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10奴隷制度の廃止
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「ここリーリエ国は良い国だな、ライラ」
「そうだね、ランドール」
俺たちは先日リーリエ国で生誕祭を祝った、そのさい俺の声は国の都中に響き渡った。だからなのだろう、あれから宿屋や市場で吟遊詩人として歌うと生誕祭の吟遊詩人だと人だかりができる。当然人が集まるのだからそれに応じて稼ぎも増えるという良いことが起きていた。そうそう、あれから王女様に王宮でお茶に招かれたことがあった。アルファ・フォン・リーリエという第一王女は気さくにお茶会で喋ってくれた。金の髪に青い瞳をした優しそうな王女様だ。
「あれから都で稼がせて貰ってるがこの国は良い国だな、アルファ王女様」
「うん、とても稼げる。とっても良い国」
「そうとばかりは言えませんことよ」
「何か問題があるのか?」
「こんなに良い国なのに?」
「我が国には奴隷制度がまだ生きてますの」
「奴隷制度か、ほとんどの国で廃止になってるな」
「そうなの、ランドールって物知り」
「その通りですわ、今頃。奴隷制度など恥ですわ」
「それで奴隷制度の廃止に向けて動いてるわけか」
「あっ、奴隷制度反対って新聞に出てた」
「そうですの、お二人も賛成してくれると嬉しいですわ」
リーリエ国、良い国だが奴隷制度は本当にほとんどの国で廃止されている。理由は簡単、こっちの世界はわりとモラルが高いのだ。奴隷制度がどれだけ酷い制度か皆が知っている。だからアルファ王女様が奴隷制度を失くしたいというのも分かる話だ。そんなことを俺たちはお茶会で話していた。それ以外では宿屋や市場で俺たちは稼いでいた。
「うわぁ、綺麗」
「こうやって首都観光するのもいいな」
俺たちはせっかくなのでリーリエ国で有名な庭園に来ていた。白い花があちこちに綺麗に咲いていた。リーリエ国の国花なのだと庭園にいる人に聞いた。そうやってライラと一緒に広い庭園を散歩していたら、キスしている恋人同士を見かけた。するとライラが俺にキスしてくれた。俺もキスを返した。
「ランドールが大好き、ちゅ、んん、ちゅ」
「俺もライラが大好きさ、んん、んくっ」
いやぁ、良い観光になった。そうやって俺は油断していた、リーリエ国は安全な国だろうとみていた。奴隷制度があるのを忘れかけていた。そんな時だった風呂上りで宿屋の部屋に戻るともうライラは眠ってしまっていた。だから俺だけ金を少し持って近くの酒場に飲みに行った。久しぶりに飲む酒は美味くて気分がよくなった、そうしてその店を出た瞬間。俺は頭を殴られ気を失った。
「いてっ、安全な国だと思って油断した」
次に起きた時、俺は牢の中にいた。すぐに俺は転移を使って逃げ出した。ライラは宿屋の部屋に突然現れた俺にびっくりしたが、すぐに『再生』と『治癒』を施してくれた。おかげで俺は無事でいられた。そして夜中だがすぐアルファ王女に会いにいった。王女は夜中にも関わらず会ってくれた。そうしてこう言われた。
「『転移』が使えるならお願いします。いますぐ場所を教えて牢の中に戻ってください。奴隷売買をしている決定的な証拠を押さえたいのです」
「高級ポーションを三本ほど貰えるなら、牢に戻ってもいいぜ。場所は地図だとここだな」
「ランドールが奴隷になるの?」
「一時的なことです、ずっと前から奴隷売買の現場を押さえたいと思っていたのです。つい先ほど奴隷制度は廃止になりました。ですからランドールさんが奴隷になることはないと確約致します」
「分かった、俺は牢の中に戻る。ライラ、心配するな。すぐに戻ってくる」
「うん、分かった」
そうして素早い王女様との打ち合わせの結果、俺は牢の中に戻った。まだ俺が脱走していたことには気づかれてなくて俺は『転移』の反動でくる体へのダメージに高級ポーションを三本飲み干した。ライラの『再生』と『治癒』ほどではないがそれで命はつながった。ただ酷く消耗した。そうして俺はオークションにかけられることになった。商品名は生誕祭で歌った吟遊詩人だった。
「ほらっ、歌え!!」
「それじゃ、遠慮なく」
俺は奴隷制度の悲惨さと奴隷制度が廃止になったことを歌った。当然お客たちは騒めいた、本当に奴隷制度が廃止になったのならここにいると犯罪者になる。そうしたら俺は鞭で打たれた。ちょっとばかりやり過ぎてしまったようだ。ここの従業員は何も心配いりませんとお客をなだめていた。結局俺はどこかの貴族の女に売られた、そうしてオークションが終わった時。兵士たちがなだれ込んできた。アルファ王女様は上手くやったようだ。そして俺にはライラが抱きついてきた。
「ランドール、大好き!!」
「俺もライラが大好きだよ」
こうして奴隷制度の廃止を知ってなお奴隷を買おうとしていた奴らは捕まった。アルファ王女様から俺には後日お礼金が支払われた。
「そうだね、ランドール」
俺たちは先日リーリエ国で生誕祭を祝った、そのさい俺の声は国の都中に響き渡った。だからなのだろう、あれから宿屋や市場で吟遊詩人として歌うと生誕祭の吟遊詩人だと人だかりができる。当然人が集まるのだからそれに応じて稼ぎも増えるという良いことが起きていた。そうそう、あれから王女様に王宮でお茶に招かれたことがあった。アルファ・フォン・リーリエという第一王女は気さくにお茶会で喋ってくれた。金の髪に青い瞳をした優しそうな王女様だ。
「あれから都で稼がせて貰ってるがこの国は良い国だな、アルファ王女様」
「うん、とても稼げる。とっても良い国」
「そうとばかりは言えませんことよ」
「何か問題があるのか?」
「こんなに良い国なのに?」
「我が国には奴隷制度がまだ生きてますの」
「奴隷制度か、ほとんどの国で廃止になってるな」
「そうなの、ランドールって物知り」
「その通りですわ、今頃。奴隷制度など恥ですわ」
「それで奴隷制度の廃止に向けて動いてるわけか」
「あっ、奴隷制度反対って新聞に出てた」
「そうですの、お二人も賛成してくれると嬉しいですわ」
リーリエ国、良い国だが奴隷制度は本当にほとんどの国で廃止されている。理由は簡単、こっちの世界はわりとモラルが高いのだ。奴隷制度がどれだけ酷い制度か皆が知っている。だからアルファ王女様が奴隷制度を失くしたいというのも分かる話だ。そんなことを俺たちはお茶会で話していた。それ以外では宿屋や市場で俺たちは稼いでいた。
「うわぁ、綺麗」
「こうやって首都観光するのもいいな」
俺たちはせっかくなのでリーリエ国で有名な庭園に来ていた。白い花があちこちに綺麗に咲いていた。リーリエ国の国花なのだと庭園にいる人に聞いた。そうやってライラと一緒に広い庭園を散歩していたら、キスしている恋人同士を見かけた。するとライラが俺にキスしてくれた。俺もキスを返した。
「ランドールが大好き、ちゅ、んん、ちゅ」
「俺もライラが大好きさ、んん、んくっ」
いやぁ、良い観光になった。そうやって俺は油断していた、リーリエ国は安全な国だろうとみていた。奴隷制度があるのを忘れかけていた。そんな時だった風呂上りで宿屋の部屋に戻るともうライラは眠ってしまっていた。だから俺だけ金を少し持って近くの酒場に飲みに行った。久しぶりに飲む酒は美味くて気分がよくなった、そうしてその店を出た瞬間。俺は頭を殴られ気を失った。
「いてっ、安全な国だと思って油断した」
次に起きた時、俺は牢の中にいた。すぐに俺は転移を使って逃げ出した。ライラは宿屋の部屋に突然現れた俺にびっくりしたが、すぐに『再生』と『治癒』を施してくれた。おかげで俺は無事でいられた。そして夜中だがすぐアルファ王女に会いにいった。王女は夜中にも関わらず会ってくれた。そうしてこう言われた。
「『転移』が使えるならお願いします。いますぐ場所を教えて牢の中に戻ってください。奴隷売買をしている決定的な証拠を押さえたいのです」
「高級ポーションを三本ほど貰えるなら、牢に戻ってもいいぜ。場所は地図だとここだな」
「ランドールが奴隷になるの?」
「一時的なことです、ずっと前から奴隷売買の現場を押さえたいと思っていたのです。つい先ほど奴隷制度は廃止になりました。ですからランドールさんが奴隷になることはないと確約致します」
「分かった、俺は牢の中に戻る。ライラ、心配するな。すぐに戻ってくる」
「うん、分かった」
そうして素早い王女様との打ち合わせの結果、俺は牢の中に戻った。まだ俺が脱走していたことには気づかれてなくて俺は『転移』の反動でくる体へのダメージに高級ポーションを三本飲み干した。ライラの『再生』と『治癒』ほどではないがそれで命はつながった。ただ酷く消耗した。そうして俺はオークションにかけられることになった。商品名は生誕祭で歌った吟遊詩人だった。
「ほらっ、歌え!!」
「それじゃ、遠慮なく」
俺は奴隷制度の悲惨さと奴隷制度が廃止になったことを歌った。当然お客たちは騒めいた、本当に奴隷制度が廃止になったのならここにいると犯罪者になる。そうしたら俺は鞭で打たれた。ちょっとばかりやり過ぎてしまったようだ。ここの従業員は何も心配いりませんとお客をなだめていた。結局俺はどこかの貴族の女に売られた、そうしてオークションが終わった時。兵士たちがなだれ込んできた。アルファ王女様は上手くやったようだ。そして俺にはライラが抱きついてきた。
「ランドール、大好き!!」
「俺もライラが大好きだよ」
こうして奴隷制度の廃止を知ってなお奴隷を買おうとしていた奴らは捕まった。アルファ王女様から俺には後日お礼金が支払われた。
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