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拓海との再開_2
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帰りの電車の中、私はまだ体の熱さを抱えていた。
バイブのスイッチは最小にしたはずなのに、体の奥はまだ疼いている。近くに男性がいると意識するだけで、またいつものように欲情してしまう。
(いや……こんなのおかしい……)
自分で自分を否定しながら、それでも快楽を求めようとする体。
そんな自分に嫌気がさし、強く首を振る。それでも、体の疼きは収まらない。
(なんで……なんでこんなことに……)
つい受け取った箱を強く握りしめていしまう。中にはかわいらしいネックレスが入っていた。
(あ、そっか。つけなきゃ……)
私は恐る恐るネックレスを手に取った。指先で触れた瞬間、ぞくっと背筋に何かが走る。
こんな素敵なものを用意してくれた拓海にろくにお礼も言わずに逃げるようにでてきてしまった。
でも、さっきまではあんなに拓海に会いたかったのに、今となっては、もう会いたくなかった。会ってしまったら、それこそ取り返しのつかないことになる。
感情が抑えられない。
怖い。
だから……きっともう会わない方がいい。
家に帰り着くと、私はベッドに倒れ込んだ。
バイブを取り出しても、体の火照りは収まらない。拓海への妄想が、頭から離れなかった。
「拓海さま……」
気づくと、私は彼をそう呼んでいた。
(「さま」?私……さまなんてつけてたっけ……?)
混乱する私の頭に、拓海との妄想がどんどん押し寄せてくる。彼に抱かれる自分、彼に奉仕する自分、そして彼の精液を受け入れる自分。
「こんなの違う……私じゃない……」
今までそこまで性欲は高いほうじゃなかった。自慰だって週に一回くらいで十分だったのに、最近はほぼ毎日している。
男性に抱かれるのも別に嫌いではないが、積極的にするほどでもなかった。それなのに、今は男性の、特に拓海のことを思うだけで体が熱くなる。一度思い出してしまった妄想の種火は、消えるどころかますます大きくなっていくばかりだった。
バイブを再び装着し、自分を慰めた。でも、それだけでは足りない。拓海が欲しい。彼の熱が、彼の体が、彼の全てが。
「あぅ……、あ、時間……」
時計を見ると、配信の時間が迫っていた。のそのそとベッドから体を起こし配信の準備を始めた。
理性が「こんな精神状態ではやめるべきだ」と訴えても、体はいつものように準備をはじめ、いつものように配信開始ボタンを押した。
「こんばんは~!あんずだよ~♪今日も楽しく配信していくね!」
配信の冒頭は調子が良かった。雑談をしながら、リスナーとコメントを交えつつ交流する。いつもと同じ。変わらない手順だ。
声は私のものなのに、話し方やしぐさは完全に「風見あんず」のもの。いつの間にか、この二重の存在が私の日常になっていた。
最初は抑えきれていた欲情も、時間が経つにつれて酷くなっていった。
トークにも集中できず、コメントを読む余裕もない。ずっと下半身に違和感を覚え続けていた。自分の体が自分のものでないような、他人に乗り移られたような違和感。
配信中、スマホの画面に通知が表示された。
いつものように私の配信を助けてくれる救いのメッセージ。このコメント通りにしていればうまくいく。これまでもずっとそうだったし、きっとこれからもーーーー。
(えっ……?)
雑談をし続けながら視線を落とした画面には。『風見あんずの設定を教えてあげる』と書かれていた。
最近はずっと『〇〇しろ』といった具体的な行為が指示されていた。
だから今回もそうだと思って読んでいた。でも、今回は違った。設定を教てあげる?どういう意味だろう。
私が戸惑っていると、メッセージさらに続いた。
『風見あんずはいつも元気で活発な女の子。年齢は……』
私が一生懸命ノートに書きこんだ見覚えのある設定が次々と表示されていく。
いつもと違う雰囲気のメッセージが表示され続け、ついつい雑談が気がそぞろになってしまっていた。
『設定1:風見あんずは中出しされた相手に完全に支配され、世界で一番好きになってしまう体質』
そう、私は『私に』こういった設定をした……。あれ?私がしたんだっけ……?
「……えっ?」
つぎに表示された内容に、私は凍りついた。
『設定2:男性の視線を求め、注目されることで強い満足感を得る
設定3:男性の視線を求めるため、性的アピールを自然と行うようになる
設定4:常に性的な欲求を抱え、特に魅力的な男性を前にすると自制を失いがちになる
設定5:性的快感を得るために、常にバイブを身につけている
設定6:複数の男性と関係を持つが、本当は一人の男性に完全に従属したいという隠れた願望がある
設定7:特に佐伯拓海に対して抗えない魅力を感じ、彼の前では完全に服従的になる
設定8:最終的に、佐伯拓海の精子を子宮に直接受け入れることで、彼に完全に忠誠を誓う』
『どうしたの?』『大丈夫?』
コメント欄に、私を心配する言葉が並ぶ。私は慌てて笑顔を取り繕った。
「ごめんね!ちょっとエッチな気分になっちゃって。ちょっと我慢できなくなっちゃったから今日はこの辺で終わりにするね♪」
配信を切り、マイクを落とした。その瞬間、私の体から力が抜けた。
「これは……なに?」
私の手は震え、心臓は早鐘を打っていた。
これは単なる『風見あんず』の設定なのに、どうして私の行動や感情と完全に一致しているの?
男性の視線を求める気持ち、バイブへの依存、そして何より……拓海への異常な執着。
「ちがう!ちがうちがう!!私は『風見あんず』じゃない!」
大声で否定しても、頭の中の冷静な部分が否定する。どんなに違うと言っても、それが事実だと告げるかのように。
自分の服装に目を向ける。今日の配信用に選んだ衣装は、露出度が高く、配信では映らないのに、明らかに男性視聴者の視線を意識したもの。そして体内には相変わらずバイブ……。
(あれ……?私……バイブ……いつから入れてたっけ……?)
「いつも」入れていたはず。でも、だったらいつから?学生時代は入れてなかったはず……あれ……?
そもそもバイブなんて今まで持ってなかったような……でも「いつも」いれてて……?
混乱する私の心に、新たな通知が届いた。
『明日20時に星条ホテル805号室に行け。』
それだけの短いメッセージ。
でも、それを読んだ瞬間、私の体に電流が走った。
命令口調のそのメッセージが、まるで脳に直接刻まれるような感覚。「行かなければならない」という強い衝動が、全身を包み込んだ。
「嫌……こんなの嫌……」
恐怖に震えながらも、私の中では既に「明日20時、星条ホテル805号室」という言葉が反復されていた。まるで、それが私の最優先事項になってしまったかのように、スマホで地図アプリを立ち上げ星条ホテルの場所を調べてしまう。
今日のスマホは絶対におかしい。これ以上見ないほうがいい。そう思い私はスマホを机に投げ出した。
スマホから離れても、「明日20時、星条ホテル」という言葉は頭から消えない。そして、拓海への強い欲望も。
「そうだ……こんなの……っ!」
バイブを外してみたけど、すぐに落ち着かなくなった。まるで全裸で人前に出てしまったかのような不安感が全身をつつみ、何も手につかなくなってしまう。
再びバイブを装着すると少しだけ安心感が戻った。
「こんなの……絶対におかしい……」
以前試しに履いて以来押し入れに押し込んでいた露出の少ない服に着替えようとしたけど、それを着た途端、体が気持ち悪くなった。自分の皮膚が拒絶反応を起こしているみたいで、息がつまり頭がクラクラしてきた。
慌てて脱ぎ捨て、レースを使った装飾のあるセクシーなデザインの衣装を身に着けると、ほっとする自分がいた。
「私……どうなっちゃったの……?」
衣装の好みはある。
こんな男性の視線が引けない衣装なんて趣味じゃないのもわかる。
でも袖を通しただけでこんな気持ちになるなんてさすがに異常すぎる。
「まって……でも、あれ……?」
絶対に着ないと押し入れに押し込んだ衣装を引っ張り出すと、どれも私が着ないような地味で目立たないものばかりだった。
でも、こんなのをたくさん持っているってことは、これも……。
「うそでしょ……?」
地面がぐらりと揺れて崩れ落ちるような衝撃。
ベットに横たわり天井を見つめた。
「助けて……」
胸元のペンダントをぎゅっと握る。すると、妙な安心感が広がった。
もしこれが悪い夢だったら覚めてほしい。目覚めたら、何もかもなかったことになっていてほしい。
願いとはうらはらに、拓海のことを頭に思い描くと、なぜか胸が高まった。彼のことが頭から離れられない。
彼の声、彼の香り、彼の温もり。そして何より、先ほど同様彼の中に出してもらいたいという異常な願望。
「助けて……拓海さま……」
また「さま」と呼んでいる。でも、もう気にならなかった。私の手は自然と下半身に伸び、自分を慰め始めた。拓海との妄想を膨らませながら、何度も絶頂に達する。でも、それでも満たされない。
「明日……20時……」
ホテルに行くと何があるんだろう、何をされるんだろう。
それは私にとって、恐怖であると同時に、救いでもあるように思えた。
「でも、これは本当に私の意志なの……?」
その問いに、答えは出なかった。
ただ、明日20時、私が星条ホテルの805号室に向かうことだけは、もう決まっていた。
バイブのスイッチは最小にしたはずなのに、体の奥はまだ疼いている。近くに男性がいると意識するだけで、またいつものように欲情してしまう。
(いや……こんなのおかしい……)
自分で自分を否定しながら、それでも快楽を求めようとする体。
そんな自分に嫌気がさし、強く首を振る。それでも、体の疼きは収まらない。
(なんで……なんでこんなことに……)
つい受け取った箱を強く握りしめていしまう。中にはかわいらしいネックレスが入っていた。
(あ、そっか。つけなきゃ……)
私は恐る恐るネックレスを手に取った。指先で触れた瞬間、ぞくっと背筋に何かが走る。
こんな素敵なものを用意してくれた拓海にろくにお礼も言わずに逃げるようにでてきてしまった。
でも、さっきまではあんなに拓海に会いたかったのに、今となっては、もう会いたくなかった。会ってしまったら、それこそ取り返しのつかないことになる。
感情が抑えられない。
怖い。
だから……きっともう会わない方がいい。
家に帰り着くと、私はベッドに倒れ込んだ。
バイブを取り出しても、体の火照りは収まらない。拓海への妄想が、頭から離れなかった。
「拓海さま……」
気づくと、私は彼をそう呼んでいた。
(「さま」?私……さまなんてつけてたっけ……?)
混乱する私の頭に、拓海との妄想がどんどん押し寄せてくる。彼に抱かれる自分、彼に奉仕する自分、そして彼の精液を受け入れる自分。
「こんなの違う……私じゃない……」
今までそこまで性欲は高いほうじゃなかった。自慰だって週に一回くらいで十分だったのに、最近はほぼ毎日している。
男性に抱かれるのも別に嫌いではないが、積極的にするほどでもなかった。それなのに、今は男性の、特に拓海のことを思うだけで体が熱くなる。一度思い出してしまった妄想の種火は、消えるどころかますます大きくなっていくばかりだった。
バイブを再び装着し、自分を慰めた。でも、それだけでは足りない。拓海が欲しい。彼の熱が、彼の体が、彼の全てが。
「あぅ……、あ、時間……」
時計を見ると、配信の時間が迫っていた。のそのそとベッドから体を起こし配信の準備を始めた。
理性が「こんな精神状態ではやめるべきだ」と訴えても、体はいつものように準備をはじめ、いつものように配信開始ボタンを押した。
「こんばんは~!あんずだよ~♪今日も楽しく配信していくね!」
配信の冒頭は調子が良かった。雑談をしながら、リスナーとコメントを交えつつ交流する。いつもと同じ。変わらない手順だ。
声は私のものなのに、話し方やしぐさは完全に「風見あんず」のもの。いつの間にか、この二重の存在が私の日常になっていた。
最初は抑えきれていた欲情も、時間が経つにつれて酷くなっていった。
トークにも集中できず、コメントを読む余裕もない。ずっと下半身に違和感を覚え続けていた。自分の体が自分のものでないような、他人に乗り移られたような違和感。
配信中、スマホの画面に通知が表示された。
いつものように私の配信を助けてくれる救いのメッセージ。このコメント通りにしていればうまくいく。これまでもずっとそうだったし、きっとこれからもーーーー。
(えっ……?)
雑談をし続けながら視線を落とした画面には。『風見あんずの設定を教えてあげる』と書かれていた。
最近はずっと『〇〇しろ』といった具体的な行為が指示されていた。
だから今回もそうだと思って読んでいた。でも、今回は違った。設定を教てあげる?どういう意味だろう。
私が戸惑っていると、メッセージさらに続いた。
『風見あんずはいつも元気で活発な女の子。年齢は……』
私が一生懸命ノートに書きこんだ見覚えのある設定が次々と表示されていく。
いつもと違う雰囲気のメッセージが表示され続け、ついつい雑談が気がそぞろになってしまっていた。
『設定1:風見あんずは中出しされた相手に完全に支配され、世界で一番好きになってしまう体質』
そう、私は『私に』こういった設定をした……。あれ?私がしたんだっけ……?
「……えっ?」
つぎに表示された内容に、私は凍りついた。
『設定2:男性の視線を求め、注目されることで強い満足感を得る
設定3:男性の視線を求めるため、性的アピールを自然と行うようになる
設定4:常に性的な欲求を抱え、特に魅力的な男性を前にすると自制を失いがちになる
設定5:性的快感を得るために、常にバイブを身につけている
設定6:複数の男性と関係を持つが、本当は一人の男性に完全に従属したいという隠れた願望がある
設定7:特に佐伯拓海に対して抗えない魅力を感じ、彼の前では完全に服従的になる
設定8:最終的に、佐伯拓海の精子を子宮に直接受け入れることで、彼に完全に忠誠を誓う』
『どうしたの?』『大丈夫?』
コメント欄に、私を心配する言葉が並ぶ。私は慌てて笑顔を取り繕った。
「ごめんね!ちょっとエッチな気分になっちゃって。ちょっと我慢できなくなっちゃったから今日はこの辺で終わりにするね♪」
配信を切り、マイクを落とした。その瞬間、私の体から力が抜けた。
「これは……なに?」
私の手は震え、心臓は早鐘を打っていた。
これは単なる『風見あんず』の設定なのに、どうして私の行動や感情と完全に一致しているの?
男性の視線を求める気持ち、バイブへの依存、そして何より……拓海への異常な執着。
「ちがう!ちがうちがう!!私は『風見あんず』じゃない!」
大声で否定しても、頭の中の冷静な部分が否定する。どんなに違うと言っても、それが事実だと告げるかのように。
自分の服装に目を向ける。今日の配信用に選んだ衣装は、露出度が高く、配信では映らないのに、明らかに男性視聴者の視線を意識したもの。そして体内には相変わらずバイブ……。
(あれ……?私……バイブ……いつから入れてたっけ……?)
「いつも」入れていたはず。でも、だったらいつから?学生時代は入れてなかったはず……あれ……?
そもそもバイブなんて今まで持ってなかったような……でも「いつも」いれてて……?
混乱する私の心に、新たな通知が届いた。
『明日20時に星条ホテル805号室に行け。』
それだけの短いメッセージ。
でも、それを読んだ瞬間、私の体に電流が走った。
命令口調のそのメッセージが、まるで脳に直接刻まれるような感覚。「行かなければならない」という強い衝動が、全身を包み込んだ。
「嫌……こんなの嫌……」
恐怖に震えながらも、私の中では既に「明日20時、星条ホテル805号室」という言葉が反復されていた。まるで、それが私の最優先事項になってしまったかのように、スマホで地図アプリを立ち上げ星条ホテルの場所を調べてしまう。
今日のスマホは絶対におかしい。これ以上見ないほうがいい。そう思い私はスマホを机に投げ出した。
スマホから離れても、「明日20時、星条ホテル」という言葉は頭から消えない。そして、拓海への強い欲望も。
「そうだ……こんなの……っ!」
バイブを外してみたけど、すぐに落ち着かなくなった。まるで全裸で人前に出てしまったかのような不安感が全身をつつみ、何も手につかなくなってしまう。
再びバイブを装着すると少しだけ安心感が戻った。
「こんなの……絶対におかしい……」
以前試しに履いて以来押し入れに押し込んでいた露出の少ない服に着替えようとしたけど、それを着た途端、体が気持ち悪くなった。自分の皮膚が拒絶反応を起こしているみたいで、息がつまり頭がクラクラしてきた。
慌てて脱ぎ捨て、レースを使った装飾のあるセクシーなデザインの衣装を身に着けると、ほっとする自分がいた。
「私……どうなっちゃったの……?」
衣装の好みはある。
こんな男性の視線が引けない衣装なんて趣味じゃないのもわかる。
でも袖を通しただけでこんな気持ちになるなんてさすがに異常すぎる。
「まって……でも、あれ……?」
絶対に着ないと押し入れに押し込んだ衣装を引っ張り出すと、どれも私が着ないような地味で目立たないものばかりだった。
でも、こんなのをたくさん持っているってことは、これも……。
「うそでしょ……?」
地面がぐらりと揺れて崩れ落ちるような衝撃。
ベットに横たわり天井を見つめた。
「助けて……」
胸元のペンダントをぎゅっと握る。すると、妙な安心感が広がった。
もしこれが悪い夢だったら覚めてほしい。目覚めたら、何もかもなかったことになっていてほしい。
願いとはうらはらに、拓海のことを頭に思い描くと、なぜか胸が高まった。彼のことが頭から離れられない。
彼の声、彼の香り、彼の温もり。そして何より、先ほど同様彼の中に出してもらいたいという異常な願望。
「助けて……拓海さま……」
また「さま」と呼んでいる。でも、もう気にならなかった。私の手は自然と下半身に伸び、自分を慰め始めた。拓海との妄想を膨らませながら、何度も絶頂に達する。でも、それでも満たされない。
「明日……20時……」
ホテルに行くと何があるんだろう、何をされるんだろう。
それは私にとって、恐怖であると同時に、救いでもあるように思えた。
「でも、これは本当に私の意志なの……?」
その問いに、答えは出なかった。
ただ、明日20時、私が星条ホテルの805号室に向かうことだけは、もう決まっていた。
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