仲良し家族、まとめて突然!異世界ライフ

ぷい16

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勉強とこの世界の把握

入学試験終了と、危険な欠乏症

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「それでは試験用紙を配ります」


 パムミンナダオ島での結婚式の後日、エミールとヘクディーはザガントリア王立学院学の入学試験を受けていた。


「受かって欲しいのぉ」


 日程は2日間。


「恐らく職員・生徒全員も同じ意見かと」


 2人は全力を出すのであった。


「それではこれにて随時特別入試の日程を全て終わらせていただきます。当校をお選びいただき、まことにありがとうございました」


 試験監視員の教員は、丁寧ていねいに礼をして、小教室を出て行った。


「あぁー、終わった」

「エミール様、お疲れ様でございます」

「そういうヘクディー様も疲れてるだろ?」

「そうですね。こんなに頭を使ったのは初めてですわ」

「じゃ、帰ろうか?」

「はい♡」


 そして、ヘクディーはエミールの腕に抱きつき、頭を彼の肩に預けながら、城に帰るのであった。


「お疲れ様でございました。手応えはどうでしたか?」

「お、お疲れ様でございました」


 そんな2人をアボシーとカルラが外まで出迎えてくれた。


「全力を出し切ったよ。手応えは、ギリギリ合格する、かな?」

「私も全力を出し切りましたわ。エミール様も私も問題ないでしょう」


 そして、2人はオーマーダム王に報告に。


「おぉ、帰ったか。で、受かりそうか?」

「全力を出し切りました。ギリギリで合格するものと思われます」

「2人とも合格しますわ。家に泥を塗る真似は致しませんわ」

「そうかそうか、それなら安心だ。ヘクディー、顔色悪くないか?」

「ちょっと気分が」

「そうか。まぁ、2人ともゆっくり休みなさい」

「はい。ありがとうございます」

「はい」


 そしてそれぞれ着替えた後、2人はエミールの部屋へ。

 そして、段々とヘクディーの顔色が悪くなっていく。


「ヘクディー、どうした?」

「エ、エミール様…」


 ヘクディーはエミールのベッドに倒れ込んだ。


「っ、「@*&%&%」」



----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+

ヘクディー・ザガントリア Lv.1



HP:35/35

MP:110/110

エミール分:17/10908



<剣術 Lv.1>

<炎魔法 Lv.1><水魔法 Lv.1><風魔法 Lv.1><土魔法 Lv.1><無属性魔法 Lv.1>


ステータス:警告 エミール分欠乏症 重度
 エミール分が極端に不足しています。
 生命に関わるため、早急そうきゅうに補充して下さい。



----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+



「エミール分欠乏症!?何だそれ?」


 すると、ヘクディーは、


「…くだ…さい」

「何して欲しいんだ?」

「…は、初めてを、もらって…、下さい。抱いて…、下さい」

「…分かった」


 エミールは、ヘクディーを、やさしく、やさしく、抱くのであった。



「すー、すー、すー…」


 それから、ヘクディーは疲れて寝てしまい、エミールは彼女に服を着せ、見守る。



「@*&%&%」



----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+

ヘクディー・ザガントリア Lv.1



HP:35/35

MP:110/110

エミール分:105(上昇中)/1001010



<剣術 Lv.1>

<炎魔法 Lv.1><水魔法 Lv.1><風魔法 Lv.1><土魔法 Lv.1><無属性魔法 Lv.1>


ステータス:警告 エミール分欠乏症 注意
 エミール分が不足しています。
 吸収中のため、安静にして下さい。
 命の危機は脱しました。



----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+



「…ふぅ」


 とりあえず、危機は脱した。エミールは安堵した。


「エミール分って、本当に、何なんだよ」


 すると、


「ヘクディー様、エミール様、お夕食の時間です」


 エミールはドアを開け、


「ヘクディーが疲れて寝てしまったんだ。後で一緒に食べるから、残しておいてくれる?」

「はい。かしこまりました。皆様にもそうお伝えします」

よろしくね」


 それから、エミールは、ヘクディーを見つめながら、横で添い寝をするのであった。



 それから1時間後。


「あ。エミール様、お早うございます。私、一体…」

「試験が終わって帰って来たら、急に顔色が悪くなって、で、調べたら、『エミール分欠乏症』だって」

「まぁ」

「今、吸収中みたいだから、ゆっくり休みなよ」

「でも… お腹が空きましたわ」

「…そっか。じゃぁ食べに行こうか」

「はい!」


 そして、食事を用意してもらい、ヘクディーはいっぱい食べるのであった。

 20人前くらい…



「…だから今日はヘクディーと一緒にさせて」

「はい。そういうことでしたら。しかし、『エミール分欠乏症』って、命に関わるって怖いですね」

「お、お大事になさって下さい」


 エミールは、ヘクディーを自分の部屋で待たせて、アボシーとカルラに事情を説明した。


「あっ。エミール様」

「じゃぁ、一緒に寝ようか」

「え?でも、今日はアボシーの番で…」

「事情を話してってもらった。安心して一緒によ」

「2人には悪いことをしたわね。でも、エミール様と一緒で嬉しいです」


 そして、2人は一緒いっしょに眠るのであった。


「く、苦し… くない?」


 朝、目が覚めると、ヘクディーは抱きついておらず、その代わりに手が握られていた。


「(昨日は余程よほど疲れたんだな)」


 見ると、ヘクディーのお腹が少しふくらんでいた。


「(お腹がいたって、あれだけ食べてたもんな)」


 エミールは、ヘクディーがいつも以上にいとおしい気分になっていた。


「さて、「@*&%&%」」


 エミールは、ヘクディーの状態を見るため、小声で呪文を唱えた。



----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+

ヘクディー・ザガントリア Lv.1



HP:35/35

MP:110/110

エミール分:1001010/1001010



<剣術 Lv.1>

<炎魔法 Lv.1><水魔法 Lv.1><風魔法 Lv.1><土魔法 Lv.1><無属性魔法 Lv.1>


ステータス:妊娠中 (安定・急速成長中)
 おめでとうございます!



----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+



 エミールは思わず、無意識のうちにガッツポーズをするのであった。
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