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119話 -説教-
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♢♦︎♢♦︎♢♦︎♢♦︎
「ではアルスさん達は私について来てください。……おい、こちらの方々をベリル隊長の所に案内してくれ。あと、この馬達を小屋へと連れて行ってくれ」
「ハッ!!」
王城の門前に立っている兵士へニリキナが声を掛けると、兵士はしっかりとした返事を返し仲間へと伝令をしていた。
「…ではアルスさん。一応大丈夫だとは思いますけど、武器類は預からせて貰っても?」
「おう。……皮袋で渡した方がいい?」
「いえ。アルスさん達が持っているヤツだけで結構ですよ」
武器をニリキナに渡すと『これを厳重保管で。紛失したら姫様からお叱りが来るからね』と兵士へと伝える。
「さてと。それじゃ姫様の部屋に案内します。……それと、無いとは思いますがすれ違う貴族の方々に喧嘩は売らないで下さいね?」
「なんだよ……俺が喧嘩っ早いみたいな言い方しやがって…」
「いや、そうじゃなくてですね……」
ニリキナが言うには今日…まぁいつもらしいのだが、貴族が領地の相談や報告をしに来ているらしい。それは王派閥に関係無く、貴族派閥ともにだ。んでもって、俺の事は全貴族が耳にしているので声を掛けてくる者、ヒソヒソと話したりする者がいるかも知れない。そういった人達に嫌悪感やそういったものを見せない様にして欲しいとの事だった。
「……チカ、ナナ、ローリィ。マジで粗相すんなよ?」
「勿論ですわ」
「分かっている」
「でもご主人様に対しての誹謗中傷があったら分かんないかもー」
「それを止めろってんだよ」
物分かりのいいチカ達だが、俺が関与するとリミッター外れるからな。釘を刺しておかないとな。
「まぁ今日の予定ではそんな方々はいらっしゃらないと思いますが……アルスさん、頼みますよ?」
ニリキナを先頭に王城へと足を踏み入れる。玄関……玄関ホールと言うべきなのか、玄関はそりゃあもう広くて、高そうな調度品がズラリと並んでいた。勿論床には赤の絨毯が敷かれていた。
「うへぇ…豪勢だなぁ」
「なんだか落ち着きませんね」
「…しかし、豪勢だが気品を感じる」
「うぅー……靴を新しく履き替えた方が良かったかなぁ?」
チカ達も俺と似た様な印象を受けたのか、妙に縮こまっていた。俺的には平気な感じかと思ってたんだが……違うみたいだな。
「幾つかの魔法陣に乗って移動しますので、迷子にならないようお願いします」
ニリキナの後をピッタリと着いて行く。石板が廊下の隅に置かれており、それに乗ると一瞬で違う場所に移動し、それを何回も繰り返す。俺はてっきりエレベーターみたいな感じで登るだけだと思っていたが、ニリキナ曰く『それだと強襲があった時に簡単過ぎる』との事だった。
「ソニア様のお部屋はあちらです」
ニリキナの誘導に従い絨毯を歩いていくと少し大きめの扉の前に着いた。
「失礼します。アルス様をお連れしました」
ニリキナが扉を少し開け、頷いた後に俺たちを中へと招く。
「失礼しまー-----
ペコリと頭を下げてから部屋へと入った瞬間、何かが飛来し俺の顔に着弾する。
「痛ッ!!」
「遅い!!」
飛来したのはクッションの様な柔らかいモノで、ダメージは無い。クッションを拾いゆっくりと顔を上げると、怒った表情のソニアが椅子に踏ん反り返っていた。
「何すんだ!!」
「まぁまぁアルスさん。どうか落ち着いて……。チカさん達もどうぞ」
俺達が中に入るとニリキナはソファーへと案内する。
「ソニア様。ミレーユ様をお呼びしてきますので、それまではお待ちを。………絶対に話を進めない様に」
「…分かってるわよ」
ニリキナはそう言った後に扉へ向かい外へと出て行く。
「アルス、お茶」
「………えぇ?俺が準備するの?」
「あたしは王族よ?」
「………お前、そんな性格の悪いヤツだったか?」
「アルス、お茶の準備は私がするわ」
「おっ。ありがとレイン」
何故か未だに睨み続けているソニアを横目にレインが人数分準備してくれる。お茶が行き渡った後、ちょっと気になっていたことをソニアに話す。
「ソニア、ニリキナが言ってたけど話って何だ?」
「それはお姉ちゃんが来てから話すわ。……その前にアルス。何でこんな遅くなったのか教えてくれるかしら?」
「ん?あぁ、それはだな-----
俺は今までの旅路をソニアへと話す。レインがやべぇ状況になったのは勿論話さない。
「---ってな感じでゆっくりと来たんだよ。日時は未定って聞いてたし、別に良かっただろ?」
「……………あのねぇ。普通は今どこどこに居るって連絡するでしょ?アルス達の式典なんだから主役が早く来ないと日程がズレ込むの!」
「連絡つったって……手段ねぇし…」
「水晶持ってるでしょ!!」
「………あっ」
「全然連絡無いからあたし焦ったんだからね!!」
「それは……すいません」
「ラティからも『アルスさん達はもう出発してるよ?そろそろ着くんじゃない?』って楽観的な事しか言わないし……。結局、ガルーダを何回も飛ばす羽目になったわ!」
「あー…ガルーダってあの大きな鳥?」
「そうよ!ガルーダにアルスから貰った服の臭いを嗅いでもらってサガンを何往復もさせたんだから!」
「…あとでガルーダには旨い餌でもあげとくよ」
「アルスは転移使えるんだからすぐに来なさいよ!ゼロに乗ってくるだなんて、ラティから聞かなかったら分からなかったわ!!」
「……すいませんでした」
それからはソニアのターンだった。数々の小言を貰い、俺の精神が擦り減っていく。チカ達は我関せずの態度を取っており、お茶を飲みながら雑談をしていた。…つまり、俺の味方は誰も居ないって事だ。そんな状況の中、救いの神が現れる。
「ソニア。外まで声が響いてるわよ?」
ミレーユさんとニリキナが部屋へと入ってくる。ニリキナの手には紙の束があった。
「アルス様。お久しぶりですわ」
「お久しぶりですミレーユさん」
ミレーユさんは上品な挨拶をした後、一人用のソファーへと腰を下ろす。
「さてと……ニリキナ、悪いけどお茶を入れてくれるかしら?」
「はい」
ニリキナがミレーユさんの前に紙の束を置くとお茶の準備をする。そして、ミレーユさんの前にお茶が置かれ、ニリキナがそのままミレーユさんの背後に立つと、ミレーユさんがゆっくりと口を開くのだった。
「ではアルスさん達は私について来てください。……おい、こちらの方々をベリル隊長の所に案内してくれ。あと、この馬達を小屋へと連れて行ってくれ」
「ハッ!!」
王城の門前に立っている兵士へニリキナが声を掛けると、兵士はしっかりとした返事を返し仲間へと伝令をしていた。
「…ではアルスさん。一応大丈夫だとは思いますけど、武器類は預からせて貰っても?」
「おう。……皮袋で渡した方がいい?」
「いえ。アルスさん達が持っているヤツだけで結構ですよ」
武器をニリキナに渡すと『これを厳重保管で。紛失したら姫様からお叱りが来るからね』と兵士へと伝える。
「さてと。それじゃ姫様の部屋に案内します。……それと、無いとは思いますがすれ違う貴族の方々に喧嘩は売らないで下さいね?」
「なんだよ……俺が喧嘩っ早いみたいな言い方しやがって…」
「いや、そうじゃなくてですね……」
ニリキナが言うには今日…まぁいつもらしいのだが、貴族が領地の相談や報告をしに来ているらしい。それは王派閥に関係無く、貴族派閥ともにだ。んでもって、俺の事は全貴族が耳にしているので声を掛けてくる者、ヒソヒソと話したりする者がいるかも知れない。そういった人達に嫌悪感やそういったものを見せない様にして欲しいとの事だった。
「……チカ、ナナ、ローリィ。マジで粗相すんなよ?」
「勿論ですわ」
「分かっている」
「でもご主人様に対しての誹謗中傷があったら分かんないかもー」
「それを止めろってんだよ」
物分かりのいいチカ達だが、俺が関与するとリミッター外れるからな。釘を刺しておかないとな。
「まぁ今日の予定ではそんな方々はいらっしゃらないと思いますが……アルスさん、頼みますよ?」
ニリキナを先頭に王城へと足を踏み入れる。玄関……玄関ホールと言うべきなのか、玄関はそりゃあもう広くて、高そうな調度品がズラリと並んでいた。勿論床には赤の絨毯が敷かれていた。
「うへぇ…豪勢だなぁ」
「なんだか落ち着きませんね」
「…しかし、豪勢だが気品を感じる」
「うぅー……靴を新しく履き替えた方が良かったかなぁ?」
チカ達も俺と似た様な印象を受けたのか、妙に縮こまっていた。俺的には平気な感じかと思ってたんだが……違うみたいだな。
「幾つかの魔法陣に乗って移動しますので、迷子にならないようお願いします」
ニリキナの後をピッタリと着いて行く。石板が廊下の隅に置かれており、それに乗ると一瞬で違う場所に移動し、それを何回も繰り返す。俺はてっきりエレベーターみたいな感じで登るだけだと思っていたが、ニリキナ曰く『それだと強襲があった時に簡単過ぎる』との事だった。
「ソニア様のお部屋はあちらです」
ニリキナの誘導に従い絨毯を歩いていくと少し大きめの扉の前に着いた。
「失礼します。アルス様をお連れしました」
ニリキナが扉を少し開け、頷いた後に俺たちを中へと招く。
「失礼しまー-----
ペコリと頭を下げてから部屋へと入った瞬間、何かが飛来し俺の顔に着弾する。
「痛ッ!!」
「遅い!!」
飛来したのはクッションの様な柔らかいモノで、ダメージは無い。クッションを拾いゆっくりと顔を上げると、怒った表情のソニアが椅子に踏ん反り返っていた。
「何すんだ!!」
「まぁまぁアルスさん。どうか落ち着いて……。チカさん達もどうぞ」
俺達が中に入るとニリキナはソファーへと案内する。
「ソニア様。ミレーユ様をお呼びしてきますので、それまではお待ちを。………絶対に話を進めない様に」
「…分かってるわよ」
ニリキナはそう言った後に扉へ向かい外へと出て行く。
「アルス、お茶」
「………えぇ?俺が準備するの?」
「あたしは王族よ?」
「………お前、そんな性格の悪いヤツだったか?」
「アルス、お茶の準備は私がするわ」
「おっ。ありがとレイン」
何故か未だに睨み続けているソニアを横目にレインが人数分準備してくれる。お茶が行き渡った後、ちょっと気になっていたことをソニアに話す。
「ソニア、ニリキナが言ってたけど話って何だ?」
「それはお姉ちゃんが来てから話すわ。……その前にアルス。何でこんな遅くなったのか教えてくれるかしら?」
「ん?あぁ、それはだな-----
俺は今までの旅路をソニアへと話す。レインがやべぇ状況になったのは勿論話さない。
「---ってな感じでゆっくりと来たんだよ。日時は未定って聞いてたし、別に良かっただろ?」
「……………あのねぇ。普通は今どこどこに居るって連絡するでしょ?アルス達の式典なんだから主役が早く来ないと日程がズレ込むの!」
「連絡つったって……手段ねぇし…」
「水晶持ってるでしょ!!」
「………あっ」
「全然連絡無いからあたし焦ったんだからね!!」
「それは……すいません」
「ラティからも『アルスさん達はもう出発してるよ?そろそろ着くんじゃない?』って楽観的な事しか言わないし……。結局、ガルーダを何回も飛ばす羽目になったわ!」
「あー…ガルーダってあの大きな鳥?」
「そうよ!ガルーダにアルスから貰った服の臭いを嗅いでもらってサガンを何往復もさせたんだから!」
「…あとでガルーダには旨い餌でもあげとくよ」
「アルスは転移使えるんだからすぐに来なさいよ!ゼロに乗ってくるだなんて、ラティから聞かなかったら分からなかったわ!!」
「……すいませんでした」
それからはソニアのターンだった。数々の小言を貰い、俺の精神が擦り減っていく。チカ達は我関せずの態度を取っており、お茶を飲みながら雑談をしていた。…つまり、俺の味方は誰も居ないって事だ。そんな状況の中、救いの神が現れる。
「ソニア。外まで声が響いてるわよ?」
ミレーユさんとニリキナが部屋へと入ってくる。ニリキナの手には紙の束があった。
「アルス様。お久しぶりですわ」
「お久しぶりですミレーユさん」
ミレーユさんは上品な挨拶をした後、一人用のソファーへと腰を下ろす。
「さてと……ニリキナ、悪いけどお茶を入れてくれるかしら?」
「はい」
ニリキナがミレーユさんの前に紙の束を置くとお茶の準備をする。そして、ミレーユさんの前にお茶が置かれ、ニリキナがそのままミレーユさんの背後に立つと、ミレーユさんがゆっくりと口を開くのだった。
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