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第29話 14日目昼 種付けを懇願されました

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 王女殿下は駆け寄った僕たちに気付く素振りもなく、ただ、指で膣内をかき回しながら腰を淫らにくねらせてオナニーを続けていた。

 同性の自慰行為を目の当たりにして、反応に困ったエリーさんが「えーと」と意味のない声を出す。
 目は泳いで視界は定めない。

 うん。気持ちはわかる。僕だって佐藤や綾小路が人目も憚らずにオナニーなんてしていたら気持ち悪くて居た堪れない。

 せめて僕達の目に気づいて慌てふためくリアクションがあれば、笑い話に昇華できた。
 残念ながら、王女殿下は色っぽい息を吐きながら、快楽を探求する如く半開きの口で「んっ……んっ……」と、喘ぎ声をあげるだけった。

「ニャニャ、これは発情期ニャ!」

 師匠は鼻をヒクヒクと震わせてからそう言った。いやいや、動物じゃないんだから、その表現はどうかと思う。
 エリーさんはきれいなお顔に似合わない眉間のシワを作り、師匠の言葉を反芻する。

「……狭間様、申し上げにくいことですが、オークの催淫効果は男の精を流し込むまで治まらないと伝えられております」

 はい? 男の精を流し込む?
 真面目なお話かと固唾を飲んで構えていたら下ネタだった。

「このままだと悶絶して死んでしまうニャ」

 なんですと?
 場の空気を撹拌するエリーさんなりの下ネタジョークに、どう反応すれば好感度が上がるかと考えていた僕は師匠の発言に言葉を失う。

 気持ちよさが抑えきれなくて死んでしまうなんて事があるの!?
 エロマンガで男がサキュバスに搾精されて干からびてしまう的な?
 オークを討伐したから淀みも消えて、エロいデバフも消えてしまうのがセオリーじゃないのか。

 改めて王女殿下を見ると、果てない性的欲求に翻弄されているご様子だった。

「これ、もしかして一大事?」

 ふたりは重々しく頷く。

「狭間様、どうか王女殿下を楽にしてさしあげてください」

 そこだけ切り取ると介錯をお願いされているみたいだった。

「役得ニャ」

 つまりそれって王女殿下とセックスして、無責任に生中出ししろということ?

 無理無理無理!
 貴族令嬢のユリさんの性接待でも背筋が凍る思いだったのに、王族関係者に狼藉を働くなんて寿命が何年あっても足りない真似はごめんです!

「王女殿下! 王女殿下! お気を確かに! 恋人とか婚約者は居ないんですか?」

 華奢な肩に手を置いて、身体を揺さぶるとようやく目の焦点が合った王女殿下は僕に気付いた。
 だけど瞳はトロンと潤んだまま。

「あぁ……そんな、狭間様……んっ……はしたない私を、みっ……見ないでください」

 年頃の女子らしく羞恥に目を伏せるけど、指の動きは逆に激しくなる。見られていると知ってむしろ興奮度合いが上がったみたい。

 粘液まみれの割れ目とかその上の突起で快感を貪ることを止める気配は全くない。
 ぐちゅぐちゅというエッチな音が、どうしても漢の心を刺激するから控えてほしい。

「あっ……! ひぐぅっ!」

 王女殿下は息を止め、ひくひくと身体を痙攣させて気をやった。
 股間からあふれ出した愛液が激しい自慰行為で泡立って、白く濁って指を汚している。

「ま……まだ、だめ……疼きます」

 絶頂しても催淫効果は途切れないのか、第2ラウンドがすぐに始まる。

 この間お城で謁見した時の高貴で清楚な雰囲気なんてどこにもない。
 気持ちよければいいんです、みたいなトロけきったお顔で僕を見つめてくる。誘ってくる。

 僅かに脚は開かれて腰が前に突き出されて、もっと見て聞いてと粘ついた音を響かせた。
 濡れそぼった蜜の出所が指で器用に開かれる。白い割れ目の奥に漢を狂わせる窪みがあった。

 いままで指が入っていた事なんて知りませんと、すぼまった柔らかなピンク色の穴は蜜で濡れてぷくりと泡を立てた。
 ぷりぷりとした粘膜がひしめき合う肉壺。

 目を奪われて動悸がする。だってここに入れたらものすごく気持ちよさそうだから。

 あーうん。ここが二人きりの寝室だったら、王女殿下の立場なんて頭から追い出して、覆い被さって滅茶苦茶に腰を振っていたと思う。
 エリーさんと師匠がいて良かった。

「王女殿下! 聞いてください。殿下には婚約者はいないんですか?」

 男の精液が必要なら、資格のある人にお任せすれば良いじゃない。

 なるべく顔も淫らな下半身も見ないように問い質していると、王女殿下は切なそうにドレスの胸元を勢いよく下に引っ張る。
 控えめなふくらみを包んだブラが丸見えになって、初雪のように白い肌があらわになった。

「ちょっ……」
「婚約者は……んぐっ、おり……ません」

 喘ぎ声の合間に王女殿下は答える。
 その間も手は控えめなふくらみをブラの上から刺激する。

「なんでいないの!? 王族とか貴族って政略結婚の許嫁とか婚約者が1ダースくらい用意されてるものじゃないの!?」
「狭間様、それは結婚詐欺ではないでしょうか?」

 一妻多夫なら問題ないけど、エリーさんが控えめに訂正してくれた。

「じゃ、恋人は? 好きな人は? いいなって思っている男性は?」
「好きな? ……男性……?」

 聞いているのかいないのか、王女殿下はさらにブラを無理矢理引っ張って、しっとりと湿らせた成長途中の乳房を見せつけると、ふにふにと手で揉みしだきはじめた。
 淡い色合いの尖りを指で摘んでは身体をブルブルと震わせる。
 むっと広がった甘酸っぱい匂いでクラクラした。 

「あぁ……そんな獣みたいな目で見てはいけません……」
「……すいません」

 そんな目はしていないし、見たくて見ているわけじゃないからね?
 だけど健康な男子だから、どうしても視界に捉えてしまう。
 姉の包容力のあるおっぱいも良いものだけど、未完成の美もまた良いものです。
 頼りない尖りを口に含んで吸い上げたい。

「……狭間様、好きとか……分かりませんが、心に決めているお方はいます」

 それだ! その人を捕まえて連れてくればすべて解決!

「それは誰で、どこにいます?」
「はい……狭間様」

 喘ぎ声の合間に呟かれる言葉を聞き逃さないように顔を近づける。王女殿下の良い匂いにうっとりとしてしまう。
 はっ……いけない! 集中!

「殿下、もう時間がありません。恥ずかしいのは分かりますけど勇気を出してください。このままだと王女殿下はオークの催淫効果で死んじゃいます! はやくその人を教えてください」

 好きな人を無理矢理聞き出すような野暮な真似をしている自覚はある。
 正気に戻ったら、僕も好きな人の名前を叫ぶから許してください。

「言葉にするのも憚られますけど、王女殿下はその人とセックスすれば楽になれます」

 ゆっくりと王女殿下は手を伸ばすと、僕の服をそっと掴んだ。
 唇がゆっくりと開かれる。聞き逃さないように聴覚を研ぎ澄ます。

「……それは、狭間様です」

 シンと静まりかえった中に、くちゅくちゅという王女殿下の指が再稼働した音が下から聞こえてきた。

「はい?」
「私を助け出せたということは、オークを倒したということですね? つまり狭間様は勇者です。どうぞ、遠慮なさらず私に子種を与えてくださいな」
「……どういうこと!?」

 王女殿下の発想は飛躍していた。
 錯乱して混乱しているに違いない。

「いえいえ、そうじゃなくてですね――」
「いえ、お聞きください。私達王家の女は英雄である勇者様のお種を頂くためだけに存在するのです。そのための娼館都市なのですから」

 ごめん。ちょっと何を言っているのか分からない。

「狭間様……さぁ早く、私を犯して楽にしてください」

 安楽死じゃなくて、安楽犯し? そんな言葉も行為もないんだけれど!

 助けを求めるようにエリーさんと師匠を見る。
 二人は無慈悲に首を横に振った。いいからさっさと犯せと目は語っていた。

 近くに漢はいない。
 いたとしても通りすがりのおっさんとか、王女殿下の身を心配する兵士とか、王女殿下が正気に戻ったら不敬罪でちょん切られて死罪を言い渡されそうだから拒絶されるに違いない。

 どれだけ現実逃避をしてもこの場の漢は僕だけだった。

「……でも、避妊の加護はないんですよね?」

 例え僕の精液で気が鎮まっても、その後に気が動転するような妊娠という大問題がやってくるかもしれないんだけど?

「ええ、その通りです。享楽と商売と豊穣の女神様の加護は受けておりまけん。あったとしても今解除したでしょう」

 それがしきたりでございますので。
 そこでチャーミングに微笑むのは反則だと思う。

「あっ……くぅぅ」

 王女殿下は顔を歪める。快感なんて苦痛と紙一重だ。
 気持ちよくなりたいという衝動だけで心不全とか起こしそう。

「さあ……狭間様、どうぞ、種付を……」

 また細い指が激しく中をかき回し始める。
 剥き出しの脚の付け根はべっとりと濡れていた。

「……その猛々しくそそり勃ったおち○ぽを私の中で扱いてください」

 耳元で淫語が囁かれた。

「狭間様、王女殿下はもう限界です」
「遠慮せずに突っ込むにゃ。大丈夫ニャ、少年ニャらすぐに終わるニャ!」

 ぐはっ!
 まあ、と手で口を隠したエリーさんがそっと目を逸らす。
 師匠はもう少し男心とデリカシーを学んでほしい。

 王女殿下はずりずりともたれていた木から体をずらし、地面に寝転がるとオナニーを続ける。
 座っていたときよりも大きく脚を広げて僕を迎えるような体勢になった。
 足首にひっかかったままの下着が妙に肉欲を刺激する。

 これは人助け。そう、これは人助けだ。
 僕が王女殿下とセックスをしないと死んでしまう。
 つまりこれな救命行為。

「……わかりました。もし子供が出来ても後で文句を言わないでくださいね?」
「ええ……ええ、むしろ望む所です。必ず狭間様の子供を身ごもってさしあげます」
「いえ、どちらかというと、身ごもるもんかと否定してほしかったです」
「まあ……何分初めての経験ですので無作法な所はご容赦ください」
「……初めてなんですか?」

「ニャ! グズグズしてニャイで、さっさとするニャ!」

 師匠が後ろからズボンをズリ下げる。
 飛び出したペニスがドンとそそり立った。
 師匠に後ろから蹴りを入れられて、王女殿下に覆い被さる。
 キレイでエッチなお顔が急接近して顔が熱くなった。

「ああ……殿方の匂いが強烈です」

 うっとりと王女殿下が全てお任せしますと目を閉じる。
 いきり立っているペニスに手を添えると、王女殿下の窪みに押しつける。

「あっ……くぅ」

 王女殿下は焦れったく思ったのか腰を自ら押しつけてきた。
 鼻にかかったような王女殿下の声に有頂天になりそう。

 ぬるりとペニスは王女殿下の割れ目をこじ開け、肉の輪を広げて埋まっていく。

 我慢に我慢を重ねて熟成された王女殿下の膣の壁が、待ってましたと歓喜してまとわりついてきた。腰が抜けそうな気持ちよさで身体が震える。

 ものすごく中が熱い。にじみ出す愛液まで熱が伝わっているみたい。
 ぬるぬるとした潤滑液でコーティングされているのに前に進めないほどの狭い穴。

「んんんん! んはぁぁっ」

 ぐぐっと腰に力を込めて王女殿下の中にペニスを突き刺す。
 正常位で王女殿下とひとつになった。
 
 膣内の粘膜の弾力が感じられる。
 ひとつひとつのひだがペニスの先の敏感な部分を舐め回す。
 気持ちいい。

「んっ……殿方を……んっ……迎え入れました……嬉しい」

 王女殿下と肌を重ねる。

「すごい……私の中は、んっ……狭間様と同じ形です。はぁ……はぁ、剣と鞘のようにぴったりです」

 隙間もなく吸い付い全部で擦ってくる膣の気持ちよさに悔しいけど昇天しそう。
 ぴったりで気持ちいいのは僕の方も同じ。

 いつまでたっても漢としての持続時間が延びないのは、この無駄のないフィット感が問題なのでは? 隙間もなく凹と凸が嵌まって、しかも漢を喜ばせる突起や溝がペニスをピストンさせる度に、甘噛みするみたいに刺激を絶えず与えてくる。

 ヌプヌプとペニスで王女殿下の中を堪能。
 すぐに王女殿下も腰の動きを合わせてきた。

「狭間様っ……んっ……は、激しい……あはぁ、すごい……気持ちい……」

 王女殿下は首に手を回すと激しく唇を押しつけて唾液まみれの甘い舌をねじ込んできた。
 お互いの舌がくっついてしまいそうな勢いで絡めて吸って甘く噛んで気持ちよくなる。

 キスってこんなに気持ち良かったっけ?
 我を忘れて熱中して吸いまくる。
 どんどん腰な動きは激しくなる。

「こ、これがゼックス……なんて気持ちよさなのでしょう……んむっ、キス、幸せです」

 王女殿下と恋人みたいに唇で愛を交わす。

「……狭間様、キスはしなくてもよろしいのでは?」

 いつの間にか横に移動していたエリーさんに耳を引っ張られた。
 痛いです。
 くちゅっと水っぽい音がしてくっついていた顔が離されると、王女殿下はさみしそうに唇を尖らせた。

「精液を流し込むのに口づけは不要ですよ?」

 エリーさんの口調が怖い! 細めた目がとっても白い!

「あと、そこまで抱きつかなくてもよろしいかと……」

 セックスしてあげてと後押しをしてくれたけど、イチャイチャはして欲しくないと拗ねている、エリーさんが最高に可愛かった。

「王女殿下を気持ちよくなんてしなくていいのですよ? 狭間様が気持ちよくなって、中に出せば王女殿下のオークの呪いは解けるのですから」

 あ、はい。

 エリーさんの言うとおりだった。
 大きい腰の動きから小さいストロークに変えてペニスに刺激を与える。

「おっ……おふぅぅ……す、すごいです……すごいっ……」

「出ます、殿下!」
「はい、はいっ、出して……くりゃさい、出して、中で……あっ……すごっ……あっ」

 びゅうと中で一撃目が炸裂する。
 異世界の王女を孕ませる精液が迸ると目の前が真っ白になる。
 びゅるびゅると発射されるスペルマが王女殿下の膣壁に受け止められる。きっと子宮にも届いている。

「出てます……勇者様の、子種が……びゅうびゅう出てます!」

 中が激しく蠕動する。中出しを心から喜んでいると信じられる。
 こんなに気持ちいい射精があったなんて驚きだった。
 長い放出の気持ちよさに目がくらむ。

「ああ……幸せな……重さです」

 ぎゅうっと締め付けてくる王女殿下を中をオナホ扱いで激しく擦りあげて、中でたっぷりと射精した後、あまりの脱力感に王女殿下の上に倒れ込んでしまった。
 すぐに手で身体を支える。

 王女殿下は乱していた息を徐々に落ち着けて、やがて寝息を立て始めた。

 ゆっくりと身体を離すと、ぽっかりと口を開けた王女殿下の割れ目から、たっぷりと白い粘液がこぼれて落ちた。
 その後、きゅっと穴はすぼまったけれど、中から出てくる精液は中々止まらずいつまでも垂れ落ちていた。
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