異世界に転移したら魔術師団長のペットになりました

ことり

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何やってんの

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俺を担いだままのジュードは、すごいスピードで訓練所を後にする。
こうして運ばれるのは初めてではなく、どんだけ怪力だよと思っていたが、ちょっぴり魔法を学んだ今はジュードの体に何らかの魔力作用があることに気づいた。

「ジュード、魔法で筋力強化みたいの、してる?」

「そりゃあ…お前、もしかして、俺のこと馬鹿力だと思ってたのか?」

「うん、ふにゃっ」

ジュードの笑う吐息が耳たぶをくすぐって、俺は変な声を上げて首をすくめた。
さっきの魔力流し合いで全身敏感になっているのか、触れ合っている箇所全部が疼くみたいだ。
ジュードは2階にある自室まで戻らず、1階の実行部詰め所のひとつに入って結界らしきものを展開した。狭い部屋の中、ジュードの魔力が360度ぐるりと囲むのが目で見える。

「結界が見えるのか…ずいぶん『眼』がよくなったな。魔法の修練はどこまで進んだ?」

「ん、んっ、ちょ…待って、あっ」

簡素な会議机のようなテーブルの上に下ろされ、耳や首筋に口づけられると会話もままならない。切れ切れに今日使うことができた魔法の種類や、ライラのサポートのおかげでそのほとんどが1回で出来るようになったことを伝えた。

「じゃあ俺が制御してやるから、この中、きれいにしてみろ」

この中、とジュードのいやらしい指に下肢を撫で上げられてから、俺のズボンと下着が片足に引っかかった状態なのに気づく。いつ脱がしたの、ねえ!いつのまに俺はテーブルに座って腰から下だけ丸出しで、膝立てて素足でジュードの腰を挟んだの!

「この、なか、ってっ、あ、あぁっ、や」

「ほら、失敗してもいいから早くしろ。入れちまうぞ?」

後ろの穴を指でやわやわと揉まれる。窄まりをかき分けるようにいじられて、俺は慌てて魔力を集めた。
でもジュードがあちこち悪戯するせいで、イメージがうまく結べない。だいたい、腸内をきれいにするってどういう感じなのかわからない。便秘薬のCMみたいなのでいいんだろうか。

「それじゃ魔力多すぎだ。ガキの頃のセスの二の舞になるぞ」

「え、それ聞きた…ふ、ぅん…っ、もおっ、ジュードっ」

耳元でくつくつと笑うジュードはそれ以上教えてくれなかったが、セスにも失敗談があると知って気が楽になった。
結局便秘薬は使ったことがなくて想像できなかったので、乳酸菌ドリンクが腸内をきれいにする、というイメージを浮かべて魔力を放出してみる。ふわりと下腹が温かくなって、軽くなったような気がする。

「よし、いいこだ」

誉め言葉と同時に、つぷりと指が入り込んできた。くいくいと中を広げるように動かされて、早く、と気持ちが急く。
不安定な姿勢が怖くてジュードの首にしがみつき、解される間に甘えた声で何度も名を呼んだ。

「ジュード、も…いい、からっ、お願…」

「っ…ふ、切れたら、治してやる…っく、きつ…!」

「あっ!あぁああ…っ!くぅっ…んんっ、ああっ」

まだ狭いところに一気に押し込まれて、痛みと快感が真っ白にはじけた。
そのまましばらくじっとしていると、痛みはすぐに熱に変わり、内側から炎に舐められているような気になる。

「蒼夜、大丈夫か…動くぞ?お前の中、良すぎて、じっとしてられねえ」

「はぁ…は、ふ…ふふっ、あ、ん…ぅん、動いて…?」

動くぞ、って、大丈夫かどうか聞いた意味ないじゃん、と思って、笑ってしまった。
ジュードは「なに笑ってんだ」と眉を顰めながらも俺の瞼にキスをして、ゆっくりと腰を揺らし始めた。

「あ、ああっ、ジュード、奥…熱い…ッ…!」

性急に抱き合ったせいで、穿たれた質量が苦しい。
でも隙間なく繋がることの充足感が、多少の痛みも悦びに変えてしまう。
もっと、とねだる代わりに自分から口づけると、ジュードは噛みつくようなキスで応えてくれた。

「んんっ、ふ、あ、ゃん、だめ…っ、もぅ!」

俺の中のイイところを全部、ごりごりと擦られてどうしようもなく高みへと突き上げられる。
「もっていけ」と荒れた息で唆されればもう堪え切れなくて、咀嚼して味わうようにジュードを締め付けながら絶頂に飛ぶ。

「あん、あっ!イっちゃう、ジュードっ、ジュードも…っ…ァアッ!」

「っくそ、とんでもない、動きしやがって…」

苦笑交じりの悪態をつきながら、体の奥でジュードの熱い飛沫が放たれた。
中が濡れていく感覚まで気持ちよくて、ジュードに抱きしめられたまま何度か体を震わせる。

「あ、あっ…ん」

ずるりと、ジュードが出ていく感触にも感じて小さな声を漏らすと、宥めるようなキスをされる。薄く唇を開けば自然と舌が絡まり、お互いの口内を味わった。

「ん、切れちゃいないな。今度はもう少し範囲広げて魔法使ってみろ」

「ええぇ…」

さっきまで繋がっていた箇所を確かめたジュードが、余韻に浸っていた俺を現実に戻す。今までは俺が気付かない内に後始末してくれていたんだろうけど、自分でするとなると勝手が違う。それに、その、ジュードの出したやつ、そんなすぐきれいにしなくていい、というか、名残惜しいというか。

「…んないやらしい顔してると、孕むまで注ぐぞ?」

「はらっ…!」

耳元でエロい声でなんて事を!
ありえないとわかっていても、頰が熱くなるのを止められない。
…ええとありえない、よね?異世界だからって、俺妊娠しないよね?

「はら、まない、よね…?」

「どうだかな?」

口の端を上げたジュードは明らかに揶揄っている顔で、「ばかっ」と詰って手のひらでべちっと顔面を叩いた。

声を上げて笑い出したジュードの腕の中で、俺は渋々清潔魔法を発動する。さっきまで俺の中で暴れていたジュードのアレ、どろどろの俺のアソコ、自分の服を汚した俺のナニ、をまとめて洗うイメージだ。
あ、ついでに床に落ちたままのズボンとパンツ…と気をそらしたら、ジュードが俺の手を握って制御してくれた。心地よくて、つい指を絡めてしまう。

「きれいになーれ、っと。…上手くいった?」

照れ混じりにアホっぽい掛け声で魔法を発動すると、手を繋いだままのジュードが喉の奥で笑いながら、「上出来」と言ってくれる。
身体の中からジュードの精液が消えたのがちょっとさみしい。甘えるように、ジュードの胸に頭を凭せ掛けてほぅ、と息をついた。

「…ね、セスの失敗って、どんな?」

「……パンツ履いたら教えてやる」

「あっ」

下半身丸出しなの忘れてた。
慌てて身支度を整えていると、俺とジュードのおなかがぐうと鳴った。
「ちょうど昼だな」と笑うジュードと改めて手を繋いで、肩を並べて食堂へと歩く。

「セスがガキの頃、領地でな」

「うん」

「遊んで汚れた服を魔法でなんとかしようとして、でも使った魔力が多すぎて、あ」

「あ?…うえ?!セス?!」

急に足を止めたジュードの視線を追うと、食堂の前でセスが仁王立ちしていた。

「訓練所から行方をくらませた挙句、楽しそうなお話をしてますねえ?魔法の練習をサボって、どこで何をしていたのかと合わせて、私にも聞かせてもらえませんか?」

にっこりと、宗教画の天使のように笑うセスに、冷たい汗が止まらない。
食堂ではセスにお説教され、ジュード共々テーブルマナーも直されたけど、3人での食事は楽しかった。

にやにやしてたら叱られて、でもめっちゃ撫でられた。
そして結局、セスの失敗は謎のまま。気になる。
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