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30話 白雪と隠れ狼くんズ
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「遠野くんの肌って綺麗だよね」
「え……」
脱衣所で服を脱いでいるわけだけど、綾野先輩にジッと見られているようでつい着替えの服で隠した。
服からは想像できないちょっとした筋肉が腹部に浮き出ている小虎も反応してチラと眼を凝らしていた。
「向糸兄さまの肌は白くって透き通ってるんですよね~ 誰にも見せたくないって思っちゃいますっ」
むず痒くなって次第にトリハダになりそうになったので二人の視線から逃げるように離れた。
「オ、オレ、先に行くから」
小虎や綾野先輩は違うと思うけど、昔から公衆銭湯や温泉に入る時は嫌な目で見られた。色白ってオレにはコンプレックスしかない。
「今のは失言だったかな」
「平凡だって思ってるようだけど、危なっかしいくらいキレイなんですよね、向糸兄様」
「そうだね、華奢でもあるね」
「先輩、ダメですからね!」
「え?」
どう見ても一人用の洗い場に男3人が並んでいるわけだけど……。
「向糸兄様、また腕が当たっちゃってごめんなさいです~」
「あ、うん…別にいいよ」
「水飛沫…ごめんね。あ、またっ」
「大丈夫ですから綾野先輩…お互い様なので…」
誰かが動くと何処かしらの肌が触れるし、遠慮気味に髪を洗う綾野先輩にも申し訳なくて。
湯船も家庭用のちょっと広いバスタブ……確かに個室の浴室用で実際は一人くらいの広さしかないから、三人では絶対に入浴するのは無理なのに、小虎に勧めると「向糸兄様と一緒に入りたいなぁ」と言うので無理してバスタブに入るとお湯が流れ捲くる……。それを見て綾野先輩も我慢が出来ないようでギュギュウの中に入って来た。
「「「……」」」
「「これぞ裸の仲だね♪」」
オレはザーっと立ち上がって二人に取り合えずバスタブを譲ると「わわっ兄様だめ~」と何故か綾野先輩の顔を両手で覆った。
駄目と言われてもオレはこの窮屈から逃れたくて洗い場に避難した。
個室は三人には狭いって思ったので、今度からは大浴場に入ろうと思った。
「え……」
脱衣所で服を脱いでいるわけだけど、綾野先輩にジッと見られているようでつい着替えの服で隠した。
服からは想像できないちょっとした筋肉が腹部に浮き出ている小虎も反応してチラと眼を凝らしていた。
「向糸兄さまの肌は白くって透き通ってるんですよね~ 誰にも見せたくないって思っちゃいますっ」
むず痒くなって次第にトリハダになりそうになったので二人の視線から逃げるように離れた。
「オ、オレ、先に行くから」
小虎や綾野先輩は違うと思うけど、昔から公衆銭湯や温泉に入る時は嫌な目で見られた。色白ってオレにはコンプレックスしかない。
「今のは失言だったかな」
「平凡だって思ってるようだけど、危なっかしいくらいキレイなんですよね、向糸兄様」
「そうだね、華奢でもあるね」
「先輩、ダメですからね!」
「え?」
どう見ても一人用の洗い場に男3人が並んでいるわけだけど……。
「向糸兄様、また腕が当たっちゃってごめんなさいです~」
「あ、うん…別にいいよ」
「水飛沫…ごめんね。あ、またっ」
「大丈夫ですから綾野先輩…お互い様なので…」
誰かが動くと何処かしらの肌が触れるし、遠慮気味に髪を洗う綾野先輩にも申し訳なくて。
湯船も家庭用のちょっと広いバスタブ……確かに個室の浴室用で実際は一人くらいの広さしかないから、三人では絶対に入浴するのは無理なのに、小虎に勧めると「向糸兄様と一緒に入りたいなぁ」と言うので無理してバスタブに入るとお湯が流れ捲くる……。それを見て綾野先輩も我慢が出来ないようでギュギュウの中に入って来た。
「「「……」」」
「「これぞ裸の仲だね♪」」
オレはザーっと立ち上がって二人に取り合えずバスタブを譲ると「わわっ兄様だめ~」と何故か綾野先輩の顔を両手で覆った。
駄目と言われてもオレはこの窮屈から逃れたくて洗い場に避難した。
個室は三人には狭いって思ったので、今度からは大浴場に入ろうと思った。
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