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第二章 変わり始める互いの世界
ステファニアの平穏な日常が変わった! 前編
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汲広 ― 悠生とステファニアの二人は、馬車で移動中である。
5台で移動中の前から3番目の馬車の中である。座席順は、前から、悠生とステファニア、中列にステファニアの父のスティーブさん、母のナンシーさん、後列に長女のシフォンさん、長男のマイクさんに次女のリサさんの順だ。って何だ?3列シートの馬車って?
で、他の馬車には護衛兵やら魔術師、従者やら荷物やらが乗っているらしい。
「スーも結婚とは立派に育ったものだな」
「こんないいお婿さんと出会って。それも王都で挙式だなんて。しかし他の娘や息子ときたら…」
姉さんや兄さんは独身である。結婚相手を見つけたとか、恋人がいるとか言う話も無い。ステファニアが一番乗りであった。
「まぁ、今はその話は今はよいではないか」
*
この世界 ― インジスカン王国という国らしい ― での、悠生の登場シーンはアントネラ ― ステファニアが日本に登場したのと似たり寄ったりであった。
悠生が宇宙船で海に落下して、何故かその周りの土地が隆起。インジスカン王国と陸続きになって領地が拡大した。
で、近隣のカンデラ領の兵士が恐る恐る確認しに来て悠生を発見!
領主邸に招かれカンデラ家とご対面。ステファニアの通訳で楽しく歓談し、大量に積んでいた100均電卓と、この国の言葉で書かれた同じ数の取扱説明書、あと、算数の基礎の本 ― この世界では、アラビア数字方式ではなく、計算には漢数字方式のように、数字だけが並んだ数字の表記方法ではなく、数字、位、数字、位… と、直感性に欠ける表記方法であった ― の一セットを取り出し、説明すると、いたく感動され、また、大量にあったため、近くの領地から順々に100均電卓セットが広まり、ついには王族にまで届き、今や貴族の間では、100均電卓セットを保有し、使いこなすことがトレンドにまでなっていったのである。
それで、その100均電卓を持ち込んだ悠生はその異質な登場の仕方と相まって、今や時の人となり、果ては英雄扱いする動きも活発になっていったのである。しかし、あの登場の仕方で迫害を受けずに済んで良かったなぁとホッと胸をなで下ろす悠生であった。
(しかし、100均電卓がなかったらどうなっていたやら… というか僕には何ともできなかったんだけどね)
この状況は、スキカがやりたい放題やった結果である。
そして、仲良く意思疎通する悠生とステファニアがいずれ恋仲となり、婚約し、それを知った国王のジョージ・フォン・インジスカンがこちらで準備はするからと、王都での挙式を命令し、現在、カンデラ子爵家総出で王都に向かっている最中なのである。
*
「で、その黒い板状のものは何だい?」
「タブレットといって、100均電卓をすごく、とてもすごくしたものです」
「「「「「おぉ」」」」」
「扱いが難しく、お教えするのがとにかく手間だし、これ1台しか無いんで、自分で持ってます」
しかし、そのタブレットにも問題があった。
電池切れである。
この世界には、なまじ魔法が発達し、不便とも思わないため、電気が使わていないのである。
充電するには日本に送り、また、使うためにはインジスカンに戻してもらう必要がある。
しかし、その転送方法である掃き出し窓の魔法は大量の魔力を喰う。魔力を限界近くまで使えばその往復も無理ではないのだが、この国の通例上、もしものために、魔力は温存すべきとされており、この案は却下となっているのである。
(タブレットの電池切れを気にしてるの?)
(ああ)
(それなら、何とかなるかも知れないよ)
(本当?)
(…でも、試してみないと分からないからあんまり期待しないでね)
そして、互いの国の事を情報交換しながら、談笑しながら、馬車の列は軽快に駆けていく。夕方からは宿場町に泊まり、そして朝にはまた馬車で移動する。そして、五日目の昼前…
「ほら、小さく王都が見えてきたぞ」
「へぇー。あれが王都」
「まだ遠いのに見えるなんて、大きいのね」
初めての王都にわくわくが止まらない悠生とステファニア。他の両親や兄弟達はすでに行ったことがあるらしく、さほど驚かない。驚きはしないが、その滞在はよほど楽しかったのであろう、兄も姉たちもわくわくしているのはいっしょであった。
「王都へ着けば、準備や何やらで忙しくなるぞ!観光は式が終わってからだ。皆、気を引き締めていけよ!」
「「「「「「ハイッ」」」」」」
大きな楽しみとどんな扱いをされるかとちょっぴりの不安。一行を乗せた馬車の列は、もうすぐ王都へ着くのであった。
王都近くまで着いた馬車列は、市街へ入るため、審査待ちをしている主に商人の馬車の横を通り抜けて、先頭付近まで馬車を進める。
「ケッ。何もしないお貴族様が、横入りして先に通るのかよ。こっちとら何時間待ってると思ってるんだ」
「こっちを優先的に通してくれる方がよっぽど国の利益になるってもんなのによ!」
「こら!滅多な事言うんじゃないよ。何もしなくとも相手は無礼打ちとかいって簡単に平民を殺しちまうんだ」
「おぉ怖ぇ」
「怖ぇ」
平民の列より立派な軍服を着た人がこちらの審査をしてくれているようだ。
審査待ちの平民はかなりご立腹のようだ。悠生は貴族ってあまり平民からは評価されてないの?と思っていると、審査が通ったようだ。
一般市民列からはまだ不満を吐き続けている。一般市民列を割り込む形で門を通る。入るとまた壁であった。丁字路の形をしていて左に曲がって5分程進む。そして右手にまた見えてくる門をくぐると、
「おぉーー すげぇ!」
「ここが王都なのね♪」
両サイドに石造りの二階建ての商店がひしめくように並び、石畳で舗装された、メインストリートだろうか、幅の広い道路、中央は開けているものの、商店の周りには人でごった返していた。
「石造りで統一されていて、綺麗な町並みだなぁ」
「こんなにいっぱいの人、見たことない」
悠生は大阪や名古屋に観光に行った事があるので人がひしめく姿は初めてではない。しかしステファニアは「はぁー」とか、「へぇー」とか、感心しきりである。
人混みの中をゆっくりと馬車を進めること30分、また壁である。その手前でまた左に曲がり、5分程進む。すると、先ほどの審査員と同じ軍服を着た審査員がいた。先ほどのように従者が通行許可の手続きに向かい、しばらくすると、許可が下りたのか、馬車はまた進み出す。
今度は広々とした大きなお屋敷が目立つ。庭はあまりとってはいないが、先ほどの繁華街とは違って、建物が巨大だ。人通りもほとんど無い。そこからくねくねと馬車は路地へ進み、とある庭もそこそこある大きなお屋敷の前へとたどり着いた。
「ここがカンデラ家の王都での屋敷だ」
門を開けている間にステファニアの父、スティーブが話した。
「ステファニア、アカツキ、荷物を降ろし終えたら王城へと向かうぞ。王族へのご挨拶をせねばな」
国王は多忙故、挨拶は王族なら誰でもよいという話であった。悠生は従者に自分の荷物を自分の割り当てられた部屋に運ぶよう指示を出すと、また、先ほどの馬車へと乗り込むのであった。
そして、ステファニア、ステファニアの母であるナンシー、スティーブと馬車に乗り込み、馬車はまたゆっくりと走り出す。メインストリートを走ってしばらくすると、また壁があった。悠生は思った。
(どれだけ壁を作って守りを固めたいんだよぉ。これじゃ不便じゃないか)
左に曲がって3分程すると、またもや審査員が。それも二人。今までの審査員より身なりは高級そうだ。従者が入る手続きをしていると、審査員の一人が門の中へ駆けていった。馬車は門を通ることを許可され、中に入る。
色とりどりの花が植えてある庭を通り抜け、ステファニアが「わぁ、きれい!」とか言って、上機嫌のようだ。馬車は王城前へとたどり着き、4人は馬車を降り、メイドの案内でとある部屋に通された。30分程待たされて、またメイドの案内で、両側を鎧を着た兵士を従える、とある大扉の前まで案内された。
「どうぞここから中へ。国王がお待ちです」
(王族なら誰でも良かったんじゃなかったのかよぉ)
兵士の手で扉が開けられ、中へと進み、ある所で片膝を付き、頭を下げる。
「ただ今王都に参りました。カンデラ子爵家領主と家族2名、そしてアカツキ・オカツカに御座います」
5台で移動中の前から3番目の馬車の中である。座席順は、前から、悠生とステファニア、中列にステファニアの父のスティーブさん、母のナンシーさん、後列に長女のシフォンさん、長男のマイクさんに次女のリサさんの順だ。って何だ?3列シートの馬車って?
で、他の馬車には護衛兵やら魔術師、従者やら荷物やらが乗っているらしい。
「スーも結婚とは立派に育ったものだな」
「こんないいお婿さんと出会って。それも王都で挙式だなんて。しかし他の娘や息子ときたら…」
姉さんや兄さんは独身である。結婚相手を見つけたとか、恋人がいるとか言う話も無い。ステファニアが一番乗りであった。
「まぁ、今はその話は今はよいではないか」
*
この世界 ― インジスカン王国という国らしい ― での、悠生の登場シーンはアントネラ ― ステファニアが日本に登場したのと似たり寄ったりであった。
悠生が宇宙船で海に落下して、何故かその周りの土地が隆起。インジスカン王国と陸続きになって領地が拡大した。
で、近隣のカンデラ領の兵士が恐る恐る確認しに来て悠生を発見!
領主邸に招かれカンデラ家とご対面。ステファニアの通訳で楽しく歓談し、大量に積んでいた100均電卓と、この国の言葉で書かれた同じ数の取扱説明書、あと、算数の基礎の本 ― この世界では、アラビア数字方式ではなく、計算には漢数字方式のように、数字だけが並んだ数字の表記方法ではなく、数字、位、数字、位… と、直感性に欠ける表記方法であった ― の一セットを取り出し、説明すると、いたく感動され、また、大量にあったため、近くの領地から順々に100均電卓セットが広まり、ついには王族にまで届き、今や貴族の間では、100均電卓セットを保有し、使いこなすことがトレンドにまでなっていったのである。
それで、その100均電卓を持ち込んだ悠生はその異質な登場の仕方と相まって、今や時の人となり、果ては英雄扱いする動きも活発になっていったのである。しかし、あの登場の仕方で迫害を受けずに済んで良かったなぁとホッと胸をなで下ろす悠生であった。
(しかし、100均電卓がなかったらどうなっていたやら… というか僕には何ともできなかったんだけどね)
この状況は、スキカがやりたい放題やった結果である。
そして、仲良く意思疎通する悠生とステファニアがいずれ恋仲となり、婚約し、それを知った国王のジョージ・フォン・インジスカンがこちらで準備はするからと、王都での挙式を命令し、現在、カンデラ子爵家総出で王都に向かっている最中なのである。
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「で、その黒い板状のものは何だい?」
「タブレットといって、100均電卓をすごく、とてもすごくしたものです」
「「「「「おぉ」」」」」
「扱いが難しく、お教えするのがとにかく手間だし、これ1台しか無いんで、自分で持ってます」
しかし、そのタブレットにも問題があった。
電池切れである。
この世界には、なまじ魔法が発達し、不便とも思わないため、電気が使わていないのである。
充電するには日本に送り、また、使うためにはインジスカンに戻してもらう必要がある。
しかし、その転送方法である掃き出し窓の魔法は大量の魔力を喰う。魔力を限界近くまで使えばその往復も無理ではないのだが、この国の通例上、もしものために、魔力は温存すべきとされており、この案は却下となっているのである。
(タブレットの電池切れを気にしてるの?)
(ああ)
(それなら、何とかなるかも知れないよ)
(本当?)
(…でも、試してみないと分からないからあんまり期待しないでね)
そして、互いの国の事を情報交換しながら、談笑しながら、馬車の列は軽快に駆けていく。夕方からは宿場町に泊まり、そして朝にはまた馬車で移動する。そして、五日目の昼前…
「ほら、小さく王都が見えてきたぞ」
「へぇー。あれが王都」
「まだ遠いのに見えるなんて、大きいのね」
初めての王都にわくわくが止まらない悠生とステファニア。他の両親や兄弟達はすでに行ったことがあるらしく、さほど驚かない。驚きはしないが、その滞在はよほど楽しかったのであろう、兄も姉たちもわくわくしているのはいっしょであった。
「王都へ着けば、準備や何やらで忙しくなるぞ!観光は式が終わってからだ。皆、気を引き締めていけよ!」
「「「「「「ハイッ」」」」」」
大きな楽しみとどんな扱いをされるかとちょっぴりの不安。一行を乗せた馬車の列は、もうすぐ王都へ着くのであった。
王都近くまで着いた馬車列は、市街へ入るため、審査待ちをしている主に商人の馬車の横を通り抜けて、先頭付近まで馬車を進める。
「ケッ。何もしないお貴族様が、横入りして先に通るのかよ。こっちとら何時間待ってると思ってるんだ」
「こっちを優先的に通してくれる方がよっぽど国の利益になるってもんなのによ!」
「こら!滅多な事言うんじゃないよ。何もしなくとも相手は無礼打ちとかいって簡単に平民を殺しちまうんだ」
「おぉ怖ぇ」
「怖ぇ」
平民の列より立派な軍服を着た人がこちらの審査をしてくれているようだ。
審査待ちの平民はかなりご立腹のようだ。悠生は貴族ってあまり平民からは評価されてないの?と思っていると、審査が通ったようだ。
一般市民列からはまだ不満を吐き続けている。一般市民列を割り込む形で門を通る。入るとまた壁であった。丁字路の形をしていて左に曲がって5分程進む。そして右手にまた見えてくる門をくぐると、
「おぉーー すげぇ!」
「ここが王都なのね♪」
両サイドに石造りの二階建ての商店がひしめくように並び、石畳で舗装された、メインストリートだろうか、幅の広い道路、中央は開けているものの、商店の周りには人でごった返していた。
「石造りで統一されていて、綺麗な町並みだなぁ」
「こんなにいっぱいの人、見たことない」
悠生は大阪や名古屋に観光に行った事があるので人がひしめく姿は初めてではない。しかしステファニアは「はぁー」とか、「へぇー」とか、感心しきりである。
人混みの中をゆっくりと馬車を進めること30分、また壁である。その手前でまた左に曲がり、5分程進む。すると、先ほどの審査員と同じ軍服を着た審査員がいた。先ほどのように従者が通行許可の手続きに向かい、しばらくすると、許可が下りたのか、馬車はまた進み出す。
今度は広々とした大きなお屋敷が目立つ。庭はあまりとってはいないが、先ほどの繁華街とは違って、建物が巨大だ。人通りもほとんど無い。そこからくねくねと馬車は路地へ進み、とある庭もそこそこある大きなお屋敷の前へとたどり着いた。
「ここがカンデラ家の王都での屋敷だ」
門を開けている間にステファニアの父、スティーブが話した。
「ステファニア、アカツキ、荷物を降ろし終えたら王城へと向かうぞ。王族へのご挨拶をせねばな」
国王は多忙故、挨拶は王族なら誰でもよいという話であった。悠生は従者に自分の荷物を自分の割り当てられた部屋に運ぶよう指示を出すと、また、先ほどの馬車へと乗り込むのであった。
そして、ステファニア、ステファニアの母であるナンシー、スティーブと馬車に乗り込み、馬車はまたゆっくりと走り出す。メインストリートを走ってしばらくすると、また壁があった。悠生は思った。
(どれだけ壁を作って守りを固めたいんだよぉ。これじゃ不便じゃないか)
左に曲がって3分程すると、またもや審査員が。それも二人。今までの審査員より身なりは高級そうだ。従者が入る手続きをしていると、審査員の一人が門の中へ駆けていった。馬車は門を通ることを許可され、中に入る。
色とりどりの花が植えてある庭を通り抜け、ステファニアが「わぁ、きれい!」とか言って、上機嫌のようだ。馬車は王城前へとたどり着き、4人は馬車を降り、メイドの案内でとある部屋に通された。30分程待たされて、またメイドの案内で、両側を鎧を着た兵士を従える、とある大扉の前まで案内された。
「どうぞここから中へ。国王がお待ちです」
(王族なら誰でも良かったんじゃなかったのかよぉ)
兵士の手で扉が開けられ、中へと進み、ある所で片膝を付き、頭を下げる。
「ただ今王都に参りました。カンデラ子爵家領主と家族2名、そしてアカツキ・オカツカに御座います」
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