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勉強とこの世界の把握
入学試験終了と、危険な欠乏症
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「それでは試験用紙を配ります」
パムミンナダオ島での結婚式の後日、エミールとヘクディーはザガントリア王立学院学の入学試験を受けていた。
「受かって欲しいのぉ」
日程は2日間。
「恐らく職員・生徒全員も同じ意見かと」
2人は全力を出すのであった。
「それではこれにて随時特別入試の日程を全て終わらせて頂きます。当校をお選び頂き、誠にありがとうございました」
試験監視員の教員は、丁寧に礼をして、小教室を出て行った。
「あぁー、終わった」
「エミール様、お疲れ様でございます」
「そういうヘクディー様も疲れてるだろ?」
「そうですね。こんなに頭を使ったのは初めてですわ」
「じゃ、帰ろうか?」
「はい♡」
そして、ヘクディーはエミールの腕に抱きつき、頭を彼の肩に預けながら、城に帰るのであった。
「お疲れ様でございました。手応えはどうでしたか?」
「お、お疲れ様でございました」
そんな2人をアボシーとカルラが外まで出迎えてくれた。
「全力を出し切ったよ。手応えは、ギリギリ合格する、かな?」
「私も全力を出し切りましたわ。エミール様も私も問題ないでしょう」
そして、2人はオーマーダム王に報告に。
「おぉ、帰ったか。で、受かりそうか?」
「全力を出し切りました。ギリギリで合格するものと思われます」
「2人とも合格しますわ。家に泥を塗る真似は致しませんわ」
「そうかそうか、それなら安心だ。ヘクディー、顔色悪くないか?」
「ちょっと気分が」
「そうか。まぁ、2人ともゆっくり休みなさい」
「はい。ありがとうございます」
「はい」
そしてそれぞれ着替えた後、2人はエミールの部屋へ。
そして、段々とヘクディーの顔色が悪くなっていく。
「ヘクディー、どうした?」
「エ、エミール様…」
ヘクディーはエミールのベッドに倒れ込んだ。
「っ、「@*&%&%」」
----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+
ヘクディー・ザガントリア Lv.1
HP:35/35
MP:110/110
エミール分:17/10908
<剣術 Lv.1>
<炎魔法 Lv.1><水魔法 Lv.1><風魔法 Lv.1><土魔法 Lv.1><無属性魔法 Lv.1>
ステータス:警告 エミール分欠乏症 重度
エミール分が極端に不足しています。
生命に関わるため、早急に補充して下さい。
----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+
「エミール分欠乏症!?何だそれ?」
すると、ヘクディーは、
「…くだ…さい」
「何して欲しいんだ?」
「…は、初めてを、もらって…、下さい。抱いて…、下さい」
「…分かった」
エミールは、ヘクディーを、やさしく、やさしく、抱くのであった。
「すー、すー、すー…」
それから、ヘクディーは疲れて寝てしまい、エミールは彼女に服を着せ、見守る。
「@*&%&%」
----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+
ヘクディー・ザガントリア Lv.1
HP:35/35
MP:110/110
エミール分:105(上昇中)/1001010
<剣術 Lv.1>
<炎魔法 Lv.1><水魔法 Lv.1><風魔法 Lv.1><土魔法 Lv.1><無属性魔法 Lv.1>
ステータス:警告 エミール分欠乏症 注意
エミール分が不足しています。
吸収中のため、安静にして下さい。
命の危機は脱しました。
----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+
「…ふぅ」
とりあえず、危機は脱した。エミールは安堵した。
「エミール分って、本当に、何なんだよ」
すると、
「ヘクディー様、エミール様、お夕食の時間です」
エミールはドアを開け、
「ヘクディーが疲れて寝てしまったんだ。後で一緒に食べるから、残しておいてくれる?」
「はい。かしこまりました。皆様にもそうお伝えします」
「宜しくね」
それから、エミールは、ヘクディーを見つめながら、横で添い寝をするのであった。
それから1時間後。
「あ。エミール様、お早うございます。私、一体…」
「試験が終わって帰って来たら、急に顔色が悪くなって、で、調べたら、『エミール分欠乏症』だって」
「まぁ」
「今、吸収中みたいだから、ゆっくり休みなよ」
「でも… お腹が空きましたわ」
「…そっか。じゃぁ食べに行こうか」
「はい!」
そして、食事を用意してもらい、ヘクディーはいっぱい食べるのであった。
20人前くらい…
「…だから今日はヘクディーと一緒に居させて」
「はい。そういうことでしたら。しかし、『エミール分欠乏症』って、命に関わるって怖いですね」
「お、お大事になさって下さい」
エミールは、ヘクディーを自分の部屋で待たせて、アボシーとカルラに事情を説明した。
「あっ。エミール様」
「じゃぁ、一緒に寝ようか」
「え?でも、今日はアボシーの番で…」
「事情を話して代ってもらった。安心して一緒に居よ」
「2人には悪いことをしたわね。でも、エミール様と一緒で嬉しいです」
そして、2人は一緒に眠るのであった。
「く、苦し… くない?」
朝、目が覚めると、ヘクディーは抱きついておらず、その代わりに手が握られていた。
「(昨日は余程疲れたんだな)」
見ると、ヘクディーのお腹が少し膨らんでいた。
「(お腹が空いたって、あれだけ食べてたもんな)」
エミールは、ヘクディーがいつも以上に愛おしい気分になっていた。
「さて、「@*&%&%」」
エミールは、ヘクディーの状態を見るため、小声で呪文を唱えた。
----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+
ヘクディー・ザガントリア Lv.1
HP:35/35
MP:110/110
エミール分:1001010/1001010
<剣術 Lv.1>
<炎魔法 Lv.1><水魔法 Lv.1><風魔法 Lv.1><土魔法 Lv.1><無属性魔法 Lv.1>
ステータス:妊娠中 (安定・急速成長中)
おめでとうございます!
----+----+----+----+----+----+----+----+----+----+
エミールは思わず、無意識のうちにガッツポーズをするのであった。
パムミンナダオ島での結婚式の後日、エミールとヘクディーはザガントリア王立学院学の入学試験を受けていた。
「受かって欲しいのぉ」
日程は2日間。
「恐らく職員・生徒全員も同じ意見かと」
2人は全力を出すのであった。
「それではこれにて随時特別入試の日程を全て終わらせて頂きます。当校をお選び頂き、誠にありがとうございました」
試験監視員の教員は、丁寧に礼をして、小教室を出て行った。
「あぁー、終わった」
「エミール様、お疲れ様でございます」
「そういうヘクディー様も疲れてるだろ?」
「そうですね。こんなに頭を使ったのは初めてですわ」
「じゃ、帰ろうか?」
「はい♡」
そして、ヘクディーはエミールの腕に抱きつき、頭を彼の肩に預けながら、城に帰るのであった。
「お疲れ様でございました。手応えはどうでしたか?」
「お、お疲れ様でございました」
そんな2人をアボシーとカルラが外まで出迎えてくれた。
「全力を出し切ったよ。手応えは、ギリギリ合格する、かな?」
「私も全力を出し切りましたわ。エミール様も私も問題ないでしょう」
そして、2人はオーマーダム王に報告に。
「おぉ、帰ったか。で、受かりそうか?」
「全力を出し切りました。ギリギリで合格するものと思われます」
「2人とも合格しますわ。家に泥を塗る真似は致しませんわ」
「そうかそうか、それなら安心だ。ヘクディー、顔色悪くないか?」
「ちょっと気分が」
「そうか。まぁ、2人ともゆっくり休みなさい」
「はい。ありがとうございます」
「はい」
そしてそれぞれ着替えた後、2人はエミールの部屋へ。
そして、段々とヘクディーの顔色が悪くなっていく。
「ヘクディー、どうした?」
「エ、エミール様…」
ヘクディーはエミールのベッドに倒れ込んだ。
「っ、「@*&%&%」」
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ヘクディー・ザガントリア Lv.1
HP:35/35
MP:110/110
エミール分:17/10908
<剣術 Lv.1>
<炎魔法 Lv.1><水魔法 Lv.1><風魔法 Lv.1><土魔法 Lv.1><無属性魔法 Lv.1>
ステータス:警告 エミール分欠乏症 重度
エミール分が極端に不足しています。
生命に関わるため、早急に補充して下さい。
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「エミール分欠乏症!?何だそれ?」
すると、ヘクディーは、
「…くだ…さい」
「何して欲しいんだ?」
「…は、初めてを、もらって…、下さい。抱いて…、下さい」
「…分かった」
エミールは、ヘクディーを、やさしく、やさしく、抱くのであった。
「すー、すー、すー…」
それから、ヘクディーは疲れて寝てしまい、エミールは彼女に服を着せ、見守る。
「@*&%&%」
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ヘクディー・ザガントリア Lv.1
HP:35/35
MP:110/110
エミール分:105(上昇中)/1001010
<剣術 Lv.1>
<炎魔法 Lv.1><水魔法 Lv.1><風魔法 Lv.1><土魔法 Lv.1><無属性魔法 Lv.1>
ステータス:警告 エミール分欠乏症 注意
エミール分が不足しています。
吸収中のため、安静にして下さい。
命の危機は脱しました。
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「…ふぅ」
とりあえず、危機は脱した。エミールは安堵した。
「エミール分って、本当に、何なんだよ」
すると、
「ヘクディー様、エミール様、お夕食の時間です」
エミールはドアを開け、
「ヘクディーが疲れて寝てしまったんだ。後で一緒に食べるから、残しておいてくれる?」
「はい。かしこまりました。皆様にもそうお伝えします」
「宜しくね」
それから、エミールは、ヘクディーを見つめながら、横で添い寝をするのであった。
それから1時間後。
「あ。エミール様、お早うございます。私、一体…」
「試験が終わって帰って来たら、急に顔色が悪くなって、で、調べたら、『エミール分欠乏症』だって」
「まぁ」
「今、吸収中みたいだから、ゆっくり休みなよ」
「でも… お腹が空きましたわ」
「…そっか。じゃぁ食べに行こうか」
「はい!」
そして、食事を用意してもらい、ヘクディーはいっぱい食べるのであった。
20人前くらい…
「…だから今日はヘクディーと一緒に居させて」
「はい。そういうことでしたら。しかし、『エミール分欠乏症』って、命に関わるって怖いですね」
「お、お大事になさって下さい」
エミールは、ヘクディーを自分の部屋で待たせて、アボシーとカルラに事情を説明した。
「あっ。エミール様」
「じゃぁ、一緒に寝ようか」
「え?でも、今日はアボシーの番で…」
「事情を話して代ってもらった。安心して一緒に居よ」
「2人には悪いことをしたわね。でも、エミール様と一緒で嬉しいです」
そして、2人は一緒に眠るのであった。
「く、苦し… くない?」
朝、目が覚めると、ヘクディーは抱きついておらず、その代わりに手が握られていた。
「(昨日は余程疲れたんだな)」
見ると、ヘクディーのお腹が少し膨らんでいた。
「(お腹が空いたって、あれだけ食べてたもんな)」
エミールは、ヘクディーがいつも以上に愛おしい気分になっていた。
「さて、「@*&%&%」」
エミールは、ヘクディーの状態を見るため、小声で呪文を唱えた。
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ヘクディー・ザガントリア Lv.1
HP:35/35
MP:110/110
エミール分:1001010/1001010
<剣術 Lv.1>
<炎魔法 Lv.1><水魔法 Lv.1><風魔法 Lv.1><土魔法 Lv.1><無属性魔法 Lv.1>
ステータス:妊娠中 (安定・急速成長中)
おめでとうございます!
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エミールは思わず、無意識のうちにガッツポーズをするのであった。
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