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12指輪
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「二人だ」
「………………え?」
「君たち二人が最初のSランク認定者だ」
俺はあちゃ~、やっちまったと思ってその場で崩れ落ちた、見てみるとささらもその場にうずくまって頭を抱えていた。慰めようと思ってささらの方に行ったら抱きついてきた、俺たちはお互いを抱きしめながらすごく落ち込んだ。
「俺たちは最初の認定者だ、目立たないのに目立つぞ」
「うぅっ、イケおじに騙された」
「そうだな、そういういことにしておこう」
「つはりは全部、イケおじのせい」
俺たちの中の理屈ではそういうことになって、二人でじぃっと恨めし気にイケメンなおじさんを見続けた。
「たとえS級認定者になっても、それは秘匿される。君たちが自分でぺらぺら喋らない限りバレないから、私のことを恨めし気にみるのは止めなさい!!」
「本当かな、情報漏洩とかよくあるからなぁ」
「うん、そのとおり。セキュリティは大丈夫かなぁ」
[S級認定者の情報は厳重なセキュリティで守られる、情報漏洩の心配もないから安心して今後もゲートを攻略していってくれ」
「…………とりあえず信用してみるか」
「…………イケおじに免じてしてみる」
こうして俺たちは一応解放された、でも最初のS級認定者になったからには、何か無理難題を言いだされてもおかしくなかった。俺たち二人は落ち込みつつもう遅くなったので帰ることにした、もはや当たり前のようにささらは俺の家についてきた。途中でマッグに寄っていたので、二人して好きな物をやけ食いした。
「やっぱり、マッグのポテトうまっ」
「もはや、バーガーよりポテトの方が美味しいかも私は思う」
「おれもそう、メインはポテトだよな。バーガーはおまけ」
「しっかし、S級認定は参ったねぇ」
「覚醒者証を他人にみせられなくなったな」
「魔石とか貯まっても売れないの?」
「いや政府の施設はいいだろ、それこそ機密厳守のはず」
「なんかあんまり信じらんなーい」
その日のささらはなかなか眠らなかった、俺は頭を撫でてよしよしとささらを慰めた。しばらくしたらどうにか眠ってくれたが、俺もため息をついてなんとか眠りに落ちた。それで翌日になって教室に行ったら……
『S級認定おめでとう!!』と黒板にたくさんの花の絵と一緒に書かれていた、俺とささらは思わず大声で叫んでしまった。
「おい、情報セキュリティ――!!」
「無いじゃん、秘密厳守ぅ――!!」
犯人は昨日のことを廊下で聞き耳立てていた一生徒だった、そしてクラス中が調子にのってこんな黒板の文字になったのだ。
「おめでとう、すげぇな!!」
「よかったね、おめでとう」
「おめでとう!!」
「凄いね、おめでとう」
「二人ともおめでとう!!」
俺たちはおめでとうの言葉を沢山もらったが、正直に言ってちっともめでたくなかった。クラスにバレているということはクラスの家族にもバレているということで、お昼になる前にテレビ局が取材にきやがったのだった。
「泉玄太郎さん、テレビ局が来てるんですけど」
「イケおじ、責任とってよぉ。もう!!」
「…………分かった、何とかするから申し訳ない」
俺はもらっていた名刺の番号に電話して現状を訴えた、そうしたらすぐに自衛隊の人たちがきて、テレビ局の人たちを追い返していた。あの泉玄太郎という人は、ちょっと抜けているが一応は使えるようだ。放課後俺たちはストレスが溜まっていたので、ダンジョンを三つばかり攻略してから帰った。一個は鎧のダンジョンで思いっきり攻撃ができたのでちょっとスカッとした、そしてファストフード店で買い物して帰った。
「俺たちの所属つーか、管理する人って自衛隊なのかな?」
「うーん、紅ショウガに癒される。そうなのかもしれないね」
「俺、紅ショウガ苦手。ささらにやるよ、それなら自衛隊にはしっかりして欲しいなぁ」
「うんっ、紅ショウガは私にお任せ!! そうだねどうにかしっかりとして欲しいねぇ」
「はぁ~」
「はぁ~」
そんな会話をして一日が終わった、なんだかゲートの攻略よりも人間関係の方が、いろいろとややこしい問題を作っているようだった。そして、翌日学校に行ったらさすがにもうS級認定だとおめでとうと言われることもなく、平和に過ごせると思った矢先に校内放送が流れた。
「『生徒会からお知らせです、坂井和樹くんと今井ささらさんは生徒会室まで来るように』」
「ささらよ、どうする? 俺としては果てしなく無視したい」
「無視していいんじゃないかな、また笹貫沙織のヒステリーを聞かされるだけ」
というわけで俺とささらは校内放送を無視して過ごした、校内放送は何度も流れたが俺たちはそのことごとくを無視した。そうしながら過ごしていると泉玄太郎さんの方から連絡があった、情報漏洩のお詫びと他に三人S級認定者が見つかったという知らせだった。
「おっし、ささら。これで俺たち現代最強とか言われずにすむぞ!!」
「イケおじ、やるじゃん!! その調子でどんどんS級認定者を見つけてほしいね」
そうして俺たちが放課後になって帰ろうとすると、生徒会長の笹貫沙織が現れた。そして、俺たちが校内放送を無視したことを怒られた。
「どーして校内放送を無視するのよ!? 今から生徒会室に来て!!」
「例のギルドに入れということなら、俺たちS級認定者だから必要ない」
「それに生徒会長だからって、校内放送を私物化してるのっておかしいってささら思う」
「うっ、とにかく私のギルドに入って!!」
「嫌だ!! 宣伝等に使われそうだし」
「嫌ですっ、私に必要なのは和樹だけだもん」
そうやって俺たちはギャーギャーわめく生徒会長を放って帰った、ファストフード店ばかりでも体に悪いので今日はスーパーに寄って材料を買い俺が料理をした。したとはいっても焼きそばだ、何も難しい料理ではなかったがささらには喜ばれた。
「和樹の焼きそば、うまうまっ。私ったら幸せ者」
「おうっ、また作ってやるからな」
「和樹ったらできる夫、私もできる妻になる」
「お互いに十八歳になったらな」
そう言ったところで俺は前々から考えていたことをささらに相談することにした、ささらとは十八になったら結婚するのだそれならアレが必要だった。
「ささら。ちょっと早いけど、次の休みに指輪を買いにいかないか?」
「ほんと!?」
「嘘言ってどうするんだよ、どうせ結婚したらいるだろ」
「婚約指輪も欲しい、今すぐはめたい」
「んー、いいぜ。普段からはめてても良いデザインにしような」
「和樹ぃ、大好きぃ!!」
ささらからはしっかりと抱きつかれてエッロいキスまでされた、俺もお返しにエロいディープキスをしてやった。そうしてお互い次の休日が楽しみになった、そして約束したとおり次の休日には指輪を買いにいった。
「それでいいのか?」
「シンプルイズベスト、これがいい」
沢山稼いでいるのだから高級品でもいいのに、ささらは婚約指輪も結婚指輪も百万もしないものを選んだ、ささらが選んだのはシンプルな指輪で普段つけていても邪魔にならないものだった。婚約指輪の方は買ってすぐに二人ともつけた、結婚指輪の方は銀行の貸金庫に保管してもらうことになった。
「和樹、私すっごく嬉しい!!」
「俺も嬉しいよ、ささら。愛してる」
「私も愛してる、和樹」
「ははっ、ありがとう。ささら」
そうして帰ったら驚いた、俺の家の前にゲートができていたのだ。思い出のある家だ、万が一にもいゲート攻略を失敗したくなかった。なのに先に覚醒者が入っていてこう言われた。
「ゲート攻略は早い物勝ちでしょ、自分の家だからってルール無視しないでよ」
「………………え?」
「君たち二人が最初のSランク認定者だ」
俺はあちゃ~、やっちまったと思ってその場で崩れ落ちた、見てみるとささらもその場にうずくまって頭を抱えていた。慰めようと思ってささらの方に行ったら抱きついてきた、俺たちはお互いを抱きしめながらすごく落ち込んだ。
「俺たちは最初の認定者だ、目立たないのに目立つぞ」
「うぅっ、イケおじに騙された」
「そうだな、そういういことにしておこう」
「つはりは全部、イケおじのせい」
俺たちの中の理屈ではそういうことになって、二人でじぃっと恨めし気にイケメンなおじさんを見続けた。
「たとえS級認定者になっても、それは秘匿される。君たちが自分でぺらぺら喋らない限りバレないから、私のことを恨めし気にみるのは止めなさい!!」
「本当かな、情報漏洩とかよくあるからなぁ」
「うん、そのとおり。セキュリティは大丈夫かなぁ」
[S級認定者の情報は厳重なセキュリティで守られる、情報漏洩の心配もないから安心して今後もゲートを攻略していってくれ」
「…………とりあえず信用してみるか」
「…………イケおじに免じてしてみる」
こうして俺たちは一応解放された、でも最初のS級認定者になったからには、何か無理難題を言いだされてもおかしくなかった。俺たち二人は落ち込みつつもう遅くなったので帰ることにした、もはや当たり前のようにささらは俺の家についてきた。途中でマッグに寄っていたので、二人して好きな物をやけ食いした。
「やっぱり、マッグのポテトうまっ」
「もはや、バーガーよりポテトの方が美味しいかも私は思う」
「おれもそう、メインはポテトだよな。バーガーはおまけ」
「しっかし、S級認定は参ったねぇ」
「覚醒者証を他人にみせられなくなったな」
「魔石とか貯まっても売れないの?」
「いや政府の施設はいいだろ、それこそ機密厳守のはず」
「なんかあんまり信じらんなーい」
その日のささらはなかなか眠らなかった、俺は頭を撫でてよしよしとささらを慰めた。しばらくしたらどうにか眠ってくれたが、俺もため息をついてなんとか眠りに落ちた。それで翌日になって教室に行ったら……
『S級認定おめでとう!!』と黒板にたくさんの花の絵と一緒に書かれていた、俺とささらは思わず大声で叫んでしまった。
「おい、情報セキュリティ――!!」
「無いじゃん、秘密厳守ぅ――!!」
犯人は昨日のことを廊下で聞き耳立てていた一生徒だった、そしてクラス中が調子にのってこんな黒板の文字になったのだ。
「おめでとう、すげぇな!!」
「よかったね、おめでとう」
「おめでとう!!」
「凄いね、おめでとう」
「二人ともおめでとう!!」
俺たちはおめでとうの言葉を沢山もらったが、正直に言ってちっともめでたくなかった。クラスにバレているということはクラスの家族にもバレているということで、お昼になる前にテレビ局が取材にきやがったのだった。
「泉玄太郎さん、テレビ局が来てるんですけど」
「イケおじ、責任とってよぉ。もう!!」
「…………分かった、何とかするから申し訳ない」
俺はもらっていた名刺の番号に電話して現状を訴えた、そうしたらすぐに自衛隊の人たちがきて、テレビ局の人たちを追い返していた。あの泉玄太郎という人は、ちょっと抜けているが一応は使えるようだ。放課後俺たちはストレスが溜まっていたので、ダンジョンを三つばかり攻略してから帰った。一個は鎧のダンジョンで思いっきり攻撃ができたのでちょっとスカッとした、そしてファストフード店で買い物して帰った。
「俺たちの所属つーか、管理する人って自衛隊なのかな?」
「うーん、紅ショウガに癒される。そうなのかもしれないね」
「俺、紅ショウガ苦手。ささらにやるよ、それなら自衛隊にはしっかりして欲しいなぁ」
「うんっ、紅ショウガは私にお任せ!! そうだねどうにかしっかりとして欲しいねぇ」
「はぁ~」
「はぁ~」
そんな会話をして一日が終わった、なんだかゲートの攻略よりも人間関係の方が、いろいろとややこしい問題を作っているようだった。そして、翌日学校に行ったらさすがにもうS級認定だとおめでとうと言われることもなく、平和に過ごせると思った矢先に校内放送が流れた。
「『生徒会からお知らせです、坂井和樹くんと今井ささらさんは生徒会室まで来るように』」
「ささらよ、どうする? 俺としては果てしなく無視したい」
「無視していいんじゃないかな、また笹貫沙織のヒステリーを聞かされるだけ」
というわけで俺とささらは校内放送を無視して過ごした、校内放送は何度も流れたが俺たちはそのことごとくを無視した。そうしながら過ごしていると泉玄太郎さんの方から連絡があった、情報漏洩のお詫びと他に三人S級認定者が見つかったという知らせだった。
「おっし、ささら。これで俺たち現代最強とか言われずにすむぞ!!」
「イケおじ、やるじゃん!! その調子でどんどんS級認定者を見つけてほしいね」
そうして俺たちが放課後になって帰ろうとすると、生徒会長の笹貫沙織が現れた。そして、俺たちが校内放送を無視したことを怒られた。
「どーして校内放送を無視するのよ!? 今から生徒会室に来て!!」
「例のギルドに入れということなら、俺たちS級認定者だから必要ない」
「それに生徒会長だからって、校内放送を私物化してるのっておかしいってささら思う」
「うっ、とにかく私のギルドに入って!!」
「嫌だ!! 宣伝等に使われそうだし」
「嫌ですっ、私に必要なのは和樹だけだもん」
そうやって俺たちはギャーギャーわめく生徒会長を放って帰った、ファストフード店ばかりでも体に悪いので今日はスーパーに寄って材料を買い俺が料理をした。したとはいっても焼きそばだ、何も難しい料理ではなかったがささらには喜ばれた。
「和樹の焼きそば、うまうまっ。私ったら幸せ者」
「おうっ、また作ってやるからな」
「和樹ったらできる夫、私もできる妻になる」
「お互いに十八歳になったらな」
そう言ったところで俺は前々から考えていたことをささらに相談することにした、ささらとは十八になったら結婚するのだそれならアレが必要だった。
「ささら。ちょっと早いけど、次の休みに指輪を買いにいかないか?」
「ほんと!?」
「嘘言ってどうするんだよ、どうせ結婚したらいるだろ」
「婚約指輪も欲しい、今すぐはめたい」
「んー、いいぜ。普段からはめてても良いデザインにしような」
「和樹ぃ、大好きぃ!!」
ささらからはしっかりと抱きつかれてエッロいキスまでされた、俺もお返しにエロいディープキスをしてやった。そうしてお互い次の休日が楽しみになった、そして約束したとおり次の休日には指輪を買いにいった。
「それでいいのか?」
「シンプルイズベスト、これがいい」
沢山稼いでいるのだから高級品でもいいのに、ささらは婚約指輪も結婚指輪も百万もしないものを選んだ、ささらが選んだのはシンプルな指輪で普段つけていても邪魔にならないものだった。婚約指輪の方は買ってすぐに二人ともつけた、結婚指輪の方は銀行の貸金庫に保管してもらうことになった。
「和樹、私すっごく嬉しい!!」
「俺も嬉しいよ、ささら。愛してる」
「私も愛してる、和樹」
「ははっ、ありがとう。ささら」
そうして帰ったら驚いた、俺の家の前にゲートができていたのだ。思い出のある家だ、万が一にもいゲート攻略を失敗したくなかった。なのに先に覚醒者が入っていてこう言われた。
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