もふもふで始めるのんびり寄り道生活 便利なチートフル活用でVRMMOの世界を冒険します!

ゆるり

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12章 美味しいもの大好き!

519.容赦しません…

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 栗マークの地点を全部巡ったよ。
 毬栗花イガレシアを倒したり、地面にスキルやボムを放って砂を飛ばして埋もれてたものを発見したり──結果、五十個の和狩実ワカリミをゲットした。凄いでしょ!(ドヤッ)

「次は南に行くぞ~」

 いい成果にテンションアゲアゲのまま、バトルフィールドを移動した。
 目指せ、鳩死キュンデスゲットだよ!

 途中、すれ違ったプレイヤーさんが引き攣った顔をしていたのがちょっと気になる。

 このフィールド、今は爆風や竜巻や吹雪とかで荒れてるけど、時間経過で回復するはずだから、そのまま進んで大丈夫だよー。

 さすがに僕たち程度の攻撃じゃ、イグニスさんみたいに修復不可能な環境ダメージを与えることはできないからね。

 ちょっと調子に乗ってはっちゃけ過ぎちゃった気がするけど。時間がすべてを忘れさせてくれるさ~。あはは。

 ……イマジナリー・ルトにジト目で見られた気がした。ごめんちゃい。

 何はともあれ、王都南エリアに到着。
 ここは湿地帯のようだ。
 木々や背の高い草が生えてる水場が広がり、ところどころに足場となる小さな島(?)が見える。

 水深はあんまり深くなさそうだから、人だったら普通に水の中を歩けるかも?
 敵が出てくるだろうし、動きにくくて嫌になりそうだけど。

 僕は飛翔フライスキルを使いつつ、島を足場にするしかないなぁ。

「オギンとナッティは相性悪い?」

 振り返って聞いてみる。
 今のパーティメンバーの中で、飛べないのはこの二人だけだ。ラッタンは物臭な感じでオギンの背に乗ってるけど、翼を出せば飛べるし。

「キュオ(足場があるから行けないこともないけれど、ちょっと動きにくそうね。凍らせてもいいなら、問題ないわよ?)」
「お、その手があったかー。でも、凍った水の上は滑っちゃいそう」
「キュオ(そうね。モモはツルッと転びそう)」
「おっちょこちょいって言われてる??」

 さり気なくディスられた? と首を傾げながら、ナッティの方に視線を移す。
 期待の目で見つめられた。

「きゅーきゅい(ここは相性が悪いわ! 私、帰る!)」
「どんだけー。嫌がりすぎだよ……まあ、いいけど」

 西エリアもそうだったけど、ここも推奨レベル高いもんね。
 というか、王都周辺だと一番高いはずだ。この南エリアを進むと、第五の街があるらしいから。
 第四の街にも行けてないのに、第五の街に通じるエリアを簡単に進めるわけないよねぇ。

 ナッティに無理強いしたいわけじゃないし、西エリアでは十分がんばってもらったし、他の仲間と交代しよっか。

「じゃあ、オギンとナッティはありがと。またね」
「キュオ(モモ、引き続きがんばってね)」
「きゅーきゅい(ばいばい!)」

 オギンとナッティを帰し、新たに仲間を喚ぶ。

「【召喚】スラリン、ペタ!」
「きゅぃ(あ、水がある……漁する?)」
「違います、バトルです」

 水場を見た途端、キラキラと目を輝かせたスラリンに、「ちゃうちゃう」と手を振る。
 スラリンは水場を見ると必ず漁をしたがるよねー。
 ……あれ? もしかして、ここでも漁できたりする?

「──したかったら、漁してもいいよー」

 漁でもモンスターを倒せるもんね、と許可を出したら、ちょっとしょんぼりした感じになっていたスラリンの目が再び輝いた。
 どんだけ漁が好きなの? 可愛いねー。

「くるる(泳ぎにくそうだなぁ)」

 ペタはマイペースに水場を見下ろし、手でパシャパシャとかき混ぜてる。
 水深があまりないから、ペタのサイズだと泳ぐのは無理かもね。でも、水操作のスキルがあるから、動きに支障は出にくいでしょ。

 ユキマルとペタのどっちを召喚するか悩んだけど、水場の動きがスムーズってことで、ペタを選んだんだよ。

「もふ~(お散歩♪ お散歩♪)」

 ピアがルンルンと上機嫌に飛んでいく。
 さっきのエリアでレベルが上がって31になったし、元々のステータスが高いから、ピアは好きにさせて大丈夫なはず。
 お散歩気分で動いてたら、また幻の食材発見のきっかけになるかもしれないしね。

「らぴゅ(オギンいなぃ……)」

 もふもふな乗り物を失ったラッタンが、目をウルウルとさせてる。好きなおもちゃを取られた子どものようだ。
 罪悪感が湧くからやめてよぉ……。

「ラッタンが冒険をがんばれたら、またオギンを喚ぶよ!」
「らぴゅ(ほんとぉ? ……ラッたん、がんばるぅ!)」

 ラッタンがぎゅっと拳を握って気合いを入れた。
 はじめてのお使いで、困難に立ち向かってる子どもを見るような気分だ。ラッタンがんばれ~。

「にゃ(敵はどこにゃ?)」

 ヒスイはキョロキョロと周囲を見回してる。
 戦闘意欲が高くてとても素晴らしい。こういうタイプは僕の仲間には少ないから、ホントありがたい。

 ……少ないというか、唯一かも?
 ストルムは戦うの普通に好きだけど、制限があるからそう簡単に喚べないし、ヒスイほど積極的というわけじゃないしなぁ。

 ──なんてことを考えてたら、湿地から水飛沫を上げながら敵が三体現れた。
 紫色のカエル系だー。ヌメヌメしてるー。ちょっとキモいー。毒がありそうだなー。

「触りたくない……」
「にゃっ(【疾風】【白雲】【鎌鼬】【旋風】)」

 ヒスイのスキルが炸裂した。
 素早さを上げて、敵の視界を妨げ、風の範囲攻撃。
 ……物理攻撃スキルを使わなかったのは、ヒスイも触りたくなかったから?

「らぴゅ(【空翔ソアー】【翼撃ウィングインパクト】【水矢アクアロー】!)」

 ラッタンもスキル連発。見事に遠距離攻撃ばかり。

「きゅぴっ(【吸収】【発射】!)」

 水を吸収したスラリンが、勢いよく放つ。
 スラリンの遠距離攻撃って、発射か流星ステラだもんね。
 ここでいきなり流星ステラを放たないでくれてよかったー。

「くるる(【水噴射】【渦】【水鞭】【高圧水撃ハイドロショット】【水流鉾】)」

 ペタの怒涛の水攻撃~。
 スラリンの水噴射と合わせて、勢いよすぎて敵の姿が見えなくなってるよ。

「……ねぇ、みんな急に殺意高すぎない? キモいカエルさんがそんなに嫌だった? オーバーキルで、ちょっと可哀想だよ……」

 正直引きました。
 触りたくない、って言った自分は棚に上げる。

 顔を引き攣らせながら見てたら、討伐アナウンスが聞こえてきた。
 ほんとに倒せちゃったね。『ずっと僕たちのターン!』って感じの一方的な戦いだったよ。

「もふ~(カエルがグエー死んだンゴー♪)」
「ピアのほのぼのさに癒やされた」

 ニコニコと和んだけど、ピアはなんでそのネタを知ってるのかな?

 まあ、とりあえず──
 カエルさんは成仏してクレメンス!

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