異世界マゼマゼ奮闘記

ぷい16

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第五章 流通革命

領地視察

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 領地の地図をコピーする。

 地図は貴重だ。そう何枚もない。

 コピーした理由は、地図にメモを書くためである。


 流通部門の視察を終えた次の日。

 晴天。

 今日から数日かけて、アカツキ伯爵とステファニアは、護衛を2人連れて領地を視察しようと思う。


 一度行ったことがある場所である。

 馬車や車は使わずに、掃き出し窓の能力で行こうと思う。

 地図は持った。メモ帳も筆記用具も持った。オバーヘ村へいざ出発。


「もうかりまっか?」

「ぼちぼちでんな」


 定型句をべた後、実際はどうなのか聞いてみる。

 オバーヘ村は果物が有名だ。


「日本というところから”果物の専門家だ”というヤツがやって来て、いろいろと指示を出しやがったんです。でも、こちらも生まれてこの方果物の育て方を考えながら、日々、農地の世話をしてきました。”よそ者のくせにえれそうに”と思って最初は無視していたんですがね」

「うん」

「あまりにもうるさいので根負けしてそいつの言う通りにしましたら収穫量は増えるは、果物は甘くなるはで売り物になる果物が増えたんです」

「うん」

「そこへきてマヤとか言ったか、農作物運搬班と言うのが来て、農作物を売りさばきに行ったら王都へ出すよりも高い値で売れたようでこちとらもうウハウハですわ」

「そうか。もうかったか。こちらも手を打って良かった」

「へ?農作物運搬班はアカツキ伯爵の指示ですか?」

「あぁ。あと、”果物の専門家”も私が連れて来た」

「え、あ、それを知ってりゃ最初からいうことを聞いていたのに。アカツキ伯爵申し訳ありません」

「いやいや、結局言うことを聞いて良い方向に向かったんならこちらも言うことはないさ」

「本当に助かりましたー!」

「他の農家もみな、売り上げを上げているのかい?」

「そりゃぁもう。みな、”果物の専門家”の言うことを聞いて売り物になる果物を増やし、農作物運搬班が高値で売りさばいてくれてますからみな、以前より懐具合は潤ってますぜ」

「そうか。それは良かった」


 アカツキ伯爵はその足で村長に会い、村の状態を聞いた。


「アカツキ伯爵が統治とうちする以前は、みな、貧しい者ばかりでした。果物を中心に農作物のうさくもつを育てるのがこの村の産業ですので、多少ひもじい思いをすることもありましたが、商品にならない果物や麦などを融通ゆうずうし合って何とか生きながらえてきました」

「うん」

「しかし、アカツキ伯爵が統治とうちするようになって変わりました。売り物になる果物を中心とする農作物のうさくもつが増え、村人用に取っておくことが出来るようになりました。それにもかかわらず、収入は増えました。みな、アカツキ伯爵の功績です。ありがとうございます」

みなの役に立ったのなら良かった」

「それから、食べられるようになって、今まで以上に働けるようになりました。みな、農地拡大に積極的で、今でも農作物のうさくもつの生産は増え続けています」

「そうか。それなら今までより豊かになるな」

「そうなのです。アカツキ伯爵のおかげです。重ね重ねありがとうございます」

「私は領主としての役割は果たせているようだな。安心した」


 あちこちに声をかけてみると、みな、口々に”収穫量が増えた””以前より豊かになった”と、現状が好転している話をしてくれる。

 オバーヘ村が豊かになったのを確認したら、次はカーヤネン村だ。

 この村はここは麦の生産で有名である。


 聞いてみたところ、やはり、日本から来た”麦の専門家”は最初、けむたがられたらしい。

 最初からアカツキ伯爵の口添くちぞえで寄こした”麦の専門家”だと知らせてもなおだ。

 しかし、一度やり方を取り入れたところ、収穫量が増え、収入も増え、自分たちの食べられる量も増えたそうだ。

 こちらも農地拡大をしているらしい。

 村長に、


「日本には農地を耕したり、苗を植え付けたり、収穫したりする機械があるのだが」

「はい」

「ここに入れてみないか?使い方は”麦の専門家”が知っているだろうし、農地をもっと拡大できるぞ」

「それはねがってもないことです。しかし、お高いんでしょ?」

「まぁ、高いことは高いんだが、私が購入して、この村に貸し出すことも出来るぞ」

「それはありがたい。早速、村民を集めて話し合いをしてみます」


 カーヤネン村は、後でもう一度寄らなければならなくなりそうだ。次、


 次の村は工業が盛んで、金物の生産が多い。食料は他の村から買っている。


「”鍛冶の専門家”が来てから状況が変わりました」


 日本から来た”鍛冶の専門家”も、他の村に例にれず、最初は受け入れられなかったが、一旦受け入れると品質が上がり、製品が高値で売れたそうだ。


「アカツキ伯爵のお陰で御座います」


 自分のしたことで褒められるのは嬉しいことだが、何だかむずがゆくなるアカツキ伯爵であった。
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