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190. 寮対抗格闘技大会(12)

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 これで、ベスト8が出揃った。
 フェアリー寮は、俺とアリスとジュリが勝ち残り、ケルベロス寮は順当に姫とブリトニーとアンちゃん。
 ゴッデス寮は、クロノスとナオミの2人が勝ち残った。

 今の所、フェアリー寮とケルベロス寮が、それぞれ3人勝ち残り、ゴッデス寮は2人だけなので、フェアリー寮とケルベロス寮が、ゴッデス寮をリードした形になっている。

 去年とかは、フェアリー寮はベスト8に1人も入れなかったらしいので、一応、善戦したと言える。

「アレン様、アリス様、ジュリ様、ありがとうございます!」

 ヨシュア王子が、まるで神にでも祈るように土下座して俺とアリスとジュリを称える。
 その目には、薄らと涙まで溢れている。

「アレン様、流石でございます!」
 ヨシュアの妹のシャーロットも、俺だけを称える。
 多分、俺に惚れているのだろう。

 悪い気はしないので、お返しに【必ずイカせる×10】を掛けてあげた。

 初めて【必ずイカせる×10】を使ってみたのだが、これは少しヤバすぎる。

 シャーロットが、いきなり体中から色々な液体を吹き出し、エビのように激しく痙攣し始めてしまった。
 ハッキリ言って、気持ちが悪い。

 暫くすると、白目を剥いて気絶してしまった。

 俺は少し申し訳なくなり、エリスポーションをシャーロットに振りかけてあげる。

「ハッ! アレン様! 私は一体?
 突然、体が燃えるように熱くなり、そして……」

 シャーロットが、真っ赤になってしまった。
 多分、シャーロットは、初めて絶頂を味わったのであろう。

「シャーロットさん、服がベトベトですから、着替えてきた方が良いじゃないですか?」

 俺は優しく提案する。
 というか、見てられない。
 シャーロットは、今日初めて絶頂を知ったのだが、それがあまりに衝撃的だったのか、ずっとお股に手を突っ込んでオナニーしまくっているのだ。

 多分、ジャーロットは、ついさっきまでお子様だったので、オナニーをする事が恥ずかしい事だと知らないのだろう。

 俺は罪な事をしてしまった。
 シャーロットは、これからずっとオナニー少女と呼ばれ続けてしまうだろう。
 なにせ、今は、寮対抗格闘技大会の最中である。
 サリス魔法学校の生徒だけでなく、春島に住んでいる街の人達や、違う島に住んでいるサリス魔法国家の人々が、寮対抗格闘技大会の会場に集まっているのだ。

 そんな人々が、人目を憚らず野外でオナニーしまくっているシャーロットを目撃してしまっている。
 東の大国、最大の国家の姫様が、野外でオナニーなどあってはならない事なのだ。

 俺は、冒険者バックから、お気に入りの白いマントを取り出し、シャーロットに掛けてあげた。

「早く、部屋に戻った方がいい」

「アレン様ぁ♡」

 シャーロットは、目をうっとりさせて俺を見つめる。

「アッ! あぁぁぁぁ……」

 ビクッ! ビクッ! ビクッ! ビクッ!

 突然 痙攣し、倒れそうになったシャーロットをキャッチすると、そのままシャーロットは、俺の腕の中で絶頂をむかえ、そして、気を失ってしまった。

「ヨシュア王子……頼めますか?」

「は……はい! 妹がすみません!」

 ヨシュア王子は、慌ててシャーロットを抱きかかえ、フェアリー寮へと消えていったのだった。

 罪な事をしてしまった……。

 俺は少しだけ反省する。

 サトウ·アレンは、とてもカッコ可愛いのだ。
 ゴトウ·サイトの時は、【魅了】スキルを使わないとモテなかったが、今は、普通にしててもモテてしまう。

 もしかしたら俺の魔素にも、エリス程では無いとしても、少しだけ【魅了】効果が含まれているのかもしれない。

 これで、チンコがデカかったら完璧なのだが、何でもかんでも求めるのは良く無い事だ。

 俺はチンコの大きさで、中庸を保っていると言える。
 それこそ、巨チンになったら調子に乗ってしまうのだ。

 まあ、妄想はここまでにして置いて、今は、寮対抗格闘技大会の事を考えよう。

 ベスト8からが本当の戦いなのだ。
 もう、強敵しか残ってない。

 特に、ゴッデス寮のクロノスとナオミが不気味だ。
 2人の実力は、謎だ。
 ナオミが、剣士だということは解っているが、ただそれだけしか解っていない。
 クロノスに至っては、戦ってる所も見ていないのである。

「次の試合は、メイン会場、フェアリー寮のジュリ選手対、フェアリー寮のアレン選手!
 サブ会場、フェアリー寮のアリス選手対、ゴッデス寮のナオミ選手!」

 運営のお姉さんからのアナウンスが、聞こえてきた。
 遂に、ベスト4を決める試合が始まる。

「アレン君! 負けないわよ!」
 ジュリが、桜の花びらが彫刻された杖を俺に向けて宣戦布告してきた。

 どうやら俺に対しても、魔法使いバージョンで戦うらしい。

「刀を持たないジュリに、負ける気はしないね!」

「言ったわね! 私の魔法の実力を思い知る事になるわよ!」

 何故か、ジュリは自信満々だ。
 しかし、今までのジュリの試合を見てたら、全く負ける気などしないのだが。
 無意味な長ったらしい詠唱をする魔法使いなど、俺の敵では無い。

 それより、アリスである。
 アリスの次の相手は、クロノスの右腕で、生徒会副会長のナオミだ。

 奴の実力は、まだ測りきれていない。

 アリスは既に、サブ会場の中央でナオミが会場に入ってくるのを待っている。

 アリスは、ヤル気である。
 ゴッデス寮の連中を、ヤル気だけで皆殺しにする勢いである。
 余っ程、初弟子のトンプソンを殺されたのが許せなかったのであろう。

 アリスの周りから、視認できる程の禍々しい赤黒い魔素が、メラメラと溢れ出ているのだ。

 俺とジュリも、メイン会場に向かう。

 どうやらナオミも、遅れてサブ会場に入ったようだ。

 審判のシズカ先生と、魔女さんが選手の到着を確認する。
 そして、

「「試合、始め!」」

 審判の号令と共に、遂に、寮対抗格闘技大会の本当の戦いが始まった。

 
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