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11章 夏の海ではしゃいじゃお
420.準備はバッチリ?
海中窟ダンジョンは水属性のモンスターが多いだろうし、やる気があるからヒスイは攻略メンバーに決定。
他には……
「スラリンとユキマルもダンジョンに行く?」
「きゅぃ(行く! 活躍するよ!)」
「ぴぅ(ボクでよければがんばるよ)」
自己アピールをするように力いっぱい跳ねるスラリンの横で、ユキマルは控えめに言いながらも期待で目を輝かせてる。
よしよし、じゃあ、一緒に行こうねー。
「ヒスイ、スラリン、ユキマルは決まりだね。ペタも行く?」
確か、ペタとの絆度を上げるためには、水中で一緒に戦って五体の敵を倒す必要があったはず。だから、できれば来てほしいなー。
そんな思いを込めてペタを見つめたら、小さく頷きが返ってきた。
「くるる(モモが望むなら、一緒に行くよー。水中ならボクが活躍しやすそうだし)」
「ありがとー。じゃあ、ペタを入れて五人パーティだね。ダンジョンがパーティ単位で挑む場所だったら、ルトとリリをパーティに入れる必要があるし、その時は誰かを交代要員にしよっか」
ルトも白飛鯆のビアンをパーティに入れたいかもしれないし、その場合はさらに調整が必要だね。
二つのパーティで同時に挑めそうなら、僕のパーティにはピアやショコラ、オギン、ナッティを交代で入れるようにしようかな。
ストルムはバトルに参加できる時間に制限があるから、ほんとにヤバい時だけ召喚しよう。
「──よし、こんな感じで大丈夫そうだね。ダンジョン攻略がんばるぞー!」
「きゅぃ(おー!)」
スラリンだけでなく、ユキマルやヒスイ、ペタも『おー!』と声を合わせてくれた。
この調子でダンジョン攻略をがんばって、サクサク進められるといいね!
◇◆◇
ルトたちとの待ち合わせ時間まで余裕があったから、お店の在庫確認をしに行く。
屋敷の一階にあるお店はいつもお客さんでいっぱいだ。ありがたいことだけど、在庫がなくなっちゃうことが多いんだよねー。
「にゃ(日向ぼっこしてくるにゃー)」
僕が作業してる間、ヒスイたちは庭で遊ぶ。それを、もふもふ好きな人たちがニコニコと微笑みながら鑑賞。
これが、この屋敷で定番の光景だ。
今日も早速休憩スペースを陣取っている人たちが、もふもふなぬいぐるみを抱きしめながら、庭で遊び始めたヒスイたちに熱視線を送っていた。
もちろん、僕にもたくさんの視線が集まる。
「きゃあ、モモさん! おはようございます!」
「会えるなんて、今日の私ツイてる! 貢がなきゃ」
「モモさん、今日ももふもふ可愛いですよー!」
歓声をくれたみんなに「おはよー」とか「ありがとー」とか返しながら、お手振りしたりウィンクしたり──もふもふ界を代表するアイドルとして、ファンサービスはしっかりしないとね。
お金を手渡ししてこようとする人には困っちゃうけど!
そういうのは受け付けてないでーす。貢ぎたいなら商品を買ってね。買取カウンターにアイテムを入れてくれるのも嬉しいよ。
僕はそれで十分だから!
「うーん? 結構いろんなアイテムの在庫がヤバそう……」
在庫を確認して、買取カウンターから取り出した素材を補給し、アイテムを自動作製させる。
ちょっとだけ品質が落ちるけど、一個ずつ手作りするのは無理! 自動作製で作ったアイテムでも、使用するのに問題ない程度の品質は確保されてるから許してね。
なぜか自動作製したアイテムに、ウサギマークのおまけがつくことが多いから、それだけでみんなに喜んでもらえてる。
運営さんに特別対応してもらってる気がするなぁ。ありがたいことだから、素直に受け取ってるよ。
買取カウンターから補充できなかった素材は、工房でストレージを開いて持ってくる。
こっちも、アイテムがだいぶ減ってきた。ちゃんとバトルしたり採集作業したりして集めないとね。
第三陣のプレイヤーがはじまりの街にいるだろうし、仲良くなるのも兼ねて、素材集めに行こうかなー。
でも、それはダンジョン攻略が一段落してからになりそうだ。
ダンジョンで新しいアイテムが手に入るといいな。
──そんなことを考えながら作業を続けてたら、お店の管理業務は無事終了した。
それなりに在庫を用意できたから、しばらくは大丈夫だろう。たぶん。
最終確認して僕が「うんうん」と頷いていたら、背中にトンとなにかが軽くぶつかる衝撃があった。
「およ?」
「にゃ(そろそろ行くにゃ?)」
振り返ると、ヒスイが僕にトントンと頭をぶつけながら、目を輝かせてた。
よっぽどバトルしたいんだねー。
子どもみたいな仕草を微笑ましく眺めながら、「そうだねー」と頷いて返す。
今からリュウグウに向かえば、ルトたちとの待ち合わせにちょうどいい感じ。
スラリンたちも集めて、出発を告げようとしたところで、不意に背後から「モモ」と名前を呼ばれた。
この声は……
「ルトとリリ! どうしたの? 待ち合わせはリュウグウだったよね?」
振り返ると、ルトとリリが装備をバッチリ整えた状態で立っていた。僕の名前を呼んだのはルトだ。
「よお。ちょっとアイテム補充しときたくて、こっちに来たんだ」
「初見のダンジョンだと、いろんなアイテムを用意しておいた方がいいからねー」
ひらっ、と手を振って答えたルトに続いて、リリがにこやかに微笑みながらしゃがんで僕と目を合わせる。
僕はリリが「今日ももふもふ可愛いー」と抱きついてくるのを受け入れながら、ルトに視線を向けた。
リリのこんな振る舞いはいつものことだから、慣れたものなのです。
……リリに「羨ましいっ!」と恨めしげな視線を向けてる人たちがたくさんいて、ルトの顔が引き攣ってる。
心配しなくても大丈夫だよ。みんな、僕の友だちをいじめるような人たちじゃないからね。
「相変わらず、お前の周囲は騒がしいな……」
「もう慣れた!」
「だろうな」
心底納得した感じで頷くルトに、「必要なアイテムがあるなら用意するよー?」と提案してみる。
わざわざ買いに来なくたって、フレンドチャットで連絡をくれたら持っていくのに。
まぁ、ルトたちとしては、親しき仲にも礼儀ありって感じで、アイテムは自分で用意しようとしてたのかもしれないけど。
ちょっぴり不本意そうに「ちゃんと金は払うからな!」と念押ししながらルトが言うアイテムを、僕はパパッと用意していく。素材が残っててよかった!
バトル慣れしてるルトは、未知のバトルフィールドにどんなアイテムを持っていくのがいいか熟知してるみたいで、すごく勉強になる。僕一人だったら、ここまで用意していかないかも。
一緒にダンジョン攻略できるだけでも、利点が大きいね。ルト、頼りになる!
他には……
「スラリンとユキマルもダンジョンに行く?」
「きゅぃ(行く! 活躍するよ!)」
「ぴぅ(ボクでよければがんばるよ)」
自己アピールをするように力いっぱい跳ねるスラリンの横で、ユキマルは控えめに言いながらも期待で目を輝かせてる。
よしよし、じゃあ、一緒に行こうねー。
「ヒスイ、スラリン、ユキマルは決まりだね。ペタも行く?」
確か、ペタとの絆度を上げるためには、水中で一緒に戦って五体の敵を倒す必要があったはず。だから、できれば来てほしいなー。
そんな思いを込めてペタを見つめたら、小さく頷きが返ってきた。
「くるる(モモが望むなら、一緒に行くよー。水中ならボクが活躍しやすそうだし)」
「ありがとー。じゃあ、ペタを入れて五人パーティだね。ダンジョンがパーティ単位で挑む場所だったら、ルトとリリをパーティに入れる必要があるし、その時は誰かを交代要員にしよっか」
ルトも白飛鯆のビアンをパーティに入れたいかもしれないし、その場合はさらに調整が必要だね。
二つのパーティで同時に挑めそうなら、僕のパーティにはピアやショコラ、オギン、ナッティを交代で入れるようにしようかな。
ストルムはバトルに参加できる時間に制限があるから、ほんとにヤバい時だけ召喚しよう。
「──よし、こんな感じで大丈夫そうだね。ダンジョン攻略がんばるぞー!」
「きゅぃ(おー!)」
スラリンだけでなく、ユキマルやヒスイ、ペタも『おー!』と声を合わせてくれた。
この調子でダンジョン攻略をがんばって、サクサク進められるといいね!
◇◆◇
ルトたちとの待ち合わせ時間まで余裕があったから、お店の在庫確認をしに行く。
屋敷の一階にあるお店はいつもお客さんでいっぱいだ。ありがたいことだけど、在庫がなくなっちゃうことが多いんだよねー。
「にゃ(日向ぼっこしてくるにゃー)」
僕が作業してる間、ヒスイたちは庭で遊ぶ。それを、もふもふ好きな人たちがニコニコと微笑みながら鑑賞。
これが、この屋敷で定番の光景だ。
今日も早速休憩スペースを陣取っている人たちが、もふもふなぬいぐるみを抱きしめながら、庭で遊び始めたヒスイたちに熱視線を送っていた。
もちろん、僕にもたくさんの視線が集まる。
「きゃあ、モモさん! おはようございます!」
「会えるなんて、今日の私ツイてる! 貢がなきゃ」
「モモさん、今日ももふもふ可愛いですよー!」
歓声をくれたみんなに「おはよー」とか「ありがとー」とか返しながら、お手振りしたりウィンクしたり──もふもふ界を代表するアイドルとして、ファンサービスはしっかりしないとね。
お金を手渡ししてこようとする人には困っちゃうけど!
そういうのは受け付けてないでーす。貢ぎたいなら商品を買ってね。買取カウンターにアイテムを入れてくれるのも嬉しいよ。
僕はそれで十分だから!
「うーん? 結構いろんなアイテムの在庫がヤバそう……」
在庫を確認して、買取カウンターから取り出した素材を補給し、アイテムを自動作製させる。
ちょっとだけ品質が落ちるけど、一個ずつ手作りするのは無理! 自動作製で作ったアイテムでも、使用するのに問題ない程度の品質は確保されてるから許してね。
なぜか自動作製したアイテムに、ウサギマークのおまけがつくことが多いから、それだけでみんなに喜んでもらえてる。
運営さんに特別対応してもらってる気がするなぁ。ありがたいことだから、素直に受け取ってるよ。
買取カウンターから補充できなかった素材は、工房でストレージを開いて持ってくる。
こっちも、アイテムがだいぶ減ってきた。ちゃんとバトルしたり採集作業したりして集めないとね。
第三陣のプレイヤーがはじまりの街にいるだろうし、仲良くなるのも兼ねて、素材集めに行こうかなー。
でも、それはダンジョン攻略が一段落してからになりそうだ。
ダンジョンで新しいアイテムが手に入るといいな。
──そんなことを考えながら作業を続けてたら、お店の管理業務は無事終了した。
それなりに在庫を用意できたから、しばらくは大丈夫だろう。たぶん。
最終確認して僕が「うんうん」と頷いていたら、背中にトンとなにかが軽くぶつかる衝撃があった。
「およ?」
「にゃ(そろそろ行くにゃ?)」
振り返ると、ヒスイが僕にトントンと頭をぶつけながら、目を輝かせてた。
よっぽどバトルしたいんだねー。
子どもみたいな仕草を微笑ましく眺めながら、「そうだねー」と頷いて返す。
今からリュウグウに向かえば、ルトたちとの待ち合わせにちょうどいい感じ。
スラリンたちも集めて、出発を告げようとしたところで、不意に背後から「モモ」と名前を呼ばれた。
この声は……
「ルトとリリ! どうしたの? 待ち合わせはリュウグウだったよね?」
振り返ると、ルトとリリが装備をバッチリ整えた状態で立っていた。僕の名前を呼んだのはルトだ。
「よお。ちょっとアイテム補充しときたくて、こっちに来たんだ」
「初見のダンジョンだと、いろんなアイテムを用意しておいた方がいいからねー」
ひらっ、と手を振って答えたルトに続いて、リリがにこやかに微笑みながらしゃがんで僕と目を合わせる。
僕はリリが「今日ももふもふ可愛いー」と抱きついてくるのを受け入れながら、ルトに視線を向けた。
リリのこんな振る舞いはいつものことだから、慣れたものなのです。
……リリに「羨ましいっ!」と恨めしげな視線を向けてる人たちがたくさんいて、ルトの顔が引き攣ってる。
心配しなくても大丈夫だよ。みんな、僕の友だちをいじめるような人たちじゃないからね。
「相変わらず、お前の周囲は騒がしいな……」
「もう慣れた!」
「だろうな」
心底納得した感じで頷くルトに、「必要なアイテムがあるなら用意するよー?」と提案してみる。
わざわざ買いに来なくたって、フレンドチャットで連絡をくれたら持っていくのに。
まぁ、ルトたちとしては、親しき仲にも礼儀ありって感じで、アイテムは自分で用意しようとしてたのかもしれないけど。
ちょっぴり不本意そうに「ちゃんと金は払うからな!」と念押ししながらルトが言うアイテムを、僕はパパッと用意していく。素材が残っててよかった!
バトル慣れしてるルトは、未知のバトルフィールドにどんなアイテムを持っていくのがいいか熟知してるみたいで、すごく勉強になる。僕一人だったら、ここまで用意していかないかも。
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【全10話+後日談 完結まで投稿済 最終投稿は3/27】