16 / 18
十六話
しおりを挟む
16話
「––ノアちゃん!よかった、生きていたたのね……!」
街に密入国した私たちが向かった先は、街の中心部にある大きな城。
この国––リュトゥーア帝国の象徴でもある、リュトゥーア城だ。
そこの中にある応接の間にて、ご主人さまはある女性に泣きながら抱きしめられていた。
名前はラフィニア・ルア・タマル・フォン・リュトゥーア。
この国を治める女帝であり、それと同時にリヴさんの母親でもある人物だ。
このにくる道中で、イヴさんに教えてもらった。
ラフィニア様はどうやらご主人さまとは顔見知り……というかものすごく仲がいいみたいで、顔を見せた瞬間からあのざまである。
ご主人さまは豊満な胸を顔に押し付けられていて、顔も耳もまるでリンゴのように真っ赤に染めていた。
そんなご主人さまを見て、リヴさんは苦笑し、リヴさんの父親であろう人物は歓喜と嫉妬の念が混ざったような顔をしていた。
「……っ!らふぃにあ、さん。そろそろ離して……ください!」
ご主人さまはそう言って、ラフィニア様の拘束を手で無理やり押しのけると、すたたっと走って私の陰に隠れた。
「ふふ、ラフィニアは相変わらずノアのことが好きなんだね。いくら再開の抱擁とはいえ、僕も嫉妬してしまうよ?」
「なーに言ってるのよ、あなた。私の一番は今も昔もあなたのままよ?」
ラフィニア様は嫉妬の念に駆られている自らの夫を見てふふっと笑い、寄り添うようにして手を取った。
あー、うん。砂糖吐きそう。
ご主人さまに会いたいという話だったからここに来たのに、なんで私はこんな甘々しい夫婦のイチャラブ風景を見ないといけないの……。
「父上、母上。イチャついていないで本題に戻ってください。これではイア殿に呆れられてしまいます」
きっといつも通りの光景なのだろう。イヴさんははぁと溜息をついて、非難するような目を自身の両親へと向けた。
するとラフィニア様とその旦那さんは、頰をほんのりと赤く染めて、申し訳なさそうに顔を伏せた。
え、なに?この人たち付き合い始めたばかりの初々しいカップルなの?
愚痴りたくなる気持ちを抑え、私は顔に笑みを貼り付ける。
その笑みが若干引きつってしまうのは、独り身である私には仕方のないことだろう。
「……こほん。お目汚し失礼したわ。––さて、知っていると思うけど一応。私の名前はラフィニア。公的な名前はラフィニア・ルア・タマル・フォン・リュトゥーア。この国の女帝よ」
応接の間に置かれている椅子に腰掛け、ラフィニア様は私を見上げてくる。
その様子にイヴさんは片眉を上げて驚いていて、ラフィニア様の旦那さんも口をぽかーんと開けて驚いている。
なんで彼らがこんなにも驚いているのか。ご主人さまは特に驚いてないし、アルジェントも当然ながら驚いていない。
だがまあ、推測することはできる。
はるか昔、王政の敷かれていた国での帝とは一番高貴な存在とされていた。
もしも似たようなことがこの国での常識ならば、皇帝が他人を見上げるのは謂わばその見上げた相手は自分よりも上の存在である、と言っているようなものだ。
……まああくまでも推測だし、自己紹介してきた相手に自己紹介し返さないのは失礼だろう。
「私の名前はイア。ご主人さま––ノアさまのメイドでございます」
私はそう言ってぺこりとお辞儀をすると、ご主人さまにラフィニア様の机を挟んだ向かいにある椅子に座るよう促す。
そうして私は、ご主人さまの後ろに立つ。
「貴女がイア、ね……。あなた、何処の悪魔かしら?」
口元に小さく弧を描いて聞いてくるラフィニア様。
ああ、やっぱりラフィニア様も気づいていたみたいですね。
というかイヴさんが気づくのに、この人が気づかない訳がないか……。
「さて。それは秘密、とさせていただきましょう」
ラフィニア様の疑問である「何処の悪魔かしら?」というのは、おそらく悪魔界における派閥について聞いているのだろう。
この世界での悪魔の派閥は全部で五つある。
一つ、紅蓮の一族。彼らは気性が荒く、召喚した際、気に入らなければ召喚主を殺してしまうことが多い。
二つ、紺碧の一族。彼らは紅蓮の一族に比べれば比較的おとなしいが、気まぐれで召喚主を傀儡にしてしまうことがある。
……おとなしいといえるのでしょうか?
三つ、翡翠の一族。彼らは悪魔に悪魔ではないと言われてしまうほど温厚である。
ただし、自らの大切なものに手を出された場合、その評価は一変する。
もしも彼らが大切なものに手を出された場合––紅蓮の一族以上の残虐性を露わにするのだ。
四つ、純白の一族。彼らは一番悪魔らしい悪魔である。
彼らは生き物を差別しない。そこらへんにいる蟻と、人間の価値は変わらないと思っているのだ。
五つ、漆黒の一族。彼らは、異常。ただその一言に尽きる。
これが悪魔の五つの派閥に対する、人間の認識である。
そして私は、なぜか五つ目の漆黒の一族所属の悪魔となっているのだ。非常に謎である。
「……秘密、ね。普通なら悪魔は自分が各々の派閥に所属していることを誇りにして、勝手に名乗り上げてくれるのだけれど……。あなたは違うのね」
口元の笑みをさらに深くして、目を細めてラフィニア様は私を見てくる。
いや、普通自分の弱みにしかならない情報は他人に漏らさないでしょ。
……いや、待てよ。もしも私の常識と「悪魔という種」の常識が違ったら、どうなる?
ピタリと、私の表情が凍りつく。
もしも私の想像通りならば、今の私の言動は「私は悪魔の中では異端です」と自ら吹聴しているようなものだ。
当然、ラフィニア様と賢人と謳われているイヴさんがそれに気づかないはずがない。
「ふふ。本当、貴女の一族は悪魔として異常ね」
まるで懐かしいものを見るかのように、私を見つめてくるラフィニア様。
もしかして漆黒の一族に知り合いでもいるんだろうか。
「なぁ、一体何の話をしているんだ……?」
不満げに口を尖らせるご主人さま。どうやら自分だけ話についていけていないのがご不満のようだ。
「なにって、貴女の悪魔についての話よ。まさか、自分の召喚した悪魔の派閥を知らないなんてことはないでしょうね……?」
「……派閥?悪魔に派閥なんてあるのか?」
そう言ったご主人さまに、ラフィニア様は片手で目のあたりを押さえて、溜息を吐いた。
「……よくそれで悪魔を召喚できたわね。もし召喚したのがイアちゃんじゃなかったら、あなた殺されてたかもしれないわよ?」
心配そうにご主人さまを見つめるラフィニア様。
事の重大さをあまり理解していないのか、ご主人さまは、はははと笑ってラフィニア様から目を逸らした。
「––私の話はもういいでしょう。話を逸らさないで、本題に入ってもよろしいでしょうか?」
失礼になるかもしれないが、こちらもあまり時間がないのだ。
今は現実世界で午後12時を回ったところ。……なんというか、うん。非常にお腹が空いたのだ。
流石にゲームをやるからといってご飯を抜く気にはなれない。そこまでガチでやってないからね。
「ええ、そうしましょうか」
そんなわけで私はご主人さまの事情についてと、「お願い」をラフィニア様へと話した。
「––ノアちゃん!よかった、生きていたたのね……!」
街に密入国した私たちが向かった先は、街の中心部にある大きな城。
この国––リュトゥーア帝国の象徴でもある、リュトゥーア城だ。
そこの中にある応接の間にて、ご主人さまはある女性に泣きながら抱きしめられていた。
名前はラフィニア・ルア・タマル・フォン・リュトゥーア。
この国を治める女帝であり、それと同時にリヴさんの母親でもある人物だ。
このにくる道中で、イヴさんに教えてもらった。
ラフィニア様はどうやらご主人さまとは顔見知り……というかものすごく仲がいいみたいで、顔を見せた瞬間からあのざまである。
ご主人さまは豊満な胸を顔に押し付けられていて、顔も耳もまるでリンゴのように真っ赤に染めていた。
そんなご主人さまを見て、リヴさんは苦笑し、リヴさんの父親であろう人物は歓喜と嫉妬の念が混ざったような顔をしていた。
「……っ!らふぃにあ、さん。そろそろ離して……ください!」
ご主人さまはそう言って、ラフィニア様の拘束を手で無理やり押しのけると、すたたっと走って私の陰に隠れた。
「ふふ、ラフィニアは相変わらずノアのことが好きなんだね。いくら再開の抱擁とはいえ、僕も嫉妬してしまうよ?」
「なーに言ってるのよ、あなた。私の一番は今も昔もあなたのままよ?」
ラフィニア様は嫉妬の念に駆られている自らの夫を見てふふっと笑い、寄り添うようにして手を取った。
あー、うん。砂糖吐きそう。
ご主人さまに会いたいという話だったからここに来たのに、なんで私はこんな甘々しい夫婦のイチャラブ風景を見ないといけないの……。
「父上、母上。イチャついていないで本題に戻ってください。これではイア殿に呆れられてしまいます」
きっといつも通りの光景なのだろう。イヴさんははぁと溜息をついて、非難するような目を自身の両親へと向けた。
するとラフィニア様とその旦那さんは、頰をほんのりと赤く染めて、申し訳なさそうに顔を伏せた。
え、なに?この人たち付き合い始めたばかりの初々しいカップルなの?
愚痴りたくなる気持ちを抑え、私は顔に笑みを貼り付ける。
その笑みが若干引きつってしまうのは、独り身である私には仕方のないことだろう。
「……こほん。お目汚し失礼したわ。––さて、知っていると思うけど一応。私の名前はラフィニア。公的な名前はラフィニア・ルア・タマル・フォン・リュトゥーア。この国の女帝よ」
応接の間に置かれている椅子に腰掛け、ラフィニア様は私を見上げてくる。
その様子にイヴさんは片眉を上げて驚いていて、ラフィニア様の旦那さんも口をぽかーんと開けて驚いている。
なんで彼らがこんなにも驚いているのか。ご主人さまは特に驚いてないし、アルジェントも当然ながら驚いていない。
だがまあ、推測することはできる。
はるか昔、王政の敷かれていた国での帝とは一番高貴な存在とされていた。
もしも似たようなことがこの国での常識ならば、皇帝が他人を見上げるのは謂わばその見上げた相手は自分よりも上の存在である、と言っているようなものだ。
……まああくまでも推測だし、自己紹介してきた相手に自己紹介し返さないのは失礼だろう。
「私の名前はイア。ご主人さま––ノアさまのメイドでございます」
私はそう言ってぺこりとお辞儀をすると、ご主人さまにラフィニア様の机を挟んだ向かいにある椅子に座るよう促す。
そうして私は、ご主人さまの後ろに立つ。
「貴女がイア、ね……。あなた、何処の悪魔かしら?」
口元に小さく弧を描いて聞いてくるラフィニア様。
ああ、やっぱりラフィニア様も気づいていたみたいですね。
というかイヴさんが気づくのに、この人が気づかない訳がないか……。
「さて。それは秘密、とさせていただきましょう」
ラフィニア様の疑問である「何処の悪魔かしら?」というのは、おそらく悪魔界における派閥について聞いているのだろう。
この世界での悪魔の派閥は全部で五つある。
一つ、紅蓮の一族。彼らは気性が荒く、召喚した際、気に入らなければ召喚主を殺してしまうことが多い。
二つ、紺碧の一族。彼らは紅蓮の一族に比べれば比較的おとなしいが、気まぐれで召喚主を傀儡にしてしまうことがある。
……おとなしいといえるのでしょうか?
三つ、翡翠の一族。彼らは悪魔に悪魔ではないと言われてしまうほど温厚である。
ただし、自らの大切なものに手を出された場合、その評価は一変する。
もしも彼らが大切なものに手を出された場合––紅蓮の一族以上の残虐性を露わにするのだ。
四つ、純白の一族。彼らは一番悪魔らしい悪魔である。
彼らは生き物を差別しない。そこらへんにいる蟻と、人間の価値は変わらないと思っているのだ。
五つ、漆黒の一族。彼らは、異常。ただその一言に尽きる。
これが悪魔の五つの派閥に対する、人間の認識である。
そして私は、なぜか五つ目の漆黒の一族所属の悪魔となっているのだ。非常に謎である。
「……秘密、ね。普通なら悪魔は自分が各々の派閥に所属していることを誇りにして、勝手に名乗り上げてくれるのだけれど……。あなたは違うのね」
口元の笑みをさらに深くして、目を細めてラフィニア様は私を見てくる。
いや、普通自分の弱みにしかならない情報は他人に漏らさないでしょ。
……いや、待てよ。もしも私の常識と「悪魔という種」の常識が違ったら、どうなる?
ピタリと、私の表情が凍りつく。
もしも私の想像通りならば、今の私の言動は「私は悪魔の中では異端です」と自ら吹聴しているようなものだ。
当然、ラフィニア様と賢人と謳われているイヴさんがそれに気づかないはずがない。
「ふふ。本当、貴女の一族は悪魔として異常ね」
まるで懐かしいものを見るかのように、私を見つめてくるラフィニア様。
もしかして漆黒の一族に知り合いでもいるんだろうか。
「なぁ、一体何の話をしているんだ……?」
不満げに口を尖らせるご主人さま。どうやら自分だけ話についていけていないのがご不満のようだ。
「なにって、貴女の悪魔についての話よ。まさか、自分の召喚した悪魔の派閥を知らないなんてことはないでしょうね……?」
「……派閥?悪魔に派閥なんてあるのか?」
そう言ったご主人さまに、ラフィニア様は片手で目のあたりを押さえて、溜息を吐いた。
「……よくそれで悪魔を召喚できたわね。もし召喚したのがイアちゃんじゃなかったら、あなた殺されてたかもしれないわよ?」
心配そうにご主人さまを見つめるラフィニア様。
事の重大さをあまり理解していないのか、ご主人さまは、はははと笑ってラフィニア様から目を逸らした。
「––私の話はもういいでしょう。話を逸らさないで、本題に入ってもよろしいでしょうか?」
失礼になるかもしれないが、こちらもあまり時間がないのだ。
今は現実世界で午後12時を回ったところ。……なんというか、うん。非常にお腹が空いたのだ。
流石にゲームをやるからといってご飯を抜く気にはなれない。そこまでガチでやってないからね。
「ええ、そうしましょうか」
そんなわけで私はご主人さまの事情についてと、「お願い」をラフィニア様へと話した。
0
あなたにおすすめの小説
癒し目的で始めたVRMMO、なぜか最強になっていた。
branche_noir
SF
<カクヨムSFジャンル週間1位>
<カクヨム週間総合ランキング最高3位>
<小説家になろうVRゲーム日間・週間1位>
現実に疲れたサラリーマン・ユウが始めたのは、超自由度の高いVRMMO《Everdawn Online》。
目的は“癒し”ただそれだけ。焚き火をし、魚を焼き、草の上で昼寝する。
モンスター討伐? レベル上げ? 知らん。俺はキャンプがしたいんだ。
ところが偶然懐いた“仔竜ルゥ”との出会いが、運命を変える。
テイムスキルなし、戦闘ログ0。それでもルゥは俺から離れない。
そして気づけば、森で焚き火してただけの俺が――
「魔物の軍勢を率いた魔王」と呼ばれていた……!?
癒し系VRMMO生活、誤認されながら進行中!
本人その気なし、でも周囲は大騒ぎ!
▶モフモフと焚き火と、ちょっとの冒険。
▶のんびり系異色VRMMOファンタジー、ここに開幕!
カクヨムで先行配信してます!
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
最前線攻略に疲れた俺は、新作VRMMOを最弱職業で楽しむことにした
水の入ったペットボトル
SF
これまであらゆるMMOを最前線攻略してきたが、もう俺(大川優磨)はこの遊び方に満足してしまった。いや、もう楽しいとすら思えない。
ゲームは楽しむためにするものだと思い出した俺は、新作VRMMOを最弱職業『テイマー』で始めることに。
βテストでは最弱職業だと言われていたテイマーだが、主人公の活躍によって評価が上がっていく?
そんな周りの評価など関係なしに、今日も主人公は楽しむことに全力を出す。
この作品は「カクヨム」様、「小説家になろう」様にも掲載しています。
アリエッタ幼女、スラムからの華麗なる転身
にゃんすき
ファンタジー
冒頭からいきなり主人公のアリエッタが大きな男に攫われて、前世の記憶を思い出し、逃げる所から物語が始まります。
姉妹で力を合わせて幸せを掴み取るストーリーになる、予定です。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる