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189. ブリトニーの本気
しおりを挟む「ゴトウさん! 凄いですね!
SSSS級と5S級のフロアーボス達を全員2太刀で倒してしまうなんて!
フロアーボス達は、ゴトウさんに睨まれた途端、動きが止まっていましたもんね!」
『三日月旅団』魔法剣士ララ·ムーンが、興奮して喋りかけてくる。
「ハハハハ、大した事ないですよ!」
「ゴトウ君! 凄かったよぉ!
ゴトウ君は、だだのロリコン変態大魔王ではなかったのね!
アンちゃんが惚れちゃうのも、解る気がするかなぁ!」
エリスさんも、キッチリ2メートル離れたまま、興奮気味に話しかけてくれる。
どんなに、興奮していたとしても、2メートルの距離は必ず守るようだ。
「ハイハイ、もういいかな。
ゴトウ·サイトの本当の実力も解った事だし、特訓を始めるよ」
シャンティーが、俺に対して何かトゲがある言い方をしながら、仕切り出す。
「まずは『三日月旅団』、アンタ達は、5S未攻略ダンジョンを攻略するには、まだまだ個人スキルが足りなすぎるね。
ミカサ! アンタは魔素総量を増やすのと、1矢、1矢の破壊力を上げる事!
1本、1本の矢の魔素の練りが全然甘いのよ!
それから、弓矢を放つ時、矢を回転させながら放ちなさい!
ララは、斬撃波を放ち過ぎない!
あんな戦い方してたら、魔素がいくらあっても足りないわ!
モモは、カンガルーに戦わせるだけじゃなくて、もっと自分自身でも戦いなさい!
そのテイマーの鞭は飾りなの!
ザーマン、アンタは攻撃魔法ばかり無闇矢鱈に使い過ぎない。
アンタは、大賢者なんでしょ?
支援魔法は使えないの?
もっと、効率良く戦いなさい!
シルマン、アンタはもっと強くなりなさい!」
シャンティーが、『三日月旅団』のメンバー、一人一人にダメ出しをする。
「返事は!」
「ハイ!!」
『三日月旅団』のメンバーが、まるで軍隊の兵隊みたいに横一列に整列し、直立不動で揃って返事をする。
「宜しい。そうね、それじゃあ取り敢えず、今、私が言った事を頭に入れて、猫耳娘と試合をしてみなさい!」
「ハイ!!」
『三日月旅団』のメンバーが、再び返事をする。
「あのぉー、シャンティーの姉御、試合ってどの程度まで、やってもいいのニャ?」
ブリトニーは、シャンティーさんに質問する。
ブリトニーがシャンティーさんに敬語なのは、初めて会った時、自分の攻撃を全て反射され、半殺しにされたからだ。
「徹底的にやって頂戴!」
「殺してしまって良いのニャ?」
「勿論! では、時間が勿体ないので、始めましょうか」
「いいニャ! それじゃあ、本気を出すニャ!」
「それでは、始め!!」
シャンティーさんが始めの合図をかける。
結果として『三日月旅団』は、ブリトニーに何もできないまま、一瞬で瞬殺されてしまった。
「これじゃあ、特訓にならないわね……
猫耳娘、アンタ一体何者なの?
今の時点で、最強の一角に、片足突っ込んでいると思うわよ」
メリル達が現れて、また『三日月旅団』の人達に、姫印のポーションを振りかけて生き返らせる。
今回、『三日月旅団』の人達は、いつ自分達が殺されたのかも解らなかっただろう。
それ程、ブリトニーは早かったのだ。
シャンティーさんの始めの合図の2秒後には、『三日月旅団』のメンバー全員を、輪切りにしていたのだ。
今回は、珍しく刀を使ったのか、刀を振って血糊を払っていた。
俺には、何が起こったのか全く見えなかった。
ただ、ブリトニーが血のついた刀を払って鞘にしまう所しか見えなかったのだ。
やはり、ブリトニーは次元が違う。
「『三日月旅団』は自分達の実力が解ったわね。
アンタ達は、猫耳娘1人に手も足も出ない程度の実力よ!
やはり、個人スキルを鍛えるしかないわ!
ミカサとザーマン、今すぐに最大魔法を連発し魔素を使い切りなさい。使い切ったら、30分休憩し、少し魔素が回復したら、ミカサは魔素で1本の弓矢を、ザーマンは拳程の大きさの火球を体中にある全ての魔素を練り込んで造りなさい。
『魔素を体の中から無くす』『矢と火球を、極限まで魔素を練り込んで造る』と、いう行為を、18:00までひたすら続けるように!
体の魔素が全くなくなると、倦怠感や自殺願望が襲ってくると思うけど、魔素総量を強制的に劇的に増やすには、体の魔素を完全に0にする事以外に方法はないわ!
ララとモモとシルマンは、ダンジョンに籠るわよ!
ララは斬撃波を使わない。
モモはカンガルーを使わないで、鞭だけで戦う。
シルマンは、ただ、たくさん戦う。
いくらでも、生き返らせて上げるから死ぬ気で戦うのよ!」
シャンティーさんは、そう言うとララとモモ、シルマンを連れてダンジョンの中に消えていってしまった。
ミカサとザーマンは、どデカい魔法を連発して、魔素を使い果たしたみたいだ。
「死にたい。死にたい。死にたい。死にたい。死にたい」
「神よお許し下さい。私は大賢者の身でありながら、性欲に溺れてしまいました。お許し下さい。お許し下さい」
ミカサとザーマンは魔素を使い果たし、倦怠感と自殺願望に襲われているようだ。
「メリル、一応、コイツら自殺しないように見張っといてくれる」
「ハッ! サイト様、かしこまりました!」
メリルは片膝を付いて、頭を下げる。
「で、俺達は、どうする?
シャンティーさん達、どっかに行っちゃったし」
俺的には、エリスさんがどこかに行った時点で、既にヤル気が無くなってしまったのだった。
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