134 / 167
第五章 流通革命
王都での家族の語らい―後編
しおりを挟む
ここはアカツキ邸の広めの応接室。
カンデラ子爵家を招いて、久しぶりの家族との語らいである。
直接脳に知識を与えて、「どこでこんな魔法を習得したんだい?」と聞かれて、正直に言おうか、何か他のことを言って誤魔化そうかとアカツキ伯爵とステファニア、二人顔を見合わせながら、意思疎通して、決断した。
「「私たち神と話ができるんです」」
「「「「はぁ!」」」」
予想外の言葉にビックリのカンデラ子爵家一同。そこで口を開いたのは父のスティーブであった。
「話は聞いてやる。しかし、神への冒涜は許さんからな!」
そして、名をスキカということ、夢の中で会うこと、夢の中で授かった能力などは起きてから実際に使えること、日本とインジスカン王国を交流させたいことなど、今までにあったことを説明する。
「呆れた。ガムンダル様にお祈りをしないなんて」
「そんな神様を信用するのは今すぐ止めなさい!」
「二人を見損なったぞ!」
と、家族から猛反発を受けるが、スティーブは、
「ふむ、今でこそインジスカン王国はマダラーウ教を国の宗教とし、神、ガムンダルを崇めているが、その昔、マダラーウ教ができる前は、神は多数いて、その中にスキカという神も居たという話を古い書物で読んだことがあるひょっとしたら…」
と、アカツキ伯爵やステファニアに肯定的な返答をした。すると、アカツキ伯爵は、
「長い間地上に現われてないから皆、本当の神のことを知らないんじゃないかって言ってた」
カンデラ子爵家一同は、難しい顔をした。すると、アカツキ伯爵は、
「聞いて分からないなら実際に会えばいいじゃない。夢の中だけど」
そう言ってのけた。すると、
「夢の中だって、会えるものなら会ってみたいものだな!」
マイクが突っかかってきた。すると、アカツキ伯爵は、スキカに念話を飛ばし、交渉して、
「今日の夜に会えるってよ。夢の中だけど」
カンデラ家一同はポカンとする。
「神と言ったよな?何故神とそんなに簡単に会話ができる!」
「いろいろと指示を聞いたり、頼み事をしなきゃならないからね」
カンデラ家一同はまたもやポカンとする。
「とりあえずは今晩だな!」
「ああ」
この話はこれで一旦落ち着き、話題を変えて、また歓談するのであった。
話の切り替わり目はギクシャクしていたが、時間が経つにつれ、力も抜け、和やかな家族の会話となった。
そして、会はお開きとなり、名残惜しそうに、皆、帰っていった。
*
アカツキ伯爵が寝てから2時間くらい経ったであろうか。
体は眠っているのに意識はしっかりしている。
若緑色を基調とした壁、焦げ茶色の床し、枯れ色の天井、そして、テーブルと椅子とティーセット。
あの、ミーティングルームである。
スキカ、アカツキ伯爵、ステファニアと並び、向かいにはカンデラ子爵家一同が座っている。
まずはスキカがカップに口を付け、喉を潤すと、アカツキ伯爵とステファニアが口を付け、それからカンデラ子爵家一同がお茶を口にする。
「悠生、ステファニア、私はそなたたちに私は「神」とは言っていないぞ。「神のようなもの」と言ったのだ」
いきなり怒られる悠生とステファニア。
「まぁ、それはいいとして、スティーブ、ナンシー、君等の子らには世話になっている。礼を言わせてくれ」
「いや、礼など言われても」
「畏れ多いことです」
「それはそれとして、悠生、ステファニア、神代魔法の方はどのくらい読み進めたかな?君等も読んでいるのであろう?」
「最後まで読めました」
「まだ実際には試していませんが」
スキカは「ふむ」と言って、アカツキ伯爵の頭に手を当てた。
手は光だし、長い間手をかざし続けた。今回は長かった。
同じようにステファニアの頭にも手をかざすスキカ。やはり長い。
「二人には、ちょっと早いが、高等編の知識を授けた。中級編を試して使いこなせるようになった後で読むといい」
「「ありがとうございます」」
スキカは「ふむ」と考えて、
「シフォン、マイク、リサ。ここで会ったのも何かの縁だ。悠生やステファニアに教育されたのであろう?そなた等にもこれから何か手伝ってもらうかも知れん」
「「「喜んでお手伝いさせていただきます」」」
「シフォン、マイク、リサにはまたここに来て指示を出すことにしよう。今は何を任せれば良いのか分からん」
「「「いつでもお呼びください」」」
「悠生の発案とは言え、呼び出して、貴重な睡眠時間を邪魔して済まなかったな。ゆっくり休むが良い」
アカツキ伯爵は意識がスーッと無くなって、また深い眠りにつくのであった。
カンデラ子爵家を招いて、久しぶりの家族との語らいである。
直接脳に知識を与えて、「どこでこんな魔法を習得したんだい?」と聞かれて、正直に言おうか、何か他のことを言って誤魔化そうかとアカツキ伯爵とステファニア、二人顔を見合わせながら、意思疎通して、決断した。
「「私たち神と話ができるんです」」
「「「「はぁ!」」」」
予想外の言葉にビックリのカンデラ子爵家一同。そこで口を開いたのは父のスティーブであった。
「話は聞いてやる。しかし、神への冒涜は許さんからな!」
そして、名をスキカということ、夢の中で会うこと、夢の中で授かった能力などは起きてから実際に使えること、日本とインジスカン王国を交流させたいことなど、今までにあったことを説明する。
「呆れた。ガムンダル様にお祈りをしないなんて」
「そんな神様を信用するのは今すぐ止めなさい!」
「二人を見損なったぞ!」
と、家族から猛反発を受けるが、スティーブは、
「ふむ、今でこそインジスカン王国はマダラーウ教を国の宗教とし、神、ガムンダルを崇めているが、その昔、マダラーウ教ができる前は、神は多数いて、その中にスキカという神も居たという話を古い書物で読んだことがあるひょっとしたら…」
と、アカツキ伯爵やステファニアに肯定的な返答をした。すると、アカツキ伯爵は、
「長い間地上に現われてないから皆、本当の神のことを知らないんじゃないかって言ってた」
カンデラ子爵家一同は、難しい顔をした。すると、アカツキ伯爵は、
「聞いて分からないなら実際に会えばいいじゃない。夢の中だけど」
そう言ってのけた。すると、
「夢の中だって、会えるものなら会ってみたいものだな!」
マイクが突っかかってきた。すると、アカツキ伯爵は、スキカに念話を飛ばし、交渉して、
「今日の夜に会えるってよ。夢の中だけど」
カンデラ家一同はポカンとする。
「神と言ったよな?何故神とそんなに簡単に会話ができる!」
「いろいろと指示を聞いたり、頼み事をしなきゃならないからね」
カンデラ家一同はまたもやポカンとする。
「とりあえずは今晩だな!」
「ああ」
この話はこれで一旦落ち着き、話題を変えて、また歓談するのであった。
話の切り替わり目はギクシャクしていたが、時間が経つにつれ、力も抜け、和やかな家族の会話となった。
そして、会はお開きとなり、名残惜しそうに、皆、帰っていった。
*
アカツキ伯爵が寝てから2時間くらい経ったであろうか。
体は眠っているのに意識はしっかりしている。
若緑色を基調とした壁、焦げ茶色の床し、枯れ色の天井、そして、テーブルと椅子とティーセット。
あの、ミーティングルームである。
スキカ、アカツキ伯爵、ステファニアと並び、向かいにはカンデラ子爵家一同が座っている。
まずはスキカがカップに口を付け、喉を潤すと、アカツキ伯爵とステファニアが口を付け、それからカンデラ子爵家一同がお茶を口にする。
「悠生、ステファニア、私はそなたたちに私は「神」とは言っていないぞ。「神のようなもの」と言ったのだ」
いきなり怒られる悠生とステファニア。
「まぁ、それはいいとして、スティーブ、ナンシー、君等の子らには世話になっている。礼を言わせてくれ」
「いや、礼など言われても」
「畏れ多いことです」
「それはそれとして、悠生、ステファニア、神代魔法の方はどのくらい読み進めたかな?君等も読んでいるのであろう?」
「最後まで読めました」
「まだ実際には試していませんが」
スキカは「ふむ」と言って、アカツキ伯爵の頭に手を当てた。
手は光だし、長い間手をかざし続けた。今回は長かった。
同じようにステファニアの頭にも手をかざすスキカ。やはり長い。
「二人には、ちょっと早いが、高等編の知識を授けた。中級編を試して使いこなせるようになった後で読むといい」
「「ありがとうございます」」
スキカは「ふむ」と考えて、
「シフォン、マイク、リサ。ここで会ったのも何かの縁だ。悠生やステファニアに教育されたのであろう?そなた等にもこれから何か手伝ってもらうかも知れん」
「「「喜んでお手伝いさせていただきます」」」
「シフォン、マイク、リサにはまたここに来て指示を出すことにしよう。今は何を任せれば良いのか分からん」
「「「いつでもお呼びください」」」
「悠生の発案とは言え、呼び出して、貴重な睡眠時間を邪魔して済まなかったな。ゆっくり休むが良い」
アカツキ伯爵は意識がスーッと無くなって、また深い眠りにつくのであった。
0
あなたにおすすめの小説
祝・定年退職!? 10歳からの異世界生活
空の雲
ファンタジー
中田 祐一郎(なかたゆういちろう)60歳。長年勤めた会社を退職。
最後の勤めを終え、通い慣れた電車で帰宅途中、突然の衝撃をうける。
――気付けば、幼い子供の姿で見覚えのない森の中に……
どうすればいいのか困惑する中、冒険者バルトジャンと出会う。
顔はいかついが気のいいバルトジャンは、行き場のない子供――中田祐一郎(ユーチ)の保護を申し出る。
魔法や魔物の存在する、この世界の知識がないユーチは、迷いながらもその言葉に甘えることにした。
こうして始まったユーチの異世界生活は、愛用の腕時計から、なぜか地球の道具が取り出せたり、彼の使う魔法が他人とちょっと違っていたりと、出会った人たちを驚かせつつ、ゆっくり動き出す――
※2月25日、書籍部分がレンタルになりました。
毒舌アイドルは毒の魔物に転生する。
馳 影輝
ファンタジー
毒舌を売りにして芸能界で活躍できる様になった。
元々はアイドルとしてデビューしたが、ヒラヒラの衣装や可愛い仕草も得意じゃ無かった。
バラエティーの仕事を貰って、毒舌でキャラを作ったらこれがハマり役で世間からのウケも良くとんとん拍子で有名人になれた。
だが、自宅に帰ると玄関に見知らぬ男性が立っていて私に近づくと静かにナイフで私を刺した。
アイドル時代のファンかも知れない。
突然の事で、怖くて動けない私は何度も刺されて意識を失った。
主人公の時田香澄は殺されてしまう。
気がつくとダンジョンの最下層にポイズンキラーとい魔物に転生する。
自分の現象を知りショックを受けるが、その部屋の主であるリトラの助言により地上を目指す。
ダンジョンの中で進化を繰り返して強くなり、人間の冒険者達が襲われている所に出くわす。
魔物でありながら、擬態を使って人間としても生きる姿や魔王種への進化を試みたり、数え切れないほどの激動の魔物人生が始まる。
五十一歳、森の中で家族を作る ~異世界で始める職人ライフ~
よっしぃ
ファンタジー
【ホットランキング1位達成!皆さまのおかげです】
多くの応援、本当にありがとうございます!
職人一筋、五十一歳――現場に出て働き続けた工務店の親方・昭雄(アキオ)は、作業中の地震に巻き込まれ、目覚めたらそこは見知らぬ森の中だった。
持ち物は、現場仕事で鍛えた知恵と経験、そして人や自然を不思議と「調和」させる力だけ。
偶然助けたのは、戦火に追われた五人の子供たち。
「この子たちを見捨てられるか」――そうして始まった、ゼロからの異世界スローライフ。
草木で屋根を組み、石でかまどを作り、土器を焼く。やがて薬師のエルフや、獣人の少女、訳ありの元王女たちも仲間に加わり、アキオの暮らしは「町」と呼べるほどに広がっていく。
頼れる父であり、愛される夫であり、誰かのために動ける男――
年齢なんて関係ない。
五十路の職人が“家族”と共に未来を切り拓く、愛と癒しの異世界共同体ファンタジー!
底辺から始まった俺の異世界冒険物語!
ちかっぱ雪比呂
ファンタジー
40歳の真島光流(ましまみつる)は、ある日突然、他数人とともに異世界に召喚された。
しかし、彼自身は勇者召喚に巻き込まれた一般人にすぎず、ステータスも低かったため、利用価値がないと判断され、追放されてしまう。
おまけに、道を歩いているとチンピラに身ぐるみを剥がされる始末。いきなり異世界で路頭に迷う彼だったが、路上生活をしているらしき男、シオンと出会ったことで、少しだけ道が開けた。
漁れる残飯、眠れる舗道、そして裏ギルドで受けられる雑用仕事など――生きていく方法を、教えてくれたのだ。
この世界では『ミーツ』と名乗ることにし、安い賃金ながらも洗濯などの雑用をこなしていくうちに、金が貯まり余裕も生まれてきた。その頃、ミーツは気付く。自分の使っている魔法が、非常識なほどチートなことに――
異世界もふもふ食堂〜僕と爺ちゃんと魔法使い仔カピバラの味噌スローライフ〜
山いい奈
ファンタジー
味噌蔵の跡継ぎで修行中の相葉壱。
息抜きに動物園に行った時、仔カピバラに噛まれ、気付けば見知らぬ場所にいた。
壱を連れて来た仔カピバラに付いて行くと、着いた先は食堂で、そこには10年前に行方不明になった祖父、茂造がいた。
茂造は言う。「ここはいわゆる異世界なのじゃ」と。
そして、「この食堂を継いで欲しいんじゃ」と。
明かされる村の成り立ち。そして村人たちの公然の秘め事。
しかし壱は徐々にそれに慣れ親しんで行く。
仔カピバラのサユリのチート魔法に助けられながら、味噌などの和食などを作る壱。
そして一癖も二癖もある食堂の従業員やコンシャリド村の人たちが繰り広げる、騒がしくもスローな日々のお話です。
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
企業再生のプロ、倒産寸前の貧乏伯爵に転生する
namisan
ファンタジー
数々の倒産寸前の企業を立て直してきた敏腕コンサルタントの男は、過労の末に命を落とし、異世界で目を覚ます。
転生先は、帝国北部の辺境にあるアインハルト伯爵家の若き当主、アレク。
しかし、そこは「帝国の重荷」と蔑まれる、借金まみれで領民が飢える極貧領地だった。
凍える屋敷、迫りくる借金取り、絶望する家臣たち。
詰みかけた状況の中で、アレクは独自のユニーク魔法【構造解析(アナライズ)】に目覚める。
それは、物体の構造のみならず、組織の欠陥や魔法術式の不備さえも見抜き、再構築(クラフト)するチート能力だった。
「問題ない。この程度の赤字、前世の案件に比べれば可愛いものだ」
前世の経営知識と規格外の魔法で、アレクは領地の大改革に乗り出す。
痩せた土地を改良し、特産品を生み出し、隣国の経済さえも掌握していくアレク。
そんな彼の手腕に惹かれ、集まってくるのは一癖も二癖もある高貴な美女たち。
これは、底辺から這い上がった若き伯爵が、最強の布陣で自領を帝国一の都市へと発展させ、栄華を極める物語。
神様の忘れ物
mizuno sei
ファンタジー
仕事中に急死した三十二歳の独身OLが、前世の記憶を持ったまま異世界に転生した。
わりとお気楽で、ポジティブな主人公が、異世界で懸命に生きる中で巻き起こされる、笑いあり、涙あり(?)の珍騒動記。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる