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257. ファッションヘルス?
しおりを挟む「お待たせ致しました!」
総支配人のアクビさんが、従業員を引き連れて『魅惑のミラクルカクテル』を持ってきた。
アクビさんはサッカーボール位の大きさの妖精の為、『魅惑のミラクルカクテル』1杯を運ぶのが、精一杯だからである。
勿論、何を言わなくてもペロの飲み物は皿に入れられ、喧嘩しないようにパイナップルオレとパパイヤオレが3皿づつ用意されていたりする。
「それじゃあ、チンチンするか!」
「チンチンなのです!」
「チンチンニャ!」
「チンチン!」
「ワン! ワン! ワン!」
俺は1口『魅惑のミラクルカクテル』を飲んでみる。
「な……なんだと! まだ普通の『魅惑のスペシャルカクテル』時代からある媚薬効果が全く効いていないというのに、息子が波打ってドクドクと血流がチンコに急激に集まっているのを感じるぞ!
まだ興奮もしていないと言うのに、無理矢理チンコを勃起させてしまうとは……
こ……これが姫のポーションの効果なのか……
しかし、これは普通の姫のポーションの効能ではないぞ!
普通の姫ポーションは、体全体を回復させる効果を持たせていると思うのだが、これはチンコの回復のみ効くように魔改造された姫ポーションという事なのか……」
「な……何なのニャ!
まだ、興奮してもいないのにお股からお汁が溢れだしているのニャ!」
「僕は今までの『魅惑のスペシャルカクテル』の場合は、中々効き目が現れなかったけど、『魅惑のミラクルカクテル』は興奮とは全く関係なしな愛液が溢れだしてくるよぉ」
アンちゃんが、困惑の表情を浮かべて恥ずかしがっている。
「美味しいジュースなのです!」
「ワン! ワン! ワン!」
「ペロもパパイヤオレは絶品ワン! と言っているのです!」
姫の『魅惑のミラクルカクテル』は精力増強作用は入っていない為、1口飲んだだけではただの美味しいジュースと一緒のようだ。
「お待たせしました。前菜をお持ちしました。
皿の手前から右回りに白身魚のカルパッチョ、妖精のあくび亭名物料理の人参サラダ、里芋と森のキノコのキッシュになります!」
アクビさんが、運ばれてきた前菜の説明をしてくれる。
しかし、料理より勃起したチンコの方が気になって仕方がない。
男なら誰でも経験した事があると思うが、興奮もしてもいないのにチンコが立ちっぱしというのは恥ずかしいものだ。
実際に、ズボンのテントを立てたまま、普通に外を出歩く人はいないだろう。
誰しも勃起が収まるのを待ってから、外を出歩くのだ。
「あ……あのアクビさん……この『魅惑のミラクルカクテル』を飲んだら、勃起してしまって恥ずかしんですけど……」
「大丈夫ですよ! 誰でもそのような状態になってしまいますので!
その為に、テーブルクロスを長めにしておりますので!
誰もゴトウ様が勃起しているとは、気付いておりませんよ!
どうしても恥ずかしと言う人達には、個室も御用意しておりますが、見られたい願望がおアリの方も多いので、普通のテーブル席も人気があるんですよ!」
「アッアッアッ! 気持ちいいよぉ~!
アッアッ! もっと激しくクチョクチョしてぇ~!」
個室の方から何やら、女の人の喘ぎ声が聞こえてくる。
「アクビさん……
個室の中で、何が行われているのですか?」
「さあ、分かりません!
但し、本番はレストラン内では禁止しておりますので、本番前の行為のフェラチオやクンニ、素股までは個室でやっていたのを見た事がありますね!
というか、わざと見せてくるお客様がたくさんおりますよ!」
俺は『妖精のあくび亭』は、前の世界のラブホテルと高級三つ星ホテルの間位の位置づけだと思っていたのだが、『妖精のあくび亭本店』は『魅惑のミラクルカクテル』を提供しているせいで、ラブホテルとファションヘルスの間のお店になってしまったようである。
「アァ~も……もうダメぇ……
アッ! アアァァァ……は……激しすぎるよぉ……
も……もっと優しく舐めてぇ……」
隣の席で、1人っきりで食事をとっていたエロそうな体をした妙齢な熟女が、突然、フォークにミノタウルスのステーキを刺したまま、悲鳴をあげた。
「アクビさん……あの人、1人で食事をしているように見えるんですが、突然どうしたのですか?」
俺はアクビさんに小声で、痙攣しながらフォークに刺さったお肉を震わせながら喘いでいる隣の女性について聞いてみる。
「アレは、男性がテーブルクロスの下に潜ってクンニしてるんだと思いますよ!」
アクビさんがフワフワ飛びながら、丁寧に説明してくれた。
こ……こいつはヤバいぞ……
俺もこのまま『魅惑のミラクルカクテル』を飲み続けてしまったら、人目も気にせず、あんなプレイを平気でしてしまうようになってしまうのか……
「……」
俺は、1口飲んだだけの『魅惑のミラクルカクテル』を無言でテーブルの上に置いたのだった。
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