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第五章 流通革命
馬車での領地への移動―後編
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盗賊団をまいたあとは旅は順調に進み、宿場町、グレゾームに着く頃にはもう日は傾きかけていた。
先に出た従者が宿の手配をしてくれたおかげでいい宿に泊まれる。
馬車列の三番目の荷物は馬車に鍵をかけてそのままにしておき、従者はそれぞれの馬車の後方に積んであった荷物だけを宿屋の客室に入れる。
荷物を運び入れ、従者の一人が、
「領主、今日はこの宿場町にドナルド・フォン・スズケホーズ伯爵とその奥方がお泊まりのようです。会食なさいますか?」
「伯爵の了承を取って、可能なら会食する」
アカツキ伯爵はその様に指示し、ステファニアに、
「今日はこの宿場町にスズケホーズ伯爵夫妻がおいでのようだ。あちらの都合が付けば、会食することにする」
「かしこまりました」
しばらくすると、従者が戻ってきて、
「スズケホーズ伯爵の了承を得ました。食事処にご案内します」
従者に着いて行く。
後ろには、今日連れて来た、従者や護衛が勢揃いだ。
食事処に着き、個室へと通される。
個室とは言っても貴族の要望に合った部屋で、従者や護衛たちが入っても窮屈にならない広さを持つ。
部屋にはすでにスズケホーズ伯爵夫妻が居た。
アカツキ伯爵とステファニアは、スズケホーズ伯爵夫妻の向かいに立ち、頭を下げ、
「スズケホーズ伯爵夫妻がいらっしゃると聞き、無理を言って同席させてもらいました。いきなりの同席にもかかわらず快くお受け頂きありがとうございます」
「なに、領地はお隣同士ではありませんか。そんな堅苦しくならずに、どうぞお座りください」
「ありがとうございます」
アカツキ伯爵とステファニアは着席する。
スズケホーズ伯爵夫妻やアカツキ伯爵夫妻がいるテーブルは入り口より一番遠く、上座の席であり、少し下手には護衛と従者の半分は待機している。
もう半分は下手の席でさっさと食事を注文し、急いで食べている。従者は伯爵たちが食べ終わるまでに2組交替で食べ終わらなければならないのだ。
「暁夫妻、何にしますか?」
「そうだな、メインが肉のステーキのこのコースを頼もうか。ステファニア、それでいいか?」
「はい。同じものを頂きます」
「それでは君、白身魚のコース2人前とステーキのコース2人前を注文してきてくれ」
「かしこまりました」
スズケホーズの従者が注文を伝えに退出する。
「アカツキ夫妻、景気はどうですかな?」
「私共の領地では油田が発掘されたので、そちらの利益と、第一工業団地の利益でずいぶんと潤ってきてます。そちらはどうですか?」
「こちらも第一工業団地の利益でずいぶんと潤ってきています。しかし、油田ですか。我が領地にも出てきて欲しかったですな」
「我が領地の油田は分かりやすく目立つようにあったため、発見が容易でしたが、スズケホーズ領にも、目立たない、分かりづらい油田が眠っているかも知れませんよ」
「おぉ。そんなこともあるのですか」
「まぁ、目立たない油田は機器で調べなくてはならないため、地形を調べて当たりを付けて、それから、調査チームを送ります。先行投資が要りますし、出るとは限らない。余程余裕がないと探すのは難しいでしょう」
「貴重な情報ありがとうございます。それなら、数年後、調査をしたいのですが、手配、頼めますか?」
「スズケホーズ様のお願いとあっては、このユウセイ・フォン・アカツキ。できうる限りの協力をさせてもらいますよ」
「これはありがたい。その折り、よろしくお願いします」
そう言ったところで、コース料理が運ばれてくる。
その後、食事をしながら第一工業団地の運営で意見交換をする。
すると、スズケホーズ伯爵は、
「これまた随分と第一工業団地に手をかけておいでですな。こちらは土地を貸して、収益のみを頂いている身。何かお手伝いできることはありませんか?」
「今は工業団地の建設が忙しく、流通部門の人材を育てるのに忙しくしております。今後を見据え、流通部門の育て方をお教えしましょうか?」
「それは願ってもないことです。流通部門を組織できればあちこちの領地に顔が利き、恩も売れます。是非、時間を作ってご教授願いたいですな」
「分かりました。覚悟とやる気があるのなら、流通部門の育て方、お教えしましょう!」
「ありがとうございます」
こうして、スズケホーズ伯爵も、これからも伸びが期待できる流通部門を管理することが決まった。
細かい打ち合わせは従者を通して行うことが決まった。
流通部門も金のなる木、普段は放っておいても運営に支障はないが、何か問題が起これば対処に行かねばならないし、責任も取らなければならない。
他の領地にも仕事を振るのもいいかも知れないと思うアカツキ伯爵なのであった。
先に出た従者が宿の手配をしてくれたおかげでいい宿に泊まれる。
馬車列の三番目の荷物は馬車に鍵をかけてそのままにしておき、従者はそれぞれの馬車の後方に積んであった荷物だけを宿屋の客室に入れる。
荷物を運び入れ、従者の一人が、
「領主、今日はこの宿場町にドナルド・フォン・スズケホーズ伯爵とその奥方がお泊まりのようです。会食なさいますか?」
「伯爵の了承を取って、可能なら会食する」
アカツキ伯爵はその様に指示し、ステファニアに、
「今日はこの宿場町にスズケホーズ伯爵夫妻がおいでのようだ。あちらの都合が付けば、会食することにする」
「かしこまりました」
しばらくすると、従者が戻ってきて、
「スズケホーズ伯爵の了承を得ました。食事処にご案内します」
従者に着いて行く。
後ろには、今日連れて来た、従者や護衛が勢揃いだ。
食事処に着き、個室へと通される。
個室とは言っても貴族の要望に合った部屋で、従者や護衛たちが入っても窮屈にならない広さを持つ。
部屋にはすでにスズケホーズ伯爵夫妻が居た。
アカツキ伯爵とステファニアは、スズケホーズ伯爵夫妻の向かいに立ち、頭を下げ、
「スズケホーズ伯爵夫妻がいらっしゃると聞き、無理を言って同席させてもらいました。いきなりの同席にもかかわらず快くお受け頂きありがとうございます」
「なに、領地はお隣同士ではありませんか。そんな堅苦しくならずに、どうぞお座りください」
「ありがとうございます」
アカツキ伯爵とステファニアは着席する。
スズケホーズ伯爵夫妻やアカツキ伯爵夫妻がいるテーブルは入り口より一番遠く、上座の席であり、少し下手には護衛と従者の半分は待機している。
もう半分は下手の席でさっさと食事を注文し、急いで食べている。従者は伯爵たちが食べ終わるまでに2組交替で食べ終わらなければならないのだ。
「暁夫妻、何にしますか?」
「そうだな、メインが肉のステーキのこのコースを頼もうか。ステファニア、それでいいか?」
「はい。同じものを頂きます」
「それでは君、白身魚のコース2人前とステーキのコース2人前を注文してきてくれ」
「かしこまりました」
スズケホーズの従者が注文を伝えに退出する。
「アカツキ夫妻、景気はどうですかな?」
「私共の領地では油田が発掘されたので、そちらの利益と、第一工業団地の利益でずいぶんと潤ってきてます。そちらはどうですか?」
「こちらも第一工業団地の利益でずいぶんと潤ってきています。しかし、油田ですか。我が領地にも出てきて欲しかったですな」
「我が領地の油田は分かりやすく目立つようにあったため、発見が容易でしたが、スズケホーズ領にも、目立たない、分かりづらい油田が眠っているかも知れませんよ」
「おぉ。そんなこともあるのですか」
「まぁ、目立たない油田は機器で調べなくてはならないため、地形を調べて当たりを付けて、それから、調査チームを送ります。先行投資が要りますし、出るとは限らない。余程余裕がないと探すのは難しいでしょう」
「貴重な情報ありがとうございます。それなら、数年後、調査をしたいのですが、手配、頼めますか?」
「スズケホーズ様のお願いとあっては、このユウセイ・フォン・アカツキ。できうる限りの協力をさせてもらいますよ」
「これはありがたい。その折り、よろしくお願いします」
そう言ったところで、コース料理が運ばれてくる。
その後、食事をしながら第一工業団地の運営で意見交換をする。
すると、スズケホーズ伯爵は、
「これまた随分と第一工業団地に手をかけておいでですな。こちらは土地を貸して、収益のみを頂いている身。何かお手伝いできることはありませんか?」
「今は工業団地の建設が忙しく、流通部門の人材を育てるのに忙しくしております。今後を見据え、流通部門の育て方をお教えしましょうか?」
「それは願ってもないことです。流通部門を組織できればあちこちの領地に顔が利き、恩も売れます。是非、時間を作ってご教授願いたいですな」
「分かりました。覚悟とやる気があるのなら、流通部門の育て方、お教えしましょう!」
「ありがとうございます」
こうして、スズケホーズ伯爵も、これからも伸びが期待できる流通部門を管理することが決まった。
細かい打ち合わせは従者を通して行うことが決まった。
流通部門も金のなる木、普段は放っておいても運営に支障はないが、何か問題が起これば対処に行かねばならないし、責任も取らなければならない。
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