ざまぁ?的な物語?かも?

荒谷創

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とある勇者一行の場合

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意識が浮上する。

冷たく、暗い、果てしない闇の底から。

光と、闇は、何時だって共にあり。

思考のままに、四大の根源を呼び覚ます。

マテリア・プリマ
命をもたらすエレメント

ティンク・ラ・トゥラ
身体を形作るエレメント

メルクリウス・ウィタエ
命を育むエレメント

ラピス・フィロソフォルム
意思をもたらすエレメント

古来より、禁忌とされる業に数えられる人体錬成。
そは神の身業。人の手が届かぬ、手を伸ばしてはならぬ領域。
如何なる対価を持ってしても、成し遂げる事能わず。
ただ、神の怒りと破滅を呼ぶもの成り。

「馬鹿馬鹿しい。」
錬金術を理解した気でいた先人二流共を嘲笑いながら、構築した『新しい』身体の具合を確かめる。
問題無し。まあ、当然だが。
「さて、折角だ。連中の様子を見に行ってやるか。」



「うわぁ!」
「コウキ!?」
「ひゃははは!弱い、弱い!」
魔王ゴーザを打ち倒した勇者コウキの聖剣ウルティマが、あっさりと弾かれ、奇怪な触手となった腕に払われる。
壁際まで吹き飛ばされた勇者は、それだけでピクリとも動かなくなった。
「…くっ!」
「早く!回復を!」
「わかってる!!」
回復役である神官のアイシャが駆け寄るのを、聖騎士マルセルがフォローする。
「まあ、好きにやりたまえ。何度回復しようと、このワタシには勝てやしないのだからねえ。ひゃははは!」
「化け物め…」
ばか笑いを始める魔神官タホン。

いや、『タホンだったモノ』

魔王ゴーザを打ち倒し、世界は救われた筈だった。
異世界より召喚され、数々の脅威を打ち破った若き勇者【コウキ】
鉄壁の防御力を誇る騎士王国ベルジュ最高の聖騎士【マルセル】
学究都市アルカレッジに於いて、史上最年少で賢者となった天才【イシュカ】
魔導国家マージレスの第十二席に座し、地水火風の四大元素魔法を極めた若き大魔導師【ミレーヌ】
勇者召喚を行った神聖ガタゴニアスの第三王女にして、姫巫女と呼ばれる神官【アイシャ】

ガタゴニアスの親善大使を装い、偽りの和平交渉を隠れ蓑に魔国に入国していた彼らは、国境付近で仕込んでおいた小競り合いの隙を突いて魔王城に侵入。
魔族の王にして、魔国ワズワースの王である魔王を強襲した。
『…卑怯なる者共よ…余を弑した事を、悔やむがいい…』
聖剣によって光に分解されながら、言い残す魔王を、勇者パーティーは嘲笑っていた。
負け惜しみだと。
「魔王の癖に、情けない奴だな。」
「楽勝だったわね!」
「魔王は闇の属性王。聖なる光には抗えないのです。」
「調子に乗らないの。最後まで気を抜いちゃダメじゃない。」
嗜める賢者イシュカだが、その表情は穏やかなものだった。
「…まて、何者だ!」
マルセルが構える剣の先に、黒い神官服の男が姿を表すまでは。
「おやおや、見つかって仕舞いましたねぇ。ひゃはははは!」
「魔神官タホン!」
長身痩躯。黒の神官服に身を包み、顔の上半分は髑髏の仮面で覆われ、唇には真っ赤な口紅を塗り、手には黒い蛇が絡みついた長杖。
権力者に取り入り、欲望を刺激して次第に狂わせていく。破滅させられた者は勇者一行が知るだけでも十数人に及ぶ。
一族を根絶やしにされた哀しき緑の王トレントのジュワンや、死闘を繰り広げた砂の王アンドロスコルピオンのギューネーイなども、そうして狂わされた被害者だった。
「何故、貴様がここに…」
「それは勿論。ワタシの言葉に耳を貸さなかった魔王めに、引導を渡してくれた貴殿方にお礼をする為ですよ。」
当たり前じゃありませんか。
胡散臭いとしか言い様の無い笑みを浮かべ、慇懃に頭を下げてみせる。
「なにせ、この闇の王はワタシを近付けさせてくれませんでしたからねぇ。忌々しい。でも………」
腰を曲げたまま、ぐりん、と顔だけを上げてニンマリと嗤う。
「たった数年ですべての封印は破られました。流石、勇者。わざわざ無能王を焚き付けて、勇者召喚させた甲斐がありましたよ。」
「なにを、バカな…」
「翼の女王、潮騒の女王、緑の王、砂の王そして、闇の王である魔王。光の王は居なくなって久しく、封印には関与していない…ひゃははは!あの忌々しい調整者も、貴殿方が倒してくれましたからねえ!」
「調整者?」
「何の話だ!?」
「ひゃははは!これは傑作です、自分達が闇討ちした相手の事を、知りもしないとは!此れではナッシェ家の生き残りも、浮かばれませんねえ。」
「…ナッシェ?」
「賢者イシュカ。千年前、大錬金術師と言われた人物ですよ。ナトル秘文の名前位は、無知な貴女でも知っているでしょう。」
「こ、この…」
やれやれと、肩を竦めて見せるタホン。
その手には、いつの間にか奇怪な種が握られていた。
「属性王が封印を施し、大錬金術師ナトル・ナッシェの末裔が秘匿していた『コレ』を手に入れる為に、この千年どれ程苦労した事か…魔族と人族、亜人族の三つ巴の戦いを演出し、封印を守る属性王共を、魔獣として人族に討たせる為に認識をすり替え、魔族と人族其々に種族至上主義を蔓延させ、秘文書や伝承をねじ曲げ、数えきれない位の邪魔者を消して、それでも叶わなかった我が悲願!」
腕を広げ、まるで歌劇の如くに語るタホン。
「それがまさか、異世界から頭の足らない勇者を召喚する様に仕向けただけで、三年で全部片付くなんて!!ひゃははは、ひゃははははは!ナトル・ナッシェの実の娘である調整者も、封印の護り手である魔王も、単純バカな勇者によって儚く散った!なんて素晴らしいバカなんでしょう!ひゃはははは!!」
「俺をバカ呼ばわりしてるけどよ、てめえも大事な事を忘れてんじゃねえか?」
「大事な事?」
「俺たちは、お前が敵わない魔王をぶっ倒してんだよ!」
「おっと。」
難しい話に飽きたのだろう勇者が斬りかる。
「相変わらずお粗末な頭ですねえ。手間が省けて何よりですがね。」
「これで、決まりだ!!」
構えもせず。棒立ちになったタホン。
光の属性を極めた聖剣は、痩躯の胸を過たず貫いていた。
「ざまあみやがれ!」
「コウキ!ダメだ!戻って!!」
「だから、遅いんですよ。」
胸を刺し貫かれ、しかし、タホンは満足げに嗤う。
その理由は、すぐに示される。死にゆくタホンは高々と種を掲げ、言った。
「さあ、目覚めなさい【冥界樹】!」



「まだか!?コウキ抜きでは…」
「やってます!でも!」
流れる汗を拭いもせず、アイシャはコウキに回復魔法を施していた。
施し続けていた、と言うのが正解かも知れない。
「治らないのよ!」
大した怪我では無い。今までだって、もっと大きな負傷を治してきたのだ。
しかし、奇怪な植物と同化したタホンの攻撃でついた傷は、ほんの少し擦った程度のものでも、治す為には『まるで死者を生き返らせる』程の力が必要になったのだ。
そして、マルセルもまた満身創痍と言っても過言では無い。聖騎士の鎧も盾も既に輝きを失っている。耐えられているのは、マルセルが受け流しと攻撃を捌くのに集中しているからだ。
「……はぁ、はぁ…もう、ダメ…」
『大火焔』『絶対零度』『神霆』…
極大魔法を立て続けに打ち込み、しかし、それらが相手にさしたる痛痒も与えていない事実が、大魔導師としてのプライドを傷つけ、ミレーヌを打ちのめす。
「効きませんよ。無駄無駄。」
「なん…で…」
「属性魔法に強い耐性…これが邪神の加護だというの…?」
「…どこまでも、馬鹿ですねぇ。貴女、本当に賢者なんですか?」
心底呆れたと言うように、捻くれた樹木と融合した肩を竦めてみせるタホン。
「…バカにして…」
「そんな事言ってる場合じゃ無いだろうが!」

『まったくだ。久しぶりに見たが、どこまでいってもバカはバカだな。』

状況を弁えず、タホンの言葉に歯噛みするばかりのイシュカ。思わず苛立ったマルセルの叫びに応えたのは、何処か愉しげで、人を小馬鹿にした少女の声だった。

「今のは…」
「久しいな、馬鹿勇者共。」
「馬鹿な。貴女は死んだ筈です、そこの勇者に切り殺されたのは、確認しましたぞ!?」
「ああ、その通りだ。金に目が眩んだ阿呆王の命令で、そこの馬鹿勇者が闇討ちしてくれたよ。」
動揺するタホンを尻目に、ニヤリと嗤いながら現れたのは、白い人物。
弛いウェーブを描く、プラチナブロンドとも違う白い髪。色素の無い白い肌。その身を包むのは錬金術師が好む白いローブ。その中で、瞳と、唇のみが紅いのが印象的だ。
外見こそ十代前半の少女だが、その中身は学究都市と魔導国家の創設に関わり、其々で最高位の名誉を受けながら畏怖され、幾度も排除令が出されていた恐怖の対象。
魔族とも通じていたと言われる、人族の裏切り者。
『至高の錬金術師』『最高最低の探求者』『嗤う悪意』『白蝋鬼』『白蛇』『錬金女王』『死の天使』『不老不死の化物』
数々の二つ名で呼ばれる偉大なる錬金術師。
「調整者ディン・ナッシェ!何故、どうやって!?」
「どうやって?決まってるだろう。身体を新しく作ったのさ。」

「タホン。そして馬鹿共。今日のお前らはツいているぞ。今の私は気分が良いから、種明かしをしてやろう。」
「…種明かし?」
「そうだ。事は三年前、タホンが神聖ガタゴニアスのボンクラ王に近付いた事に始まる。」
「なんですと?」
「ああ、そうだ……っと、馬鹿勇者はまだ寝ていたな。起こしてやろう。退け、無能。」
「な!?」
勇者コウキに張り付いて治療魔法を掛け続ける神官アイシャの襟首を、まるで猫の子を摘まむかのように掴んだディンは、そのままポイっと投げ捨てた。
「きゃあ!」
賢者と魔導師を巻き込んだ神官が、一纏めに転がるが、意にも介さない。
「ほれ、とっとと起きろ。根性無しが。」
勇者の顎を掴み、口を開かせると木の実の様な物を幾つか放り込む。
ガリッ
「うわあ!」
その何かを噛み砕かされた途端、勇者コウキは飛び起きた。
口元を押さえ、顔色は赤くなったり、蒼白になったり。
「苦、酸っぱ、甘、辛!!」
そのまま床でのたうち回る。
「うるさいわ。ほれ、水。」
「うぇ~、気持ち悪い…」
「しばらく転がってろ。全部終わったらお仕置きしてやる。」

「さて、待たせたなタホン。」
「…忌々しいですねぇ。貴女の、その余裕綽々の態度…昔から大嫌いですよ。」
「そいつは光栄だ。さあて、話の続きだ。馬鹿共も、よ~く聞いておけよ。」

タホンの動きを知った私たちは、満場一致で放置する事に決めた。こいつは普通の手段ではなかなか死なないし、どうしようもない程臆病だ。私の前になんか、姿を見せっこない。
だが、目的を果たしたなら、別だ。
冥界樹と同化を果たせば、こいつに恐いものはなくなる。
特に、邪魔者の私が排除されたなら、絶対に慎重さを忘れて…むしろ堂々と姿を晒すに違いない。
計算出来なかった要素は、勇者の出来が良いか、悪いか。それだけだ。

「思っていたより遥かに馬鹿で、力も大した事がなかったからな。闇討ちさせて、殺されてやるのも楽じゃ無かったよ。」
「な、」
「タホンの目や耳は、至る所にあるからな。わざとらしく負けてやる訳にいかないから、魔法障壁を見せ掛けだけのニセ多重障壁にしたり、破られて驚いてみせたり。我ながら名演技だったな。」

ニヤニヤと思いだし笑い。
雑魚に殺されてみるというのは、なかなかに新鮮な経験だった。

「…それで、今更出て来て、どうするつもりなんですかね?冥界樹と同化したワタシは、永遠不滅の絶対者。たとえ極大魔法でも、傷一つ負いませんよ。」
「そうだぞ、馬鹿共。冥界の植物っていうのはな、『死』の要素がある攻撃を受け付けない。『死』そのものが具現化したんだからな。浄化はある程度効果があるが、そこのタホンは腐っても神官。浄化にも耐性があるんだ。つまり、お前らはな~んも考えずに、無駄な事を繰り返していた訳だな。」
「…そんな…」

顔面蒼白で絶望に染まった顔の本気馬鹿共勇者一行。こいつら、本当に駄目駄目なんだな。

「アルカレッジでは、こんな程度の知識もない小娘を賢者にしてるのか…今度、今の学長ボンクラ共は、〆なきゃならんな。」
「今後があるとでも!」
「おお。あるさ。」
「………え?」

一瞬の事だった。
床を突き破り、ディンを串刺しにせんと殺到した奇怪な根。
話を聞きながら、静かに準備していたのであろう。
それは白い錬金術師の眼前に迫ったが、そこで動きを止めた。

否、動けなくされたのだ。
冥界よりもたらされた死の植物は、歪な葉も、螺くれた枝も、爛れた幹も、奇怪な根も、密かに膨れ上がり地底に根付こうとしていた禍々しい地下茎も。
歪んだ勝利に喜悦の表情を浮かべる魔神官タホンごと、一瞬にしてその存在の全てを『まったく別の物質黄金』に『錬成』されたのだった。

「処分、完了♪」
ザマアミロ。清々したと嗤う白い錬金術師は、コツンと『巨大な黄金の像タホンだったモノ』を小突くと、今度は勇者一行に人の悪い笑みを向ける。

「ところでな?馬鹿共。お前らは踊らされた只の間抜けだが、その為に、この私達に多大な迷惑と、ストレスを与えてくれた訳だ…」

ただまあ、阿呆に何を言っても、理解なんか出来ない事は判っているからな。

「体で判ってもらうぞ♪なあ、諸君。」

詠う様に軽やかに。
聖女の様に清らかに。
童女の様にあどけなく。
指し示したその先には、異形の影。

【今度ハわざト負けないデ良いノよネ?】
翼の女王虹色の翼
【エンリョナク、チョンギッテヤルゼ♪】
潮騒の女王断罪の大鋏
【まあ、死ななければ良かろうよ。】
緑の王静かなる国崩し
【全員、全力で叩きのめす!】
砂の王砂漠の覇者
そして
「覚悟は良いな。卑怯者共よ。」
魔王ゴーザ闇と魔族を統べる王
「安心しろ、人体の組成構造の把握は完璧だ。どんなに壊れてても、直してやるからな♪」
無慈悲なる錬金術師は、震え上がる一行を見て、それはそれは愉しげに嗤ったのだった。



魔族と人族、亜人族の長きに渡る戦争は、人族国家の中で戦争を主導してきた神聖ガタゴニアスの崩壊によって、終結した。
ガタゴニアス最後の王が、勇者を召喚して戦争に利用しようとした事が神の怒りに触れた為、城もろともに黄金と化し、一夜にして崩れ去ったのだ。
実質的に勝利者となった魔族と亜人族だったが、人族排除や冷遇を固く禁じ、調和と友好を持って戦後処理にあたったと言われる。
召喚された勇者は、共に旅をしたガタゴニアス王女と結ばれ、勇者パーティーの仲間達と、魔王や亜人族が崇める各属性王との折衝に奔走し国の建て直しに尽力した。
その働きから後に『調和の勇者王』と呼ばれる。

『結構、結構。世界の為に、働け馬鹿共~♪』































































                                                                           
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