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第三章 4人、日本とインジスカン王国を行き来する
フットワークの軽い王様
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時を遡ること日本の汲広とアントネラが油田を見つけた次の日、アカツキ伯爵は王城に使いを出し、王様とのアポイントメントを取ろうとしていた。
その日の授業が終わり、自宅へ帰るアカツキ伯爵。すると、王城に出した使いは、
「王様は、すぐに会いたいと仰せです」
急いで支度をするアカツキ伯爵とステファニア。
支度を済ませると馬車はもう屋敷のアプローチまで来ており、そのまま乗り込む二人。
王城へ着くと、メイドが、
「それではこちらでしばらくお待ちください」
アカツキ伯爵とステファニアは例の部屋に通された。30分程待たされた。
「とりあえずは、王様を待たせたわけではなさそうだな」
「その様ですね」
アカツキ伯爵とステファニアは王様を待たせていやしないかと冷や汗ものだったのだ。
メイドの案内で、両側を鎧を着た兵士を従える、あの、大扉の前まで案内された。
「どうぞここから中へ。国王がお待ちです」
兵士が扉を開け、中へ通された。
「アカツキ伯爵よくぞ参った。それで、今度は何を見せてくれるのかな?」
「見せるといえば、大がかりな物ですので、我が屋敷か、我が領地の屋敷に一度お迎えしたいところですが…」
「あい分かった。今から行こう。これ、あの近衛兵をこちらへ回せ」
「護衛はそれでいいのですか?」
「大丈夫じゃ」
護衛が来るまでに汲広に念話を送ろうとしたが、相手は気付かない。
仕方ない。そのまま行くか。
近衛兵2名が到着した。
「それでは、我が領地内をご案内します」
「うむ、苦しゅうない。案内致せ」
アカツキ伯爵は掃き出し窓の魔法でまずはエボーン河にある水力発電所へ案内した。
「ふむ、水車じゃな」
「中をお目にかけたいのです。危険なものもありますのでどうかあまりお手に触れませんように」
「あい分かった」
そうして、水車小屋を見せるアカツキ伯爵。
「これまた見たこともない機械があるのぉ」
「では、これを利用して、何をするのかをご覧に入れたいと存じます」
この頃にはもう日は落ちていた。アカツキ伯爵は領主邸の玄関前へ掃き出し窓の魔法で繋ぎ、
「どうぞ中にお入り下さい」
「うむ」
中に入る王様と近衛兵2名。見ると、3人、ポカンとしていた。
「昼間のように明るいな」
「その様で御座います」
王様は知っているはずなのに何故?と思っていると、
「これは確か、日本へ渡ったときに見た憶えが… 確か、電気じゃったか」
「左様に御座います。それで、先ほどお見せしたのは電気を作る場所、発電所に御座います」
「それであの水車を先に見せたのか。あい分かった」
「それで、電気を作る方法は他にもありまして、それをお見せ致したいと存じます」
「分かった、見せてみよ」
そして、外へ連れ出し、発電機の前まで案内して、
「これに御座います。音がうるさいので一度耳を塞がれることをお薦めします」
「あい分かった」
王様が耳を塞いだのを確認すると、アカツキ伯爵は発電機を回し始めた。
「確かにうるさいのぉ」
「左様に御座います」
アカツキ伯爵は発電機を止めて、
「このように電気を作ることもできます」
「そうか」
「そして、この発電機を動かす燃料がこちらに御座います」
アカツキ伯爵は予備のガソリンタンクの蓋を開けると、
「何やら臭いのぉ」
「左様に御座います」
さっきから近衛兵は”左様に御座います”を連発しているなぁ。
そしてアカツキ伯爵は、
「ここからが本題なのですが、外で話すのも何ですし、一度屋敷へ入りましょう」
アカツキ伯爵は、王様を客間へ案内した。もちろん王様を上座へ案内した。
「あの、臭い液体、我々はガソリンと呼んでいますが、用途が多い故、値段は少し高いくらいですが、戦争まで起こす程、利権を取り合っていまして…」
「うむ」
「そして、どれだけの量があるのか分かりませんが、我が領地内でも取れそうだということが分かりまして…」
「何と!」
「それが分かった時点で早くお耳に入れたくてこうしてお越し頂いた次第に存じます」
「それは、かなりウマい話なのではないか?」
これだけで分かって頂けるとは話が早い。
「左様に御座います。それで、採取は日本の者に任せることになるかと存じますが…」
「安売りするなと?」
「左様に御座います」
話しがサクサク進む。
「そして、その、ガソリンがとれる場所は、領民は、”悪魔の地”と呼んでおりまして…」
「悪魔の地とは、あの、黒い液体が水たまりを作っていたり、時々火が出るあの地か!」
「ご存じでしたか」
「我が国に、何カ所かある。面倒で、使い道のない土地と侮っていたが、これは…」
あ、ジョージ国王が悪い顔をしている。もうカラクリは大体分かってもらえたようだ。
「そして、電気には色々と使い道がありまして…」
そして、アカツキ伯爵は、自室に王様を招いて、
「パーソナル・コンピューターという機器に御座います」
パソコンはこっそりステファニアが起動させてくれている。グッジョブ!ステファニア!
アカツキ伯爵は適当に文書を作り、
「このように、パソコンで書いた文字が、紙になって出てくるので御座います」
「ふむ」
「あと、このパソコンですが、以前見せましたタブレットよりスゴイもので御座いまして…」
「何!」
「計算をさせたり、瞬時に情報を交換したり、様々な用途が御座います。軍事にも利用可能です」
「何と!」
この間、平和協定ブームが起こったが、この世界のごく一部の中での話しである。
世界は広いのである。当然軍事には手を抜けないのである。
アカツキ伯爵にとっては戦争を起こしてもらいたくはないのだが。
「で、これだけのものを持っていながら、何故、これを広めたり、活用しようとしないのじゃ?」
「言葉の習得が先かと…」
「馬鹿者!こちらも同時に進めよ!これは王命である!」
「ははぁ。分かりました」
アカツキ伯爵は、英語学校だけでなく、パソコン学校もすることとなった。いや、英語学校の生徒はもう随分育っている。
「ステファニア、日本語学校の生徒はどれくらい日本語を使える?」
「日常会話はもう不自由しないかと」
そういうことなら、日本語学校や英語学校にパソコンを導入して、そこからすすめるとするか。
「それでしたら、日本語学校と英語学校に、それぞれパソコンを導入しまして、生徒に教えたいと存じます」
「ふむ。それで良い。その、パソコンという機器を買う財源が欲しければ、後で申告せよ。国が負担してやっても良い」
「ははぁ、ありがたき幸せ」
「見せたいものは以上かな?」
「はい」
「では、城に戻ろうか」
アカツキ伯爵は、掃き出し窓の魔法を王城の謁見の間へ繋いだ。
「うむ、中々に面白いものを見せてもらった。あと、面白い話しもな!」
結局王様を怒らせてしまったが、機嫌が良くなって何よりだった。
「パソコンが揃ったら貴族連中にも見せたい。準備が整い次第知らせよ!」
「ははぁ、分かりました」
そして、パソコンを82台とプロジェクターと、プリンターを2台ずつ注文して、日本語学校、英語学校それぞれにパソコン41台とプロジェクターと、プリンターを1台ずつ設置した。
一台多いのは、教師用だ。一応、全て有線LANに接続されている。互いの学校は繋いではいないが。
準備が整ったところで念話が届いたのだった。
”開きっぱなしにできる掃き出し窓の魔法”が使えるようになった話しと、”日本の汲広宅にハブを設置した”話しと、”OSアップデートでサーメイヤ語が使える”話しが。
その日の授業が終わり、自宅へ帰るアカツキ伯爵。すると、王城に出した使いは、
「王様は、すぐに会いたいと仰せです」
急いで支度をするアカツキ伯爵とステファニア。
支度を済ませると馬車はもう屋敷のアプローチまで来ており、そのまま乗り込む二人。
王城へ着くと、メイドが、
「それではこちらでしばらくお待ちください」
アカツキ伯爵とステファニアは例の部屋に通された。30分程待たされた。
「とりあえずは、王様を待たせたわけではなさそうだな」
「その様ですね」
アカツキ伯爵とステファニアは王様を待たせていやしないかと冷や汗ものだったのだ。
メイドの案内で、両側を鎧を着た兵士を従える、あの、大扉の前まで案内された。
「どうぞここから中へ。国王がお待ちです」
兵士が扉を開け、中へ通された。
「アカツキ伯爵よくぞ参った。それで、今度は何を見せてくれるのかな?」
「見せるといえば、大がかりな物ですので、我が屋敷か、我が領地の屋敷に一度お迎えしたいところですが…」
「あい分かった。今から行こう。これ、あの近衛兵をこちらへ回せ」
「護衛はそれでいいのですか?」
「大丈夫じゃ」
護衛が来るまでに汲広に念話を送ろうとしたが、相手は気付かない。
仕方ない。そのまま行くか。
近衛兵2名が到着した。
「それでは、我が領地内をご案内します」
「うむ、苦しゅうない。案内致せ」
アカツキ伯爵は掃き出し窓の魔法でまずはエボーン河にある水力発電所へ案内した。
「ふむ、水車じゃな」
「中をお目にかけたいのです。危険なものもありますのでどうかあまりお手に触れませんように」
「あい分かった」
そうして、水車小屋を見せるアカツキ伯爵。
「これまた見たこともない機械があるのぉ」
「では、これを利用して、何をするのかをご覧に入れたいと存じます」
この頃にはもう日は落ちていた。アカツキ伯爵は領主邸の玄関前へ掃き出し窓の魔法で繋ぎ、
「どうぞ中にお入り下さい」
「うむ」
中に入る王様と近衛兵2名。見ると、3人、ポカンとしていた。
「昼間のように明るいな」
「その様で御座います」
王様は知っているはずなのに何故?と思っていると、
「これは確か、日本へ渡ったときに見た憶えが… 確か、電気じゃったか」
「左様に御座います。それで、先ほどお見せしたのは電気を作る場所、発電所に御座います」
「それであの水車を先に見せたのか。あい分かった」
「それで、電気を作る方法は他にもありまして、それをお見せ致したいと存じます」
「分かった、見せてみよ」
そして、外へ連れ出し、発電機の前まで案内して、
「これに御座います。音がうるさいので一度耳を塞がれることをお薦めします」
「あい分かった」
王様が耳を塞いだのを確認すると、アカツキ伯爵は発電機を回し始めた。
「確かにうるさいのぉ」
「左様に御座います」
アカツキ伯爵は発電機を止めて、
「このように電気を作ることもできます」
「そうか」
「そして、この発電機を動かす燃料がこちらに御座います」
アカツキ伯爵は予備のガソリンタンクの蓋を開けると、
「何やら臭いのぉ」
「左様に御座います」
さっきから近衛兵は”左様に御座います”を連発しているなぁ。
そしてアカツキ伯爵は、
「ここからが本題なのですが、外で話すのも何ですし、一度屋敷へ入りましょう」
アカツキ伯爵は、王様を客間へ案内した。もちろん王様を上座へ案内した。
「あの、臭い液体、我々はガソリンと呼んでいますが、用途が多い故、値段は少し高いくらいですが、戦争まで起こす程、利権を取り合っていまして…」
「うむ」
「そして、どれだけの量があるのか分かりませんが、我が領地内でも取れそうだということが分かりまして…」
「何と!」
「それが分かった時点で早くお耳に入れたくてこうしてお越し頂いた次第に存じます」
「それは、かなりウマい話なのではないか?」
これだけで分かって頂けるとは話が早い。
「左様に御座います。それで、採取は日本の者に任せることになるかと存じますが…」
「安売りするなと?」
「左様に御座います」
話しがサクサク進む。
「そして、その、ガソリンがとれる場所は、領民は、”悪魔の地”と呼んでおりまして…」
「悪魔の地とは、あの、黒い液体が水たまりを作っていたり、時々火が出るあの地か!」
「ご存じでしたか」
「我が国に、何カ所かある。面倒で、使い道のない土地と侮っていたが、これは…」
あ、ジョージ国王が悪い顔をしている。もうカラクリは大体分かってもらえたようだ。
「そして、電気には色々と使い道がありまして…」
そして、アカツキ伯爵は、自室に王様を招いて、
「パーソナル・コンピューターという機器に御座います」
パソコンはこっそりステファニアが起動させてくれている。グッジョブ!ステファニア!
アカツキ伯爵は適当に文書を作り、
「このように、パソコンで書いた文字が、紙になって出てくるので御座います」
「ふむ」
「あと、このパソコンですが、以前見せましたタブレットよりスゴイもので御座いまして…」
「何!」
「計算をさせたり、瞬時に情報を交換したり、様々な用途が御座います。軍事にも利用可能です」
「何と!」
この間、平和協定ブームが起こったが、この世界のごく一部の中での話しである。
世界は広いのである。当然軍事には手を抜けないのである。
アカツキ伯爵にとっては戦争を起こしてもらいたくはないのだが。
「で、これだけのものを持っていながら、何故、これを広めたり、活用しようとしないのじゃ?」
「言葉の習得が先かと…」
「馬鹿者!こちらも同時に進めよ!これは王命である!」
「ははぁ。分かりました」
アカツキ伯爵は、英語学校だけでなく、パソコン学校もすることとなった。いや、英語学校の生徒はもう随分育っている。
「ステファニア、日本語学校の生徒はどれくらい日本語を使える?」
「日常会話はもう不自由しないかと」
そういうことなら、日本語学校や英語学校にパソコンを導入して、そこからすすめるとするか。
「それでしたら、日本語学校と英語学校に、それぞれパソコンを導入しまして、生徒に教えたいと存じます」
「ふむ。それで良い。その、パソコンという機器を買う財源が欲しければ、後で申告せよ。国が負担してやっても良い」
「ははぁ、ありがたき幸せ」
「見せたいものは以上かな?」
「はい」
「では、城に戻ろうか」
アカツキ伯爵は、掃き出し窓の魔法を王城の謁見の間へ繋いだ。
「うむ、中々に面白いものを見せてもらった。あと、面白い話しもな!」
結局王様を怒らせてしまったが、機嫌が良くなって何よりだった。
「パソコンが揃ったら貴族連中にも見せたい。準備が整い次第知らせよ!」
「ははぁ、分かりました」
そして、パソコンを82台とプロジェクターと、プリンターを2台ずつ注文して、日本語学校、英語学校それぞれにパソコン41台とプロジェクターと、プリンターを1台ずつ設置した。
一台多いのは、教師用だ。一応、全て有線LANに接続されている。互いの学校は繋いではいないが。
準備が整ったところで念話が届いたのだった。
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