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35 再会
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王妃が連れて行かれた後、体調を崩した陛下は自室へと戻った。
終始何かをブツブツと呟いていたが、声が小さく聞き取ることは出来なかった。
「…………ビアンカ様」
「お久しぶりですね、シェリル様」
声をかけると、彼女はニコリと微笑んだ。
学園で毎日のように見ていた笑みと同じだ。
「ご無事で何よりです……エドウィンがビアンカ様を殺害したと聞いたときはもう……」
「殿下が助けてくださったのよ」
彼女はそう言いながら少し離れたところにいる第二王子殿下を熱い眼差しで見つめた。
そんな彼女の視線に気付いた殿下がクスッと笑った。
ああ、やはりお似合いな二人だなと改めて思った。
「……私も部屋へ戻る。今は少し一人になりたいんだ」
元婚約者と弟が見つめ合う姿を目の当たりにした王太子殿下はそれだけ言うと、父親と同じように謁見の間を出て行った。
しかし扉から出る寸前、彼は一度だけこちらを振り向いて言った。
「ビアンカ……悪かった」
「殿下……」
その言葉に、ビアンカ様は一瞬だけ目を丸くした。
もちろん私も彼女と同じ気持ちだ。
(あれだけ偉そうだった人が……随分変わったのね……)
彼が王になる未来は訪れないと思うが、せめてこれからは真っ当な人生を歩んでくれればと思う。
「ビアンカ様、先ほど殿下が助けてくださったとおっしゃっていましたが……」
「ええ、エドウィンの企みを事前に知っていた殿下が私を密かに保護してくださったのです」
「それで無事だったのですね……」
やはり第二王子殿下はとても優秀な方だ。
この国の王になるに相応しい。
「罪を犯してしまった彼らはこれからどうなるのでしょうか」
「どうでしょう……それは殿下に聞いてみなければ分かりません」
これから更生出来るか出来ないかは彼ら次第だろう。
決して期待しているわけではないが、二度と同じ過ちを犯さないようにと願うばかりだ。
「ビアンカ様、殿下が来ましたわ」
「殿下……」
しばらく侍従と会話をしていた殿下が、こちらへ歩いてきた。
野盗に襲われそうになったビアンカ様を保護したのは殿下だが、周囲の目を気にして一度も会っていなかったようだ。
私たちはその様子を少し離れたところでじっと見守った。
「ビアンカ、無事で良かった……」
「殿下……」
そう言って彼は彼女を抱き締めた。
「あら……」
「まぁ……!」
強く抱き締められたビアンカ様は人目を気にすることなく彼の背中に腕を回した。
「公衆の面前で婚約破棄される前に救ってやれなくて悪かった……本当に……」
「何を言っているのですか、殿下……」
ビアンカ様は目に涙を浮かべてクスリと笑った。
「今この瞬間が人生で最も幸せです……二度と殿下とは会えないとばかり思っていたので……」
「ああ、私もだ」
二人はしばらくの間涙を流して再会を喜び合った。
傍観していた私たちまで泣きそうになってしまうほど感動的なシーンだった。
「ビアンカ様があんな風に笑う姿は初めて見たわ」
「ええ、本当に第二王子殿下と愛し合っていたのね」
「お似合いな二人ですわ」
第二王子殿下とビアンカ様が王と王妃になれば、この国も安泰だろう。
長い間離れ離れになっていた恋人同士は、十年以上の時を経て再び結ばれた。
感動の再会に、誰もが涙せずにはいられなかった。
終始何かをブツブツと呟いていたが、声が小さく聞き取ることは出来なかった。
「…………ビアンカ様」
「お久しぶりですね、シェリル様」
声をかけると、彼女はニコリと微笑んだ。
学園で毎日のように見ていた笑みと同じだ。
「ご無事で何よりです……エドウィンがビアンカ様を殺害したと聞いたときはもう……」
「殿下が助けてくださったのよ」
彼女はそう言いながら少し離れたところにいる第二王子殿下を熱い眼差しで見つめた。
そんな彼女の視線に気付いた殿下がクスッと笑った。
ああ、やはりお似合いな二人だなと改めて思った。
「……私も部屋へ戻る。今は少し一人になりたいんだ」
元婚約者と弟が見つめ合う姿を目の当たりにした王太子殿下はそれだけ言うと、父親と同じように謁見の間を出て行った。
しかし扉から出る寸前、彼は一度だけこちらを振り向いて言った。
「ビアンカ……悪かった」
「殿下……」
その言葉に、ビアンカ様は一瞬だけ目を丸くした。
もちろん私も彼女と同じ気持ちだ。
(あれだけ偉そうだった人が……随分変わったのね……)
彼が王になる未来は訪れないと思うが、せめてこれからは真っ当な人生を歩んでくれればと思う。
「ビアンカ様、先ほど殿下が助けてくださったとおっしゃっていましたが……」
「ええ、エドウィンの企みを事前に知っていた殿下が私を密かに保護してくださったのです」
「それで無事だったのですね……」
やはり第二王子殿下はとても優秀な方だ。
この国の王になるに相応しい。
「罪を犯してしまった彼らはこれからどうなるのでしょうか」
「どうでしょう……それは殿下に聞いてみなければ分かりません」
これから更生出来るか出来ないかは彼ら次第だろう。
決して期待しているわけではないが、二度と同じ過ちを犯さないようにと願うばかりだ。
「ビアンカ様、殿下が来ましたわ」
「殿下……」
しばらく侍従と会話をしていた殿下が、こちらへ歩いてきた。
野盗に襲われそうになったビアンカ様を保護したのは殿下だが、周囲の目を気にして一度も会っていなかったようだ。
私たちはその様子を少し離れたところでじっと見守った。
「ビアンカ、無事で良かった……」
「殿下……」
そう言って彼は彼女を抱き締めた。
「あら……」
「まぁ……!」
強く抱き締められたビアンカ様は人目を気にすることなく彼の背中に腕を回した。
「公衆の面前で婚約破棄される前に救ってやれなくて悪かった……本当に……」
「何を言っているのですか、殿下……」
ビアンカ様は目に涙を浮かべてクスリと笑った。
「今この瞬間が人生で最も幸せです……二度と殿下とは会えないとばかり思っていたので……」
「ああ、私もだ」
二人はしばらくの間涙を流して再会を喜び合った。
傍観していた私たちまで泣きそうになってしまうほど感動的なシーンだった。
「ビアンカ様があんな風に笑う姿は初めて見たわ」
「ええ、本当に第二王子殿下と愛し合っていたのね」
「お似合いな二人ですわ」
第二王子殿下とビアンカ様が王と王妃になれば、この国も安泰だろう。
長い間離れ離れになっていた恋人同士は、十年以上の時を経て再び結ばれた。
感動の再会に、誰もが涙せずにはいられなかった。
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