異世界マゼマゼ奮闘記

ぷい16

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第六章 神様を起こしに

神の城―マリサファナテとの戦い―後編

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 汲広くみひろとステファニアが血しぶきを浴びるのも構わずマリサファナテの首を魔法のやり滅多差めったざしにしている間に、マリサファナテは大きく息を吸い込み、


「ブォーーー」


 マリサファナテは氷を溶かそうと自らの足下に火炎をいた。足下のうろこはげ落ち、肉は赤黒く変色していくのも構わず、


「バリバリ」


マリサファナテは火をくのをめなかった。


「わっ」

「きゃぁ」


 マリサファナテは自由を取り戻し、汲広くみひろとステファニアに体当たりした。

 汲広くみひろもステファニアも部屋の壁に叩きつけられた。


「ウングランス。ていっ」


 汲広くみひろは体勢を立て直し、マリサファナテの前足にやりを放った。

 やりは首より深々と刺さった。


「ステファニア、もう一度だ」

「はい」

「「コンアーク」」

「「アイシクルカーペット」」


 マリサファナテはまたもや引っかかり、足下は氷漬けになった。


「ステファニアは首を。僕は足下を狙う!」

「はい!」


「コンアーク」

「ウングランス!」


 ステファニアは高々と上がり、体重をかけながらやりを前面に出し、マリサファナテの首に飛び降りた。


 汲広くみひろは真剣を持ち出し、炎で赤黒くなった膝を狙い剣を打ち付ける。

 思ったより食い込み、3cmくらい食い込んだ。


「ギャーーース」


 ステファニアのやりは思ったより食い込み、5cmくらい食い込んだ。

 汲広くみひろは3打目でマリサファナテの膝の皿を割った。


「次は右足!」


 汲広くみひろはすぐさま右の足に飛びつき、同じように膝の皿を狙う。

 ステファニアも先ほどと同じ要領で槍で首を狙う。


「ていっ」

「たぁーーーッ」

「ギャーーーゥ」


 ステファニアの槍は10cm食い込んだ。

 汲広くみひろは右足の皿も割った。


「ドーンッ」


 マリサファナテは体を支えきれず、前足を折った。


「これで自由に動けなくなった。僕も首を狙う」


「ていっ」

「ウングランス。とぅーーっ」


 汲広くみひろとステファニアは集中的に首を狙った。


「ヴゥーーーー」


 マリサファナテの鳴き声が変わる。

 それも構わず汲広くみひろとステファニアは突き続けた。


 しばらく突き続けたであろうか、


「ドーンッ」


 後ろ足も力をくし、後ろ足も屈し、頭も降ろされた。


「やったか?」

「動かなくなりましたね」


 とりあえず、動く気配がなくなったので、次の部屋に進もうと思う。


「ふんぬぅーー」


 汲広くみひろによって次の部屋の扉が開かれる。

 マリサファナテの間の明かりは消え、小部屋に明かりが灯る。


 二人は金だらいに湯を沸かし、体を洗い、服を着替えた。

 次の間はおそらく神の御前。

 身なりを整える。


汲広くみひろ、私、ちゃんと整った?」

「うん、かわいい。僕はどう?」

「うん。整ってる」


「ふんぬぅーー」


 二人で身なりを確認し、次の部屋へ進んだ。


「おぉ。やっと来たか。待ちくたびれたぞよ」


 その部屋は真っ白であった。

 広大な真っ白の間に虹色の光がさんさんと輝いていた。

 その広々とした部屋にぽつんと一人の女性が寝そべっていた。


貴女あなたがガリャクシール?」

「そちらはよそよそしいのぉ。そうじゃ。私がガリャクシールだ。顔が見たい。近う寄れ」

「はい。それでは失礼して…」


 二人はガリャクシールのすぐ前まで近寄る。

 手を伸ばせば届きそうなくらい近くだ。


「懐かしいのぉ」


 ガリャクシールは一人で懐かしんでいるが、二人には憶えがない。


「目を閉じているのに分るのですか?」


 そう、入ってからずっとガリャクシールは目を閉じているのである。


「そちらは何を。…あぁ、記憶がないのであったな」


 ガリャクシールは汲広くみひろ、ステファニアと頭に手をかざした。

 何代前かの記憶がよみがえる。


「おぉ。ガリクシャール!」

「お母様?」

「やっと思い出してくれたか!」


 どうも何代前かは汲広シャームンドム、ガリクシャール、ステファニアフィリフレネシアの順で生まれて、親、子、孫の関係だったらしい。


「しかしガリクシャール、そなたはどうしたというのだ?」

「もう年なのです。代替わりの時期なのです」

「子はどうしたのですか?産んでいないのですか?」

「産もうとしたのですが、生まれませんでした」


 ガリクシャールにも夫がた。

 しかしいくら頑張がんばっても子は授からなかったのだ。


「何と!ではいかが致す?」

「生まれてこないのは仕方のないこと。あなたたち二人が代わってくれませんか?」

「代わるのはいいが、しかし人の身で生まれたからには寿命がいかんともしがたい」


 人の寿命は100年前後。

 しかし神の寿命は500年から1000年くらい。

 人の身ではあまりにも寿命が短い。


「後生に伝わる技で、それはどうにでもなるのですよ」

「あい分かった。それでは二人でそなたの代わりになりましょう」
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