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時の流れ
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「少しやり過ぎたか」
先程の男たちは完全に消滅していた。
愚かにも俺を襲ってきたんだ、相応の罰を受けてもらわなければならない。
周りが騒がしくなってきたな。あ、もしかしたら、俺これで反逆者として目をつけられるかもしれないな。さっさと逃げよう。
「普段は力を抑えて、生活しようか」
勘づかれるかもしれないし。
まぁ、それに国が滅んだあとだから力を示していると警戒されるかもしれないしね。
屋根の上に跳び、俺はその場から離れていく。
そういえば俺はどれくらい眠っていたんだろう...せいぜい1年程度だとは思うが。これは今までに俺が眠っていた最長時間である。さすがに10年も眠っていた、なんてことはないと思うが。
そう思いながら俺は再びギルド前に戻ってきた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「タチウス様!先程の光柱を見ましたか!あれは、一体なんですか!?」
タチウスと呼ばれた男はこの国の宰相の立場にあり、主にクラルト王国の政治を担っている国の重鎮だ。
タチウスは少しの間思案すると
「ついに魔族が攻めてきたのかもしれませんね...各兵団に厳戒態勢を敷くように伝えてください!私は陛下にこのことを伝えに行きます」
魔族は非常に高い戦闘力を持っており、ほぼ全ての種族と敵対関係にある。というのも、今代の魔王に変わってから魔族は他種族を排斥し世界を掌握せんと、他国を侵略し着実に領土を広げているのだ。
タチウスが王がいる王室の前に辿り着いた。
「陛下!ご報告があります!」
「タチウスか、入れ」
「はっ」
扉を開けると窓の前で佇む今代のクラルト王、メラトニア・クラルトがいた。
「先程の光柱のことじゃろう?」
「そうです、先程兵団に厳戒態勢を敷くように伝えておきました。」
「うむ。して主はどう思う?」
「魔族の可能性が高いかと...。ですが、あんな目立つ大魔法をわざわざ王都の端で発動する意味が分かりませんので、一概にそうとは言えません。」
「単なる魔力暴走ならまだよいが、魔族が絡んでくると面倒なことになるのう...。では、魔族の調査と念の為先程の魔法の分析も頼む」
「はっ!」
タチウスが部屋を出ていくとクラルト王は一人不安に駆られていた。
(儂にはどうもこれが魔族なんかよりももっと危険なものが絡んでいる気がしてならん...暗部に調べさせるか)
「おい、いるか?」
そう言うと、何もない所から突然黒装束の人物が現れた。
「はっ、ここに」
「先程の魔法の分析が終わり次第、それと似た魔力波長をもつ魔法を放つ人物を調べろ。それと、魔族とは別の種族で強い力を持つ人物の情報収集もしておけ。」
「はっ」
黒装束を着た人物は再び姿を消した
(何も起こらなければよいがの...)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
その時俺は混乱する市民を背に再び冒険者ギルドに来ていた。というのも、薬草採集をするのにこの辺りの地形が分かっていないとどこに行けばいいのか分からないのだ。ということで、地図を貰いに来たんだけど
「あれ?アレスさん!?外に出てたんですよね?大丈夫ですか?先程この近くで大魔法が放たれたらしく、皆混乱していますが...」
俺がギルドに入ると受付嬢のサーシャが声を掛けてきた。
ごめん、それ俺のせいなんだ、なんて言えるはずもなく
「う、うん。なんか凄かったよ...ははは...」
別に大魔法でもないんだけどね
「ところで、どうしました?薬草採集の依頼があったはずですが...。もしかして私に会いに…ゴニョゴニョ」
「いえ、ちょっと地図が貰えないかと思いまして」
「あ、そ、そうですか...地図でしたら500ラルで売っていますが、手持ちはありますか?」
少し落胆した様子でそう聞いてくるサーシャさん、どうしたのだろう
「い、いえ、持ってなかったです...」
「でしたら後払いという形で購入しますか?」
「じゃあ、それでお願いします」
「分かりました。はい、どうぞ」
「ありがとうございます。」
そう言い、受け取った地図を見ると俺はすぐに懐疑の念を抱いた。
「この地図は正しいものですか?」
「はい、そうですけど、どうかしましたか?」
おかしい。俺が知らない国がこんなにあるわけないだろう。俺が眠っている数年間で世界がこんなに変わるわけがない。
地図の裏側を見るとそこには『興歴2000年現在』と書かれていた。
え?2000年?1000年じゃないのか?まさか、俺は1000年も眠っていたのか?いやいや、それはないだろう。だとすると、異空間の時の流れが遅れていた...?何者かに干渉されたのか?
だとすると一体なんのために...?
先程の男たちは完全に消滅していた。
愚かにも俺を襲ってきたんだ、相応の罰を受けてもらわなければならない。
周りが騒がしくなってきたな。あ、もしかしたら、俺これで反逆者として目をつけられるかもしれないな。さっさと逃げよう。
「普段は力を抑えて、生活しようか」
勘づかれるかもしれないし。
まぁ、それに国が滅んだあとだから力を示していると警戒されるかもしれないしね。
屋根の上に跳び、俺はその場から離れていく。
そういえば俺はどれくらい眠っていたんだろう...せいぜい1年程度だとは思うが。これは今までに俺が眠っていた最長時間である。さすがに10年も眠っていた、なんてことはないと思うが。
そう思いながら俺は再びギルド前に戻ってきた。
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「タチウス様!先程の光柱を見ましたか!あれは、一体なんですか!?」
タチウスと呼ばれた男はこの国の宰相の立場にあり、主にクラルト王国の政治を担っている国の重鎮だ。
タチウスは少しの間思案すると
「ついに魔族が攻めてきたのかもしれませんね...各兵団に厳戒態勢を敷くように伝えてください!私は陛下にこのことを伝えに行きます」
魔族は非常に高い戦闘力を持っており、ほぼ全ての種族と敵対関係にある。というのも、今代の魔王に変わってから魔族は他種族を排斥し世界を掌握せんと、他国を侵略し着実に領土を広げているのだ。
タチウスが王がいる王室の前に辿り着いた。
「陛下!ご報告があります!」
「タチウスか、入れ」
「はっ」
扉を開けると窓の前で佇む今代のクラルト王、メラトニア・クラルトがいた。
「先程の光柱のことじゃろう?」
「そうです、先程兵団に厳戒態勢を敷くように伝えておきました。」
「うむ。して主はどう思う?」
「魔族の可能性が高いかと...。ですが、あんな目立つ大魔法をわざわざ王都の端で発動する意味が分かりませんので、一概にそうとは言えません。」
「単なる魔力暴走ならまだよいが、魔族が絡んでくると面倒なことになるのう...。では、魔族の調査と念の為先程の魔法の分析も頼む」
「はっ!」
タチウスが部屋を出ていくとクラルト王は一人不安に駆られていた。
(儂にはどうもこれが魔族なんかよりももっと危険なものが絡んでいる気がしてならん...暗部に調べさせるか)
「おい、いるか?」
そう言うと、何もない所から突然黒装束の人物が現れた。
「はっ、ここに」
「先程の魔法の分析が終わり次第、それと似た魔力波長をもつ魔法を放つ人物を調べろ。それと、魔族とは別の種族で強い力を持つ人物の情報収集もしておけ。」
「はっ」
黒装束を着た人物は再び姿を消した
(何も起こらなければよいがの...)
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その時俺は混乱する市民を背に再び冒険者ギルドに来ていた。というのも、薬草採集をするのにこの辺りの地形が分かっていないとどこに行けばいいのか分からないのだ。ということで、地図を貰いに来たんだけど
「あれ?アレスさん!?外に出てたんですよね?大丈夫ですか?先程この近くで大魔法が放たれたらしく、皆混乱していますが...」
俺がギルドに入ると受付嬢のサーシャが声を掛けてきた。
ごめん、それ俺のせいなんだ、なんて言えるはずもなく
「う、うん。なんか凄かったよ...ははは...」
別に大魔法でもないんだけどね
「ところで、どうしました?薬草採集の依頼があったはずですが...。もしかして私に会いに…ゴニョゴニョ」
「いえ、ちょっと地図が貰えないかと思いまして」
「あ、そ、そうですか...地図でしたら500ラルで売っていますが、手持ちはありますか?」
少し落胆した様子でそう聞いてくるサーシャさん、どうしたのだろう
「い、いえ、持ってなかったです...」
「でしたら後払いという形で購入しますか?」
「じゃあ、それでお願いします」
「分かりました。はい、どうぞ」
「ありがとうございます。」
そう言い、受け取った地図を見ると俺はすぐに懐疑の念を抱いた。
「この地図は正しいものですか?」
「はい、そうですけど、どうかしましたか?」
おかしい。俺が知らない国がこんなにあるわけないだろう。俺が眠っている数年間で世界がこんなに変わるわけがない。
地図の裏側を見るとそこには『興歴2000年現在』と書かれていた。
え?2000年?1000年じゃないのか?まさか、俺は1000年も眠っていたのか?いやいや、それはないだろう。だとすると、異空間の時の流れが遅れていた...?何者かに干渉されたのか?
だとすると一体なんのために...?
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