で南の大陸に行き、仲間を見つけて、冒険するんだ!』って、言ってたもんね!
 私こそ、ごめんね!
 すっかり忘れてたよ……」

「エリスさんは悪くないです!
 僕はエリスさんの『犬の肉球』に入れませんけど、新しいメンバー探しは、応援します!」

「んっ?何で、新メンバーを入れないとギルドが無くなるんだ?」

「サイト君、『犬の尻尾』を作る時、団長と副団長の2人を決めて、冒険者ギルドに提出した筈だよね!」

「ああ、あの時は、アンちゃんがまだいなかったから、俺が団長で姫を副団長にしたんだ」

「ギルドを作るには、ルールとして最低2人のメンバーが居ないと承認されないんだよ。
 現在、『犬の肉球』は実質、エリスさんとお父さんで運営してるけど、今の段階で、既にお父さんはドロップアウトしてるような感じなので、人数が足りて無いんだよ!」

「そんな事なら、大丈夫だ!
 俺が『犬の肉球』に移籍するぞ!」

 何という事だ!
 エリスさんにお近づきになれるチャンスが、向こうからやって来た。
 これは絶対にものにせねば!

「ダ……ダメなのです! マスターはずっと『犬の尻尾』の団長で、私のマスターなのです!」

 姫が、俺のマントの裾をギュッと握りしめ、目をウルウルさせながらも、俺の目をしっかりと見据えて、自分の傍から何処にもいかないでと訴えている。

 可愛い。

 可愛すぎる。

 天使だ。

 天使さんだ。

 俺の息子が、はち切れんばかりに、ビンビンに反り返り、そのまま射精した。

 ドビュッ!! ドビュッ!! ドビュッ!! ドビュッ!!

 すかさず、マントの中の影からバハオウが現れ、誰にも悟られずに、お口でスペルマをキャッチする。

 ほんのコンマ0.2秒位で、射精するのを感知し、0.4秒でパンツを脱がし、0.5秒には、既に俺のチンコをお口に咥えて、スペルマが射精されるのを待っているのだ。

 その為、俺はパンツを汚す事なく、射精できてしまう。

 流石は、男の気持ちが解る『くノ一』、バハオウだ。

 ドンドン、技を極めていく。

 多分、最初の頃は、スペルマを口でキャッチするのに遅れてしまい、顔中がスペルマ穢されてしまう事もあっただろう。

 しかし、バハオウは精進を続け、射精の兆候を察知してから、わずか0.5秒後には、俺のチンコを咥える事が可能になっているのだ。

 俺はマントの中で、バハオウがチンコを咥えた瞬間を感じる事ができるので、安心して、勢い良く射精する事ができるのである。

「マスター……」

 姫が唇を噛みしめながら、こぼれ落ちそうな涙を瞳にいっぱい貯めて、俺の顔を真っ直ぐにじっと見つめ続けている。

 姫は、必死なのだ。

 また、家族がいなくなってしまうのが嫌なのだ。

 俺は姫に、ゴトウ族という新しい家族を与えた。

 姫は異常な程に、ゴトウ族になった者に慈愛を与える。

 ついさっきまで、お互い殺し合いをしていた者でさえ、ゴトウ族になった者に対しては、コロッと態度が変り、優しく面倒をみようとするのだ。

 余談だが、姫が自然とやっているこの行為は、ヤクザが人を脅して怖い思いをさせてから、急に優しくなって、緊張から解き放ち、この人は実は良い人かもしれないと勘違いさせて、人を思い通りに操る技術と、丸っきり一緒なのだが……

 少し、脱線してしまったが、兎に角 姫は、家族、ゴトウ族をとても大事に思っている。

 姫的には、その要である俺が居なくなるのが嫌なのだ。

 いつもの姫の行動原理の場合、俺がエリスさんのいる『犬の肉球』に移籍すると言えば、必ず自分も一緒に付いて行くと言う所だが、今回は、はっきりと「ダメなのです! マスターはずっと『犬の尻尾』の団長で、私のマスターなのです!」と、拒否反応を示した。

 こんな事は、今までなかった。

 今の姫は、俺も大事だが、ゴトウ族もとても大事なのだ。

 やはり、俺はエリスさんの所属する『犬の肉球』には行けない……

 俺は、姫にゴトウ族という家族を与えてしまった。

 姫は、俺の事を『自分を助けてくれた白馬の王子様』だと言っていたが、現在は、本当の父親の様にも思っているのだろう。

 与えるだけ、与えて去っていくのは、無責任というものだ。

 俺が『犬の尻尾』を去る行為は、姫的には、家族が崩壊してしまう事と同じ事なのだ。

 姫は、自分の両親が北の大魔王に殺された事を、南の大陸ではよくある事なので、気にしていないと言っていたが、多分嘘だ。

 架空の家族のゴトウ族を、これだけ大事にしてるのに、本当の家族を蔑ろにする事などありえる筈がない。

 俺はこれ以上、姫の家族を、姫の思いを奪う訳にはいかない。

「エリスさん! さっき俺が言った、『犬の肉球』に移籍する! という話は忘れて下さい!
 俺には、姫を、『犬の尻尾』を護り続けるという義務がありました!」

「マスター!!」

 姫の顔が、パッ!! と、明るくなる。

 瞳に溜まっていた涙も、安堵の為か、一斉に溢れ出す。

 俺に自分の意思を正しく伝える為に、泣くのをグッと我慢していたのだろう。

 それ程まで、俺と離れたくなかったのか……

 俺にとって、理想的で完璧な女性のエリスさんの気を引くのも大事な事だが、
 そもそも、俺の事を本当の家族、
 本当の父親みたいに思っている姫を見捨てる事など、小心な俺には出来よう筈もなかったのだ。
しおりを挟む
感想 17

あなたにおすすめの小説

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話

桜井正宗
青春
 ――結婚しています!  それは二人だけの秘密。  高校二年の遙と遥は結婚した。  近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。  キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。  ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。 *結婚要素あり *ヤンデレ要素あり

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

旧校舎の地下室

守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。

性転のへきれき

廣瀬純七
ファンタジー
高校生の男女の入れ替わり

処理中です...