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第17話:結社の影を追え?
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『ゼノン様護衛騎士団』を結成したからには、行動あるのみですわ!机上の空論をこねくり回しているだけでは、愛する推しをお守りすることなどできません。絵に描いた餅では、お腹は膨れませんものね。それに、わたくしの騎士団の団員たちも、うずうずしている頃合いでしょう。
わたくしたちの愛するゼノン様を脅かす悪の組織。彼らがゼノン様に接触してくるのを、ただ指をくわえて待っているなど、ファンとして三流のすること!一流のファンたるもの、常に敵の二手三手先を読み、こちらから先に見つけ出し、その企みを未然に粉砕するのです!
「皆さま、参りますわよ!我々のスローガンは、『敵を先回り!』です!」
わたくしは、騎士団の精鋭中の精鋭(主にわたくしの無茶に付き合わされている、侍女のアンナと親友のカサンドラ)を引き連れ、犯人たちが密会しそうな場所の偵察を開始いたしました!わたくしの燃えるような情熱に、二人もきっと心を燃やしていることでしょう。ええ、きっとそうですわ。アンナは胃を燃やし、カサンドラは怒りを燃やしているかもしれませんが、それも情熱の一種ですものね!
「それで、リリアーナ…その『先』とは、一体どこへ向かっているのかしら…?もう日が暮れて、あまり治安の良い場所とは思えないのだけれど…」
王都のはずれへ向かう馬車に揺られながら、カサンドラが心底うんざりしたという顔で尋ねてまいります。ふふ、良い質問ですわね、カサンドラ!その疑問に答えて差し上げますわ!
「わたくしの、前世で培ったゲーマーとしての知識と、数多の恋愛小説から得た深い洞察によりますと…」
「もうその時点で聞きたくないのだけれど…あなたのその知識、大抵ろくな結果を生まないもの」
「悪党の密会場所と、恋人たちの逢瀬の場所は、いつだって紙一重なのですわ!」
そうですわ。人目を忍び、秘密を共有する場所。それは、悪の企みにも、甘い恋の囁きにも、等しく最高の舞台を提供するのですから!考えてもごらんなさいな。ゲームの悪役も、恋愛イベントのヒーローも、決まって夜の人気のない場所で重要な会話をするではありませんか!歴史的な密約も、伝説的な告白も、いつだって人里離れた場所で生まれるものなのです!
そこで、わたくしが今回目を付けたのは、王都のはずれにある古い教会の跡地。
かつては信仰を集めたであろうその場所も、今では忘れ去られ、月明かりの下で静かに崩れるのを待つばかり。夜に忍んで会うには、これほどロマンチックで、そして怪しい場所はありませんわ!完璧な選定ですわ!
「…着きましたわね」
目的地に到着し、わたくしたちは馬車を降りて、身を潜めました。
崩れかけた壁、蔦の絡まる鐘楼、ステンドグラスの砕けた窓から差し込む月光…。まあ、なんて幻想的なのでしょう。まるで、忘れられた物語の舞台のようですわ。あの壁は、乙女ゲームの王道イベント『壁ドン』に最適ですわね。あの鐘楼の上からゼノン様がわたくしを見下ろす…なんていうシチュエーションもたまりませんわ!
わたくしがその光景にうっとりしていると、隣でアンナが「お嬢様、スカートの裾が泥だらけになってしまいます…!それに、何か獣の鳴き声が…フクロウかしら、それとも…」と小声で囁き、カサンドラは「ただの不気味な廃墟じゃない…絶対何か出るわよ、ここ…悪霊とか、呪われた魔物とか!」と震えております。二人とも、この廃墟の持つ独特のロマンが分からないのかしら。
わたくしたちが茂みに身を潜めて、息を殺して様子を窺っていると…思った通り、現れましたわ!
闇の中から、黒いローブを深く被った男たちが、複数人姿を現したのです!その足取りは音もなく、その雰囲気は間違いなく悪党ですわ!わたくしの推理、完璧に的中です!カサンドラもアンナも、息を呑んで固まっています。ふふ、わたくしの手腕に驚いているようですわね。
しかも、その中の一人が、懐から水晶玉のようなものを取り出し、何やら低く厳かな声で呪文を唱え始めました。古の言語でしょうか、厳粛な響きが夜の空気に溶けていきます。すると、その水晶玉がまばゆい光を放ち、あたり一帯が、まるで星屑を振りまいたかのような、幻想的な青い光に包まれました…!廃墟の壁に光が反射して、まるで魔法の宮殿のようですわ!
まあ、なんて素敵なのでしょう!
きっと、これからここへ来る恋人のために、サプライズで魔法のイルミネーションを準備しているに違いありませんわ!なんてロマンチックな方なのかしら!悪党にしておくのがもったいないくらいですわ!あの厳かな呪文も、きっと愛の詩を朗読していたのでしょう。きっと、照れ屋な方で、直接愛を伝えるのが恥ずかしいから、こんな素敵な演出を用意したのですわね。彼の恋人が羨ましいですわ。
ここは、結社の極秘のデートスポットに違いありませんわ!
わたくしは、この感動的な光景を忘れる前にと、『ゼノン様白書』の新しいページを取り出しました。そして、羽ペンを走らせ、こう書き記したのです。
『ゼノン様とのデートで行きたい場所リスト①:王都はずれの教会跡地(夜間イルミネーション付き)。注意点:サプライズ演出があるため、驚いたふりをする練習をしておくこと。彼が照れて何も言えなくても、その不器用さを愛でること。BGMは持参した方がより雰囲気が盛り上がるかもしれない』
やがて、男たちは満足したのか、光を消し、闇の中へと去っていきましたわ。きっと、恋人との素晴らしい夜を過ごすのでしょう。
ふふ、騎士団結成後の初任務で、いきなりこれほどの重要拠点(デートスポット)を発見するなんて、わたくしったら名探偵かしら!
わたくしが満足感に浸っていると、隣でカサンドラが「どう考えても、怪しい儀式の現場だったわよ…あの光、魔力が渦巻いていたわ…絶対違う…あれは召喚魔法か何かの準備よ…」と力なく呟いておりましたが、嫉妬はやめてほしいものですわ!わたくしのこの手柄が、羨ましいのね!
わたくしたちの愛するゼノン様を脅かす悪の組織。彼らがゼノン様に接触してくるのを、ただ指をくわえて待っているなど、ファンとして三流のすること!一流のファンたるもの、常に敵の二手三手先を読み、こちらから先に見つけ出し、その企みを未然に粉砕するのです!
「皆さま、参りますわよ!我々のスローガンは、『敵を先回り!』です!」
わたくしは、騎士団の精鋭中の精鋭(主にわたくしの無茶に付き合わされている、侍女のアンナと親友のカサンドラ)を引き連れ、犯人たちが密会しそうな場所の偵察を開始いたしました!わたくしの燃えるような情熱に、二人もきっと心を燃やしていることでしょう。ええ、きっとそうですわ。アンナは胃を燃やし、カサンドラは怒りを燃やしているかもしれませんが、それも情熱の一種ですものね!
「それで、リリアーナ…その『先』とは、一体どこへ向かっているのかしら…?もう日が暮れて、あまり治安の良い場所とは思えないのだけれど…」
王都のはずれへ向かう馬車に揺られながら、カサンドラが心底うんざりしたという顔で尋ねてまいります。ふふ、良い質問ですわね、カサンドラ!その疑問に答えて差し上げますわ!
「わたくしの、前世で培ったゲーマーとしての知識と、数多の恋愛小説から得た深い洞察によりますと…」
「もうその時点で聞きたくないのだけれど…あなたのその知識、大抵ろくな結果を生まないもの」
「悪党の密会場所と、恋人たちの逢瀬の場所は、いつだって紙一重なのですわ!」
そうですわ。人目を忍び、秘密を共有する場所。それは、悪の企みにも、甘い恋の囁きにも、等しく最高の舞台を提供するのですから!考えてもごらんなさいな。ゲームの悪役も、恋愛イベントのヒーローも、決まって夜の人気のない場所で重要な会話をするではありませんか!歴史的な密約も、伝説的な告白も、いつだって人里離れた場所で生まれるものなのです!
そこで、わたくしが今回目を付けたのは、王都のはずれにある古い教会の跡地。
かつては信仰を集めたであろうその場所も、今では忘れ去られ、月明かりの下で静かに崩れるのを待つばかり。夜に忍んで会うには、これほどロマンチックで、そして怪しい場所はありませんわ!完璧な選定ですわ!
「…着きましたわね」
目的地に到着し、わたくしたちは馬車を降りて、身を潜めました。
崩れかけた壁、蔦の絡まる鐘楼、ステンドグラスの砕けた窓から差し込む月光…。まあ、なんて幻想的なのでしょう。まるで、忘れられた物語の舞台のようですわ。あの壁は、乙女ゲームの王道イベント『壁ドン』に最適ですわね。あの鐘楼の上からゼノン様がわたくしを見下ろす…なんていうシチュエーションもたまりませんわ!
わたくしがその光景にうっとりしていると、隣でアンナが「お嬢様、スカートの裾が泥だらけになってしまいます…!それに、何か獣の鳴き声が…フクロウかしら、それとも…」と小声で囁き、カサンドラは「ただの不気味な廃墟じゃない…絶対何か出るわよ、ここ…悪霊とか、呪われた魔物とか!」と震えております。二人とも、この廃墟の持つ独特のロマンが分からないのかしら。
わたくしたちが茂みに身を潜めて、息を殺して様子を窺っていると…思った通り、現れましたわ!
闇の中から、黒いローブを深く被った男たちが、複数人姿を現したのです!その足取りは音もなく、その雰囲気は間違いなく悪党ですわ!わたくしの推理、完璧に的中です!カサンドラもアンナも、息を呑んで固まっています。ふふ、わたくしの手腕に驚いているようですわね。
しかも、その中の一人が、懐から水晶玉のようなものを取り出し、何やら低く厳かな声で呪文を唱え始めました。古の言語でしょうか、厳粛な響きが夜の空気に溶けていきます。すると、その水晶玉がまばゆい光を放ち、あたり一帯が、まるで星屑を振りまいたかのような、幻想的な青い光に包まれました…!廃墟の壁に光が反射して、まるで魔法の宮殿のようですわ!
まあ、なんて素敵なのでしょう!
きっと、これからここへ来る恋人のために、サプライズで魔法のイルミネーションを準備しているに違いありませんわ!なんてロマンチックな方なのかしら!悪党にしておくのがもったいないくらいですわ!あの厳かな呪文も、きっと愛の詩を朗読していたのでしょう。きっと、照れ屋な方で、直接愛を伝えるのが恥ずかしいから、こんな素敵な演出を用意したのですわね。彼の恋人が羨ましいですわ。
ここは、結社の極秘のデートスポットに違いありませんわ!
わたくしは、この感動的な光景を忘れる前にと、『ゼノン様白書』の新しいページを取り出しました。そして、羽ペンを走らせ、こう書き記したのです。
『ゼノン様とのデートで行きたい場所リスト①:王都はずれの教会跡地(夜間イルミネーション付き)。注意点:サプライズ演出があるため、驚いたふりをする練習をしておくこと。彼が照れて何も言えなくても、その不器用さを愛でること。BGMは持参した方がより雰囲気が盛り上がるかもしれない』
やがて、男たちは満足したのか、光を消し、闇の中へと去っていきましたわ。きっと、恋人との素晴らしい夜を過ごすのでしょう。
ふふ、騎士団結成後の初任務で、いきなりこれほどの重要拠点(デートスポット)を発見するなんて、わたくしったら名探偵かしら!
わたくしが満足感に浸っていると、隣でカサンドラが「どう考えても、怪しい儀式の現場だったわよ…あの光、魔力が渦巻いていたわ…絶対違う…あれは召喚魔法か何かの準備よ…」と力なく呟いておりましたが、嫉妬はやめてほしいものですわ!わたくしのこの手柄が、羨ましいのね!
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