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第7話:運命共同体フラグ?
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あの日、校外演習の森でゼノン様に叱られて…いえ、愛ゆえに厳しくお言葉を頂戴してからというもの、わたくしの学園生活は、まるでバラ色に染まったかのように輝きだしたのです!
図書館で本を読んでいれば、書架の隙間から。
中庭でお茶をいただいていれば、遠い校舎の窓辺から。
廊下を歩いていれば、すれ違う騎士団の方々の中から、ひときわ強い、まるでわたくしだけを追いかけるような視線が。
まあ! なんてことでしょう!
四六時中、わたくしのことを見守ってくださっているなんて!
きっと、先日の魔物との一件で、わたくしの愛すべき無鉄砲さを心配し、「この子を一人にしておいては危ない…!」と、ご自身の目の届く範囲に置いておきたいと思ってくださっているに違いありませんわ。その、寡黙で不器用な優しさが、熱烈な視線という形で、わたくしだけに送られているのです! ああ、尊すぎます…!
この、胸が張り裂けそうなほどの幸福な出来事を、わたくしは早速『ゼノン様観察同盟』の定例お茶会で報告しましたわ。
「――というわけで、最近のゼノン様は、わたくしから一瞬たりとも目を離されないのです! これぞ、デレ期への布石、いえ、もはやデレ期そのものと言っても過言ではありませんわ!」
わたくしが熱弁をふるうと、親友のカサンドラは優雅にティーカップを置き、心底呆れ返ったという顔で、深いため息をつきました。
「リリアーナ…。それは、ただ単に監視されてるって言うのよ。あなた、魔物騒動でとんでもないことをしでかしたって、もうお忘れ?」
「まあ、失礼しちゃいますわ!」
わたくしは、カサンドラの不敬な物言いに、ぷん、と頬を膨らませました。隣では、侍女のアンナが「カサンドラ様のおっしゃる通りでございます…」と、胃を押さえながら、もはや消え入りそうな声で呟いています。
二人とも、分かっておりませんわね!
「違いますわ、カサンドラ! これは、ただの監視などという無粋なものではありません! 考えてもごらんなさいな。このエルドラド王立アカデミーには、何百人という生徒がおりますのよ? その大勢の中から、ゼノン様は、このわたくしだけを、明確に認識し、意識して、特別に視線を送ってくださっているのです!」
そうですわ。その他大勢のモブキャラクターではなく、このリリアーナ・フォン・エルドラドという一個人を、彼は明確に認識し、意識してくださっている。
つまり!
「ついに推しから、特別視されましたわ!」
これ以上の栄誉が、この世に存在いたしましょうか!
わたくしの輝かしい結論に、カサンドラはこめかみを指でぐりぐりと押さえ、「頭が痛くなってきたわ…」と呻いています。アンナは、もはや何も言うまいと心に決めたのか、静かに目を伏せておりました。
ふふ、二人にはまだ、この高次元の喜びは理解できないのかもしれませんわね。
ですが、わたくしの中では、もう一つの、より確信に近い答えが導き出されておりました。
そうですわ、これはもう間違いありません。
ゼノン様は、わたくしを、ただ遠くから応援するだけのファンではなく、共に戦うべきパートナーとして、認めてくださったのです!
先日の魔物との戦い。わたくしの愛の力が、彼を勝利へと導きました。きっとあの一件で、彼は気づいてくださったのです。わたくしが、ただの令嬢ではなく、彼の背中を預けるに足る、特別な存在であるということに!
言葉はなくとも、その熱い視線が、雄弁に物語っていますわ。
『俺のそばにいろ』『俺を守ってくれ』と、そう訴えかけている…!
その想い、このリリアーナ、確かに受け取りましたわ!
わたくしは、ガタッと音を立てて椅子から立ち上がると、呆然とする仲間たちに、次なる計画を高らかに宣言いたしました。
「これより、“ゼノン様護衛作戦”を開始いたします!」
「…だから、それがストーカー行為だと言っているのよ!」
カサンドラが、ついに頭を抱えて叫びました。ですが、そんな些細なツッコミは、今のわたくしの耳には届きません。
そうですわ。これで、わたくしとゼノン様は、もうただの推しとファンという関係ではありません。
これから起こるであろう、あらゆる困難に共に立ち向かい、運命を共にする仲間…。
そう、運命共同体なのです!
この“ゼノン様護衛作戦”が、きっとわたくしたち二人を、更なる愛の舞台へと導いてくれるはず!
さあ、新たな推し活の幕開けですわ!
わたくしは、輝かしい未来を思い描き、希望に胸を膨らませるのでした。
図書館で本を読んでいれば、書架の隙間から。
中庭でお茶をいただいていれば、遠い校舎の窓辺から。
廊下を歩いていれば、すれ違う騎士団の方々の中から、ひときわ強い、まるでわたくしだけを追いかけるような視線が。
まあ! なんてことでしょう!
四六時中、わたくしのことを見守ってくださっているなんて!
きっと、先日の魔物との一件で、わたくしの愛すべき無鉄砲さを心配し、「この子を一人にしておいては危ない…!」と、ご自身の目の届く範囲に置いておきたいと思ってくださっているに違いありませんわ。その、寡黙で不器用な優しさが、熱烈な視線という形で、わたくしだけに送られているのです! ああ、尊すぎます…!
この、胸が張り裂けそうなほどの幸福な出来事を、わたくしは早速『ゼノン様観察同盟』の定例お茶会で報告しましたわ。
「――というわけで、最近のゼノン様は、わたくしから一瞬たりとも目を離されないのです! これぞ、デレ期への布石、いえ、もはやデレ期そのものと言っても過言ではありませんわ!」
わたくしが熱弁をふるうと、親友のカサンドラは優雅にティーカップを置き、心底呆れ返ったという顔で、深いため息をつきました。
「リリアーナ…。それは、ただ単に監視されてるって言うのよ。あなた、魔物騒動でとんでもないことをしでかしたって、もうお忘れ?」
「まあ、失礼しちゃいますわ!」
わたくしは、カサンドラの不敬な物言いに、ぷん、と頬を膨らませました。隣では、侍女のアンナが「カサンドラ様のおっしゃる通りでございます…」と、胃を押さえながら、もはや消え入りそうな声で呟いています。
二人とも、分かっておりませんわね!
「違いますわ、カサンドラ! これは、ただの監視などという無粋なものではありません! 考えてもごらんなさいな。このエルドラド王立アカデミーには、何百人という生徒がおりますのよ? その大勢の中から、ゼノン様は、このわたくしだけを、明確に認識し、意識して、特別に視線を送ってくださっているのです!」
そうですわ。その他大勢のモブキャラクターではなく、このリリアーナ・フォン・エルドラドという一個人を、彼は明確に認識し、意識してくださっている。
つまり!
「ついに推しから、特別視されましたわ!」
これ以上の栄誉が、この世に存在いたしましょうか!
わたくしの輝かしい結論に、カサンドラはこめかみを指でぐりぐりと押さえ、「頭が痛くなってきたわ…」と呻いています。アンナは、もはや何も言うまいと心に決めたのか、静かに目を伏せておりました。
ふふ、二人にはまだ、この高次元の喜びは理解できないのかもしれませんわね。
ですが、わたくしの中では、もう一つの、より確信に近い答えが導き出されておりました。
そうですわ、これはもう間違いありません。
ゼノン様は、わたくしを、ただ遠くから応援するだけのファンではなく、共に戦うべきパートナーとして、認めてくださったのです!
先日の魔物との戦い。わたくしの愛の力が、彼を勝利へと導きました。きっとあの一件で、彼は気づいてくださったのです。わたくしが、ただの令嬢ではなく、彼の背中を預けるに足る、特別な存在であるということに!
言葉はなくとも、その熱い視線が、雄弁に物語っていますわ。
『俺のそばにいろ』『俺を守ってくれ』と、そう訴えかけている…!
その想い、このリリアーナ、確かに受け取りましたわ!
わたくしは、ガタッと音を立てて椅子から立ち上がると、呆然とする仲間たちに、次なる計画を高らかに宣言いたしました。
「これより、“ゼノン様護衛作戦”を開始いたします!」
「…だから、それがストーカー行為だと言っているのよ!」
カサンドラが、ついに頭を抱えて叫びました。ですが、そんな些細なツッコミは、今のわたくしの耳には届きません。
そうですわ。これで、わたくしとゼノン様は、もうただの推しとファンという関係ではありません。
これから起こるであろう、あらゆる困難に共に立ち向かい、運命を共にする仲間…。
そう、運命共同体なのです!
この“ゼノン様護衛作戦”が、きっとわたくしたち二人を、更なる愛の舞台へと導いてくれるはず!
さあ、新たな推し活の幕開けですわ!
わたくしは、輝かしい未来を思い描き、希望に胸を膨らませるのでした。
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