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109話 -悪夢 1-
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『間に合わせよ。お前の使命は全てを救う事だ』
何が何だかサッパリなまま頭を働かせていると不思議な声が聞こえた。
「……は?間に合わせよ??」
聞こえた言葉を口にすることにより、脳がしっかりと働いた。
「あ、さっきの声の所に行けって事??」
とりあえず訳は分からないが、さっきの意味はあの声の主を救えって事だよな?
「よしっ!!速度上ーー
途中まで発してから魔法が使えないことを思い出す。何故出来ないのかは分からないが、それは今考えるべきものではない。
「ぬおおおおおおおおおおっ!!!」
俺は前に見た場所へと全速力で駆け出す。魔法が使えないのは確かだが、能力値に変化は無かった。つまり、前世の俺では無く、能力お化けのアルスということだ。前世であれば50mを8.5秒で走る速度はお分かりであろう。それもまだ高校生の時だ。転生前であればもっと時間は掛かるだろう。体力、速度共にパラメーターお化けと化している俺は砂漠を飛び跳ねるが如く爆走していた。
前回とは違いかなり赤く光った場所へと近付く事が出来た。あと5秒あれば…というタイミングで目の前が赤く染まった。近付いた事で現状が理解出来た。目の前の場所は村らしきものであり、中に住まう人々の叫び声が響き渡っていた。
「あっ!!」
入り口に着いた瞬間、人が襲われているのが目に飛び込んできた。考える暇なく俺は腕を振り上げているヤツの前に飛び込むと蹴りを喰らわせる。
「大丈夫か!?」
倒れている人へ声を掛けると、その風貌に目を疑う。倒れ込んでいる人はヒトであり、頭からはケモ耳が生えていた。
「まさか…ここはーーグッ!!」
ケモ耳と尻尾が確認出来た時点で俺はここが何なのかを理解する。しかし、それを口にする前に何かが俺にぶつかってきた。
「誰だ貴様!!」
「うるせぇ!!」
俺に当たったのはおそらく魔法ーー距離が少しあるのでそう考えたーーだと思う。だが生憎俺は魔法耐性バチバチだからね!衝撃はあるけど痛くないもん!!
『誰か…誰か助けて……』
「ああ!今すぐ助ける!!」
声が聞こえそれに返事を返し、俺は敵に渾身の一撃を喰らわせる。魔法が使えないなら拳しかないだろ!
「うらぁ!」
助ける為とは言え全力で殴り掛かると敵の頭は簡単に潰れた。手に言い難い感触がしたが、それはそれだ。
「もう大丈夫だ-----
敵を殺した後、俺は後ろを振り返る。しかし、そこには倒れ込んでいたヒトは消え去っていた。
「………は????」
『無駄だ。素直に死を受け入れろ』
理解出来ないでいると、再び声が聞こえた。俺は先ほどの死体に目を向けるが、その死体も消えていた。
「????????????」
『お母さんっ!!』
『来ちゃダメ!!』
「………え?救ったはず……だよね??」
動揺しているとまたもや声が届く。
『ーーンは逃げなさい!!早くっ!!』
「ッ!!!?違ったのか!?」
そういや声は3種類聞こえていた。ここで戦った時は2人……つまり、俺は救う相手を間違えた可能性がある。
『安心しろ。すぐに子供もあの世に送ってやる』
その声が聞こえる前に俺は村の中へと駆け出す。だが、村は至る所で火の手が上がっており、声の主を探す事は難しかった。
「『おかぁさーーーーーーーーーーーんっ!!!!』」
「ッ!?」
近くで大声が上がった。火の手など気にせずに俺は燃え上がる家屋へ直進し声の方向へと走り出す。そして、家屋を破壊しながらある程度進むと黒色の服を着たヒトっぽいヤツと、その足元に血を流して倒れているヒトが居た。
(ここか!?)
『---どうか、娘を』
辿り着くと共に新しく声が聞こえる。そして背後からその黒のヒトへと殴り掛かろうとした瞬間に世界が暗転するのであった。
何が何だかサッパリなまま頭を働かせていると不思議な声が聞こえた。
「……は?間に合わせよ??」
聞こえた言葉を口にすることにより、脳がしっかりと働いた。
「あ、さっきの声の所に行けって事??」
とりあえず訳は分からないが、さっきの意味はあの声の主を救えって事だよな?
「よしっ!!速度上ーー
途中まで発してから魔法が使えないことを思い出す。何故出来ないのかは分からないが、それは今考えるべきものではない。
「ぬおおおおおおおおおおっ!!!」
俺は前に見た場所へと全速力で駆け出す。魔法が使えないのは確かだが、能力値に変化は無かった。つまり、前世の俺では無く、能力お化けのアルスということだ。前世であれば50mを8.5秒で走る速度はお分かりであろう。それもまだ高校生の時だ。転生前であればもっと時間は掛かるだろう。体力、速度共にパラメーターお化けと化している俺は砂漠を飛び跳ねるが如く爆走していた。
前回とは違いかなり赤く光った場所へと近付く事が出来た。あと5秒あれば…というタイミングで目の前が赤く染まった。近付いた事で現状が理解出来た。目の前の場所は村らしきものであり、中に住まう人々の叫び声が響き渡っていた。
「あっ!!」
入り口に着いた瞬間、人が襲われているのが目に飛び込んできた。考える暇なく俺は腕を振り上げているヤツの前に飛び込むと蹴りを喰らわせる。
「大丈夫か!?」
倒れている人へ声を掛けると、その風貌に目を疑う。倒れ込んでいる人はヒトであり、頭からはケモ耳が生えていた。
「まさか…ここはーーグッ!!」
ケモ耳と尻尾が確認出来た時点で俺はここが何なのかを理解する。しかし、それを口にする前に何かが俺にぶつかってきた。
「誰だ貴様!!」
「うるせぇ!!」
俺に当たったのはおそらく魔法ーー距離が少しあるのでそう考えたーーだと思う。だが生憎俺は魔法耐性バチバチだからね!衝撃はあるけど痛くないもん!!
『誰か…誰か助けて……』
「ああ!今すぐ助ける!!」
声が聞こえそれに返事を返し、俺は敵に渾身の一撃を喰らわせる。魔法が使えないなら拳しかないだろ!
「うらぁ!」
助ける為とは言え全力で殴り掛かると敵の頭は簡単に潰れた。手に言い難い感触がしたが、それはそれだ。
「もう大丈夫だ-----
敵を殺した後、俺は後ろを振り返る。しかし、そこには倒れ込んでいたヒトは消え去っていた。
「………は????」
『無駄だ。素直に死を受け入れろ』
理解出来ないでいると、再び声が聞こえた。俺は先ほどの死体に目を向けるが、その死体も消えていた。
「????????????」
『お母さんっ!!』
『来ちゃダメ!!』
「………え?救ったはず……だよね??」
動揺しているとまたもや声が届く。
『ーーンは逃げなさい!!早くっ!!』
「ッ!!!?違ったのか!?」
そういや声は3種類聞こえていた。ここで戦った時は2人……つまり、俺は救う相手を間違えた可能性がある。
『安心しろ。すぐに子供もあの世に送ってやる』
その声が聞こえる前に俺は村の中へと駆け出す。だが、村は至る所で火の手が上がっており、声の主を探す事は難しかった。
「『おかぁさーーーーーーーーーーーんっ!!!!』」
「ッ!?」
近くで大声が上がった。火の手など気にせずに俺は燃え上がる家屋へ直進し声の方向へと走り出す。そして、家屋を破壊しながらある程度進むと黒色の服を着たヒトっぽいヤツと、その足元に血を流して倒れているヒトが居た。
(ここか!?)
『---どうか、娘を』
辿り着くと共に新しく声が聞こえる。そして背後からその黒のヒトへと殴り掛かろうとした瞬間に世界が暗転するのであった。
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